服を選んでいる女性

ファッションをミニマルに

最終更新日: 2021.03.19

コーディネートが苦手だからたくさんアイテムがいる:着ない服を捨てない理由と、それを乗り越えて捨てる方法(20)

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ほとんど活用できていない服をいつまでも捨てない理由を検証しています。

使っていないのに捨てない理由、その21は

・私はコーディネートが苦手だから、服をたくさん持っていなければならない。

または、

・私はセンスがないから、いろいろな服がたくさんいるのだ。

・着回しが苦手だから、ある程度の数は必要なの。

あなたもそう考えていますか?

この理由も、あまり説得力がありません。



1.コーディネートに変化をつける必要なし

コーディネートとは、服の組み合わせのことです。

「可能な限り、日々、服の組み合わせを変えながら生きていくべきだ」と考えている人は、その理由を私に教えてください。

なぜ、組み合わせを変えなければいけないのでしょうか?

自分が飽きるからでしょうか?

それとも、自分の服を見ている人が飽きるからでしょうか?

自分の服の組み合わせをまめにチェックしている人が仮にいるとして、

(そんな人はいない話はこちらに書いています⇒いつも同じ服を着ているダサい人だと、他人に思われたくない:着ない服を捨てない理由と、それを乗り越えて捨てる方法(18)

自分が服の組み合わせを変えないと、その人にどんな迷惑がかかるというのでしょうか?

私たち一般人が日頃着る服は、ステージ衣装や、舞台衣装とは違います。

見た目をくるくる変える必要なんてありません。





着回さないと困ること、ある?

食事の献立だったら、いつも同じだと、飽きて食べられなくなるという問題が生じます。時々は違うものを食べたほうが栄養のバランスも取れるでしょう。

カナダに留学した最初の年、数人の学生を住まわせている大きな家に住んでいました。

朝食、夕食つきで、ランチ(サンドイッチ)も用意してくれます。

その家は、金曜日以外は毎晩メインは肉料理。

肉といっても、日本みたいに、とんかつ、ハンバーグ、生姜焼き、肉じゃが、肉味噌、コロッケ、チンジャオロースなんて変化はありません。全くありません。

いつも、ステーキに電子レンジでゆでたじゃがいもに、野菜が少し。

最初は食べていましたが、あまりに毎日同じなので、もともとステーキが好きでないこともあり、そのうち、私はまったく食べられなくなりました。

お昼のサンドイッチも、ツナかハムで、こちらも飽きてしまい、友人の果物と交換したりして、しのいでいました。

このとき、私、かなりやせました。

しかし、着るものがいつも同じでも、こんなことは起きません。

きのうと同じ格好で会社に行ったら、隣の人が、吐き気を催して、その日はまったく仕事ができなくなってしまい、部署全体のパフォーマンスが大幅に低下してしまった、なんてことは起きませんよね。

私のように1年365日、ほぼ同じだと飽きる人もいるかもしれません。それは認めます。

だから、人によっては5パターンぐらいは用意したいと思うでしょう。5パターン用意するのに、タンスやクローゼットがいっぱいになるほどの服は必要ありません。

服の断捨離ができない5つの理由。コーディネートにこだわる人は失敗する

2.実は、似たような服ばかり持っている

人によって価値観は違うので、「筆子はあんなこと言うけど、私は、服のコーディネートをできるだけ変える人生を生きていきたい」とあなたは、思うかもしれません。

それもいいでしょう。

ですが、タンスやクローゼットの中をよく見てください。

「装いに変化をつけるために持っている服(だけど着ないでしまいっぱなしの服)」をよくよく見てみると、みな、わりとよく似ているはずです。

私たちは、いつも自分のコンフォートゾーンの中で生きており、好みも思考パターンも、毎日たいてい同じです。

だから、いつも似たような服を選びます。

どんなに雑誌で、「このアイテム5点だけを使って、毎日、違う組み合わせをしましょう」みたいな記事を読んで、真似してみようと思っても、無意識の抵抗を感じて、結局、毎日、似たような格好になります。

「いつもと違うな」と感じられるのは、新しいものを買って着たときだけです(だから、手頃な値段の新しい服をどんどん買ってしまいます)。

「人間は、着せかえ人形のように、毎日くるくる違う服を着るようにはできていない」と私は考えています。

「毎日、同じでつまらない」と顕在意識では思うかもしれませんが、無意識のところでは、「いつも同じこと(ホメオスタシス)」を求めているから、たいていいつも似たような服を買い、よく着る服を、また着るのです。

テレビや雑誌に出てくる人、芸能人やファッション系のYouTuberは、いつも違う格好をしていて、インスタグラムに、「今日のコーデ」なんて写真を毎日アップしているかもしれません。

この人たちは、そうすることが仕事だからできるだけです。

しかも、タイアップの服がたくさんあって、必ずしも、自分が着たいと思って選んだ服を着ているわけではありません。

インスタグラマーは、「私は好きでやっている」というかもしれませんが、毎日のコーデをアップしているうちに、「そうしなければならない」、「きのうとは違う格好にしなければならない」という義務感のようなものが芽生えてきます。

服の組み合わせを毎日のように変えることは、服を買うお金だけでなく、ずいぶん精神的エネルギーや体力、時間を要するタスクです。

なんとなく、「毎日、コーディネートを変えたいなあ」と思っているだけでは覚悟も準備も足りません。その結果、いろいろな自分を演出するために買ったはずの服が、使われないまま、たんすにしまいこまれているのです。

3.コーディネートを変えたいなら服を減らすべき

逆説的ですが、本当にコーディネートを変えて、さまざまな自分を演出したいと思っているのなら、服の数をしぼったほうがうまくいきます。

2番に書いたように、毎日、組み合わせるアイテムを変えることは、かなり自分のリソースを消費します。

リソースとは?⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。

買い物だって計画的にしなければなりません。

それがうまくできないと、ろくに着ない服がクローゼットやタンス、押入れの収納ケースの中にたまっていきます。

「コーディネートを変えるために買ったはずの服」が、使われないまま、家の中でガラクタになっている状態です。

いったん、こうなってしまうと、そうした服の山をかきわけて、イメージする組み合わせをすることは至難の技です。

手持ちの服をうまく利用して、コーディネートに変化をつけるためには、まず、自分がどんな服を持っているのか知っていなければなりません。

ところが、服が多すぎると、家にどんな服があるのか、把握できません。

それがどこにあるのかわからないし、だいたい検討がついたとしても、取り出すのに苦労します。

服を持ちすぎている人は、朝、しばしば、「着るものがない!」と悲痛な気持ちになります。これは、自分の服の内容やしまい場所がわかっていないからです。

ワードローブを把握できていないのに、コーディネートに変化をつけることなんてできません。

「日によって雰囲気を変えたい、コーディネートを変えたい」と本気で思っているのなら、ガラクタ化してしまった服をいったん整理して、使えるアイテムや、使いたいと思うアイテムだけを残し、自分がわかる場所に、収納すべきです。

あなたは、「雰囲気を変えたいの」と言うかもしれませんが、今のままでは何も変わりません。

「着るものがない」と思っているので、また新しい服を買うでしょう。しかし、ワードローブを把握していないため、うまく使うことができず、結局、着ない服がどんどん増えていくだけです。

着ない服を捨てない限り、「毎日、目先を変えたい」というゴールには到達しません。

着るものがないと悩むなら、ミニマリストファッションを始めてみませんか?

マインドレスからマインドフルへ、ファッションを変えていく(TED)

この続きはこちら⇒特別な時に着るから:着ない服を捨てない理由と、それを乗り越えて捨てる方法(21)

このシリーズを最初から読む方はこちらから⇒⇒着ていない服を捨てたい。でも、捨てるのはむずかしい。そんなときはこう考えてみる(その1)

これまで取り上げた捨てない理由

1.捨てるメリットがピンとこない

2.捨てるのは面倒

3.もったいない

4.心が痛む

5.持っていなければならないという義務感あり

6.ギフトだから

7.収納する場所があるから

8.どれを捨てたらいいのかわからない

9.思い出があるから

10.ウエス用に取っておく

11.捨ててもいいのかどうかわからない

12.罪悪感を感じるから

13.娘が着るかもしれないから

14.とてもかわいくて見てるだけで満足だから

15.忙しいから片付ける時間がない

16.着るものがなくなってしまいそうで心配

17.いつか仕事に戻るとき、必要になるかもしれないから

18.たんすやクローゼットに服がぎっしり入っていないと不安

19.いつも同じ服を着ているダサい人だと、他人に思われたくない

20.そのうちメルカリで売るから

これ以外に、捨てられない理由がありましたら、メールで教えてください。

*****

服を捨てない理由、その21を紹介しました。

このシリーズを書き始めてから8ヶ月ぐらいたつので、もう服の断捨離は終わったかもしれませんね。

服の数が減っていない場合は、買いすぎている恐れがあるので、買い物習慣を見直すといいでしょう。





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