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読者のお便り紹介です。今回は、亡くなった親族の物を片付けた人、片付けている人のメールを2通紹介します。
内容:
1.祖母の遺品を1人で処分した。大変だった。
2.母親の遺品を片付けに追われている。
まず、おばあさんの家を片付けたヨーンさんのお便りです。小見出しは私が入れました。
祖母の遺品整理をして思ったこと
件名:片付費用を孫が支払う事もある
片付け方法や何かヒントを得たい時によく訪問させていただいています。
以前、ジョシュア・フィールズ・ミルバーンさん著書を大学図書館で読み、あまりに衝撃的でした。
そして、日本語で紹介している方を検索し筆子さんブログを知りました。
『minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ』の感想~50歳のおばさんにも使える方法
ブログへのお便り引用を拝見したり、SNSで見かける断捨離反対(?)方々のご意見を読み、思うことがあり今回メールしました。
祖母の遺品整理をした
今年春に祖母が他界し、私の両親はすでに他界しているため、私が遺品整理をしました。
おばあちゃん子だった私には思い出多い家でしたし、20代ほぼ全てが戦争中だった祖母の人生を思うと、あまりにも多い遺品でも怒りのような気持ちは起きませんでした。
ただ、処分にかかった費用と時間に関し、今モノを沢山持っている方々の認識が甘いとも感じます。
祖母宅の自治体では可燃ごみ含め、自治体回収ゴミはほぼ全て有料ゴミ袋購入が必要です。
私はフルタイム勤務のため時間が限られ、また泊まり込みで毎朝分別回収に出すことは当初不可能でした。
遺品整理業者(明朗会計で地元では評判の良い業者)に相談した所、日数2日・55万円を超える見積が出ました。
それだけモノ・大型家具があふれていたのです。
祖母の遺してくれた現金で支払可能でしたが、今後家の処分等を考えたとしても、費用を節約した方が良いと判断し、何度かに分け有休を取り、寝袋持参で自治体回収ゴミに多くを出しました。
その数1000袋を超えました。100ではなく1000越えです。
可燃ごみ、衣類、食器、趣味の物、人形、大昔に亡くなった祖父の持物、先祖の物、戦前の物、写真・・
片付けが終わって清々しい気分
私は写真1枚残し、すべて処分しました。
それが可愛がってくれた祖母にできる最後の祖母孝行と考えたからです。
途中、気付いたら泣いていた時もありましたが、私は現時点、子供がいませんので、私に何かあったら片づける人がいませんから手は止めませんでした。
筆子さんブログにもとても支えていただきました。
結局、遺品整理業者への支払は25万円程度に収まりました。
また、出てきたテレカ・切手等の換金可能なものは、新品不用品を受付けているNPOに新品不用品と共に途上国への送料として全て同封しました。
私は今回、祖母の残してくれたお金で全て片付けられましたが、孫が仕事を休んだり片付け費用の工面や算段を考えるケースもあることを身をもって実感しました。
今は物1つない祖母宅を換気のため時々訪問しますが、晩年施設にお世話になっていた祖母がとても気にしていた物品をきちんと片づけられ清々しい気持ちです。
筆子さんブログに精神的にも実際のヒント的にも支えていただきました。
改めて御礼申し上げます。
季節も深まってまいりました。
筆子さん、ご家族様ともご自愛くださいませ。良いお年をお迎え下さい。
ヨーンさん、はじめまして。お便りありがとうございます。
おばあさんの家の片付け、お疲れさまでした。大変でしたね。
もしかしたら、亡くなったおばあさんが、存命だった最後のお身内ですか?
さびしくなりましたね。でも、最後のおばあさん孝行を立派に成し遂げられて、本当によかったです。
それにしても、おばあさんはたくさんの物を持っていたんですね。
収納スペースがたっぷりある、大きな一軒家に長年住んで、ギリギリまで何も捨てなかったのかもしれません。
辰巳渚さんの、『捨てる技術』という本が出版されたのは2000年だし、「断捨離」という言葉が流行語になったのも、10年以上前なので、いま、「不用品の持ちすぎはよくない」とみんな認識しているでしょうが、わかっていても、なかなか捨てられないのだなあ、と改めて思いました。
自分の物を捨てるのは、本人の勝手なので、他人が誰かの断捨離に反対することはできません。
まあ、自宅の前に不法投棄されたら、怒る権利はあります。
たとえ、自分自身の物の断捨離に積極的になれなくても、誰かが断捨離するのは、自分には関係ないことです。
どうあがいても、人間は生まれて100年ぐらいで死にますから、自分が死んだら、残った所持品を誰かが片付けることになるのは、避けられません。
若いうちは、いろいろな物を買い集めて、生活をどんどん拡大するのもありだと思いますが、60歳~70歳ぐらいになったら、所持品は絞り込んだほうがいいと私は思います。
そのほうが、なによりも、自分が楽です。片付けたその日から暮らしやすくなるし、思考もクリアになりますから。
それでは、ヨーンさん、これからもお元気でお暮らしください。
次は、お母さんの遺品を片付けているちーずさんのお便りです。
母の遺品を片付け中
件名:母が亡くなってアパートを片付けています
ちーずと申します。筆子さんのブログをいつも楽しみにしております。
大分前に、家の片付けをしていて、フリマ参加を検討していて、行ってみたフリマについて思ったことを書いて送った者です。(こんな感じだったかと)
実は、先日母が亡くなって、今、住んでいたアパートの片付けに追われています。
母の物、一部12年前に前になくなった父の物、20年前に亡くなった祖母の物を片付けていますが、私は、何にもいらなくて、捨てたり、売ったり、引き取ってもらったりしています。
先日は、業者に洗濯機と冷蔵庫を引き取ってもらいましたが、その時に一緒に貴金属などもあったらと言われて出しました。
金額的には、手元に残ったのですが、相場的にも安かったようで、後で家族にいろいろ言われてしまいました。
また、母の結婚指輪もあったようで、出した後に私は、冷たい人間なのかなと思いました。
私にとっては、要らないものでした。
子供の頃よくみていた指輪があったので、それは、残しておこうかと思います。
相場に関しては、仕方ないなと、今回は、勉強と思ってあきらめました。
後は、家具です。
こちらは、有料でしか片付かなそうです。
勝手な近況報告でした。またメールしますね。
ちーずさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
メールをいただくのは、4年ぶりぐらいですね。ずっとブログを読んでいただき、うれしいです。
お母さんが亡くなられたのですね。さびしくなりましたね。
貴金属の買い取り価格が相場より安かったから、ご家族に何か言われた?
う~ん、私なら、「それが何? 欲張るのもいい加減にしたまえ。文句があるなら、あなたが遺品の処分をしてください」と言いますね。
それと、人の結婚指輪をいらないと思うのは当然なので、ちーずさんは冷たい人ではありませんよ。
英語圏のドラマや映画では、男性が女性にプロポーズするとき、死んだ母親の結婚指輪を差し出すシーンがありますが、そういう使い道を想定していないなら、不用ではないでしょうか?
私も母(存命しています)が何かを残したとしても、何もいりません。
50年ほど前に亡くなった父の物も何も持っていません。
思い出はこころの中にあるから、物はいらないですよね。
それでは、ちーずさん、片付け大変でしょうが、がんばってください。
またの近況報告、お待ちしています。どうぞ、お元気で。
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読者の遺品の処分体験を紹介しました。
以前、実家に物が多い理由の1つとして、「もう住んでいない人の物までそこにあるから」と書いたのですが、
なぜ実家は物だらけなのか? シニアが物をため込む理由(前編)
巣立った子供の物がありすぎる~シニアが物をため込む理由(後編)
親や祖父母の家は、亡くなった本人の物だけでなく、そのずっと前に亡くなった人の物まであるから、片付けが大変になりますよね。
物がどんどん通算されていくというか。
だから、自分の物を処分するのはもちろんですが、もうそこにいない人の物は、さっさと捨てたほうがいいですよ。
歴史的、文化的価値がありそうだ、と思うなら、その価値を他の人と共有すべきですよね?
博物館の人や、遺品整理のプロなどに見てもらったほうが、物置で眠らせておくよりいいです。
それに、何千万円という買い取り価格がつく可能性もあります(価値のあるものならね)。
それでは、あなたも、伝えたいことがありましたら、お気軽にメールください。
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