手編みのもの

ミニマルな日常

母が編んでくれたものが捨てられない。手作り品をためこまない3つのステップ

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お母さんの編んだものが増え続けて困っている読者のお便りに返信します。

家族が時間をかけて編んでくれたセーターやマフラー。気持ちはうれしいけれど、好みに合わないものもあるし、クローゼットを圧迫している。でも、捨てたら相手を傷つけるのではないか。

こんなふうに悩んで、捨てられない人は多いと思います。

誰かが手間をかけて作ってくれたものは、手放しにくいですよね。

そんな悩みをかかえるゆきえさんのお便りを紹介し、気持ちと暮らしの折り合いのつけ方を考えます。

母の編んだもので収納がいっぱいです

件名:母の手編みのものが手放せません

筆子さん、はじめまして。ゆきえと申します。40代、一人暮らしです。

ものを減らしたくて筆子ジャーナルを読みはじめ、少しずつ片づけを進めてきました。

でも、どうしても手をつけられないものがあります。

母の手編みの品です。

母は昔から編み物が好きで、専業主婦ですが、私が実家を出てからは時間がさらにできたようで、会うたびに何か持たせてくれます。

セーター、ベスト、マフラー、帽子、靴下、ひざ掛け、レース編みのドイリー。

最初はうれしくて、もらうたびに喜んでいました。

自分からお願いしたこともあります。以前「ベストがほしい」と言ったら、母はとても張り切って、色違いで3枚も編んでくれました。

でも正直に言うと、色やデザインが私の好みではないものも多いのです。

セーターはかさばるし、ひざ掛けも何枚もいりません。ドイリーにいたっては、使い道がわかりません。

今、洋服ダンスの半分近くを母の手編みものが占めています。入りきらないぶんは、押入れの段ボールに入れてあります。

母は68歳で、まだまだ元気です。最近も電話で「次はポンチョを編もうと思って」と楽しそうに話していました。

何日もかけて編んでくれたと思うと、とても捨てられません。

でも、このままだとものが増える一方です。

母に「もういらない」と言うのも気が引けます。

筆子さんは、家族が作ってくれたものをどう扱っていますか?

何かアドバイスいただけたらうれしいです。





ゆきえさん、こんにちは。お便りありがとうございます。

お母さんの手編みのもので困っているんですね。

お母さんが時間をかけて編んでくれたものを前にすると、手放すなんて考えること自体に罪悪感をおぼえますよね。

でも、そのままにしておくと暮らしにくくなるので、少しずつ手放していくのが現実的です。

状況を変える考え方をお伝えしますね。

手作り品を捨てられない本当の理由

家族の手作り品は、ほかのどんなものより手放しにくいかもしれません。

店で買ったものなら、古くなった、飽きた、もう使わない、という理由であっさり処分できます。

でも、家族が時間をかけて自分のために作ったものには、ほかの不用品にはない重みがあります。

買ったものと手作り品の違いは、作る過程を知っているかどうかです。

ゆきえさんは、お母さんが毛糸を選んで、せっせと編み棒を動かしている姿を想像できます。実際に、その様子を見たこともあるでしょう。

こうした作品を捨てにくいのは、自然な感情です。

ただ、だからといって全部を持ち続けなければならないわけではありません。

ものと相手の気持ちを切り離す

手作り品を処分しようとするとき、多くの人がぶつかる壁があります。

捨てたらお母さんの気持ちまで捨てることになるのではないか、という思いです。

ゆきえさんも、そう感じていませんか。

でも、ものを手放すことと、作ってくれた人への感謝をないがしろにすることは別のことです。

お母さんがセーターを編んでくれた。そのとき、ゆきえさんはうれしかった、そして感謝しました。

ありがたい気持ちやお母さんに対する愛情は、セーターを手放しても消えません。

ものは気持ちを運ぶ入れものであって、気持ちそのものではありません。

私の場合:ピンクのスパイス棚

私も人から手作り品をもらったことがあります。私の母も編み物が大好きなんです。

でも、必要なものは受け取り、いらないものは適宜よそにまわしました。

よそにまわすだけでなく、作ってくれた本人に対してその場で受け取りを断ったこともあります。

ずいぶん前のこと、当時の夫がクリスマスプレゼントとしてスパイス棚を手作りしてくれたことがあります。

近所の人からもらった古い家具をリメイクして、ピンク色のペンキを塗ったものでした。

私はピンクがあまり好きではないし、スパイスの瓶をずらりと並べるタイプでもありません。置き場所もありませんでした。

そのためその場で断ったのです。

冷たいと思われるかもしれませんが、私は、せっかく作ってくれたのに、という理由だけでものを受け取るタイプではないのです。

使わないものを持っていても、お互いにいいことはありません。

ゆきえさんにその場で断れとは言いません。人によって性格や親子関係は違いますから。

ただ、作ってくれた人の気持ちを大事にすることと、使わないものを持ち続けることは、イコールではないことを知っておいてください。

現状を把握し、お気に入りだけを残す

ここからは、具体的にどうするか提案します。

まず、お母さんの手編みものを全部、一か所に集めてください。

クローゼットの中のものも、段ボールに入れてあるものも、全部出します。

そうすると、全貌がわかります。

おそらくかなりの量でしょう。それが目の前にどさっと積まれた光景を見れば、このままではまずいと思えるのではないでしょうか。

次に、その中から本当に気に入っているもの、実際に使っているものだけを選びます。

できるだけ厳選してください。

色が好き、肌触りがいい、実際にこの冬使った。そういうものを残してください。

お母さんの手作りだからという理由だけで選ばないのがポイントです。それを基準にすると、全部残すことになります。

選ばなかったものがたくさんあっても、それはお母さんに申し訳ないことにはなりません。

義理母の手作りのプレゼントを受け取りたくないけど、断って悲しませたくない。どうしたらいいの?

残さないものの手放し方

手元に残さないものは処分しましょう。

でも、手編みのものはゴミ袋に入れにくいかもしれません。

そういうときは、次のような手放し先を検討してみてください。

1. 必要としている人にあげる

友人や知人で、手編みのものを喜んでくれそうな人がいれば声をかけてみましょう。毛糸の小物は、寒い地域に住む人や、年配の方に喜ばれることがあります。

2. 寄付やリサイクルに出す

自治体や福祉団体が衣類の寄付を受け付けていることがあります。手編みのものも衣類の一種なので、対象になる場合があります。

3. 毛糸に戻す(ほどく)

ほどいて毛糸に戻し、編み物をする人にあげるという方法もあります。ただし、これは手間がかかるので、本当にやりたい場合だけやってください。

4. 売る(ただし注意点あり)

売る方法もありますが、この場合、手間がかかるし、手放すスピードが落ちます。

フリマアプリに出品して、写真を撮って、値段を決めて、発送してとたくさん作業しなければなりません。

完成度の高いプロ並みの作品でない限り、手編みの品はフリマアプリで高く売れることはまれです。売ることにエネルギーを使うより、手放すことを優先したほうがいいでしょう。

不用品を手放す一番簡単な方法は?

今後の増殖を防ぐためのコミュニケーション

ゆきえさんの悩みには、もう1つ大事な要素があります。

お母さんが今も編み続けていることです。

過去にもらったものを整理しても、新しいものが次々と届くなら、同じことの繰り返しになります。

ここは、お母さんとのコミュニケーションが必要です。

正直に伝える

いちばんいいのは、率直に気持ちを伝えることです。

「編んでくれるのはうれしいけど、今はものを増やしたくないの」と言ってみてください。

お母さんを傷つけたくない気持ちはわかります。でも、ものが増えるたびにモヤモヤを抱えるのは、よくありません。

受け取るたびに、心の中で「また増えた」「どこにしまおう」と思いながら笑顔を作るのはストレスがたまります。

以前、60代向けの雑誌の記事を監修したことがあるのですが、そのとき編集者が、読者から編集部に手作り品がたくさん届くと言っていました。

編み物やパッチワークなど、手作りが趣味の方が、作品を送ってくださるそうです。

つまり、作るのが好きな人は、作ったものの届け先を常に探しています。家族にあげきれないから、雑誌の編集部にまで送るのです。

お母さんも、ゆきえさんに渡すこと自体が目的というより、編むことが楽しくて、できあがったものの届け先として娘を選んでいるだけかもしれません。

そう考えると、正直に「もう足りているよ」と伝えるのは、お母さんの楽しみを否定することにはなりません。届け先を変えてもらうと考えましょう。

代わりの提案をする

お母さんが編み物を楽しんでいること自体は、すばらしいことです。

手先を使う趣味を続けているのは、健康面でもいいことですから。

私の母はもうすぐ93歳ですが、今も何か編んでおり、楽しみになっているようです。

問題は、完成品がゆきえさんのところに集まることです。

たとえば、こんなふうに言ってみてはどうでしょう?

「私よりも、施設のお年寄りや、子ども向けの団体に寄付したら喜ばれるんじゃない?」とか。

お母さんが編みたいという気持ちは尊重しつつ、届け先をゆきえさんの家以外に向けてもらいます。

リクエストの仕方を変える

もし今後もお母さんに何か編んでもらうなら、ゆきえさんのほうからリクエストの仕方を変えてみてください。

色や形を具体的に指定したり、年に1つだけ大作をお願いするのはどうでしょうか?

以前「ベストがほしい」と言ったら色違いで3枚届いた、のですよね? お母さんとしては善意で多く作ってくれたのだと思いますが、「グレーのベストを1枚だけ」と言えば、もらいすぎないでしょう。

以前、創作した作品がたくさん。捨てられず困っています。

****

お母さんの手作り品を捨てられない読者の相談にアドバイスしました。

使わないものをたくさん持っていると、暮らしにくくなるし、これからももらうたびに悩ましい思いにかられるので、一度スッキリ整理したほうがいいと思います。

まずは全部出して、好きなものだけ選ぶ。残りの手放し先を決める。お母さんには、タイミングを見て正直に話す。

このステップを、ゆきえさんのペースで進めてください。

手編みのものを減らしたら、洋服ダンスにゆとりが生まれます。段ボールも不要になります。

スペースができれば、自分が本当に入れたいものを入れることもできますよ。

ゆきえさんの問題が早く解決しますように。





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