シード

健康・アンチエイジング

最終更新日: 2017.09.7

チア、それともヘンプ?健康にいい6つのシード(たね類)とその効用

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特にからだにいいシード(たね)6つと、どんなメリットがあるのか、かいつまんでお伝えします。

ここ数年、種類(たねるい)が健康にいい、ということでちまたではやっています。ヘンプシードやチアシードなどが有名ですね。

植物の種(たね)は英語でseed なのでシードとか、複数形の seeds シーズ と呼ばれることもあります。ちなみにテニスのシード(seed)とスペルも発音も同じです。

いろいろなシードがあるので、ちょっとシードを食べてみたいが、どれにしようか迷う、違いは何だろ、と思っている方も多いのではないでしょうか?

特に健康にいいことで有名な6つのシードを紹介します。



なぜ今シードがこんなに流行っているのか?

シードは植物の種(たね)です。野菜とか果物の中にあるつぶつぶです。シードは植物が発芽するもとになるものです。

ゴマのように、大昔から人間が食べていた種(たね)もあります。ですが、最近いろいろな、これまで聞いたことのないようなシードが流行っているのは、動物性タンパク質ベースの食事を続けていたら、大勢の人が生活習慣病(昔の成人病)になってしまった、という背景があると思います。

糖尿病、脳卒中、心臓病、癌など、年をとってくると発病しがちな病気の原因は、生活習慣ではないか、と言われるようになって久しいです。こういう病気、昔は成人病と呼ばれてましたね。

生活習慣なので、原因は食生活だけではないのですが、人間のからだは食べたものでできていますから、やはり食べものは大事であろう、あまり肉ばかり食べていてはいけないのでは?と多方面から研究が進みました。

同時に、ベジタリアンや、ローフード(生の食べ物)を食べる人が増えたこともあり、「植物ベース(プラントベース)の食べ物のほうがいいような気がする、特に種(たね)は栄養があって、いいよね」、ということで種(たね)の研究が進み、今日に至っているのだと思います。

日本ではヘンプシード、チアシード、グレープシードなどは、どちらかというとダイエットによい食品として注目されています。ですが実は多くの種(たね)は、別にダイエットをしていなくても、健康に暮らしたい人が、ふだんの生活に取り入れれてみるとさまざまな恩恵があります。

シードが健康にいい理由

種の実体は胚芽で、見た目は小さいのですが、土に埋めると、植物が出てくることからもわかるように、植物が生きるパワーを秘めています。特に、すべてのシードはオメガ3脂肪酸とファイバーが多く、これが健康に寄与します。

固い殻に包まれていることが多いので、この殻を取るのがちょっと面倒ですが、この点をクリアしたら(たいてい殻を取って売られています)あとは、持ちもいいですし、味にクセもないので、食生活に取り入れやすいと思います。

オメガ3脂肪酸とファイバーの何がいいのか?

オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸は必須脂肪酸で、人間がとるべき油であり、血の流れをよくしたり、生活習慣病を改善してくれます。

ファイバー(食物繊維、植物の場合は植物繊維とも言える)
シード類には食物繊維も豊富です。ファイバーは、消化酵素で消化できないものすべてのことです。ファイバーのメリットは便秘解消が1番有名ですが、実は腸のなかでいろいろな作用をしており、それが健康増進に役立っています。

水溶性のファイバーは、腸内細菌のエサになり、善玉菌を増やしますし、不溶性のファイバーは、便のかさをふやして、お通じをよくします。

シードは密閉容器に入れて冷蔵庫に入れておけば1年ぐらい持つので肉のように、早く食べなければ、とあせる必要もありません。






それでは特に健康にいい6つのシードを紹介します。

1.チアシード

チアシード
チアシードは chia (チア)という植物の種です。メキシコとかアメリカの南のほうで栽培されています。

チアシードはダイエット食品として評判で、ここ数年流行っていますね。日本で流行っているのかどうかはわからないのですが。

たぶん名前が「チア」で、わりと覚えやすいし、英語ネイティブにとっては、ポジティブというか、感じのいい語感なので、流行っているのではないでしょうか?

もちろん栄養も豊富ですが、ヘンプシードだって栄養ありますからね。

ハリウッドのセレブも食べているそうですが、個人的にそこまでおいしいとは思いません。口に入れると特に味はなく、単にプチプチしている印象です。

チアシードはぬらすとふやけてくるというか、ゼリーがでてきてふくらみます。口に入れてるとだんだんぬるぬるしてくる不思議な食感です。最初は味はないのですが、口にとどめておくと多少が苦味が出てくる気がしますが、気のせいかもしれません。

チアシードは特に、カルシウムと食物繊維が豊富です。

ファイバーが豊富だから、3ヶ月チアシードを食べ続けると、血圧をさげ、血の流れをよくするという研究があります。心臓病にもよさそうですね。

また、カルシウムが多いので、骨密度が下がっている人とか、骨粗しょう症の人におすすめです。私も、乳製品は全然取らないので、チアシードを食べたほうがよかろう、と思っているところです。

チアシードは、いろいろなものにふりかけるのが1番簡単な食べ方です。先に書いたように、ぬらすとゼリーみたいになってくるので、そのぶよぶよをいかしたおやつにしてもいいです。

牛乳や水、その他の液体に、大さじ2~3杯のチアシードを入れて、冷蔵庫に入れておくと、だんだんヨーグルトとかプリンみたいな雰囲気になってくるので、そのまま食べるか、甘味が欲しかったら、はちみつやメープルシロップなどをかけて、プディングとして食べると、ヘルシーなおやつになると思います。

あるいは、このドロドロをコーンフレークにかけて食べてもいいでしょう。

チアシードは今年もう少し食べようかと思っているので、さらに研究してまた記事にします。

食べ方の参考にどうぞ

※YouTubeで見る方はこちらから⇒How to Eat Chia Seeds – 3 Ways! | Chia Seeds Benefits

2.フラックスシード

フラックスシード
フラックスは亜麻仁(あまに)です。アマという植物のたねです。「あまにん」とも呼ばれます。

フラックスシードはシードの中でも特にオメガ3脂肪酸とファイバーが豊富です。糖尿病の予防によいと言われています。

シリアルにふりかけたり、オートミールにふりかけて食べるのが一般的です。フラックスシードはオレンジジュースと一緒に摂るといいと言われています。オレンジのビタミンCが、フラックスシードのオメガ3脂肪酸の働きを助けるそうです。

何らかの理由で糖尿病のリスクが高い人、心臓病の予防をしたい人はフラックスシードを試すといいでしょう。

私は去年少しくだいてあるのを買って、スムージーに入れて飲んでいました。

3.ヘンプシード

ヘンプシードはほかのシードにくらべてタンパク質と、γリノレン酸(ガンマリノレン酸)というのが多いのが特徴。

γリノレン酸も必死脂肪酸の1つです。ちなみに、脂肪酸は油脂と考えていいです。詳しくは⇒私がジャンクフードや市販のお菓子を避ける理由~トランス脂肪酸はこんなふうに健康によくない

γリノレン酸は、血圧や血糖値を下げるだけでなく、皮膚や関節の構造を正常に保つ脂肪酸で、さまざまな炎症をおさえます。これはかなりありがたいのではないでしょうか?その分免疫に負担がかかりませんから。

免疫の話⇒免疫力を上げるために手放したほうがいい6つの習慣

またヘンプシードはシードにしては珍しくタンパク質が多いのも特徴です。8つの必須アミノ酸がすべて入っています。

味も、たとえばチアシードにくらべるとちゃんとナッツみたいな味があっておいしいと思います。きょう紹介するシードで私がふだん日常的に食べているのはこのヘンプシードです。

くわしくはこちらをどうぞ⇒話題のスーパーフード、ヘンプシードの効能とおいしい食べ方教えます

4.パンプキンシード(かぼちゃのタネ)

パンプキンシード
パンプキンシードは日本ではあまり一般的ではないかもしれませんが、こちらでは、トレイルミックス(ナッツやドライフルーツなどをまぜたスナック)にナッツの仲間としてよく入っています。

いわゆるナッツより安い(と言ってもそんなに違わない)ので、私もたまに買います。日本ではかぼちゃのタネはハムスターのエサとして有名かもしれませんが、以外にこれに栄養がたくさんありまして、タンパク質と亜鉛が豊富です。

亜鉛が豊富なので、免疫細胞がうまく機能するのを助けてくれます。つまり、免疫力があがるということです。亜鉛は酵素を活性化し、細胞分裂をうながすので、ミネラルの中でも特に大切な栄養素です。

亜鉛はからだに貯めておくことができないので、日々の食事からまめにとることが必要です。

まあ、肉や卵、牡蠣、海藻、その他いろいろなものに入っていますので、肉を食べてる人は大丈夫ですが、私のようにほとんど肉を食べない、魚もめったに食べない人(つまりベジタリアンよりの食事をしている人)には、パンプキンシードをおすすめしたいです。

私はパンプキンシードをそのままおやつとしてポリポリ食べていますが、けっこうおいしいです。

こちらで売っているかぼちゃは日本のかぼちゃほどほくほくしておらず、水っぽいため、あまり食用にはしません。ハロウィンの飾りと、パンプキンパイのフィリングぐらいでしか使わないと思います。パンプキンシードは店に売っているので、それを買ってきて食べています。

日本にいるなら、かぼちゃ料理をしたあと、かぼちゃのタネをとっておいて、水洗いして、天日で1日乾かし(室内なら数日)、フライパンで炒って食べるという手があります。

殻はむかなければならないと思います(私は殻ごと食べたことがありません)。めんどくさいですが、おいしいのでお試しください。ヘルシーなお子さまのおやつになります。

かぼちゃのタネも今年、もっと食べたいと思っている食べ物なので、また研究が進んだら記事にします。

5.ゴマ

ゴマはおなじみの食品なので特に説明はいらないと思います。植物ステロール(フィトステロール)と鉄分が豊富です。ミネラルが豊富ということですね。

植物ステロールは脂溶性の物質で、コレステロールの吸収をおさえるので、油物が好きな人はゴマを意識して食べておくとよいでしょう。「植物ステロール」という名前からわかるように、植物にしかありません。

植物ステロールは、ゴマのほかはとうもろこしや大豆、ピーナツなどに豊富です。

鉄は、血液中のヘモグロビンです。これは全身に酸素を運んでいる重要な働きをになっているので、レバーなど食べない人は、ほうれん草の胡麻和えをおすすめします。

ゴマは私もよく食べているのでこちらで詳しく説明しています⇒『絹こし胡麻』でゴマの栄養を100%吸収したら、カロリーを取り過ぎた

6.ひまわりのタネ(サンフラワーシード)

サンフラワーシード
ひまわりのタネって食べたことありますか?私はパンプキンシードほどではないですが、たまに食べています。ハム太郎(ハムスター)がよく食べているタネですが、ビタミンEとセレン(selene )という必須ミネラルを含んでいます。

セレンが人間に必要なミネラルだとわかったのはわりと最近のことなので、あまり知名度はないですね。

selene という名前はギリシャ語の「月」に由来します。ギリシア神話にセレネという月の女神が出てきます。

セレンは抗酸化作用に関係のある酵素やタンパク質の構成要因となり、抗酸化作用を活性化。つまりからだのさびつきを取るのに役立つミネラルです。魚介類や穀物に入っています。

セレンが人体に必要だとわかったのは1957年のことなので、まだあまり詳しい研究は進んでいません。ミネラルとしては毒性が強いため、過剰にとると害があります。しかし、食べものから食べているぐらいなら問題ないです。サプリを使うときに注意が必要です。

ビタミンEも老化をふせぎますので、ひまわりのタネはとくにアンチエイジングにいいシードと言えるでしょう。

味は特にないので説明できません。多少甘味があります。しかし、ふだん甘いお菓子を食べているとこの甘味は感じられないと思います。

私は塩などえ味のついていないのを、殻付きで買っています。とはいえ、この殻をとるのが面倒なのであまり買いません。殻なしも売っていますが。値段はとても安いので文房人向けのシードです。

サンフラワーシードはこちらではわりと一般的なおやつで、昔、短大に行っていたとき、男子学生がよくおやつに食べていました。そして殻を飛ばすんですね。授業中に。私の背中にむかって殻を飛ばすので、一度、「いいかげんにしてよ!」とふりむいて怒ったらすごくびっくりしていました。

というのも私、ふだんはものすごく静かで人と争うことを好まないからです。

そんな思い出のあるひまわりのタネですが、健康にいいのでプラントベースの食事をしている方は一度おためしください。日本に売っているかどうか知りまえせんが。
* * * * *
シードに含まれている栄養素、たとえばオメガ3脂肪酸は魚を食べておけば取れます。魚油に含まれているので。またほかのミネラルも肉その他の食品に含まれています。

だから、肉や魚を食べている人はそんなに無理やりシードを食べなくても大丈夫です。動物性たんぱく質より植物性たんぱく質がすぐれているとか、健康にいい、とは言い切れません。

ただ、ふだん甘いものばかりおやつに食べている人は、3回に1回ぐらいは、おやつをシードやナッツにすると、より健康になれるのは確かです。





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