散らかった部屋

ミニマム思考

片付けが進まないという焦りは禁物。焦らない方法教えます。

部屋をきれいにしようとがんばっているのに、物が多すぎて、ちっとも片付かない。はかどらないから、イライラする、どうやったらモチベーションがアップするの?

こんな焦りをかかえている人がたくさんいます。

じつは、焦るから、うまくいかないのです。

今回は、焦らない方法をお伝えしますね。



1.なぜ焦るのか?

まず、自分はなぜそんなに焦るのか、原因を考えてみましょう。

焦りが生じるのは、片付けや家事だけではありません。人はさまざまな場面で焦ったり、イライラしたり、焦りのせいでかっかと怒ったりします。

人が焦るのは、

自分なりに、達成したいゴールがあり、そのゴールに到達するのに、思っていたより、時間がかかったり、コストがかかったりしている、このままでは、なかなかゴールに達成できない、

こんな状態を認識するからです。

会社に8時までに行かないといけないのに、寝坊して、1本遅い電車に乗ったら、悪天候のせいか進行が遅くて、もう7時52分だ、なんてとき、焦りますよね?

部屋の片付けには、タイムリミットがあるわけではないのに、なぜ焦るのでしょうか? もしかしたら、すぐに終わらせたい、という無理なゴールを無意識に設定しているのかもしれません。





2.焦るとどうなるか?

焦ると、人はこんなことをします。

1)ゴールを変える

先の遅刻しそうなケースで言うと、「ああ、もうきょうは会社に行くと遅刻するに決まっているから、このままお得意さんのところに直行しよう」と決めれば、ゴールが変わるので、もう焦らなくなります。

ゴールそのものを撤廃するのも、ゴールを変えることです。汚部屋の片付けを完全にあきらめれば、それはゴールを捨てたことになります。

2)近道を探す

レジ待ちの行列でイライラしつつ、あたりを見回してみたら、もっと短い行列が見つかったから、そっちに移る。これは、近道を求めた結果です。

整理収納アドバイザーに片付けを依頼するのも、近道を探した結果と言えます。

3)ゴールは変えないが、そこへ行く方法を変える

部屋をスッキリきれいにする、というゴールは、そのままですが、そこへ至る道を変える場合です。

たとえば、こんまりメソッドでやってみたけど、服が捨てられないから、べつの片付け本を読んで、そちらのやり方にスイッチすれことです。

こんまり先生をご存知ない方はこちらをどうぞ⇒近藤麻理恵の「人生がときめく片づけの魔法」の英語版の感想~ベストセラーの秘密は東洋の神秘にある?

4)ただストレスだけがたまる

オール・オア・ナッシング的な思考をしがちな人や、焦るだけで、事態を改善するための具体的な行動を何もしない人は、不満やストレスをためこみます。

オール・オア・ナッシングとは? ⇒なんでも白黒つける考え方をやめるススメ。思い込みを手放して可能性を広げるには?

3.焦るメリットとデメリット

焦るとよくない、と言いますが、焦るから作業がはかどる、というメリットはあります。

焦るメリット

焦りはゴールを達成するきっかけになるという点ではメリットだと思います。

2番に書いたように、「ああ、こんなんじゃ、間に合わない! なんとかしなきゃ!」と焦ると、一生懸命、なんとかしようとするので、もっといい方法を思いついたり、もっと早く動いたりして、ゴールに近づきます。

とはいえ、ただ、焦っているだけではだめで、いったん冷静になる必要があります。

焦るデメリット

焦っている状態は平常心ではないので、判断を誤って、ミスや事故を起こし、かえってゴールから遠ざかったり、よけいなタスクが増えたりします。

車の運転中に焦るとあぶないです。

いつも焦っていると、ストレスレベルがあがるので、中高年になってから、病気になる可能性があがります。

片付けの場合は、常に、新しい片付け方、断捨離方法などを探す結果になりがちです。

いまだ、さまざまなお片付け本が出続けているので、新しい片付け本を読んでは試し、すぐに結果が出ないと、また別の本を読んでは試し、やっぱり思うような結果が出ないから、また別の本を読んで、また試し、とやっているうちに一生が終わるかもしれません。

関連記事⇒いくら断捨離本や片づけ本を読んでも部屋が片付かない本当の理由

語学やダイエットでも、新しい方法に飛びついては、じっくり腰を据えてやることをせず、またすぐに別の方法に目移りするというワナに陥りがちです。

昔、英語を勉強していたとき、私にも、この傾向があったので、全然使っていない参考書や問題集がたくさんたまり、友達に引き取ってもらいました。

「片付けがはかどらない」と焦っている人は、いったん冷静になり、焦るのをやめたほうが、結果的にゴールに早く達成します。

そのために以下のことをするとよいです。

4.ゴールの見直し

明確なゴール設定をしている人も、無意識になんとなくゴール設定をしている人も、いま、自分がめざしているゴールは現実的かどうか、一度検討します。

20年ぐらいかかって、汚部屋になったものを、1週間で片付けようとするのは無理です。

いま、Netflixで『KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~(Tidying Up with Marie Kondo)』というリアリティ番組が配信されていますが、あの番組でも、一家庭、6週間かけています。

5.プロジェクトの見通しをたてる

片付けがはかどらない、とあせる人は、多くの場合、ぼんやりとしたゴール設定しかしておらず、そこに至る時間の見積もりも、時間以外に投入するリソースについて考えることもやっていません。

なんとなく、そのへんのガラクタを捨てればきれいになるんじゃないかな、やり始めればなんとなかなるんじゃないかな、部屋がきれいになったら、開運するんじゃないかな、という希望的観測のもとに、片付けを始めるのです。

自分が手がけているプロジェクトの道筋が不明確すぎると、部屋を片付ける行動をしながら、かえって散らかす結果になる行動もしてしまいます。

たとえば、

●相変わらず、すぐにごみになりそうな物を衝動買いする

●一度にたくさんのものを引っ張り出しすぎて、寝る場所がなくなる

●収納グッズを買いすぎて部屋を狭くする

●片付け本を買いすぎて、物の絶対量を増やす

収納のワナ⇒片付かない理由は、収納という名の「決断の先延ばし」をするから

6.余計な情報は遮断する

2番に書いたように、思うような結果が出ないとあせっている人は、別の方法を探すのに必死になり、いつしか、本当の目的を忘れてしまいます。

そうならないように、焦っているときは、あえて情報をシャットアウトするか、限定することをおすすめします。

数年前から、私は、「もっといいもの」や「もっと便利な方法」をあえて探さないようにしています。今年は、新しい物は買わない・導入しない、という年間目標も立てました。

その結果、今のところとても穏やかな気持ちで、手持ちの物に集中して生活できています。

よかったらお試しください。

7.小さいゴールを作りプロセスを楽しむ

大きなゴールに近づくために、日々、達成すべき小さなゴール(目標)を設定して、楽しみながら行っていきます。

朝起きたら、布団を片付ける(万年床の人むけのゴール)、流しを磨く、ごみを捨てる、1日15分片付けをする、など。

1日15分の片付け⇒「15分で27個捨てましょブギ」を続けて気づいた「捨てる」最大のコツとは?~ミニマリストへの道(30)

それは、本当に小さなゴールでいいのです。

布団をあげるのがしんどいと思ったら、枕だけを片付ける、という目標をたててもかまいません。1分間だけ片付ける、1つだけ捨てる、というゴールでもいいです。

こたつテーブルだけはきれいにする、というのもいいですね。

最近私は、メールチェックしたら、受信箱を完全にからにすることを日課にしています。やってみるととても気分がいいです。

*****

今回は、焦らない方法をお伝えしました。

片付けがはかどらないと、モチベーションアップのため、自分の断捨離の様子を報告している人のブログを読んだり、片付けのやる気がでる格言を読んだりする人もいます。

一応、私もこんな記事を用意しています⇒片付けたくなる言葉、シンプルライフを目指したくなる名言10選。

そういうことをするのも悪くありませんが、これらは結局、外的刺激に頼る方法です。

刺激がなくなったら、また必要になるし、だんだん強い刺激を受けないと効かなくなってきます。

それよりも、自分で、片付けをする理由を見極め、自分の中に火をつけるべきです。そして、日々、小さなゴールをクリアしながら、その火を絶やさないようにしてください。

そうすれば、必ず、きれいで快適な部屋が手に入ります。





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