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集めたアニメのフィギアがたまりすぎてにっちもさっちも行かない、だけどどうしても捨てられない。
そんな時は、いったいなぜ自分がそれを集めているのか、1度客観的に理由を考えてみることをおすすめします。根本的な理由がわかれば、原因によっては、物を集めなくてもすむかもしれません。
これまでと同じように、何も考えずに自動的に集め続けているといつまでたっても暮しはシンプルになりません。
今回は人が物を集めるよくある理由に注目してみます。理由別にコレクションを手放す方法をお伝えしますね。
筆子の場合:必要ないのに買い過ぎて数が集まった
私自身もキーホルダー、レターセット、カチューシャ、Tシャツ、お香、お菓子の型やクッキーの型などいろいろ買い集めていました。コレクター気質があったと思います。
私の場合は、美術品を集めるとか、スヌーピーのついたグッズを集めるとか、旅の記念品を集めるというよりも、自分がふだん使うものを買い過ぎて、結果的に集まったのです。
そんなに数はいらないし、実際使わないのに、買い集めてしまったのです。必要だから買ったわけではないので、「いらない物を買い過ぎてしまった」と思って捨てました。
そう、いらない物だったんです。
使っていなかったということは、いらなかったということです。これからだって使うことはありません。
それに気づいたら、わりとあっさり断捨離できました。
私の場合はそうでしたが、人がコレクションする理由は実にさまざま。自分がなぜそれを集めているのか、その本当の理由を知り、その欲望をほかのことで満たせば案外あっさり捨てられるかもしれません。
☆人が物を集める理由別、断捨離のコツ7つ
1.本能的に集めている
人類の歴史を見ると、食料も日用品もいつも足りない状態でした。だから、余剰があるときにためておいて、今度また少なくなったときに備えるという本能があっても不思議はありません。
物がこんなにあふれ始めたのは、産業革命が起きて、工業製品が作られるようになってからです。
もし、先のことが心配でなんとなく集めている、つまりストックしているのなら、「今はそんなことはしなくてもよい時代なのだ」と思えば捨てられます。
人類の歴史においては、食料が足りなかった時代のほうがずっと長いと、こちらのプレゼンでも語られています⇒結果的に太っている。なぜダイエットは成功しないのか?(TED)
2.学んだり知識欲を満たしている
たとえばエジプトへ行ってファラオの墓を発掘し、財宝を集めるのは、研究したいという気持ちから来ていると思います。こういう人はたいてい学者でべつに財宝でもうけたいと思っているわけではありません。
人間は知識欲がありますから。
スケールは小さくなりますが、古本を集めたり、レシピを集めたりするのもこれにあたるかもしれません。
たくさんの情報を集めて学びたいのです。
集めたものが本当に学びにつながっているのなら、捨てなくてもいいと思います。しかし、集めること自体が目的になってしまい、何も学びになっていないのなら、少し捨てたほうがいいでしょう。
3.ストレス解消や癒やしのため
心が満たされなくて、買い物をした結果、物が集まることもあります。私の収集のそもそものきっかけはこれだったと思います。
いったん収集が始まると、買い物が生活習慣になるので、さらに集まっていきました。
私が収集したもの⇒人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました この記事にも人が物を集める理由を書いています。
私はこれに気づき、買い物はやめて、暮しそのものを充実させることにしました。
というのも、物をいくら集めても心は満たされないからです。
4.その物が好きだから集めている
たとえば美しいものが好きで、絵画や骨董品、宝石、もっと安いものならアクセサリーとか、靴、化粧品などを集めている人がいます。
こういう人はとことん集めればいいと思いますが、場所を圧迫しているなら問題です。
1つ1つは美しいものでも、数が集まればガラクタになりがちです。数が増えると管理が大変になるので、1つ1つに愛情をそそぐことができません。
美しさを本当に堪能するためにも、ほんの少しのお気に入りだけを持つほうがいいのではないでしょうか?
☆コレクションの数を減らす方法はこちら⇒せっかく集めたから捨てられない?コレクションを少しでも減らす10の方法
5.ほかのコレクターと交流したい
いわゆるオタクの人がアイドルのグッズを集めたり、アニメ関連の何かを集めるのは、それを集めて、趣味を同じくする人と交流したいという気持ちがあるからではないでしょうか?
交流しないまでも、同じアイドルやアニメを一緒に応援したいという気持ちや、仲間内だけでしか通じない話をして盛り上がりたいという望みがあると思います。
最初は、たまたまテレビで見た1人のアイドルに興味を持ちCDを買っただけ。歌を聞いているうちにさらに気に入ってコンサートに行き、ほかの人と応援する楽しさを知り、ファンクラブにも入ってどんどんグッズを集める。
地元だけでなく、遠い場所で行われるサイン会などにも行って、仲間に会って盛り上がりつつ、またグッズが増える。
集めたグッズで部屋がいっぱいになって、家族から嫌がられても、迫害されればされるほど、他の同好の士とのつながりが強くなる。
このような経緯で集めたものは、自分のアイデンティティにかかわってくるから、なかなか捨てられないかもしれません。
ですが別にグッズがなくたって、人と交流することはできます。
ファン同士だけでなく、自分の家族とか、もっとそばにいる人との交流に時間をさき、そちらで充実感を得られれば、アイドルを応援したいという熱は急速にさめるかもしれません。
あるいは、自分自身がこういう活動から卒業して、次のステージに行く決意をすると、コレクションした物を捨てることができるでしょう。
6.見栄や競争心、プライドから
5番とは逆に、コレクションすることによって、他の人より偉く見られたい、「すごい」と言われたいという気持ちからどんどん集めてしまう人もいます。
高い時計や車、ブランド物のバッグや靴、お高い化粧品を集めるのかこれにあたるでしょうか。一種のステータスシンボルですね。
財力を誇示したいという気持ちから高価な物を買い集める人もいます。
こういう人も、集めた物がないと、自分のアイデンティティが脅かされるかもしれません。自分に自信がないから物の力を借りるのです。
人間は自分を認めてもらいたい気持ち(承認欲求)があるので、そのせいで、いろいろたくさん集めて「どや?」と言いたいわけです。
しかし今は物を集めなくても承認欲求を満たす場所があります。ソーシャルメディアです。フェイスブックやインスタグラムに、リア充な毎日や、楽しそうな日常を(たとえフェイクでも)投稿すれば、とりあえず「いいね」されて欲求を満たすことができます。
満たしたところで幸せにはなれないかもしれませんが、物は増えません。
見栄を張ると無駄遣いも増えます⇒貯金できないのは見栄を張るから。よく見せようとすることの恐ろしさとは?
7.郷愁や記念から
旅先で買ってきた記念品を大量に集めたり、本や教科書、昔のノートをずっと取っておいたり、子供の作品にすべて通し番号をつけて、保存したりするのがこれにあたります。
こういうコレクションは本人にとっては自分の歴史を象徴する大事なもの。捨てにくい人が多いようです。
べつに邪魔だと思っていないのなら、捨てなくてもいいと思います。ただ、段ボール箱に押し込んで、5年や10年に1回しか見ないのなら、そういう品物が本当に自分にとってそこまで価値があるのか再検討したほうがいいでしょう。
断捨離をしていて、押入れの奥のほうで、ほこりだらけの箱を発見した。中をあけたら、昔、自分が染色を習っていたときのノートと資料が入っていた。ずっと忘れていたし、今は全然使ってないけど、捨てられない。だって、これは私が必死にがんばった証明だから。
こんなふうに思ったしたら、本当にそれを大事だと思っているかどうか、疑わしいです。
なぜなら、人はどんな物も、いざ捨てようとするとき、「もったいない」「損をしたくない」という気持ちになり、捨てなくてもすむように自分に都合のいい言い訳を作りだすからです。
人は感情の生き物。冷静に客観的に考えないと自分の本当の気持ちに気づくことはできません。
私自身はこういうものはすべて捨てました。学んだことやがんばった体験は、別に物を見なくても、自分の記憶の中にあるからです。
物に頼らず、自分の心を信頼するのです。
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あなたが物をコレクションすることで手に入れたいゴールはいったい何なのでしょうか?
そのゴールはコレクションしなくても、得られるのではないでしょうか?そんなふうに考えてみることも、大量に集まったコレクションを断捨離するいいきっかけになると思います。