美肌

ミニマルな日常

超乾燥肌のカサカサとかゆみの治し方。手入れの工夫で潤いが戻る。

乾燥肌対策の記事の続きです。前回は乾燥肌にならないように体質改善と洗浄剤の使いすぎを控えることをおすすめしました。

今回は、すでに肌がすっかり乾燥してカサカサ肌になり、粉を吹いていたり、かゆい時、どうしたらいいのか、改善するための手入れスキンケアの仕方をお伝えします。

肌が乾燥しているのですから、保湿をすればいいのです。保湿は文字通り、湿気(水)を皮膚の中に保つということ。

そのためには単にローションを塗るだけではだめです。化粧水は「水」とついているぐらいですから、リキッドがベースの商品です。水を補給するからいいような気がするかもしれませんが、これは保湿ではありません。

保湿は、皮膚の中に水分を閉じ込めることです。化粧水や、リキッドに近い何かをぬると、ぬったときは心地いいのですが、すぐに蒸発して肌は乾燥します。

乾燥肌を改善するためにすべきことは、まずからだ(皮膚)に水分をためこみ、油分でバリヤを作りその水分をとじこめることなのです。

具体的なやり方を書きますね。



1.超乾燥肌を一晩で治す方法

全身が乾燥してかゆくてしょうがない場合はこの方法を試してください。

ステップ1:水分を皮膚にたくわえる

まずお風呂に指先がふやけるまでしっかり浸かります。お湯の温度はぬるめにしてください。熱いお湯は肌を乾燥させますので。

ステップ2:肌に油分をぬってバリヤを作る

お風呂からあがって、タオルでからだをちょっとだけふいて、まだからだが半分ぬれているところに、油分をぬります。

ポイントは、まだからだがぬれている状態でぬるというところです。

塗る油分として適しているのはこの3つ。

ワセリン、ヴァセリンなど石油由来のねっとりしたクリーム
ヴァセリンについてはこちらに詳しく書いています⇒ヴァセリンリップをスキンケアに取り入れ、唇の荒れにそなえたのに、ほとんど出番がないわけは?
ヴァセリンはいろいろなことに使えるので、1つ持っていると重宝します。値段も安いです。

手のひらに乗せて両手でこすって、薄く伸ばすと塗りやすくなります。
vaseline

ショートニング
ショートニングは植物油が原料の半固形の食用の油脂です。ケーキを作るときなどに入れます。

ショートニング(shortening)という名前は「お菓子にバターなどを入れて、さくさくさせる、ホロホロさせる」という意味の動詞、 shorten から来ています。

ほぼ100%油脂で無味無臭の白いかたまりです。ほとんどのショートニングはトランス脂肪酸であり、あまり食べないほうがいいので、このさいからだに塗って使い切りましょう。

トランス脂肪酸について⇒私がジャンクフードや市販のお菓子を避ける理由~トランス脂肪酸はこんなふうに健康によくない

最近はトランス脂肪酸の入っていないショートニングも販売されているようです。ただし、高いと思いますので体にぬるのはもったいないです。

ショートニングはものすごくねっとりベタベタします。しかしこのベタベタねっとりが、超乾燥肌に効くのです。

オリーブオイルなどの食用油
「いや私は石油からできているヴァセリンはなんだか使いたくない」とか「お菓子なんて作らないからショートニングなんてない」という場合は、台所にあるオリーブオイルを塗っておいてください。

ドミニック・ローホーさんが推薦するような上質な食用油のほうがいいかもしれませんが、そんなにこだわる必要もないでしょう。

オリーブオイルのほかに、ココナッツオイル、アーモンドオイルなどでもいいです。

からだに塗ってみるとわかりますが、思ったより油は必要ありません。ただ、油は油そのものですから、ベタベタねっとり感はもちろんあります。

ステップ3:パジャマを着て、ふとんに入って朝まで寝る

塗る量にもよりますが、油でネトネトしているので、新品のパジャマやシーツを使わないほうがいいでしょう。

肌にやさしいコットン100%か絹のパジャマがベストです。もちろん全身を包み込むものにしてください。

朝起きると、だいぶ乾燥が和らいでいるはずです。あまり変わらない人は、数回試してください。

それでも変わらない場合は、市販の乾燥肌に効く化学的に合成された薬剤が加味されているクリームを塗るか、皮膚科の門を叩いて下さい。

そのほかに気をつけることや、乾燥をひどくしないコツを書いておきます。





2.シャワーやお風呂の使い方

熱いお湯に肌をさらす時間が長ければ長いほど乾燥するので、お湯の温度を下げて、時間を短くします。

シャワーなら、どんなに長くても10分。

私は朝シャワーを浴びて、夜お風呂に入るという贅沢なことをしていますが、乾燥肌の人はお湯にからだをさらすのは日に1回にしてください。

寒い日が多いので、最近は私も、ジョギングしない日はシャワーを浴びないようにしています。資源も光熱費も節約できます。

お風呂に油(オリーブ油やベビーオイル)をちょっぴり入れるとかゆみがやわらぐそうです。出るときお風呂場ですべらないように気をつけてください。

からだをタオルでふくときはごしごしこすってはいけません。

3.無香料のマイルドな洗浄剤でからだを洗う

乾燥肌にならない方法の記事でも書きましたが、きつい洗浄剤は皮膚の油分を取ってしまうので、乾燥ぎみなら肌にやさしい石鹸を使ってください。

前回の記事⇒簡単にできる乾燥肌の対策。お金や化粧品の使用は最小限

特に香料が入っていると、肌が乾燥するので、無香料で敏感肌用の石鹸を控えめに使ってください。

4.化粧品はアルコールの入っていないものを

顔が乾燥気味の場合は、収れん化粧水やメイク落としなどアルコールがたくさん入っているコスメは使わないほうがいいです。

日本の化粧品にアルコールと書いてあるかどうかわかりませんが、エタノールとかエチルアルコールのことです。

エチルアルコールは、揮発性(きはつせい)が強いです。揮発とは、液体が常温で気体となり発散すること、つまり蒸発することですが、この力が強いんですね。

アルコールが蒸発するとき、お肌の水分や熱も奪います。だからアルコールの入ったローションをぬるとお肌がスーッとします。

夏場暑い時にぬると清涼感があって快適かもしれませんが、この「スーッ」としているときに、乾燥に一步近づいていると思ってください。

アルコールが化粧品に使われている理由はいくつかありますが、1つは、防腐剤としてです。殺菌力がありますから。

しかしあまりアルコールをつけすぎると、本来健康なお肌に必要な常在菌まで殺してしまうので、肌にトラブルがある人は、その点も注意したほうがいいでしょう。

ただ、アルコールフリーの化粧水にすると、ほかの防腐剤が入っていそうなので、乾燥対策としては、アルコールがないほうがいい、とだけ書いておきます。

アルコール、香料、色素などできるだけよけいなものの入っていない低アレルギー性の化粧品を選ぶのがベストですね。

飲む方のアルコールもからだを乾燥させますので、こちらも控えめにしてください。

5.衣類は天然繊維を選ぶ

乾燥肌に悩んでいる人には、肌にあたる部分の衣類は天然繊維、とくにコットンや絹がおすすめです。ウールは天然繊維ですが、肌にあたってチクチクと刺激を与えてしまうので直接当たるところには着ないほうがいいです。

化学繊維は繊維にいろいろな機能を強化した便利ですばらしいものではありますが、人間は生体なので、肌には天然繊維のほうが何かと都合よくできています。

肌のトラブルに悩んでいる人は、まずは化学繊維から天然繊維に切り替えてみてはどうでしょうか?

天然繊維のメリット⇒私が天然繊維を選ぶ5つの理由~静電気が健康に及ぼす害はあなどれない

肌の乾燥という面から見ると、昨今流行りのヒートテックの衣類は着ない方がいいと思います。

ヒートテックは吸湿発熱繊維です。からだの水分を繊維の表面に吸着させて、水分の持っているエネルギーを熱エネルギーに変えることでからだを温めます。

平たくいうと体の水分を積極的に奪って熱に替える繊維です。

もちろん、開発するときはもっと細かく分子レベルで他の作用も考えて作り、着心地だって研究しているはずです。

保湿機能を高めるために、化学繊維100%でなく、天然繊維も混紡されています。

しかし、基本的な発想が水分を奪うものなので、たぶん天然繊維100%にしたほうが肌は乾燥しないと思います。

私も昔はヒートテックを使っていたことがあります。寒すぎる場所に住んでいるせいか、ほかの繊維との違いがいまいちよくわかりませんでした。

肌に直接当たる衣類をすべて天然繊維に変えてしまったあとも、特に寒すぎて困るということはありません。まあ、寒いのですが、ダウンジャケットを着れば大丈夫です。ちなみにダウンジャケットの表面はナイロンやポリエステルで、化学繊維の力を借りて防寒しています。

寒いからといってヒートテックを着るのではなく、体を中から冷えない工夫をしつつ、肌に当たるところは天然繊維にしたほうがいいのではないでしょうか。そのほうが静電気も起きにくいです。

冷えない工夫⇒冷えとり靴下に頼らなくても、冷え性を改善できる、シンプルで簡単な方法とは?

静電気について⇒静電気が発生する理由とその対策

6.部分的な乾燥のケア

手、肘、かかとなど、部分的に乾燥しているときは、1に書いたことをその部分だけ集中的にやってケアしてください。

水分をふくませて、油分でシールドして何かでくるんで寝るわけです。

手なら手袋、肘なら長袖のコットンか絹の着心地のいいパジャマ、かかとなら靴下をはいて寝ればいいですね。

かかとのひび割れのケア⇒かかとのひび割れを家にあるもので治す7つの方法

7.かゆみのトリートメントに使えるわりと自然なもの

最後に乾燥でかゆいときぬっておくと痒みがやわらぎ、乾燥も改善できるナチュラルな物を紹介しておきます。

牛乳

牛乳には肌の炎症をおさえる成分が入っているので、かゆみが和らぎます。かゆい部分に牛乳をそのままペタペタとつけてみてください。

また牛乳に含まれている乳酸には、肌の角質を取る働きがあるのでよいといいますが、牛乳をペタペタしたぐらいでは変わらないでしょう。

乳酸を配合したボディスクラブとかピーリングに使う化粧品がありますね。またその名もズバリの「牛乳石鹸」という商品もあります。

牛乳石鹸は新鮮なミルクから作ったミルクバターが保湿をしてくれるそうですが、香料が入っているのでやめたほうがいいです。

角質ですが、角質を取っておかないと、肌にいろいろクリームやらローションを塗っても、角質が栓をしてしまってあまり効かないので、適宜取っておいたほうがいいようです。

しかし取り過ぎると逆効果なのが難しいところです。乾燥している場合は、やりすぎないほうがいいでしょうね。

私はドライブラッシングがわりといいのではないかと思っています。
ドライブラッシングのやり方⇒手軽なデトックス。ドライブラッシングの7つの健康効果

オートミール

オートミールとはオーツのこと。オーツ麦はタンパク質が豊富で、これが、お肌のバリヤになって、保湿を助けます。

また、消炎作用もあるので、古くから肌がかゆいときにオーツのお風呂に入るとよいされ、実際大勢の人がオーツのお風呂に入ってきました。

オーツの入浴剤の作り方はこちらに⇒オートミールで健康的にダイエット、入浴剤や犬のシャンプーにも

はちみつ

はちみつは天然にあるお肌にいいモイスチャライザーとしてベストのものかもしれません。クレオパトラがはちみつ風呂に入っていた話は有名です。

あの人は、美に対する探究心というか執着がすごく強く、いろいろなお風呂に入っています。牛乳風呂にも入っていましたね。

はちみつには、抗酸化作用(天然のビタミンやミネラルが豊富)、殺菌作用、保湿作用があります。

お風呂やシャワーを使う前に、からだにはちみつを塗ってしばらくしてから入ると乾燥がやわらぎます。はちみつ高いですけど。

ほかにもヨーグルトとか、アボカドとか乾燥肌にいい民間療法はいろいろあります。機会があったらまた記事にしますね。





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