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実家、または同居の家族に、片付けをしてもらいたい、せめて、自分の片付けの邪魔はしてほしくない、と思っている人は多いでしょう。
他人を変えることはできませんが、片付けをしたいと願っている家族を助けることはできます。
うまく助ける方法を紹介しますね。
まず、この記事を書くきっかけになった読者のメールを紹介します。Hさんからいただきました。
母に写真を捨ててもらいたいきょうこの頃
件名:いつも楽しみにしています。
筆子さんのズバッとした言い回しも大好きです。
家時間が多くなり母のタメコミアンが徐々に断捨離アンになりつつあります。
大進歩です。
常日頃、筆子さんのブログを崇拝しているわたしが、口酸っぱく捨てろ〜捨てろ〜と、呪文の様に言っていたのが効いてきました!!
最後の難関は写真です。
ざっと2000枚ほど裸のままで箱に入れ溜め込んでます。
先日も写真の断捨離を勧めたところ、写真は難しい…と言われたので、毎月1回は絶対見るんだね!! 思い出にひたるのね!!と言ったところ逆ギレされました。
孫の描いた絵もずーっと丸めて保管してあり、描いた時から1度も見ていません。
なのに捨てません。
挙げ句の果てに、妹夫婦が引越しの際に使わなくなった電灯をうちに持ってきて、保管して欲しいと言われ、言われるがまま保管しました。
一言、引越しのたびに電灯持ってまわるのね! と嫌味を言ってやりましたが。
型が合うか合わないかわからない電灯を持ってまわるなんて信じられません。
なんて、人の持ち物に文句を言ったら筆子さんに怒られてしまいますね。
人は人、自分は自分です。
とりあえず、 ここ何ヶ月かで写真を説得させたいところです。
日本は徐々にコロナは収まってきてますが、来週から東京のgo to キャンペーンがはじまるので、まだまだわかりませんが、どうぞご自愛下さい。
これからも楽しみにしています。
Hさん、こんにちは。メールありがとうございます。
いつもブログを読んでいただき、うれしく思います。
お母さんが、ダンシャリアンになってくれてよかったですね。
Hさんが他人の物について、文句を言っても、べつに私、怒りませんよ。
怒りませんが、お母さんに、「捨てろ、捨てろ」と呪文のように唱えたり、嫌味を言ったりしても、お母さんの断捨離の手助けには全くならないということはお伝えしたいです。
Hさんの言葉に対して、お母さんが怒ったのは、ある意味、当然で、これは逆ギレとは言いません。
Hさんだって、人に、ああしろ、こうしろと指示されたり、嫌味を言われたりしたら、頭に来るんじゃないですか?
家族の断捨離を助ける、もっと効果的な方法があるので、2回にわけて書いておきます。
1.大前提:決めるのは本人
写真や孫の描いた絵を捨てるか、捨てないか、決めるのは本人です。
だって、それお母さんの所持品ですから。
Hさんが住んでいるその家も、お母さん(かお父さん)が所有しているものであり、Hさんのものじゃないと思います。
自分の家に、何を置くかは、その家の持ち主が決めることです。
Hさんにできることは、お母さんに新しい世界への扉を開いてあげるところまで。
その扉から新しい世界へ足を進めるかどうかを決めるのはお母さんです。
無理にお尻を蹴とばして、あちらの世界に押し込んでしまうのは禁物です。
そんなことをしたら、一生、お母さんに恨まれるかもしれませんよ。
2.まず自分が変わる
誰かに行動を変えてもらいたいと思うとき、一番最初に変えるべきものは自分です。
自分の考えや行動を変えることが、相手の行動を変えることにつながります。
以下のことを見直してください。
期待値を下げる
このぐらいは捨ててほしい、それもできるだけ早く捨ててほしい、といった期待値を下げてください。
写真や絵があっても、Hさん、ふつうに生活できているのですよね?
Hさんの部屋にお母さんの物が大量にある、食卓の上に絵が山積みになっていて食事しにくい、という状況なら、断捨離を急いでほしいと思う気持ちもわかります。
ですが、そうでないなら、期待値をさげて、気長に待ってください。
今年中に、お母さんに写真を捨ててもらいたい理由は何ですか?
Hさんだけの都合ですか?
自分だけでなく、お母さんやほかの家族にとって、妥当な理由がない限り、自分の都合を他人に押しつけないほうがいいです。
話し方や行動を変える
一方的に批判するのをやめます。
Hさん、嫌味や皮肉を言うのはやめましょう。
嫌味や皮肉を言っても、関係が悪くなるこそあれ、部屋がきれいにはなりません。
他人に言われてしぶしぶ何かを捨てたとき、「ああ、捨ててよかった。すすめてくれてありがとう」と感じるときもありますが、その逆もあります。
「ああ、あれ、捨てるんじゃなかった。あんたがあんまりうるさく言うから捨てたんだけどね(でもあれは私のやりたいことではなかったのよ)」とずっと覚えている人もいます。
シンプルライフをめざして、あれこれ捨てている人でも、何かを捨てたあと、「後悔した」とか、「ちょっと無理していた」と感じることがあります。
いろいろな人がいて、捨てることに対する感じ方もさまざまです。
私みたいに、何を捨てても、「あ~捨ててよかった。パラダイムが変わった。イエーイ!!」と喜ぶ人ばかりではありません。
理想は、自主的に捨てることです。
自分のこころのガラクタを捨てる
口の聞き方や行動を変えるために、こころのガラクタも見直して捨ててください。
なぜ、Hさんは、人の暮らし方に、あれこれ口出ししたくなってしまうのでしょうか?
自分は自分、人は人だとわかっているのに。
他人の行動は変えられないとわかっているのに。
それは、Hさんのこころの中に何らかのガラクタがあるからだと思います。
なんでも自分の思い通りにしたい、という強い欲求があるのかもしれません。
あるいは、テリトリー意識(縄張り意識)が強いのかもしれません。
家全体が、Hさんのパーソナルスペースだと感じているため、家族が(Hさんの目から見ると)ガラクタを置くと、許せないのかもしれません。
ですが、家族と住んでいるとき、家は共同スペースです。自分の思い通りにしようとするのは、理にかなっていません。
私も以前は、テリトリー意識が強かったと思います。
過去記事に書いていますが、台所には、自分の好みの食器やカトラリーを置きたいと思っていました⇒石黒智子さんの台所にあこがれたが:ミニマリストへの道(52)。
しかし、私の夫も、テリトリー意識が強いタイプで、自分の置いた物を勝手にさわられるのがすごく嫌いです(しかし、私の物は、邪魔だと勝手にどこかに持っていってしまう)。
夫は、皿やカトラリーも自分が昔から使っている物を使いたいと思っています。
そのため、以前の私は、夫とよくぶつかり、さんざん嫌な気分にもなりました。
その後、私はミニマリストになり、こころのガラクタを捨てることに努めた結果、テリトリー意識もだいぶ捨てることができました。
「私はたまたまこの家に住まわせてもらっているんだ。下宿人みたいなものだ」と思うようになったのです。
その結果、住まいや使う物へのこだわりが希薄になりました。
昔(40歳ぐらいまで)は、雑誌で、著名人が使っている素敵な物(とその組み合わせ)、素敵な部屋、リセエンヌが着ているおしゃれな服(アイテムは地味で古いけど、センスよくまとめたファッション)といったグラビア記事を見るのが好きで、切り取って、ファイリングまでしていたほどです。
しかし、いまは、そういうのは全然興味がありません(自分の外の世界にある感じです)。
夫が持っているたくさんのガラクタに対する耐性もついてきました。ガラクタごと夫を受け入れる方にシフトしたのです。
まあ、たまには腹がたちますが、昔に比べたらずいぶんこころの平安を得られています。
Hさんも、何か気になることがあったり、嫌味の1つも言いたくなったりしたら、どんな思考が、そういう気持ちにさせているのか、考えてみるといいですよ。
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