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ものを減らすとメンタルにどんな変化が生まれるのか、7つの視点から紹介します。
持ち物が多ければ、豊かに暮らせるわけではありません。むしろ、必要以上にものを抱え込むと、心の負担が増えます。
クローゼットの中に詰め込まれた服、使い切れないほどある食器、読まないまま積み重なった本。
こうした「持っているけれど活用していないもの」は、物理的なスペースを奪うだけでなく、頭の中に余計なノイズを生み出します。
一方で、不要なものを手放し、必要なものだけで暮らすことを心がけると、気持ちが軽くなり、日々の暮らしが快適になります。
では、ものを減らすとどんなふうにメンタルが整うのか1つずつ見ていきましょう。
断捨離の心理的メリット:目次
- 不満を手放せる – ものの多さと幸福度は比例しない
- 他人と比較しなくなる – ものを持つ競争をやめる
- 他人の目を気にしなくなる – 見栄のための持ち物を手放せる
- 家で落ち着ける – ものが少ないと心が整う
- 決断疲れがなくなる – 日々の迷いが減る
- 古いものにしばられなくなる – 「今」に集中できる
- 心に余裕が生まれる – 気持ちが軽くなる
1.不満を手放せる – ものの多さと幸福度は比例しない
ものを増やしても、満足感は増えません。むしろ、持ち物が多いほど「もっと欲しい」「これがあれば完璧なのに」と思い、足りないものばかりに目が向くのではないでしょうか?
買い物をすると一時的に気分が上がりますが、その気持ちは長続きしません。
欲しいものを手に入れても、しばらくするとまた次のものが欲しくなることを繰り返し、いつまでも満たされることはないのです。
使わないものを減らし、本当に必要なものだけを持つようにすると、「足りない」と感じることが減ります。どれも十分使うことができるからです。
持ち物を見直せば、「すでに十分ある」と気づけるのです。
たとえば、服を少し減らしてみるのはどうでしょう?
「いつか着るかもしれない服」を手放して、自分に似合う服だけを残せば、手持ちの服をしっかり着ることができるので、日々の満足度が上がります。
2.他人と比較しなくなる – ものを持つ競争をやめる
ものを減らすと、自分にとって本当に必要なものが明確になり、他人の持ち物を気にしなくなります。他人と比べて「まだ足りない」と思うのではなく、「自分にとってのちょうどいい暮らし」を見つけることができるでしょう。
持ち物が多いことを重要視していると、無意識のうちに他人と比べてしまいます。
友人が新しいバッグを持っているのを見て「私もそろそろ買い替えようかな」と思ったり、SNSでおしゃれな部屋の写真を見て「もっと素敵なインテリアにしたい」と感じたりすることはないでしょうか?
あなたが比較している対象は、その人にとって必要なもの。しかも、周囲に見せるためだけのものも含まれています。
他人にとって最良のものが、自分に合ったものではありません。他人の持ち物に影響されて買い物を続けても、満足することはできません。
たとえば、家にあるバッグを全部取り出して、見てみましょう。
使いきれないほどたくさん持っていても、結局よく使うのはお気に入りの数点だけ。
使っていないバッグは手放し、気に入ったものだけを残せば、ほかの人の買い物に影響を受けなくなります。
3.他人の目を気にしなくなる – 見栄のための持ち物を手放せる
自分が本当に使いたいものを持つようにすると自分軸が強化されます。
「家に高級な家具を置いておかないと、貧乏人に見えるかも」
「お客様用の食器が少ないと、恥ずかしいかな」
こうした気持ちが、無意識のうちに「見せるための持ち物」を増やす原因になっています。
他人の視線を気にして買ったものは、意外と満足感が続きません。自分が心から気に入ったものや、使いやすいものを選ぶほうが、日々の暮らしは快適になります。
たとえば、来客用の食器や、飾り棚に置かれた装飾品を見直してみましょう。
お客さんのために揃えたけれど、ほとんど使っていないカップやプレート、高価だけれど掃除が面倒なインテリア雑貨。
それらを減らしてみると、「誰かのために持つ」のではなく、「自分が心地よく暮らすために持つ」という視点になります。
4.家で落ち着ける – ものが少ないと心が整う
不用品を手放すと家の中が落ち着いた空間になります。視界に入るものが減り、気持ちが穏やかになり、リラックスしやすくなるのです。
「好きなものに囲まれているはずなのに、なんだか落ち着かない」
こうした感覚は、ものの多さが原因になっていることがよくあります。
床やテーブルの上にものがあふれていると、それを「片付けなければならない」というプレッシャーや、自分の環境を「ちゃんとコントロールできていない」という自己嫌悪を無意識に感じてしまいます。
ものが少ないすっきりした部屋では、ざわざわとした気持ちにはなりません。
たとえば、リビングのテーブルの上を見直してみましょう。
開封していないDM、なんとなく置いたコスメ、使いっぱなしの食器などが積み重なっていると、それだけで雑然とした印象になります。
テーブルの上には必要なものだけを残して、あとは片付けるか手放してみると、空間がすっきりし、さっぱりしますよ。
視覚的ノイズ(見た目のごちゃつき)を極力なくすコツ(その1)~飾り物を減らす。
5.決断疲れがなくなる – 日々の迷いが減る
所持品が少ないと、日々の小さな決断回数が減ります。持ち物が多ければ、今、どれを使うべきか悩むことが多くなります。選択肢が多すぎると、かえって決断できません。
着る服がたくさんあるのに、毎朝迷ったり、どの食器を使おうか考えてしまうのは、ものが多すぎることが原因です。
たくさん持っていても、結局いつも同じものを使うことが多いのではないでしょうか?
選択肢が多すぎると、余計なエネルギーを使わねばならないので、脳は選択そのものを放棄します。
ものを減らせば、迷うことが少なくなり、決断に使うエネルギーを節約できます。
私は服を厳選し、食事のパターンも決めているので、日常の細かい決め事にエネルギーを使っていません。
試しに、キッチンの調理器具を見直してみましょう。
フライパンが何種類もあると、「今日はどれを使おうか」と一瞬、考えませんか?
あるいは、いつも同じフライパンを使ってほかのフライパンは棚の中で眠っているだけではないでしょうか?
ボウルや包丁も同じです。よく使うお気に入りのものだけを残し、ほとんど出番のないものを手放せば、無駄な決断が減り、毎日の料理をスムーズにできます。
6.古いものにしばられなくなる – 「今」に集中できる
ものを減らすと、過去にとらわれなくなり、今の暮らしを大切にできるようになります。
古いものを持ち続けると、それを目にするたびに気持ちが引っ張られ、「あの頃はよかった」「あのときどうしてこうできなかったのだろう」という思いがよぎるものです。
過去の気持ちにとらわれると、現在の暮らしに意識を向けにくくなります。
本来なら必要のない感情のノイズが増え、今の気分を大事にすることが難しくなってしまうのです。
ものが多いと、「過去の自分の選択」にしばられることが増えるのではないでしょうか?
「もう読まないけれど捨てられない本」「昔の趣味の道具」「思い出が詰まった雑貨」。それらを持ち続けることで、今、自分が本当にしたいことや、大切にしたいことが見えにくくなります。
たとえば、旅行先で買ったけれど、今の部屋には合わない小物や、昔好きだったキャラクターグッズはないでしょうか?
そうしたもののせいで、「今の自分が大事にしたい空間」ではなく、「過去の気持ちにしばられた空間」になっているかもしれません。
少し手放してみると、過去の自分ではなく、今の自分を大切にする暮らしができるようになります。
7.心に余裕が生まれる – 気持ちが軽くなる
不要なものを手放せば、物理的なスペースだけでなく、心の余裕も生まれます。
持ち物が多いと、「管理する」「片付ける」「選ぶ」などの作業が増え、気づかないうちに心のエネルギーを消耗してしまいます。
「やらなければならないことが多すぎて、何から手をつけたらいいかわからない」
この気持ちは抱えているものの量と関係しています。
ものが多いと、それを整理するための労力が増え、頭が整理されず、気持ちがざわつくのです。
減らせば、「あれをやらなきゃ」「これも片付けないと」と考える時間が減り、今の暮らしや自分自身に意識を向けやすくなります。
「いつか使うかも」と思って買い置きしている雑貨や、必要以上にストックしている日用品を見直してみましょう。
それらを整理すると、どれだけあるか明確になり、冷静に考える気持ちの余裕が生まれ、「これで大丈夫」と思えます。
不用品を手放して、無駄な焦りや不安とおさらばしましょう。
今日のまとめ – ものを減らせば、心が整う
ものを減らすことは、単にスペースを空けるだけではなく、心の負担を軽くすることにもつながります。
持ち物が多すぎると、その管理に気を取られ、大事なことに大事なことに向き合う余裕がなくなります。
記事で説明したように、たくさんのものを抱え込むと、気持ちが落ち着かなくなったり、他人と比較してしまったり、決断に迷ったりと、知らず知らずのうちに人生の優先順位が変わってしまいます。
今の自分が心地よく生きるために、「もう必要ない」と思うものは少しずつ手放してみましょう。
ものが減れば、その分、気持ちに余裕が生まれ、本当に大事にしたいことに意識を向けやすくなります。