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現在物をたくさん持っている人が、比較的短期間でミニマリストになる方法をお伝えします。
「ミニマリストへの道」というシリーズの記事を読んでいただくとわかるように、私はミニマリストになろうと思って、物を減らしていたわけではありません。最初は、物が少ないと、掃除も楽で、部屋も散らからず、暮しやすかろうと思って断捨離をしていました。
どんどん物を減らしているプロセスで、ミニマリズムというライフスタイルを知って共鳴し、そちら方面に向かったわけです。
現在は、「ミニマリスト」とか「ミニマルライフ」という生き方が広く認知され、ごく普通の暮しをしている人が、いきなり「ミニマリストになりたい」と思うことがあるかもしれませんね。
私のように、よく言えばコツコツ、悪く言えばダラダラと物を捨て続けたあげくにミニマルライフに到達するのではなく、きょう思い立って、3ヶ月後ぐらいにはミニマリストになっているということもありえます。
今回は、このようにわりと短期間のうちにミニマリストに変身する方法を提案します。短期間でミニマリストになるためには、思考を変えることがもっとも効果的。まず、ミニマリストの基本理念を確認しておきましょう。
ステップ1:ミニマリストの基本理念とは?
いろいろなミニマリストがいますが、すべてのミニマリストが、次の考え方に賛同しているはずです。それは
Less is more (レス・イズ・モア)
です。これは物が少ないほうが、より豊かに生きられるという考え方です。
私たちの生きている社会は、物を持てば持つほど豊かで人生が楽しくなる、だからできるだけたくさん買って所有しよう、そのためにできるだけたくさん働こう、たくさん働くために効率を追求しよう、という流れです。
サイズに関しても、小さいより大きいほうがいいです。たとえば婚約指輪は小さなダイヤモンドよりは、ビー玉ぐらいの大きさのダイヤモンドのほうがいいし、小さな家より大きな家に住むほうが幸せなのです。
この考え方においては、安いものより高価な物のほうが価値があります。よりたくさんお金を稼いでいる人のほうが人間として偉いし、豊かで幸せな人生を送っているので、そういう人になるべきである、と考えます。
ミニマリズムはこの逆です。できるだけお金を稼がないようにしている人は少ないと思いますが、必要以上には稼がないのではないでしょうか?
実際お金を使わずにすべて自給自足で暮らそうとしている人もいます。
「より少ないほうがいいのだ」という考え方に、100%ではないにしても、だいたい賛同している人たちがミニマリストです。
そこでミニマリストになるためには、自分の暮しのいろいろな側面で、「レス・イズ・モア」を追求すればいいのです。
所持品が少ないからミニマリストなのではなく、レス・イズ・モアだと思っているから、所持品が少なくなります。
レス・イズ・モアについてはこちらに詳しく書いています⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
「レス・イズ・モアっていいね」と思い、「よしミニマリストになろう」、と決めたら、もう半分ぐらいはミニマリストになっています。
スッテプ2:消費主義を拒絶する
現代社会はデフォルトで消費社会です。ここにある考え方は、 more is better (モア・イズ・ベター たくさんあるほうがよりいい)というもの。
より多いほうがいいのですから、私たちの所持品は、いつも、どこまで行っても、「ちょっと足りない」のです。
だから常に「もっと買わなきゃ」と思ってしまいます。去年買ったダウンジャケットやフリースのパーカがあるのに、新しいものを買ってしまうのは、「より多いほうがいい」「新しいもののほうがいい」と思っているからです。
その背後にあるのは、「物は多いほうが人生はよくなる、自分が持っている分だけではまだまだ足りない」という気持ちです。
けれども、モア・イズ・ベターだと、いつまでたっても幸せにはなれません。常にモアを求め続けなければならないので、満足することがないのです。
レス・イズ・モアのミニマリストは、この考え方を拒絶します。
「拒絶」なんて強烈すぎますか?
生まれた時から、「もっと多いほうがいいんだ」という考えのもと、さして必要でもないのに物を買ってしまう習慣がすっかり身についているので拒絶するぐらいの気持ちでないと買い物は止まりません。
しかもメディアや広告はレス・イズ・モアとはまず言いません。何かコンパクトな商品を宣伝するときは、レス・イズ・モアとメッセージを送ってくるかもしれませんが、本音は、「この商品を買わなければ、あなたの人生は今いちのままですよ、だから買ってくださいね」です。
そこで、「買ったほうがいいよ」「手に入れたほうがいいよ」「新しいほうがいいよ」「大きい方がいいよ」というメッセージにふれたら、その逆を考えるべきです。
いやいや、買わないほうがいいんじゃないの?手に入れるとかえってやっかいでしょ?新しいものは、すぐに別の新しいもののせいで古くなるって。ダウンサイズしたほうがいいよね。
というように。
消費主義を否定するのは悪いことではなありません。たぶん否定すればするほど、自分の内面が豊かになって行きます。少なくとも、心や精神というものについて考える機会が増えます。
ステップ3:ガラクタを捨てる
買い物や消費を抑えつつ、手持ちのガラクタを捨てます。いわゆる断捨離です。
自分が持っている1番多いものからタックルするといいと思います。女性ならやはり洋服でしょうか。あるいは場所ごとにしてもいいです。台所から片付け始めたり。
机の上や引き出しの中がくしゃくしゃの人も多いですね。ガラクタやゴミはみんな捨ててください。
ポイントは今すぐやること。最短でミニマリストになるのですから、のろのろやっていてはいけないのです。
断捨離のやり方はこのブログにいろいろ書いてあるので参考にしてください。たとえばこの記事⇒きれいな空気を部屋に呼びこむ10のコツ。お正月までに断捨離を
床、机、テーブルなどの表面は、何もないか、最小限の物だけがのっているのがベストです。物はすべて、あるべきところにおさまり、部屋の中がスッキリする状態まで持っていってください。
☆私がこんなふうに断捨離しました⇒30年かけてミニマリストになった私の断捨離のやり方を詳しく公開します
ステップ4:自分の暮しに必要でないものは捨て続ける
暮しをシンプルにしたいだけなら、ステップ3で終わってもいいのですが、ミニマリストになるには、さらに物を捨てる必要があります。
最小限にするのですから、好きなもの、ちょっといいもの、ときめくものだからと言って残しはしません。
こんまり先生の本には、洋服のたたみ方が書いてあります。「ときめくかどうか」で物を残してしまうから、たんすにたたんで入れるほど残ってしまうのです。
レス・イズ・モアの精神で服を減らせば、もし洋服をかけるクローゼットがあれば、もうタンスは不要になるでしょう。少なくとも、きっちりたたんで立ててしまわなければ収納できない、ということはなくなります。
実用品なら自分が本当に使っているものを、置物、写真、思い出の品など見て楽しむものなら、本当に毎日見ているものだけを残すべきです。
見て楽しむものは、お雛様のような季節物以外は、しまいこむべきではありません。だって、見て楽しむものなのですから。
しまいこんだら、見ることができません。見ないということは使っていないということです。そもそもしまいこむとその存在を忘れてしまいます。
残してもよさそうなものは、月に最低でも3回以上は見たり使ったりするものでしょうか?
とにかく、自分の暮しにとって、本当に必要なものだけ残すように、さらに捨て続けます。持っている意味や、ちゃんとした用途がある物だけを持つまで、がんばります。
なかには「私はミニマリストだけど服だけは別」という人もいるでしょう。
ミニマルライフはより充実した人生を送るための1つのツールなので、目的を考えあわせて、これはあったほうがいいな、と思うものは持っていてもいいと思います。ただ、持ちすぎて、足を引っ張られることがないように気をつけてください。
ステップ5:物以外のものをミニマルにする
物をミニマルにしつつ、それ以外の物で、なんとなく持っていて、実は必要なかったものを洗い直し、そぎ落としていきます。
たとえば
●不用なつきあい
●自分を不幸にしてしまう人間関係
●多すぎるペット(無責任にペットをそのへんに捨てろ、という意味ではありません)。
●やらなくてもいい仕事
●だらだらインターネットをする時間
●時間ばかり取られるSNS
●テレビを見る時間
●過剰な化粧
●美容院やエステ、ネイルサロンを利用する頻度
●やりすぎているお稽古事
●中途半端に手をひろげている事業
●借金
●無用な心配や不安
●人にするおせっかい
●子供をかまいすぎること
●よけいな脂肪
●怒り
●言い訳
●さまざまな執着
など。人によって、よけいなものは違うと思いますが、目に見えないもので、足かせになっているものはたくさんあります。
このような余分な物を探す1つの方法は、自分が何に時間を使っているのか客観的に考えてみることです。
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ミニマルライフは1つのライフスタイルなので、完成形はないです。レス・イズ・モアを心がけて真摯に暮していけばそれがミニマルライフなのです。
言うまでもなく、ミニマリストになるのは、より自分らしい人生を生きるため。自分の人生の中で、自分がしたいと思っていることを実現しやすくするため、重荷や障害となっているものをそぎ落としてください。
合言葉はレス・イズ・モア。
迷ったら常に基本理念に立ち返り、ミニマリストの旅を楽しく続けてください。