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しっかり断捨離したから、部屋はスッキリしているのに、なぜか心が落ち着かない。
こんな悩みを持っている人がいます。
それはなぜでしょうか?
この記事では、心が落ち着かないときに見直すべきポイントを3つ紹介します。
1.捨てる物が残っているのでは?
自分では「もう断捨離は終わった」と思っても、家の中に、まだまだ不用品が眠っていることがあります。
「もうすっかり片付いた」と思い込んでいる状態です。
人は意外と自分のことをわかっていません。他人のガラクタや間違いは、よく目につきますが、自分のことは気づきにくいのです。
過去記事にガラクタをいくつか紹介しているので、あらためて検証してください。
カレン・キングストンの言うガラクタ⇒あなたが捨てるべき4つのガラクタとは?~カレン・キングストンに学ぶ
見逃しがちなガラクタの発見方法⇒隠されたガラクタを発見する3つのコツ。もう物をためこんでいる時代ではない。
不用品があるかもしれない場所⇒片付け上手はチェックしている、ガラクタが引き寄せられる5つのホットスポット。
デジタルグッズもガラクタになります⇒デジタルなガラクタをためこむ恐ろしさとは?:ミニマリストへの道(61)
アナログ・デジタル両方とも、そこそこ片付いているか、見直してください。
収納上手を目指してはいけない
ありがちなのが、収納によって、部屋の片付けを完成させているケースです。
何かを収納すれば、一生、出して入れるという作業から逃れられません。
もちろん私だって、物を収納していますが、収納している物の数が少なければ、「出し入れ」の回数だって、ぐんと少なくなります。しまいこんだすべての物に、出し入れ作業がが何回も生じる、と考えておくべきです。
日本では、まだまだ、不用品を捨てることより、収納法や収納グッズにスポットが当たっていると思います。
便利な生活を手放すのは嫌だし、買い物だって楽しみたいし、お気に入りの物に囲まれていたいから、捨ててしまうより、しまい込む方が心理的に抵抗がない、こんな状況ではないでしょうか?
収納を教えるプロは、「収納する前に、いらない物を捨てましょう、物を減らしましょう」と言います。けれども、たいして減らないまま、「じゃあ、次は、こんな収納をしましょうね」とあまりにも性急に収納法に移っているんじゃないでしょうか?
徹底的に捨てれば、特殊な収納法(物を立てていれる、場所にあった深さの収納ケースを買ってくる、etc)を考えなくても、誰でも片付けられます。
昔は、収納アドバイザーや片付けアドバイザーといった職業はありませんでした。物がそんなになかったから、収納に関する悩みも生じなかったのです。
物の数を減らしさえすれば、自分でなんとかできるレベルになります。
物が増えるから、ゴミや収納グッズも増えることがわかる記事⇒世帯収入ごとにみる世界の人の暮らし(TED)
なお、思い出の品を入れた箱のように、出し入れがあまり生じない物があるかもしれません。しかし、そうした物は、ほこりを引き寄せ、何年も同じ場所でじっとして、家の中のエネルギー循環を阻害しています。
それはそれでやっかいな代物です。
2.ほかに気になることがあるのでは?
心が落ち着かない、ということは、心の中に、あれやこれや気になることがある、ということです。心中に何らかのわだかまりがあったら、どんなに部屋がきれいになっても、気持ちは落ち着かないでしょう。
そんなときは気持ちの整理(心の断捨離)をします。
心の断捨離は、何が自分の心の中を占めているのか、その正体をつきとめることから始まります(ガラクタの発見)。
部屋の中にある不用品を見つけるのと同じ要領です。
よくある心のガラクタを書いておきますね。
不安・心配
怒り
恐怖、恐れ
疑い
嫉妬心、ひがみ、ねたみ
欲求
不満
後悔・未練
悲しみ
罪の意識
これらの感情は入り乱れているから、できるだけ整理して、感情の元になるもの(原因)を見つけてください。紙に書き出すといいですよ。
そのあと以下のことをしてください。
・考えても仕方のないこと、自分がコントロールできないことは、考えるのをやめる
・そのマイナス感情の原因がわかっていて、すぐに解決できそうなことなら、解決に向けて行動をとる
・考え方のくせを直す努力をする
心配しすぎない方法⇒いろいろ考えすぎて不安がいっぱいの人へ。心配性を治す7つの習慣。
なるべくハッピーに過ごす方法⇒いやな気分よ、さようなら(認知行動療法入門):TED
心のガラクタは、物みたいに、粗大ごみ置き場に出すことはできませんが、「ごみ処理に出したつもり」「焼却炉に入れたつもり」になって捨てればいいです。
やり場のない感情を紙に書き出して、びりびりっと破いたり、燃やしたりするのもおすすめです。
昔のドラマでは、もう忘れてしまいたい人の手紙や、忘れてしまいたいことを書いた日記帳を、焚き火で燃やすシーンがよくありました(いまは焚き火が禁止されている場所が多いです)。
べつに日記帳を燃やさなくても、キャンドル、焚き火、キャンプファイヤーなどの火を見ると、心が落ち着きますよね。
ネガティブなことを考えてしまうのは思考のクセにすぎないので、矯正できます。
先日、モーニングページを書いている時に気づいたのですが、私は子供のとき、親や周囲の人の目をとても気にしていて、(自分のイメージしていた)いい子に反する行動をしないように気をつけていました。
しかし、人間はミスをする生き物だから、「いい子にあるまじき行動」をしてしまったときは、嘘をついたり、なんとか体裁を整えて、その場をしのいでいました。
子供って多かれ少なかれそういうところがあると思います。
この傾向は、高校半ば頃まで続いたと思います。「子供の頃やった悪いこと」を書き出していてそう思いました。
ただ、私は基本的にあまり物ごとを気にしないせいか、詳細を忘れてしまったり、「本当に、そんなことやったのかな? 記憶違いかも」と思うようなことも出てきました。
こんなことをするのも心の断捨離です。お金も手間もかからないので、やってみてください。
ブレインダンプを応用するとよいでしょう⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方
3.誠実に生きていないのでは?
まれに、「ブレインダンプをしたり、モーニングページを書いたりしても、何も出てきません」という人がいます。
「部屋は片付いているし、人生はうまくいっているし、心配ごとも不安もないんです、でも、なぜか心が落ち着きません」という人が。
このような人は、ものごとの見方が浅かったり、問題意識がなさすぎたりして、心の中の屈折に気づいていないのかもしれません(部屋にある不用品に気づかないのと同じです)。
「いえ、問題意識は人並みにあります」というのなら、たぶん、誠実に生きていないからでしょう。
誠実に生きるとは、単に、人に嘘をつかない、ということではありません。
自分の考えや価値観を反映した生き方をすることです。
自分にも嘘をつかないし、他人にも嘘をつかない。しかも、人が見ていようが見ていまいが、その生き方を貫く。
これが私の思う誠実な生き方です。自分の考えていること・理想としていること・言っていることと、自分の行動が一致している状態です。
他人に嘘をつくと、明らかにストレスが生じますが、自分に嘘をついていても、ゴミのようなものが、心の中にたまっていきます。
まあ、100%、自分のモラルにそって生きている人なんていないと思います。私自身も、自分の考えに反した行動を選択している部分が少なからずあります。
この嘘をつく度合いが大きすぎると、ゴミがたまりすぎて大きなしこりになり、気持ちを乱すのではないでしょうか?
こんな時は、できる範囲で、なるべく自分に嘘をつかない行動を選択していってください。もちろん他人にも嘘をつきません。
たとえば、「遅刻や無断欠勤をすると、同僚に迷惑をかけるから遅刻すべきではない」と思っているのに、遅刻や無断欠勤が多く、そのたびに、嘘の言い訳をしているのは、誠実な生き方ではありません。
罪悪感を感じて、それが心の中のゴミになります。私は、ちょっとした嘘でも、ついてしまうと、すごく自分のエネルギーを奪うと考えています。
こんなときは、遅刻や無断欠勤をしないですむにはどうしたらいいのか考えて、できるだけ遅刻しない生活に変えると、心の中のゴミの増殖が止まります。
「遅刻をしてもいいんだ」「嘘をついてもいいんだ」という価値観を持っている人は、遅刻をして嘘をついても、自分の考えと行動が一致しているから、心の中にゴミはたまりません。
「シンプルライフにするために不用品を持たない生活をしよう」と家族に言っているのに、ついつい100均でかわいい雑貨を見つけては買ってしまい、「物欲が止まらないのよね。アハハハ~」と言い訳をする生活を続けるのも、誠実な生き方ではないです。
「不用品を持たないようにしよう」という気持ちが一時の気まぐれとか、他人に対するポーズにすぎないのなら、物を増やし続けても、これが原因でもやもやしたりはしないでしょう。
誠実に生きるためには、自分との約束も人との約束も破らず、責任をもって果たすこと、そして、本当の意味で、自分やほかの人を大事にすることが求められます。
これを完全に行うことは難しいし、できないかもしれません。
けれども、「できるだけ誠実に生きていこう」と決め、そのような行動を積み重ねていけば、もっと気持ちが落ち着いてくるのはないでしょうか?
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今回は、片付けても気持ちが落ち着かないときに見直すポイントを3つ紹介しました。
たいていの場合、まだまだ片付けたりない、というケースです。
去年の今頃は大事だと思っていた物も、今年はもう不要だ、ということはよくあります。日々の生活も自分の気持ちも変化しているから、「大事な物に決まっている」という思い込みは禁物です。