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マスキングテープを3000個持っている、という方からメールをいただきました。断捨離しようかどうか、気持ちが揺れているそうです。
今回は、集めすぎたマステを捨てられる考え方を3つお伝えします。
4年かけてマステを3000本をコレクションした
マステ収集家さんからいただいたメールは、大変興味深いものでしたが、「引用するな」ということなので、状況を箇条書きにします。
●マステ収集歴4年。
●現在3000本以上ある。
●マステを買う料金が家計を圧迫している。
●一気にヤフオクに出したいが、一つ、何万円もする限定商品があるので、まとめて出すのはもったいない。
●さりとて、一つ一つ出品している時間はない。
●過去に、リサイクルショップに出したら、激しく買い叩かれすごく落ち込んだ。こんな思いは2度としたくない。
●コレクター仲間がいて、代理購入などをしている。
●各地のmtイベントに出かけて何万円も買ってしまう。
かなり重症のマステコレクション中毒のようです。
マスキングテープとは?
マスキングテープとは、はがしやすいテープ、はがすことを前提に開発されたテープです。略してマステ。
もともと、塗装などの作業するときに、塗料をつけたくないところをカバーする(マスキングする)ために使われていた工業用の商品でした。
カモ井加工紙株式会社(岡山県倉敷市)が10年ほど前に、手芸むけに和紙で作ったカラフルなマステを作ってみたら、女性のあいだで、空前のヒット商品となりました。
mtとは、この会社のマステのブランドです。
今は実にいろいろなマステが発売されており、コレクターもたくさんいます。
確かにマステはかわいいし、さまざまなことに使えるので便利な商品です。私も4つもっており、それなりに活用しています。
詳しくはこちらで紹介⇒マスキングテープのミニマリスト的活用方法、これ1つあればアレンジは自由自在
最近は、100均でもマステが販売されていますが、メーカー品の値段は一つ150~300円ほどです。
以前、買ったとき、「ただのテープなのに高いな」と思いました。しかし、とても便利なので、まあまあ許せる値段です。
さて、もしあなたが、お便りを下さった方と同じように、マステを集めすぎてしまい、持て余しているならどうしたらいいでしょうか?
マステはいつまでも持つわけではありません。粘着テープですから。ですが、意外と持ちはいいです。
私が持っているマステは、無地のもの(mt)が、2008年の12月の購入、水玉(倉敷意匠計画室)は、2009年9月の購入です。
使用開始後、8年目と7年目に入ったところですが、まだ充分使えています。カナダは日本に比べて湿度が低いから、長持ちしているのかもしれません。
10年ぐらいは大丈夫そうです。
ただ、15年、20年になるともうくっつかなくなるかもしれませんね。
もし、断捨離したいけど、思いきれない、と思っているのなら、以下のように考えてみてください。
1.サンクコストバイアスの罠にはまるな
サンクコスト(埋没費用)バイアスとは、これまでに投資したお金や時間がもったいないので、途中でやめることができず、ずるずると続けてかえって損をする心理的傾向のことです。
こちらで詳しく説明しています⇒高かったから断捨離できない?埋没費用はどのみち回収できません
限定商品のマステがいくらするのか知りませんが、仮に1本3万円だとしましょう。
3万円もしたから、一気にヤフオクに出せないと思っているうちに、マステをコレクションすることがやめられず、またイベントに行って、高いマステを買ってしまい、マステの山の中で暮らし続けるはめになります。
今ここでやめないと、もっと時間とお金をつぎ込むことになるのです。
☆コレクションの捨て方はこちらにも書いています⇒収集癖に悩むあなたへ。物を集める理由を知ってコレクションを断捨離する方法
2.元を取ろうとしてはいけない
「もう手放そう!」と思ったのなら、お金にすることは考えないほうがいいです。断捨離するプロセスが複雑になり、思考、時間、手間、体力が必要になります。それこそもったいないですね。
参考⇒不用品を処分するときはお金にすることを考えないとシンプルにできる
これまで、マステにいくらかけたかわかりませんが、200万ぐらい使っていたとしても元を取ろうと思わないでください。
コレクションだけに終わってしまった、マステをマステとして使っていない、と思っても、大損するわけではありません。
なぜなら、これまで「マステを買い集める楽しみ」や「コレクター仲間と交換する楽しみ」にお金を支払っていたのですから。
そもそもコレクションってそういうものですよね?
数を集めることが目的なのですから、「支払ったお金に対する何か」はすでに手にしているのではないでしょうか?
リサイクルショップで買い叩かれてダメージを受けたのも、「お金にしよう、元を取ろう」という気持ちがあるからです。
そういう気持ちはきれいさっぱり断捨離してください。そうすれば、すがすがしく手放すことができます。
マステを集めすぎて、苦い体験をしたなら、今後は、むやみやたらとモノを集めることがないでしょう。支払ったお金は、授業料だったのです。
「モノを集めても幸せになれない」と身をもってわかったのなら、とても貴重な体験を得ています。
元を取ろうとすると、これまでと同じ失敗を続けることになります。
ですが、自分の失敗を認めて、やたらと収集するクセを手放せれば、それは、失敗から学びを得た、と言えるのです。
山のようなマステはあなたにそのことを教えてくれたのです。近藤麻理恵さんではありませんが、「今までありがとう」「教えてくれてありがとう」とお礼を言って、手放してもいいぐらいです。
☆集めたものの数を減らす方法もあります⇒せっかく集めたから捨てられない?コレクションを少しでも減らす10の方法
3.使ってくれる人の手に渡してこそマステの立つ瀬がある
3000本のマステは、同好の士に500本ぐらいずつあげてはどうですか?
あるいは、保育園や幼稚園に寄付してもいいでしょう。園児が楽しく工作に使ってくれます。子供たちが、小さなぷくぷくの手でカラフルなマステをちぎっているさまを思い浮かべてください。
とても幸せな光景です。
買い集めたマステがどこかで誰かの役に立つのは、うれしいものです。手放さないと、マステは、部屋の中で、静かに眠っているだけです。
マステたちは、ちょっと前までは、あなたの心を楽しませてくれていたかもしれません。ですが、今はうとましく思っているのですから、邪魔者であり、罪悪感を発生させるものです。
本当にマステを愛しているのなら、マステをそんな立場に追いやるべきではないですね。それではあまりに身勝手すぎます。
使ってくれる人にマステをあげることが、マステにとって一番いいことだと思います。
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これまで大量に集めたコレクションを思い切るのは、なかなか難しいかもしれません。ですが、コレクションをうとましく思っているのなら、思い切って捨てるべきです。
捨てることはもったいなくはありません。損切りをするのです。損切りとは、値下がりした株式や証券を売って、損失を確定すること。持ち続けていると、損失が拡大するだけです。
損失は、お金だけではありません。貴重な時間やスペースも損なわれます。心も重いままです。コレクションをやめる勇気、捨てる勇気を持ってください。