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目標を達成する方法を探している方におすすめのTEDトークを紹介します。
タイトルは How to achieve your goals with a single page (1枚の紙を使ってゴールを達成する方法)。
ジャーナリストのSarah Glova(サラ・グローヴァ)さんの講演です。
1枚の紙で計画する:TEDの説明
As a business journalist and podcast host, Dr. Sarah Glova interviewed hundreds of people about how they’ve achieved really big things — and she noticed a pattern. Learn how you can apply this pattern to your plan for your big goal — and why the best way to make your plan might just be to fit it on a single page.
ビジネスジャーナリストでポッドキャストのホストのサラ・グローヴァ博士は、たくさんの人に、その人たちがどうやって大きなゴールを達成したかインタビューし、あるパターンに気づきました。
このパターンを使い、あなたが大きなゴールの達成に向けて計画する方法や、なぜその計画が1枚の紙におさまるのか学びましょう。
収録は2024年の3月、動画の長さは13分半。動画のあとに抄訳を書きます。
☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に
とても聞き取りやすい英語です。
内容はシンプルで、同じことを何度か繰り返しているので理解しやすいと思います。
必要なのは1枚の紙だけ
1枚の紙を使って大きなゴールを達成する計画をたてる方法を知っていたら、もっとたくさんの人が、ゴールに到達すると思います。
本を書く、山に登る、YouTubeを始める、アメリカの大統領になるといった大きなゴールだったとしても。
その夢がどんなに大きくても、必要なのは1枚の紙だけです。
私はビジネスレポーターでポッドキャストのホストの仕事を何年もしています。毎日、いろいろな人にインタビューをして、どんなふうにして大きなゴールを達成したのか聞きました。
会社を起こした人、ムーブメントを始めた人、新しい技術を開発した人たちに。
はじめて何かをやった人たちにもインタビューしました。記録を破った最初の女性、企業で高い地位についた最初の有色の人などに。
皆、それぞれ大きく違っていたとしても、ゴールに向けてやるプロセスにはパターンがありました。
私は、このパターンについて研究し、たくさんの人たちに試してもらい、どんなゴールを達成するときにも使えるパターンを見つけたのですが、それは紙が1枚あればできるんです。
まだ幼かった私にこのパターンを教えたかったですね。そんなことはできないので、今日、皆さんにお伝えします。
ふつうはここで、紙を1枚持ってきてくださいというところですが、皆さんは今、このトークを聞いているからできませんよね。
だから1枚の紙を思い描いてください。
具体的なゴールを書く
まず達成したいゴールを具体的に書きます。
このゴールは皆さんに特有のもので、紙をほかの人と交換することはできません。
もしあなたのゴールが本を書くことなら、本を書いている人は山ほどいますから、その人達のゴールと差別化しなければなりません。
その紙はあなただけのもので、誰もあなたの紙を持っていくことはできません。
明確な目標を書き、なぜ、このゴールを達成したいのか書きましょう。
このゴールは自分にとってどんな意味があるのか?
このゴールの達成に向けて、自分の強みをどんなふうに使うことができるか?
あなた自身にだけあるユニークな力をゴールの達成に向けて使います。
ゴールに向けてどんな行動をするか? 夜間や週末に行うのか、毎日取り組むのか?
このゴールが自分自身のものになるよう、できるだけ具体的にしましょう。
ゴールを書くのにそんなにスペースはいりません。紙の3分の1ぐらいです。ゴールを決めるために、自分自身にインタビューしましょう。
ゴールに向けて動く、ゴールの周りではなく
次のフェーズで多くの人がつまづくのを見てきました。ここではゴールに向けて動く方法をお話しします。ゴールの周りではなく。
今の仕事を嫌っている友人がいると考えてください。仕事が嫌だから、必ず転職すると言っています。
しばらくしてこの友人に、「職探しはどうなった?」と聞くと、「ああ、今、履歴書の手直しをしているの」と言います。
数週間後に「どこかに履歴書を出した?」と聞くと、「今週は、顔写真を撮り直すつもりなの。それから、LinkedInのプロフィールをアップデートするわ」と答えます。
職探しについて友人に聞くたびに、この人は、計画段階にとどまって、ドミノを並べているんです。
計画するフェーズは安全ですから。ゴールの実現に向けて、一応、動いてはいます。生産的でもあります。でも、ゴールにつながる行動をしているでしょうか?
マイルストーンと締切を書く
そこで、紙の真ん中には、日付を何個か書きましょう。これは締切です。
日付や締切の下に、いくつかのマイルストーン(道のりを区切る目印になるできごと、鍵となるタスク)を書きましょう。
このマイルストーンはゴールに近づくための大きなタスクです。
私がインタビューした、大きなゴールを達成した人たちは、ほかの人と同じように忙しく、やることがたくさんありました。
でも、彼らは優先すべきタスクを見つけるのがすごくうまかったのです。
やるべきことがたくさんあり、ノイズがいっぱいある中で、彼らはもっとも重要なタスクを選んで行い、前に進みました。
だから、紙の真ん中には、日付とマイルストーンを3つか4つ書きましょう。書きながら、鍵となる優先すべきタスクに意識を向けてください。
そのタスクは、するのに少し抵抗があるものです。新しい職に履歴書を送ったり、本の下書きを書いたり。怖いと思います。失敗することもあるでしょう。でも、ゴールにたどり着いた大勢の人たちもつまづく経験をしています。
鍵になる行動をしてつまづいて転んでも、そこから学ぶことができます。
何かを学んだら、また立ち上がって前に進んでくさい。ドミノを並べるフェーズから一步前に進むことができます。
ここまでで、紙の2つのセクションが埋まりました。
コミュニティについて書く
ゴールに向かって走っていたのに、止まってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、質問できる人やインスピレーションを得られる人がいれば前に進むことができます。
立ち止まってしまったとき、あなたは誰に電話をしますか。
親、同僚、知人、同級生、同じ夢に向かって動いている近所の人など、相談できる人がいますか?
これまで紙に書いたのは、具体的なゴールと、優先すべきタスクですが、すでに書いたことについて質問があるとき、電話で聞ける人がいますか?
紙の最後のスペースに書くのは困ったときあなたが電話で相談できる人たち、つまりコミュニティです。
これまでやったことのない大きなゴールに向けて動いているときは、困って止まってしまうことが必ずあるんです。
そんなとき、助けてくれる人を考えておくのはとても重要です。
私がインタビューした人たちも、立ち止まったり疑問を持ったりしたときはコーチやメンターに頼っていました。
今のネットワークの足りない部分を書く
誰もがこうしたコミュニティ(ネットワーク)がとても重要だと言いました。
紙の最後の部分には、いくつかの名前を書いてください。
ここで、もう1つ重要なことがあります。
これまでやったことのないことに取り組んでいるとき、今自分がいるところと、これから行きたい新しい場所の間にあるギャップに必ずたどり着きます。
すでに誰かがこのギャップを越えたことがあるはずです。でもそういう人が、自分のネットワークにはまだいないかもしれません。
これはすごく重要なポイントです。
紙の最後の部分を書いているとき、自分が遭遇するであろうチャレンジについて考えてほしいのです。今、目の前にあるチャレンジでもいいです。
自分が行こうとしているところに、すでに行った人がいる、それは誰なのか考えてください。そういう人が、自分のネットワークの中にいるかどうか。
もし、自分のコミュニティにいないときは、そのことを紙に書いておきましょう。
ギャップを埋めるときどんなコミュニティやサポートが必要か? どんな専門的なことが必要になるか?
ネットワークが必要になるときは、すでにネットワークがあるべきです。
だからこのスペースには、今、あなたをサポートしてくれる人だけでなく、どんな特性をもった人を自分のネットワークに入れるべきか書いておきましょう。そうすれば、そういうコミュニティを作ることができます。
3つのセクションのうち皆さんにやってもらいたい場所を1つだけ選ぶとしたらこのセクションです。
これで、すべてのセクションが埋まりました。
重要なのは、具体的なゴールを持ち、優先順位に従ってタスクに取り組み、コミュニティについて考えることです。
紙があればゴールを忘れない
私たちはすごく忙しい社会で生きており、毎日、いろいろなことに追いつこうと奮闘しています。
そんなとき、この紙は皆さんのリマインダーの役割をします。
どれだけノイズがあり、皆さんが何をしていたとしても、この紙を見れば、自分のゴールを思い出せます。
これも、1枚の紙にプランニングするメリットです。
この紙をいつも自分が手に取れるところに置いておいてください。そうすれば、重要なゴールにフォーカスできます。
皆さんに今日お話しした方法をぜひやってほしいと思っています。
私は皆さんのゴールが存在する世界で生きていたいから。それがアートでも科学でもリーダーシップでも、なんであろうと、皆さんの夢が叶えば、世界はもっとよくなります。
皆さんにはゴールを達成できるポテンシャルがあります。紙を1枚使って、皆さんがゴールを達成できると信じています。
今の私のゴールは、私のようなライターが、皆さんについて書くことなんです。
/// 抄訳ここまで ////
ゴールを達成するのに役立つプレゼン
言い訳を作り出してしまう私たち:あなたに夢の仕事ができない理由(TED)
とりあえず紙に書いてみよう
目標を紙に書くことで達成しやすくなるというのは、多くの研究や実際の経験から裏付けられています。
しかし、「それは違う」という研究もあります。
紙に書くだけで、ゴールを達成することは難しい。
とくに、アメリカの大統領になるといった大きなゴールは。
でも、紙に書かないと、書いたときより、もっとゴールから遠ざかると思います。
グローヴァさんも言っていましたが、私たちは毎日忙しいので、一度決めたゴールを簡単に忘れます。ゴールがあったことすら忘れます。
だから、紙というリマインダーを使うのは有効な方法です。
サラさんが紙に書くことを勧めている計画を、仕事で立てる人は多いと思います。
でも、個人的なゴールを紙に書く人は少数派でしょう。ゴールの達成に近づくマイルストーンやコミュニティについても考えません。
ゴールを紙に書くと達成しやすいということを知っていても書きません。
めんどくさいからという理由もありますが、いったん紙に書いてしまうとコミットメントが生じるからです。
ゴールを紙に書くのは自分と契約をするようなもの。
そこに向かって行動しなければならないし、失敗はしたくない。プレッシャーを感じたくないから書かないんです。
そのような人は、軽めのゴールから紙に書く練習をするといいと思います。
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1枚の紙を使ってゴールを達成する方法はシンプルですが、行動にフォーカスしているので、効果的だと思います。
大きな夢やゴールに向けて前進するために、さっそく紙に書いてみてください。