ページに広告が含まれる場合があります。
物を捨てることに対して不安や恐怖を感じていると、不用品でも捨てることができません。
どんな不安や恐怖を感じているのか、具体的に認識できれば、恐れている気持ちとうまく折り合い、回避できるようになります。
いらない物も、さくっと手放せます。
これから、よくある不安や恐怖を具体的に紹介します。参考にして、ご自身の恐怖の正体を突き止めてください。
初回は、断捨離の悩みでよく聞く、「どこから手をつけたらいいんだろう?」という不安を考えてみましょう。
どこから手をつけたらいいのかわからない
「何から捨て始めたらいいんだろう」「どこから片付けたらいいんだろう」「何をどうしたらいいんだろう(もんもんもん)」
「やり方がわからない」、という不安が大きくて、スタートできないことがあります。
足の踏み場のないような汚部屋だと、こんな気持ちになるのも無理はないかもしれません。
何から捨てても結果に大差はない
このような人におすすめしたいのは、とりあえず、何でもいいから捨て始めて、捨てることに慣れることです。
というのも、べつに何から捨て始めたとしても、せっせと捨て続ければ、「スッキリした部屋」になるからです。
私の娘が汚部屋の住人だという話は、数年前に書いていますが、一人暮らししている今も、わりと部屋を散らかしています。
引っ越しする前の家では、まだましでしたが、この夏、引っ越してから、ひどくなりました。
間取りが変わり、デスクを置かなくなってから、今までデスクについていた棚や引き出しに入れていた物の置き場所がなくなったせいで、ダイニングテーブルやコーヒーテーブルの上が、いつ行っても物だらけです。
キッチンの床も、床置きしている物だらけ。
娘は仕事で忙しいため、夏に引っ越してから、まだ完全に、荷解きを終えていないのに、このありさまです。
私は、ふだん、物を捨てる話ばかりブログに書いているので、こういう惨状を見ても、わりとすぐに、「片付ける手順」が頭の中に浮かびますし、その手順に従って、どんどん片付けることができます。
しかし、長年、不用品に埋もれている人は、こういう思考や行動ができません。片付けたことがなく、経験値がほぼゼロだからです。
そのため、「何からやったらいいの?」と不安になってしまうのです。
この質問に対する答えは、「べつに何から捨てても結果に大差はない。なんでもいいから今すぐ捨てなさい」となります。
捨て続ければおのずと結果はついてきます。
少しずつ片付ければOK
物の量に圧倒されて、「何からやったらいいんだろう」と不安にかられることがあります。
あなたの部屋には、「うわ~っ!!」と叫びたくなるほど、たくさんの物や、うんざりするほど、ごちゃごちゃしたエリアがたくさんあるかもしれません。
しかし、相手は物に過ぎません。
いきなり飛びかかってきたりはしないので(ちょっとした振動で、崩れ落ちる危険はあります)、「あ、物がたくさんあるかもね」ぐらいに思っておけばいいのです。
「うわ~っ!」という叫び声をも引き起こすその恐怖は、あなたが、心の中で作っているだけです。
どんなに部屋がカオスになっていようとも、そこにあるのは1つひとつの物の集積です。
1つひとつ捨てれば、スッキリ空間に近づいていきます。
「15分で27個捨てましょブギ」を続けて気づいた「捨てる」最大のコツとは?~ミニマリストへの道(30)
完璧なやり方も正解もない
物の量に圧倒されていなくても、「どこからやったらいいのかしら?」と不安になる人がいます。
なぜでしょう?
この世界のどこかに、とても効率がよくて、どんな人でも短時間で、どんどん片付けられる完璧な片付け方があると、信じているからではないでしょうか?
私たち人間は、どんなことも、上手に(できれば完璧に)やりたいと思いがちです。断捨離に関しても、完璧なやり方をしたいと思っています。
どうしてこう思ってしまうのか?
いくつか理由が考えられます。
・もともと完璧主義的傾向がある
・何でもうまくやらないと気がすまない、初めてやることでもいきなりうまくやりたい
・下手な断捨離をして、時間や体力を無駄にしたくない
・失敗すると体裁が悪い、他人によく思われないのがすごくいや(人の目を気にする人は、べつに誰も見ていないのに、誰かに見られているという幻想の世界に入り込みます)
こんな気持ちから「上手にやらなきゃ」と思ってしまうのでしょう。
「上手にやらなきゃ」とか、「すばらしい成果をあげなければ」という気持ちが強い人は、失敗を避けようとするので、いつまでたっても開始できません。
スタートしなければ、絶対失敗しませんから。
もしあなたがこのタイプなら、「完璧なやり方など、どこにもない」ことを受け入れてください。
実際そうですよね?
世の中、片付け本や、収納・整理のアドバイス本がいろいろと出ていますが、それらの本に書かれている内容で、万人に効くユニバーサルな法則といえば、「不用品は捨てましょう」ぐらいです。
不用品を家の外に出すことさえできれば、やり方はどうでもいいのです。
部屋の片付けは時間をかける価値がある
「時間や体力を無駄にするのがいやだ」という気持ちのせいで、「完璧なやり方」にこだわっているなら、「部屋の片付けは時間をかける価値がある」と考えてください。
物がたくさんあり、部屋がくしゃくしゃだと、ものすごく管理にリソースを使うことになります。
(「え、そうなの?」という人は、過去記事を2021年の分だけでもいいので、全部読んでください)。
リソースとは?⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
今、少しがまんして、1日15分だけ、不用品の片付けにあなたのリソースを投下してみてください。
1年後にはとても暮らしやすくなっていると思います。
15分できないなら、1分でも3分でもいいです。
私は、3年前から、「参考書チャレンジ」というフランス語の参考書や問題集の積ん読をクリアするプロジェクトをやっています。
詳しくはこちら⇒物を減らすと悩む時間も減って、気楽に生きられるようになります。
食事のあとの30分を、参考書を読む・問題を解く時間にあてていますが、この30分を確保できないことがままあります(フランス語の勉強は趣味なのに、塗り絵やYouTubeの視聴など、楽なほうに流れます)。
3日以上さぼってしまったときは、5分でも8分でも時間があるときに、参考書を開くようにしています。
すると、亀の歩みのように、スローではあるものの、少しずつ、積ん読の山が低くなっています。
汚部屋の片付けもこれと同じです。
15分時間が取れないときは、30秒でもいいから捨てる作業にあててください。
不用品を捨てるのは、勉強と違って、頭を使わないから、そんなにおっくうではないでしょう。
☆この続きはこちら⇒だめな自分に向き合うのが怖い:物を手放すことに対する不安と恐怖(その2)
☆関連記事もどうぞ⇒汚部屋すぎて、どこから始めていいかわからない人に伝える片付けの始め方。
こちらもどうぞ⇒不安や恐怖のせいで物が捨てられない。恐れる心とうまくつきあう方法
お知らせ:着ない服を増やさないコツ(エッセオンライン)
エッセオンラインに新しい記事がアップされました。
今回は買い物に関する記事です。服の増殖が止まらない人・止めたい人におすすめです。
⇒60代ミニマリストが実践。「着ない服」を増やさない4つのコツ | ESSEonline(エッセ オンライン)
*****
部屋が物だらけだから、少しでもスッキリさせたくて『筆子ジャーナル』を読んでいる。
そんな読者も多いと思います。
記事を読んでいるけれど、今年も断捨離に着手できなかった、ほとんど何も捨てることができなかったという人も、いるでしょう。
きょうの記事は、そんなあなたのために書きました。
口では「断捨離するよ」と言いながら、本心では、物を捨てる気はさらさらない。
こんな人はスタートできなくて当然です。
しかし、もっとシンプルに暮らしたいと、心の底から思っているのに、なかなか片付けられないとしたら、物を捨てることに対して、不安や恐怖があるからだと思います。
自分が感じている不安や恐れについて、じっくり考えてみてください。