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ものの処分方法に迷ってしまって、なかなか片付けが進まない読者の相談に回答します。
まず、お便りを紹介しますね。Yさんからいただきました。
決められない
ブログとnoteを読んでいます。いつもありがとうございます。
私は40代前半の独身女性です。
片付けは嫌いなわけではなく、スッキリ暮らしたいと思っています。
でも、モノを手放そうとすると、行き先を決められなくて先に進みません。
洋服がたくさんありますが、微妙にサイズが合わず、着ていないけど、「リサイクルショップに持っていった方がいい? でも大して値段はつかないよね」「寄付するなら、どこにすればいいのだろう」と考えてばかりで捨てるところまでいきません。
小物もそうです。「これは友達にあげられるかも? でも迷惑かな?」「リサイクルに出せないか」と、ひとつひとつ考え込んでしまい箱に詰めたまま押入れの奥に置きっぱなしです。
捨てるものの仕分けはできているのに、家にずっとあります。
多少もったいなくても、捨てたほうがいいとわかっていますが、一番いい行き先を考えようとして処分が進みません。今年ももうすぐ終わるけど、去年より全然進んでいない感じです。
迷わずにモノの行き先を決められるようになりたいです。
Yさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
いつも記事を読んでいただきうれしいです。
なるほど、処分方法で迷ってしまって、ものが家の外に出ていかないのですね。
一言で答えると、今のYさんの目的は部屋を片付けることです。優先すべきは捨てることで、それをどう処分するかは、二の次にしてください。
以下で詳しく説明しますね。
行き先を決められない理由
Yさんが、処分方法ですごく迷ってしまう理由は以下の3つだと思います。
完璧主義
「どうせ手放すなら、このアイテムに合った一番いい方法で捨てたい」と考えて、最適な方法を探し続けているので、いつまでも処分できません。
完璧なものの捨て方は存在しません。70点ぐらいの正解でいいと考えるようにしましょう。
決断疲れ
ベストの処分先を探しているうちに、頭が疲れて、何も決められない。こんな状態に陥っているかもしれません。
これは、日常生活でもよく起こることで、断捨離だけでなく、日々の行動や買い物にも影響します。
何かを決めることに使える脳のリソースは無限ではありません。処分方法に迷いすぎていると、もっと大事なことを決められなくなります。
気持ちに余裕がないときは、決断疲れを防いでみよう。やり方を7つ紹介します。
罪悪感
「まだ使えるものをゴミにしてはいけない」という強い信念があると、処分先に迷ってしまいます。
使ってくれる人、それも一番大事にしてくれそうな人にあげなければならない。寄付する先も、本当に役立ててくれる場所にしなければならない。
こんなふうに思ってしまうのです。
最初の信念を少し変えれば、罪悪感は軽くなります。
もう悩まない!不用品をゴミにするときの罪悪感を手放す5つのヒント
正解を探す必要はない
多くの人が片付けで立ち止まるのは、「捨て方に正解があるはずだ」と思い込み、その正解に到達しようとがんばるからです。
でも、ものの処分方法に正解や100点満点の方法はありません。
完璧な答えを探そうとすると、結局、当初の目的である、不用品を捨てることができません。
たとえば、寄付を考えてみても、その団体に送ったとき、まずスクリーニングされます。
寄付にふさわしくないものは捨てられるわけです。それも、思っているよりずっとたくさん捨てられてしまいます。
誰かに役立ててもらいたくて寄付しても、その商品がゴミになるのはよくあることなんです。
友人や知人に譲る場合も同じです。
「あげたら喜ばれるはず」と思ってあげても、相手にとっては不要かもしれません。
本当はいらないけど、断りたくないし、捨てるのはもったいないという気持ちがあるからとりあえず受け取るだけです。その後、もらったものを捨てるのに苦労する人はたくさんいます。
自分では、ベストだと思っていても、思い通りに、環境や人のためになるとは限らないです。
「完璧な答えはない。私は今できる最善のことをしよう」と考えれば、罪悪感も小さくなると思います。
片付けの目的に立ち返る
捨てたあとのことを100パーセントコントロールすることはできないので、もっと自分がコントロールできることに意識を向けましょう。
Yさんの場合は、家から不用品を出して生活空間を整えることが今回の断捨離の一番の目的です。そしてこの行動は、自分でコントロールできます。
捨てることを最優先し、最も価値が生じる処分ルートを見つけることにこだわらないようにしましょう。
まず、外に出すことを考えてください。
結局、Yさんにとって一番ラクにできる捨て方が、ベストな選択ではないでしょうか?
もらってくれる人をすぐに思いつかないなら寄付をする。寄付先について迷いすぎるなら、資源ごみの袋に入れてゴミに出すほうがいい。こんなふうに考えてください。
処分方法に迷って時間を無駄にするより、さっさと捨てたほうが暮らしの質があがります。
ベストの処分方法を探すことより、早く捨てることに意識を向けるといいでしょう。
処分方法に迷わないコツ
最後に、処分先にこだわりすぎず、さっさと捨てるコツを2つ紹介します。
処分先を決めておく
先に処分先を決めましょう。
私は、まだ使えそうな不用品は全部寄付することにしています。
不用品を処分するときはお金にすることを考えないとシンプルにできる
もう使えないものは、ゴミに出します。大きなものや可燃ゴミに出せないものは、ためておいてエコステーションに持ち込みます。
Yさんも、手放す先を3つぐらいに絞るといいでしょう。
たとえば、ゴミ、寄付、フリマアプリで売る、というように。こうすれば、もらってくれる人を探す必要はありません。
ゴミ⇒市場価値のないもの
フリマアプリで売る⇒お金を払ってでも欲しいという人がいそうなもの
寄付⇒それ以外
こんなふうに明確なルールを決めてください。
もし、アニメ・ゲーム・アイドル関連のアイテムが多いなら、3つの選択肢を
ゴミ、駿河屋に買い取ってもらう、寄付としてもいいです。
どんな選択肢でもいいので、自分に合っているものを3つに絞り込んでください。
また、寄付する団体も、先に決めます。タイマーを15分にセットして、ネットで探しましょう。
選択肢は多くても3つまでにするのがおすすめです。それ以上あると迷います。
こうして決めた処分先については、忘れないように紙に書いておいてください。忘れると思い出そうと考えているときに、いつものように迷ってしまうからです。
あとは、捨てたいものをどんどん3つに分けて処分するだけです。
ゴミにしても問題ない
「迷ったらゴミにしてもいい」と考えてください。前の項目で書いたように、寄付や譲渡を行っても、ものの運命を100パーセントコントロールすることはできません。
処分先に迷いすぎて、ガラクタがなかなか減らないなら、もう使っていないもののために、自分の生活を犠牲にしている状態です。
こんなふうに考えてはどうでしょうか?
・これはもう役目を終えた。感謝して、手放そう
・今の私が前に進むことのほうが大事
・最善の処分方法を探すより、終わらせよう
ちゃんと分別してゴミとして出すのも、自分の責任を果たすことです。
捨てるとき、心が痛むかもしれません。でも、その痛みは、次回からの買い物に活かせばいいのです。
◆関連記事もどうぞ
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リサイクルショップに出せない不用品、どう手放す?~7つの処分アイデア
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読者の相談にアドバイスしました。
捨てることに大きな抵抗があると、その行動をしなくていいように、処分方法に悩んで時間稼ぎをすることがあります。
「どこに寄付しよう?」「誰かにあげたほうがいい?」と悩み続けていれば、捨てなくてもすみますから。
そこで、「これはもういらない。捨てよう!」「捨てるしかない」と、ものに対する思いをしっかり断ち切りましょう。
不用品を捨てることは悪いことではありません。それは、よりよい暮らしにするための前向きな選択です。