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贈り物を捨てることに関する質問をいただきました。
もらった物を捨てたことが原因で、後日トラブルになったことはないか聞きたいという内容です。
返信を希望されているので、この記事で返事をしますね。
まずメールをシェアします。差出人はN’さんです。小見出しは私が入れました。
もらい物が引き起こすトラブル
先日はありがとうございます。
四畳半の狭さに困っていたN’です。
その後、ノートそのものにはまだ手を付けていませんが、少し押入れの収納を工夫し、目障りだった物がしまえました。
理想の四畳半になる日も近いと思います。
筆子ジャーナル、参考にさせていただいてます。
さて、今回も筆子さまのご意見を聞かせていただけないかと思い、お便り差し上げます。
もらった物を捨てたら怒られた
筆子さまは、もらった物を捨てて怒られたことはないですか?
これはわたしが悪いのですが、まだ二十歳くらいの頃、似合わない服などをごみ袋に入れて、捨てるために玄関に出しておきました。
すると、母がそれを拾ってきて、捨てちゃうの? と悲しそうにわたしを責めるのです。
中には、母からもらった物も入っていたのです。
母が見ないように捨てるべきでした。
うつ病がひどい時でしたし、わたしは恐怖を感じました。
いらない物でも、もらった物は捨ててはいけないの?
もちろんそんなわけはないのですが、うちの人たちはそう考える人たちです。
こういう、あげた物を捨てると怒る人との溝に、困ったことはないですか?
メルカリでの体験
先日、メルカリで買い物をしました。
出品者の方は、本人曰く善意で、期限切れの除菌シートをおまけに付けてくれました。
期限切れ…? 出品者さまはいらなければ捨てていいと言ってます。
怖いから使わないけど、まあお気持ちだけは嬉しいから、お礼を言わなくちゃなりません。
対人恐怖があるので、とても苦手ですが、一生懸命考えました。
わたしも善意で、「申し訳ないけど怖いから捨てさせていただいたけど、お気持ちはありがとうございます」というようなコメントをいたしました。
これで、出品者さま、怒ってしまいました。
わたしはびっくりして、ショックで、具合が悪くなり、薬を飲んでも効かなかったです。
数日経って、なんとか落ち着いて、お便りしてます。
期限切れの除菌シートで、捨ててもいいと自分でも言っているのに、あげた物を捨てられたらショック。
こういう人たちと、ほとんどの物をぽんぽん捨ててしまうわたし。
とにかく捨てても黙っていなければならないことはわかりました。
こういう風に人を気づかずに怒らせてしまい、いじめられるので、わたしは働くことができません。
それでもなんとかメルカリなら、対面ではないので頑張っていたのですが…(涙)。
筆子さまは、もらった物でも、いらなければ捨ててますよね? 後でもめたりしたことはないんですか?
期限切れの除菌シートすら捨ててはいけないなら、何も捨てられません。
出品者さまは、捨てたことそのものではなく、わざわざそれを報告したことを怒っているらしいのですが。
N’さん、こんにちは。いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
質問に端的に答えると、もらった物を捨てたからといって、あとでもめたことは一度もありません。
さすがの私も、「この間は、プレゼントをありがとう。いらないからすぐに捨てちゃった」とは相手に言いませんから。
誰だって、好意から贈ったものを、相手がすぐに捨てたと知ったらうれしくないですよね? N’さんは、いちいち相手に、「先日のギフト、捨てさせていただきました」などと報告すべきではありません。
これは礼儀の一つです。
では、今回のメールを読んで思ったことを書きます。
認知のゆがみを正す
N’さんにおすすめしたいのは、一にも二にも認知のゆがみを正すことです。
N’さんは、うつ病のせいで、認知のゆがみ具合が大きいと思われます。
認知のゆがみとは? ⇒ 今すぐ捨てたい根拠のない思い込み:10の認知のゆがみ、その1
人間なら誰でも認知はゆがんでいます。しかし、N’さんの場合、ゆがみすぎていて、自分のためにならない思考をしています。
N’さん、今、40代後半ですよね? 20年以上前に、お母さんが、「私があげたそれ、捨てちゃうの?」とうらめしそうな目でN’さんを見たことなんて、もう忘れてください。
お母さんは、「捨てちゃうの?」とN’さんに聞いたかもしれませんが、うらむような目はしていなかった可能性もあります。
なにせ、20年前のことですから。人は、記憶を自分の都合のいいように書き換えます。
N’さんは、「人からもらった物を捨てると怒られる、いじめられる、だから私は対人関係がうまくいかない」と思っていて、そういう自分の信念に合致するように、それぞれのできごとを解釈しているんじゃないですか?
私なら、母に、「それ、捨てるの? せっかくあげたのに」と言われたら、「うん、だって、もう着ないもん」で終わりです。母は、「そうか、捨てるんなら私が着ようかなあ」と言うかもしれません。
本当に、N’さんの家族が、N’さんが何かを捨てようとするたびに、いちいちとがめるなら、今後は、物を捨てるときは、家の中で人目にさらさず、ゴミの集荷場、寄付センター、リサイクルショップなど、次の目的地にさっさと持っていけばいいだけです。
私も、自分が捨てた物を夫が拾ったことがあります⇒私が断捨離した物を夫が拾う問題に決着をつけた話:ミニマリストへの道(59)
こういうことが起きると、また捨てなくてはならず、二度手間ですから、私は、何かを捨てるときは、捨て切るところまで行うようにしています。
極端な一般化をしない
メルカリの件で、「期限切れの除菌シートすら捨ててはいけないなら、何も捨てられません」と思うのもよくある認知のゆがみです。上でリンクした記事に書いていますが、これは「極端な一般化」です。
極端な一般化は、たったひとつ(もしくは少数)の否定的な体験やできごとをもとに、すべてがそうだと一般化することです。「いつもこうなるに決まっている」「みんなそうなんだ」「絶対そうなるんだ」「きょう失敗しちゃった、だから私はだめなんだ」などなど。
除菌シートをくれた出品者は、「捨ててくれてもいいから」と言ったそうですね。
でも、心中は、「スムーズなお取引でした。おまけに除菌シートまでつけてくれてとても親切な出品者さんです。また機会がありましたらよろしくお願いします♪」と評価コメントに書いてもらうことを期待していたのかもしれません。
N’さんが、自分の期待とは大きく違った反応をしたから怒っただけですよ。
N’さんが、悪いわけではありません。出品者が怒ったのは本人の問題です。
「そういう人もいるんだなあ」と思っておけばいいだけ。
「私は知らないうちに、人を怒らせて、いじめられる。だから私は働くことができないのだ」と解釈するのはやめましょう。これは間違った解釈です。
その出品者さんにも、ぜひ、筆子ジャーナルを読んでもらいたいですね。
N’さんへのアドバイスは、まじめに通院して少しでも病気をよくすること。そして、認知のゆがみを修正するために、自分の思考を客観的に見ることです。
うつ病の人は、偏った物の見方をする神経回路が強化されていて、物事をバランスよく見ることは難しいかもしれません。
それでも、モーニングページなどを書いて⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
常に自分の思考を客観視する習慣をつけてください。
小説を書くあいまに、モーニングページやブレインダンプも書いてくださいね。
不用なギフトは捨ててもOK
何度も書いていますが、不用なギフトは余計な気を回さず、捨ててください。
それはもう自分の物です。それを管理できるのは、自分しかいません。くれた人にはどうすることもできないのです。
捨てたあと、いちいち相手に報告しなくてもいいです(これは、常識だから書いていませんでしたが、念のために書いておきます)。
ギフトに関してはほかにもたくさん記事がありますので、興味のある方は読んでください。
たとえば、これ⇒「贈り物」という名のガラクタを増やさない7つの方法。
認知のゆがみについて⇒いやな気分よ、さようなら(認知行動療法入門):TED
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ギフトに関するお便りに返信しました。
私はもらった物を、右から左に捨てているわけではありません。日常で役立つものは、ふつうに使っています。30年以上前にもらったアドレス帳や、25年近く前、娘が生まれたときもらった手提げは今も使っています。
ときどき登場するサザエさんの貯金箱もカナダに来る前に友人からもらった物です。
最近は、皆、私が物を増やさないようにしていることは知っているので、親しい人ほど、よけいな物はくれません。
よく知らない人からもらった物で自分で使えない物は、娘にあげたり寄付したりします。
期限切れの除菌シートは、除菌のパワーが落ちているだけだから、私なら、掃除に使ってから捨てます。