考え事をしている女性

TEDの動画

マインドセット(ものの見方)を変えて人生の流れを変えよう(TED)

マインドセット(考え方)の重要性を教えてくれるTEDの動画を紹介します。

タイトルは、Change your mindset, change the game(マインドセットを変えて、形勢を変えなさい)

プレゼンターは、心理学者の Alia Crum (アリア・クラム)さんです。



マインドセットを変えろ:TEDの說明

Dr. Crum says the biggest game changer is “YOU, by harnessing the power of your mind.” She explores scientific results that show the influence of the mindset on the body, and how changing the subjective mindset produced different outcomes. Dr. Crum’s work is inspired in part by the placebo effect, and has implications that stretch far beyond the realm of medicine.

状況をもっとも変えるものは、「あなたです。考え方のパワーを利用することによって」とクラム博士は、言います。

彼女はマインドセットが身体に与える影響や、マインドセットを変えることが違う結果をもたらすことを科学的な裏付けとともに說明します。

プラシーボ効果をベースにしたクラム博士の研究は、医療を越えた他の分野にも応用できます。

*game changer (ゲームチェンジャー)は、ニュースにもよく出てきますが、状況を一変させるもののことです。

18分20秒、英語の字幕があります。動画のあとに抄訳を書きます。

☆TEDの說明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

マインドセットは、日本語では、マインドと呼ばれることが多いのですが、考え方や、思考の傾向、心的態度です。





鎮痛剤の効果の違い

人生のすべてにおいて、マインドセットがいかに重要かお伝えします。

まず、イタリアでのリサーチのお話から始めますね。

ベネデッティ博士とそのチームは、胸部の手術をした患者を使って、実験をしました。

手術は、胸部を大きく切開する大がかりなものです。

手術が終わり、麻酔がさめると、ひどい痛みがします。そこで、患者には、モルヒネをベースにした鎮痛剤がほどこされます。

患者を2つのグループにわけ、鎮痛剤の与え方を変えました。

1つのグループの患者には、医者がベッドサイドで薬を与え、もう1つのグループの患者には、あらかじめ、点滴のなかに入れておき、患者の体に入れました。

どちらにも同じ薬を同じ分だけ与えたのですが、医者が与えたほうのグループのほうが、「痛みが減った(薬がよく効いた)」と感じた度合いが大きかったのです。

ベネデッティ博士は、不安症、パーキンソン病、高血圧の治療でも、同じ実験をしましたが、結果は同じでした。

患者が、痛みをおさえる効果がある薬を体に入れたと自覚しているときのほうが、その薬の効果があるのです。

同じ薬でも、患者の考えていることによっって、効果が変わるのですね。

プラシーボ効果とは?

ハーバード大学の学生のとき、この研究を読んで、プラシーボ効果に強い興味を持ちました。

プラシーボ効果とは何でしょう?

多くの人は、プラシーボ効果は、ニセの薬だ、ニセの治療だ、と考えて終わりにします。

でもそうではありません。

プラシーボ効果とは、私たちのマインドセットのパワーの証明なのです。

「治る」という患者の期待が、治癒を促進します

マインドセットとは?

では、マインドセットとは何でしょうか?

マインドセットは、持ち通り、どんなふうにマインドを設定するか。それは、物事を見る時のレンズや枠組みです。

私たちは、マインドセットを使って、無限にある解釈を単純化します。

これは、人間がごく自然にすることです。

マインドセットは、とても重要で、人の健康や幸せに大きな役割を果たします。

清掃係を使った実験

ハーバード大学にいたとき、エレン・ランガー教授と研究する機会がありました。

心理学者の教授です。私が、運動選手であることを知った教授は、笑いながらこう言いました。

「運動もプラシーボにすぎないわよね?」

このとき、私は、ちょっとむっとしました。日に4時間もトレーニングをして、最適な体を保つよう努力していたからです。

同時に、マインドセットのパワーが医療以外でも発揮されるのだろうか、という疑問を持ちました。

運動に時間とエネルギーを注いでいるから、より健康で強くなっているのか? それとも、そうなるはずだと信じているから、そうなっているのか?

この逆はないだろうか?

すごく運動しているのに、そのことに気づいていないから、運動の恩恵を受けていないということはないかしら?

これを調べるために、ホテルの清掃の仕事をしている84人の女性を被験者にして、実験しました。

この人たちは、ほぼ立ちっぱなし。仕事中、さまざまな筋肉を使い、カロリーを消費しています。

ただ、仕事が運動になっているとは、思っていません。

彼女たちに、「定期的に運動をしていますか?」と質問したら、3分の2の人が、「いいえ」と答えました。

「では、ふだんどのぐらい運動をしているか、ゼロから10の数字で答えてください」と言ったとおろ、3分の1の人が、ゼロと答えたのです。

そこで、彼女たちの体重、血圧、体脂肪、仕事に対する満足度などを測定し、2つのグループに分け、片方に15分のシンプルなプレゼンテーションをしました。

あなたたちの仕事はいい運動になっている、専門家のすすめる1日30分の中程度の運動をしているから、こんな恩恵があるはずだと15分で話しました。

4週間後、最初に測定したものを再度測定したところ、仕事が運動になっているという情報を与えなかったグループは、何も変わりませんでしたが、プレゼンをしたほうの人は変わりました。

体重が減り、血圧(心臓伸縮圧)が大幅に下がり、体脂肪も落ち、仕事への満足度があがっていたのです。

たった15分のプレゼンをしただけで、健康や幸福度に大きな違いが生まれたました。特に、行動は変わっていないのに。

「行動が変わってないと、どうしてわかるの?」と思う人もいるかもしれませんね。

スポーツジムに通い始めた人はいない、とはわかっています。でも、仕事の仕方が変わったかもしれませんね。ベッドメーキングするとき、意識的に力を使ったとか。

ミルクシェイクの実験

マインドセットと肉体に直接な関係があるかどうか、もっとしっかり調べたくて、イェール大学で、同僚だった研究者3人と、ミルクシェイクの実験をしました。

ミルクシェイクをたくさん作り、大勢の人に実験室に飲みにきてもらいました。「75ドル払うから、ミルクシェイクを飲んでほしい」と頼んだのです。

悪くないですよね?

ただ、条件が1つあります。ミルクシェイクを飲んでいるあいだ、血液のサンプルを取らせてもらいました。

グレリンの数値を測定するためです。

グレリンは、消化器官で分泌されるペプチドです。ハンガーホルモン(空腹ホルモン)とも呼ばれています。

しばらく、食事をしていないとグレリンのレベルがあがり、そろそろ食べものを食べるべきだと知らせます。そして、食べ物が見つからないときのために、代謝を抑えます。

ミルクシェイク、ハンバーガー、フレンチフライを食べれば、グレリンのレベルは下がり、「もう食べるのをやめて、代謝をする時間だ」と、脳に伝えます。

被験者に飲んでもらったのはヘルシーなミルクシェイクです。脂肪分ゼロで140カロリー、砂糖は入っていない、罪悪感を感じないですむ飲み物。

このミルクシェイクを飲んでもらったら、グレリンのレベルは下がりはしましたが、ほんの少しでした。「少し、食べものを食べたよ」と脳に知らせたのです。

1週間後、またミルクシェイクを飲んでもらいました。今度は620カロリーで、脂肪分は30グラム、砂糖も56グラム入っているしっかり満足できるミルクシェイクです。

これを飲んでもらったら、グレリンレベルは前よりずっと落ちて、ヘルシーなシェイクの3倍、下がりました。

カロリーの高いものをとれば、グレリンのレベルが下がるのはあたりまえですよね。

ただ、落とし穴があります。

被験者はヘルシーなシェイクとカロリーの高いシェイクを飲んだと思っていますが、実際は2度とも、同じミルクシェイクを飲んでもらったのです。

薬も量も同じなのに、鎮痛剤の効きが変わったように、仕事が運動だとわかったら健康になったように、マインドセットが結果を変えました。

私たちが思っていること、期待していること、その食べものについて考えていることが、体の反応を変えたのです。

ストレスに対する考え方を変える

マインドセットを変えると体の反応が変わるなら、自分のためになるように、マインドセットを変えればいい、と考えることができます。

たとえば、ストレスに関する考え方。

ほとんどの人はストレスは悪いものだと思っていますが、無理もありません。

そこら中に、ステンレスの弊害に関する警告や、それを思い出させるものであふれていますから。ですが、ストレスの本質は、そんなに単純なものではありません。

ストレスがよい結果をもたらし、健康や、幸せ、パフォーマンスに貢献することもわかっています。

ストレスは人生をよくする、とは言っていません。ですが、ストレスはほかの多くのものと同じように、いい、悪いとはっきり区別することはできないのです。

ストレスに対する考え方が、体の反応を変えます。

これを証明するために、ショーン・エイカーとピーター・サロヴェーといっしょに、300人の従業員を使って実験しました。

2008年の経済危機の直後で、みなストレスを感じていました。従業員の10%がリストラされると聞いたばかりだし、みな、働きすぎでした。

彼らのマインドセットを変えるために、3分のビデオを見てもらいました。

被験者を2つのグループに分け、一方には、ストレスの弊害を伝えるビデオを、もう一方には、ストレスの恩恵を伝えるビデオを見てもらいました。

[両方のビデオが同時に映しだされる]

ビデオに出てきたことは、両方とも科学的なリサーチによって導き出された事実や逸話ですが、ともにどちらか一方の見方に偏っています。

仕事の前に、ストレスの恩恵を紹介している動画を見た人たちは、その後数週間にわたって 腰の痛みや、筋肉の緊張が減り、不眠も減り、より仕事に従事でき、パフォーマンスもあがりました。

マインドセットを人生に活かす

ここまで、マインドセットのパワーを証明する4つのリサーチを紹介しました。医療、運動、食事、ストレスについて。

ほかにもマインドセットの影響の研究はたくさんあります。’

キャロル・ドゥエックは、知能や知性を、固定されていると考えることから、それは変化する、と変えることによって、学校や仕事での成功を果たせると証明しました。

ベッカ・レヴィーは加齢に対する考え方の研究をしました。

加齢を、避けられない低下と捉えるのではなく、知恵や成長を得るプロセスと考えると、うまく年をとれるだけでなく、寿命も伸びます。

テッド・カプチャックとそのチームは、臨床医療において、うまくプラシーボを使うことができると証明しています。

マインドセットは重要なのです。

私は、薬は効かない、運動には何の恩恵もない、何を食べても関係ない、と言いたいのではありません。ですが、マインドセットは、心理学的、生理学的に私たちの人生に影響を与えるのです。

マインドセットのパワーには限界がないのでしょうか?

そうではないでしょう。

でも、その限界が、どこにあるのか、考えてください。マインドセットにパワーがあると認めれば、それを変えるだけで、その瞬間に、状況を変えることができるのです。

//// 抄訳ここまで ////

単語の意味など

thoraacic surgery  胸部の外科手術

inconsequential  重要でない、取るに足らない

IV = intravenous  静脈注射、点滴

ショーン・エイカーのプレゼン⇒成功すると幸せになるのではなく、幸せだから成功する~ショーン・エイカー(TED)

キャロル・ドゥエックのプレゼン⇒自分の能力を自分で見限ることの恐ろしさ、できると信じることの素晴らしさ(TED)

考え方を変えるのは自分

昔やったことに対する罪悪感がずっと消えない、過去に言ったり、したりしたことについて後悔ばかりしている、苦しいのですが、どうしたらいいでしょうか?

こんな相談メールをもらうことがあります。

「考え方を変えてください。現実を作っているのはあなたの思考です」と返信していますが、「できません!(できないからメールしてるんです)」と言われます。

できますよ。

自分の思考ですから。

それを変えることができるのは、自分だけです。

「できません!」と言う人は、きっとマインドセットのすごさに気づいていないのね。

こう思って、最近、マインドセットや思考が、いかに強力か、いかに生活に影響を与えるか、これを伝えている動画を紹介しています。

このブログをいつも読んでいる人は、「筆子はマインドセットの話ばかり書いているな。もっと物を捨てる話を書いてほしいな」と思うかもしれません。

ですが、マインドセットって一番重要なんです。これが変われば、どんな物も簡単に捨てられます。

(物を捨てる話は、初期のころ、たくさん書いていますよ)。

断捨離にしても、「これを捨てると後悔するに決まってる」「あとで必要になるに決まってる」と思って捨てると、後々、そういう場面に敏感に反応します。

「これを捨てると、スッキリ、さっぱりする。新しい風が入ってくる。ああ、楽しみだ」。

こう思っていさぎよく捨ててください。

*****

偏ったマインドセットを持つのは自分のためにならないので、バランスを取るようにしてください。

思い込みすぎないように。

1点集中の思い込みはパワーを生みますが、暴走して、かえってまずいことになります。

最近の例で言えば、アメリカ大統領選挙で熱くなって、道であばれている人や銃を持ち出している人。

危ないです。冷静にならないと、自分やまわりの人が痛い目にあいます。





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