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現代社会で失われつつある「1人の時間」を楽しむヒントを5つお伝えします。
買い物が止まらなかったり、やたらと不用品をためこむ人は、「自分1人の時間」が足りていないのかもしれません。
すぐにメディアや人の影響を受けて、いらない物を買い込む人。断捨離がはやっているからと、なんとなく煽られて物を捨てている人。こういう人は、意識的に1人になる時間を取り、自分と向き合ってはどうでしょうか?
1人の時間を失った現代人
パソコンやスマホなど便利な物を持てば持つほどなくしてしまうものがあります。
それは時間。
特に、スマホとSNSにどっぷり使っている人は、年がら年中、人とつながろうとしているので、自分1人の時間がありません。
以前は、通勤電車の中で、1人で考え事をしていた時も、今はスマホをいじっているのではないですか?
休暇で海に行ったのに、太陽のもとで「くつろいでいる」自分の姿をカメラにおさめて、Instagram(インスタグラム)に投稿していませんか?
投稿するのは、他人にシェアしたいから。つまりつながろうとしているのですが、それは本当のつながりでしょうか?
食事やコーヒーブレークに食べた物の写真をとってシェアするのも、結構疲れる行為です。
なぜ、自分の食べるものを、わざわざ人に見せなければならないのでしょう?人の眼を意識しているので、自分が本当に食べたいものではなく、見栄えのいいもの、話題になっているものを注文する流れになるやもしれません。
これは本当に豊かな人間関係を紡いでいる行為でしょうか?私には、「時間をノイズで埋めているだけ」という気がしてなりません。
本来ならごく個人的なくつろぎタイムに、常に他人の視線を意識する生活をしているのです。みんな、程度の差こそあれ、リアリティショーに出て私生活をさらしているようなものです。
こんな時間の過ごし方をしていたら、当然心が疲れてしまうでしょう。
スマホのせいで、人の眼を強く意識してしまう仕組みはこちら⇒スマホ依存のミニマリストは要注意~減らしたつもりが不用なモノを抱え込むことに 「スマホ依存の実態」のところにある動画をごらんください。
1人の時間を持たない弊害
たまには自分1人だけになって、静かに考える時間を持たないと、いろいろな弊害が出てきます。
今回は4つ紹介します。
いつも人と自分を比べてしまう
他人と自分を比べていいことはほとんどありません。よけいな劣等感を感じてストレスが増えます。しかも物も増えます。その理由はこちら⇒人と自分を比べるのをやめる方法。比較をやめれば物を減らせる。
自分が本当にしたいことができない
人と一緒にいるとき、私たちの行動は常に相手に左右されます。
相手を喜ばせようと思ったり、自分のほうが偉いように見せようとしたり、相手を怒らせないようにしたり、相手を説得しようとしたり、いろいろ気を使わなければなりません。
自分らしくふるまうのが難しくなります。
1人の時間を持たず、いつも相手の行動に反応しながら暮らしていると、自分が本当にやりたいことを見失ってしまうでしょう。
心の平安が得られない
人と一緒にいて疲れる理由の1つは、気が散るから。
人と何かをしているときは、常に外界から刺激を受けています。脳はその対応で忙しく、じっくり何かを考えることができません。
いつも外界からノイズが入ってくるので、心が休まらないのです。
「つながっている」といいながら心寂しい
「自分1人の時間」を犠牲にして、たくさんの人とつながっているのに、孤独な人が多いのは皮肉なことです。
自分自身を見つめる時間を持たないと、セルフエスティームがさがります。ほかの人の承認がないと、どうにもこうにも自信が持てず、寂しい毎日に。
詳しくは⇒SNS依存に注意。FOMO(フォーモー:取り残される不安)を捨てる方法
では、1人の時間を持つにはどうしたらいいのでしょうか?
自分1人の時間を持つ5つの方法
こんなことをしてみると、自分1人の時間を取り戻すことができます。
1.スマホを使わない
自分の時間を持つために、まず最初にできることは、スマホを手放すことです。べつに捨てなくてもいいです。ちょっと手から離すだけです。
あなたは、自分がどれだけスマホを使っているか、時間を計測したことはありますか?
1日10時間使っている人は、3時間使っている人より、ストレスや不安が大きいそうです。
スマホを持っていると、「シェアしなきゃ」という義務感が生まれてしまうのです。もしまるで何かのノルマのように、シェアしたり人の動向をチェックしているのなら、デジタルデトックスをおすすめします。
デジタルデトックスのやり方⇒スマホ疲れしてませんか?~簡単デジタルデトックスで心の余裕をとりもどす
2.古くて長い小説を読む
『エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする』(Essentialism: The Disciplined Pursuit of Less)の著者、グレッグ・マキューンは、孤独になることは、考えるためのスペースを作る上で必要なことだ、と書いています。
彼の主張は、ほとんどのものはノイズだからそういうのは全部捨てて、大切なものだけに絞り込め、というもの。
そんな彼がやっているのは毎朝15分、インターネットのなかった時代に書かれた本を読むこと。
それも古典と呼ばれているものです。コーランとか論語とか。
そこで、私は今、与謝野晶子が現代語に訳した「源氏物語」を読んでます。
最初の50ページぐらいは延々と風景描写が続くような、19世紀のイギリスの小説などを読むと、「とにかく早く、簡単に」というマインドセットの呪縛から逃れられるのではないでしょうか?
読書は、きわめて個人的な楽しみなので、否応なく1人の時間を楽しむことができます。
3.テレビを切る
家にいるときは、いつもテレビをつけっぱなし。こんなふうにテレビが友だちになっているなら、テレビがついていない時間を作ってください。
テレビを見るときは、1人だとしても、頭の中は他人のノイズでいっぱいです。特にテレビドラマがリアルな人間関係の代わりになっているなら危険ですね。
おまけに、テレビ番組を一挙に何時間も見る習慣のある人は、常に「新しい刺激」を追い求め、それを充足しています。
こういう人は、展開の遅いものを見ると、イライラします。新しいものを買っても、すぐに飽きます。
番組録画して視聴している人はコマーシャルを早送りしないでください。番組と番組の間に「休憩」を入れたほうが、よりその番組をじっくり楽しめるそうです。
確かに、私が子供のころは、1つの番組をもっと深く楽しめました。30分番組(「ウルトラマン」とか)の最後が、ドキドキする場面で終わったら、「来週はどうなるんだろう?」という「わくわく」で1週間しっかり楽しめたものです。
今の人は、わくわく、ドキドキしても、すぐに、結果を得られるので、脳は、もっと強い刺激、もっとスピーディな展開を求めてしまうのです。
テレビの弊害はこちらにも⇒テレビを見ると「買わない暮し」からどんどん遠ざかる理由
4.1人で楽しめる趣味にうちこむ
1人でジョギングやマラソンをしたり、筋トレをする時間は自分を見つめる絶好のチャンスです。
走ることは、健康にもつながるのでおすすめ⇒スロージョギングの5つのメリット~50代でも大丈夫
塗り絵をしたり、何かを作ったりするのもいい方法です。もちろん、ヨガや瞑想も、心の中がクリアになります。
こちらも参考に⇒ほぼ無料で楽しめる趣味5選。お金の代わりに時間を使う
5.1人で家事をする
掃除、料理、洗濯、雑草取り、ペットの世話なども、自分1人でもくもくとやれる楽しい作業です。
こういう作業を、「嫌なこと」と思わず、「自分の思考を掘り下げるよいチャンスだ」と思ってください。
片付けは、部屋もスッキリするので特におすすめ。
以前、「庭の落ち葉かきをする時間は1人になれるから大好き」と言っていた人がいました。
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自分1人でいる時、楽しめない人は、ほかの人と有意義な関係が持てないと思います。そのためにも、時には、他人の声や他人の視線というノイズを断捨離してみてください。
自分の1人時間が充実すればするほど、ほかの人と一緒にいるとき、より楽しめるのではないでしょうか?