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物だらけの部屋はいやだから、片付けをがんばっているけど、なかなか不用品を手放すことができない。
物や、物を所有することに対する執着が強すぎると、こんなことが起きます。
生活するのに物は必要ですが、不用品はその名のとおり、不用だから、執着する必要はありません。
それがわかっていても、「捨てるのもったいないよ~っっ!!」と泣きそうになってしまう人は、以下のように考えてください。
1.物に期待していることを考える
自分が物に期待していることを考えてください。
なぜ、おまけでもらったタッパーを捨てるのがそんなに難しいのか?
なぜ、全く着ていない服なのに、捨てたくないのか?
なぜ、ただ場所をふさいでいるだけの大昔のノートや参考書を捨てたくないのか?
それぞれ、捨てたくない理由があるのですよね?
ガラクタはすでに使用価値はないと思います。
使っていないのですから。
だから、使わなくても、使えなくても、とにかく持っていたい理由があるから、持っているわけです。
その理由を確認してください。
そのさい、「いつか使うときが来るかもしれない」というのは理由の中に入れないように。そんな時が来ないのは、何年も筆子ジャーナルを読んでいるあなたなら、わかっているはずです。
人が不用品(ガラクタ)に期待していることは、たぶん、
・これがないと何かとてつもない損をしてしまう気がする
・それがないと幸せでなくなるかもしれない
・それがないと、何かが欠けてしまう気がする
・ここにある物は、私自身を表すから、なくなったら私がなくなってしまう
・これがあると、自分のセルフイメージがあがる
・これがあれば幸せな気分になれる
このあたりでしょう。
ガラクタに執着してしまう人は、物と自分がかなりの部分オーバーラップしており、たくさんの物を所有している自分は、豊かな人間だと錯覚しています。
しかし、実際は、所持品は「自分がどんな人か」を表したりはしません。特に、ただのガラクタは。
所持品は、自分が誰で、何を考えていて、どんなことができて、これから何をやっていきたいか、つまり自分という人間とは、無関係です。
物がたくさんあってもなくても、自分は変わりません。
むしろガラクタがたくさんあると、自分らしく生きることが難しくなります。
2.物に執着しすぎる弊害を考える
物に執着しすぎるといいことはあまり起きません。
まず、買い物(物の獲得)と、買った物の管理にすごくリソースを取られます。
多くの人は、何かを手に入れるために、長い人生を通じて、かなりの時間とエネルギーを注いでいます。
私たちはいろいろなものを買いますから。
家や車、ブランドもののバッグや服、アップル社の高いパソコンやスマホ、山のようにコレクションしている人形、読みきれないほど買ってしまった本、その他細々とした物。
これまで、いろいろな物をものすごく買ってきたんじゃないでしょうか。
その買い物という行為に、いったいどれだけのリソースを注いできたか?
まず、物を買うお金を作るために長時間働かねばなりません。
次に、何を買おうか考えます。いろいろな商品を見比べるでしょう。値段や機能をチェックして、アマゾンや楽天市場で、レビューを読んで。
買おうと決めたあとも、一番安いところや、セールをしているところを探します。
ポイントを集めている人は、1ポイントでも多く獲得できるところで買おうとします。
ポイ活の光と影~シンプルに暮らしたいなら、ポイント集めはおすすめしない。
そうやって、苦労して買っても、買っただけで満足して、放置することがよくあります。
というのも、物に執着が強い人は、ことあるごとに物を買ったり、もらって手に入れるため、家の中には、すでに十分すぎるほど物があり、新しく買った物の出番がないのです。
出番がなくても、すぐに手放すことはしません。
さんざんリソースを注ぎ込んで買ったから、「このまま手放すなんて、もったいなさすぎる」と思います。
その結果、不用品を管理する道を選びます。
そして、時間、スペース、意識、体力、お金のすべてを、本質的には持っている意味のない物のために今後何年も使うのです。
不用品の管理にリソースを取られる話⇒物だらけの部屋で暮らしていると、生活の質が落ちる理由(その1)~リソース編
リソースは有限だから、物の獲得や所有に使いすぎると、ほかのことに使う分がなくなります。
実は、人生には、物の獲得や所有以外にも、楽しいことや大事なことがありますが、そちらはお留守になってしまうのです。
3.自分が思うほど物は大事ではない
不用品なのに、手放さないのは、大事だと思っているからですよね?
たとえ、使い道がなくても、場所ふさぎになるだけでも、自分の人生にとって、何らかの重要な役割を果たしていると信じているから捨てないのでしょう。
しかし、物はそこまで大事ではありません。
生活するのに必要な物もありますが、私たちが捨てられなくて苦労しているのは、ふだんは使っていないガラクタ度の高いものです。
もうさんざん着たけど、まだ部屋着で使えそうなTシャツ。
ショップの開店記念にもらったロゴがついたマグ。
雑誌の付録だったムーミンのついた手提げ。
コンビニの弁当や出前のお寿司についてきた割り箸。
化粧品店で買い物したおまけでもらったコスメサンプルの入ったポーチ。
このようなものをいくらたくさん持っていても、幸福度はあがらないし、気持ちも豊かになりません。
このことに気づくべきです。
「いや、私が捨てられないのは、こんなしょうもない物ではなく、昔買った、シャネルのバッグなんです」と言う人もいるかもしれません。
その場合、あなたは、シャネルのバッグを所有することが、自分を特別な人間にしてくれると勘違いしています。
シャネルのバッグを持っている私は特別で、ほかの人よりすばらしいと思っているのでは?
所持品で、自己肯定感をあげている人には、「物があってもなくても、誰もが、それぞれ唯一の存在であり、その人だけの良さを持っている」と言いたいです。
それぞれがユニークな存在だから、誰かが誰かよりえらいとかすばらしい、すぐれているなんてことはないのです。
太陽は月よりえらいとか、犬は猫よりすぐれている、などと比較しませんよね?
それぞれ別のものだから比較できません。
人間もそうではないでしょうか? それぞれが、全く違う人間なので、比較できません。
いくら物を買って、人間としての優劣を競おうとしても、最初からそんなことは不可能なのです。
オレンジ対バナナ:人と比べることで生じるダメージとその修復(TED)
4.マインドフルネスの実践
マインドフルネスを実践すると、物に対する執着を減らすことができるかもしれません。
マインドフルネスは、今、この瞬間に向き合うことです。今、起きていることに意識を向けます。
詳しい説明⇒落ち着いて、注意を向けて、ありがとうと言う、その方法(TED)
マインドフルなとき、未来の心配や、過去の後悔とは無縁です。
人が物に執着してしまうのは、それが、未来永劫、ずっと自分を幸せにしてくれるとか(一生もの)、過去の自分の栄光が詰まっているから、などと思っているからです。
「これがなくなるとあとで困る」、「これを捨てちゃうと大切な思い出が消えてしまう」。こんな考えは、典型的な未来、それもまず来そうにない未来の心配です。
先の心配をする前に、今の生活はどうなのか考えてください。
「この先、後悔したくないから」という理由で、ガラクタをたくさんキープしている今の自分の部屋(汚部屋)を見てください。
その部屋で、自分は本当に幸せに暮らしていると思いますか?
幸福感よりストレスのほうが多い毎日ではないでしょうか?
旅先のホテルからもらってきた、ちょっとおしゃれなシャンプーやリンスを、後生大事に持つのはやめて、今日、さっさと使ってください。
そのほうが、今の生活が充実します。
マインドフルネスを実践するために、今したいことをしてください。おなかがすいているなら食べればいいし、どこかに行きたいなら行けばいい。会いたい人がいれば会えばいいし、そのへんを走りたいなら走ればいい。
先の心配をするのを少し休むと、物に対する執着もなくなっていくでしょう。
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物や物を所有することに対する執着を手放す方法をお伝えしました。
サンプルやおまけなどの「つまらない物」を手放すのが苦手な人は、それが、自分の物ではなく、他人(夫とか)の物だったら、どう思うだろうか? と考えてみるといいかもしれません。
他人がそんな物をえんえんと持っていたら、「さっさと捨てなよ」と言うのではないですか?