ページに広告が含まれる場合があります。
物欲が止まらないのでどうにかしたいという読者、しのさんの質問に回答します。
しのさんのメールには、質問が2つ書かれていましたが、この記事では、買い物の問題だけとりあげます。
まずメールをシェアします。
物欲が止まりません
件名:鬱病と社会復帰で考えたこと
いつもためになる情報をありがとうございます。
長文になりますがお返事をいただけましたら幸いです。
私の悩みは
1.鬱でゲーム依存症が悪化している
2.社会復帰の不安で物欲が止まらない
の2点です。
昨年春頃から仕事関係で鬱病、自閉症と診断され、実家に戻り休職しています。ほぼ寝たきりの毎日ですが、趣味だったゲームに・・・〈ここから先はゲームの話なので省略〉。
社会復帰への不安と物欲
1年休職しましたが、春から復職予定で仕事道具を買い直し中です。
私は小売業で仕事道具を自分で用意することはほぼないのですが、筆記具や印鑑などモチベーションにつながりそうなものを買いそうになりました。
今あるもので足りる、と思い購入には至っていません。
ですがSNSでよく見るおしゃれなOLさんが使用している小道具をみると、これがあれば私も気分良く仕事ができるのではないかと思ってしまいます。
前回仕事がうまくできなかったからこそ、今度はできる人と同じものを持ちたいと思ってしまいます。
また、悩んでいる時はずっと頭に残り、落ち込みがひどくなってしまいます。それを解消したくて衝動買いし、やっぱりいらなかったけれどお金に変えたいという気持ちが湧くループに陥り、自己嫌悪になってしまいます。
そして気持ちよくなるために何かキラキラした商品はないかと探してしまいます。
暗い内容で申し訳ございません。
このことに気づいてから、買って後悔したものは2度と買わないようにしています。
まだ他にできる対策があればぜひご教授願いたいです。長文失礼いたしました。何とどよろしくお願いいたします。
しのさん、こんにちは。メールありがとうございます。
来月から復職予定ということは、もう病気はほとんどいいんですね。
私は医者じゃないし、うつ病にかかったこともないので、病気の治療に関しては特に言うことはありません。
今回は、病気のことは置いて、ごくふつうの人が物欲のままに買い物しないこつを紹介します。
考えることを変える
しのさんの買い物の一番の原因は不安ですね?
ということは、いたずらに不安にならなければ、買い物は減ります。
不安とうまく付き合うために、モーニングページやブレインダンプをして、自分の感情と向き合ってください。
それとも、すでに何か書いていますか?
ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方おしゃれでキラキラ輝いている人を見るとうらやましくて、買い物したくなる問題の解決法。
次に仕事について考えてください。
休職する前は、仕事がうまくいかなかったそうですが、具体的にどんなことがあったからでしょうか?
まさか、SNSで見かける「おしゃれなOLさん」が持っている小道具を持っていなかったからではないですよね?
たぶん、職場の人間関係、ノルマをこなせなかった、接客が苦手だった、給料が低すぎて不満で爆発しそうだった、将来性が見えなかったといった問題があったのだと思います。
こういう問題は、素敵なものをいくら買っても解決しないことは、わかりますよね?
もし、来月から仕事をうまくやりたいと思うなら、買い物ではない、別のことをするべきです。
もっといい仕事をしたいなら、すべきことは仕事の質を向上させることではないですか?
スキルアップしたりとか。
おしゃれグッズを買うことよりそちらにフォーカスしてください。
少し前にも似たような質問に回答しました⇒おしゃれでキラキラ輝いている人を見るとうらやましくて、買い物したくなる問題の解決法。
こちらの記事でも同様のことを書いています⇒クローゼットはスッキリさせたいけど、服もほしい。2つの矛盾した願望のバランスを取るには?
買い物を止めるために具体的にすべきこと
次に、買い物を止めるのに効果がありそうなことを書きます。
自分が満足できる買い物について、毎日考える
このブログの買い物習慣を変える記事を毎日読み、満足度の高い買い物とは何か、そうするために何ができるか考えてください。
ポイントは毎日することです。意識的に買い物できるようになるまで毎日読んでください。
いま、長時間ゲームをしているそうですから、ゲームの時間を少し削ってこの作業に回せばいいですね。
こちらからどうぞ⇒買い物習慣に関する記事一覧
ブログを読むのがめんどくさかったら本でもいいです。
筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付中です。
ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。
本やムックはすぐに読み終わってしまうので、繰り返し何度も読んでください。
SNSは思いっきり制限する
しのさんはインフルエンサーの影響を受けて買い物をしているので、買い物インフルエンサーはフォローしないでください。
そもそも、ソーシャルメディアは、うつ病の人が見るものではないのでは?
精神的に健康な人でも、SNSを見すぎると、うつや不安がつのります。
SNSでは、他人のすばらしい生活や成功が強調されているので(しかも画像や動画でインパクトがある)、自分と比べて不安になったり、自己評価がさがったり、孤立感を感じたりしがちです。
自分を苦しめるもとになるものを、わざわざ見なくてもいいでしょう。
アルコール依存症の人が、飲酒できる場に行くべきではないのと同じように、うつや不安が大きい人は、SNSは見るべきではないと私は思います。
ちなみに、私はうつではありませんが、SNSはほとんど見ません。他人の生活を見ている時間があったら、その時間、もっと自分のことをやりたいと思っていますので。
お金の使い方を変える
しのさんは、衝動買いして不用になってしまったものをお金に変えたいという気持ちが強いとメールに書いています。
つまり、もっとお金がほしいということですよね?
それならば、お金の使い方を変えてください。
余分なお金はすべて、簡単にはおろせない口座に預金してはどうでしょうか?
これは、私もやっていることですが、手元に余分がないと、いやでも買い物は慎重になります。
もしクレジットカードを使いすぎているなら、デビットカードに変えるとかするといいでしょう。
さらに、ニーズとウォンツをリストアップして、買い物する前に、必ずリストを眺めてください。
ニーズ(必要なもの)とウォンツ(欲しいもの)に敏感になる:知らないうちにお金が貯まる行動案(その6)
買い物の頻度を下げるのもおすすめです。
ほしいと感じたその直後にすぐに買うのではなく、買い物する日(週に1回とか)まで待ち、その日に買ってください。
私は毎月最後の日曜日を買い物する日に決めていたことがあります(今年はものは買わないつもりなので、買い物する日はない)。
スマホで購入しているなら、スマホを持ち歩かないというか、スマホをいつもそばに置かないほうがいいですよ。
隣の部屋に置いておき、必要なときが来たら、立ち上がって取りに行くようにするといいでしょう。
ほかにも、買い物の記録を取る、30日間待つノートを作るといった工夫を過去記事や本で紹介しているので、参考にしてください。
セルフケアをする
心身の健康を保つために、自分のためになるセルフケアをしてください。
セルフケアは、際限なくゲームをプレイしたり、ものをたくさん買って自分にプレゼントすることではありません。
質のいい睡眠をとる、適度に運動する、体にいい食事をする、感謝する、心から楽しめること(やっても罪悪感を感じないこと)をする、自分の成長につながることをする、社会や人のためになることをするなどが、本当のセルフケアです。
多くの人が、たくさん買い物をするのは気分がいいからです。少なくともしばらくの間は。
不安やうつうつとした気分、イライラを解消する手段として、買い物ほど手軽にできることはありません。
買い物以外に1人で簡単にできることは、お酒を飲んだり、甘いものを爆食したりすることぐらいでしょうか?
私たちが住んでいる社会は、買い物を奨励しているので、店も新商品もたくさんあり、クレジットカードという便利なものもあり、SNSも、「買ったほうがいい素敵なもの」をどんどん教えてくれます。
だから、不安な気持ちを解消するために買い物してしまう気持ちは、よくわかります。
ですが、そんなことをずっと続けていて何かいいことありますか?
後悔、罪悪感、自己嫌悪、ガラクタが増えるだけです。
しのさんも、このサイクルに気づいており、買い物は解決策ではないとわかっています。
ならば、別の解決策を模索してください。
それでは、ゲームに関しては、木曜日ごろに回答します。
関連記事もどうぞ:
新生活が怖いあなたへ。環境の変化にうまく対応する12の方法。
*****
読者の質問に回答しました。
買い物そのものは、べつに悪いことではありません。
問題は、必要もないのに、たくさん買ってしまって、本当に使いたいことにお金を使えなくなったり、ガラクタを増やしたり、セルフイメージが下がったりすることです。
買い物もレス・イズ・モアです。
レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
たくさん野放図に買うより、厳選して少なく買ったほうが豊かな生活になります。