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読者の方から、「自分は生理痛がひどくて、その日休むと稼ぎがない。生理痛でも収入を得られる仕事を教えてほしい」という問い合わせをいただきました。
求職相談ですね。節約関連の質問とも考えられます。
この記事で回答を試みます。まず、質問をシェアしますね。この方のペンネームはなんと、「、」。差出人は読点になっておりました。
「、」だと呼びかけにくいので、便宜上、点子(てんこ)さんとお呼びします。
生理痛がひどいときでも収入を得たい
件名:生理痛
調べてみたら
労働基準法の第68条には、「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない」と定められており、生理がつらい時には会社を休む権利があります。
らしいけれど
毎回休み
生理の時はお金が入りません。
筆子さんはいくらくらい稼いでますか?
生理痛で働けなくても稼げる仕事ありませんか?
寝たきりに近く酷いが、スマホくらいならなんとか扱えます
点子さん、メールありがとうございます。生理痛がひどくておつらいですね。
生理痛がひどい人は本当につらい思いをしているようです。おなかが痛くなったり、頭痛がしたり。以下、生理痛のときも収入を得る方法やその他の解決策を4つ提案します。
1.有給休暇を充てる
このメールでは、点子さんが現在どんな働き方をしているのかわかりませんが、働く場所は会社のようです。
生理痛で休むとその日は給料が出ないそうですが、それはつまり、日給か時間給で働いているからではないでしょうか?
その場合、休む理由が生理だろうと親の葬式だろうと、その時間働かなければ給料は支払われないのが普通です。
ですが、パートやアルバイト、派遣社員でも勤務状況に応じて有給休暇が発生します。雇い入れられた日から6ヶ月以上継続して勤務しており、労働すべき日の8割以上出勤していたら、有給を取得する権利を得られます(労働基準法第39条⇒労働基準法第39条 – Wikibooks)。
点子さんが有給を取る権利を有しているとわかったら、人事の人に休暇をくれるように言ってみてください。
有給を取れるのかどうかわからないときは、最寄りの労働基準監督署に電話で相談できます⇒全国労働基準監督署の所在案内 |厚生労働省
有給は2年たったら消えますので、早めに消化してください。
自分は有給を取る資格がないとか、権利はあるけど、会社が出し渋る場合もあるでしょう。
それに生理は毎月のことなので、有給はすぐに使い果たしてしまうかもしれません。そういうときは、2番に進んでください。
2.雇用形態・就業形態を変える
時給や日給で働いていると、働かない時間は収入を得ることができません。
けれども、月給や年俸で給料を得れば、生理で寝ている日でも収入は発生しています。また、1つの仕事ごとにギャランティをもらうようにすれば、やはり寝ている日も収入が入ってくる、と考えられます。
芸能人がドラマ1本、CM1本で契約し、ギャラをもらう要領です。
とはいえ、生理痛がひどくて働けない日が多い場合、正社員として働くのが精神的にもきつい、と感じることがあるかもしれません。「きみ、休みが多すぎるよ」と上司に嫌味を言われたり、自分でも同僚に申し訳ないと思ってしまい、居づらくなることも考えられます。
理解のある職場ならいいのですが。
その場合は、アルバイトや派遣社員、契約社員など、勤務時間を自分で調節しやすい雇用形態を選ぶのは悪くないと思います。
あるいは、在宅ワークをして個人事業主になってもいいでしょう。自分で勤務時間を自由に決められます。
通信技術が発達し、インターネットに接続することが簡単になったため、ハンディキャップのある人が、在宅勤務や遠隔勤務を選ぶことは増えています。パソコンを使って仕事をすれば肉体的な負荷はそんなにかかりません。
ただ、その場合でも、寝転がってスマホでできるかどうかは疑問です。私自身、スマホで仕事をしていないため、どんなことができるのか想像がつかないのですが、せいぜい、メールに簡単な返事をすることぐらいでしょうか?
もしかしたら、投資など資産を運用する仕事はできるのかもしれませんが、それにしたって、大きなモニターで数字をチェックしながらやると思います。
文字通り誰かと電話で話す仕事ならできるかもしれませんね。
北米では、テレコミュート(オンラインを利用した遠隔勤務)で、カスタマーサービスや営業をしている人もいます。しかし、電話とはいえ、人相手の仕事なのでけっこうストレスがあります。生理中じゃなくても、おなかが痛くなってしまうかもしれません。
3.将来的に在宅勤務で稼ぐスキルを得る
生理痛のときに、無理にスマホで仕事をしようとしないほうがいいです。
それよりも、体調の悪いときは、しっかり寝て英気を養ってください。
べつに「おなかが痛くて寝ている時間、お金が入らない!」と焦らなくてもいいのです。人間は、ロボットではありません。生き物なので、誰だって調子の悪いときがあります。病気になったり、怪我をするときもあります。
そういうときは、安静にするべきなのです。「お金が…」なんて考えず、スマホもさわらず、静かに寝ていてください。
そもそも、私は寝ころがってスマホを扱うなんてことは、全くおすすめしていません。その理由はこちら⇒座りっぱなしが健康によくないなら、寝ながらスマホをするのはいいの?←質問の回答
体調の悪いときはしっかり休み、元気なときはしっかり働けばいいのです。働いた分から、少しずつ貯金をすれば、働けない日が多い月も、蓄えを使ってしのぐことができます。
点子さんの年齢がわかりませんが、文面から察するに30代でしょうか?
いま30歳だとしましょう。日本人女性の平均閉経年齢は50歳なので、今後、20年、つまり240回ほど、生理が訪れます。
途中妊娠するかもしれませんが、子供4人産んでも200回ぐらいは生理がくるわけです。そのたびに、寝ながらスマホするなんていやじゃないですか?
私なら、ある程度、在宅勤務で収入を得られるスキルを身につけることを考えます。在宅ワークなら、身体の弱い人でも大丈夫です。
今後、どんなふうに社会が変わっていくかはわかりませんが、当面は、パソコンを使って行う専門職のスキルを身につければ、カツカツの生活になることはないでしょう。
エンジニア、プログラマー、イラストレーター、デザイナーといった仕事です。動画を撮影し、編集できる人材も求められています。
ライターでもいいかもしれませんが、参入する人が多く、競争が激しいのでおすすめしません。日本語で文章を書くことは、日本人なら誰でも簡単にできるからです。
IT系の仕事の求人は本当に多いので、そちら方面に興味があるなら、学んでみるのもいいと思います。それと語学ですね。専門的なスキルにプラスして、英語とあともう1つ、何か外国語ができれば、差別化につながります。
もちろん興味がなければ無理にやる必要はありませんが、若い人ほど、長期的な視点にたって自分のキャリアについて考えた方がいいです。
もちろん、思いどおりに行かないほうが普通なので、常に方向転換したりすることは発生します。ですが、仕事を選ぶときに、長い目で見たらどうなのか、ということを考えるとよい結果につながると思います。
たとえ寝転がってできる仕事があったとしても、そのような仕事を何時間やってもスキルアップにはつながりません。
現在、点子さんは生理のときも働かないと生活が苦しいのかもしれません。そこは、生活を縮小し、支出を減らすことで乗り切ってください⇒生活費の節約の方法としてミニマルライフをおすすめする4つの理由。
お金をあまり使わず、生きていく道もあります⇒お金を使わずに1年暮らしてわかったこと:キャロライン・ホーグランド(TED)
4.生理痛を和らげる工夫をする
すでに試みておられるかもしれませんが、一度、婦人科に行き、診察を受け、生理中、多少はラクになる方法はないか医者に相談してください。
生理中はプロスタグランジンというホルモンに似た物質が出ます。この物質が子宮の筋の収縮を促します。すると子宮の内膜にくっついている使われなかった受精卵の残骸がはがれやすくなるわけです。
プロスタグランジンは出産するときも出ます。
人によって、月経時、このプロスタグランジンが出過ぎてしまい、子宮が収縮しすぎておなかが痛くなるわけです。
さらに、女性ホルモンの分泌がいつもと違うので、自律神経のバランスがくずれて、頭痛がしたりいらいらしたり、だるくなったり、乳房が痛いときもあります。
これは生理中の女性には、多かれ少なかれ起きている現象です。しかし、ほかの理由から、生理痛がひどいときがあります。
子宮や骨盤になんらかの異常がある場合です。こうした問題は治療できるので、医療を受け、改善すれば、そこまでおなかが痛くならないかもしれません。
また、ふだんから健康の底上げをしたり、体質改善をすることで、月経痛がましになることもあります。
冷え性の改善と同じように、血行をよくするといいです⇒冷え性の7つ理由とその対策。靴下より健康の底上げを
甘い物は控えたほうがいいと思います⇒砂糖の害について書いた記事のまとめ
甘い物をやめたら生理痛がよくなった、というお便りをいただきました⇒みんなに伝えたい、捨てる生活が運んでくれた思わぬ効果。
いろいろ試しても改善しないかもしれません。
ですが、少なくとも前より健康になるので、月経じゃないときのパフォーマンスがあがります。元気なときに、しっかり働いてお金を稼いだり、キャリアアップの準備を行ってください。
最後に:筆子の仕事は生理痛とは無縁
点子さんは私の収入をおたずねなので、最後に私の状況をお話いたします。
私自身は、生理のときも、たいしてふだんと変わらなかったので、会社員時代はごく普通に勤務していました。現在はすでに閉経しているため、最近は生理中の腹痛や不快感に悩まされることはありません。
しかし、年をとってくると別の問題も出てきます。全体的に体力が落ちますし、老眼になりますし、私の場合、このところ抜け毛がひどいです。
確かに私はふだん在宅で仕事をしていますが、べつに寝転がってスマホを使ってやっているわけではありません。
デスクトップを使っています。しかも立ってパソコンをしています。今年の4月にスタンディングデスクを購入し、パソコンに向かうときはいつも立つことにしました。
私が立って仕事をする理由⇒座りっぱなしが寿命を縮める。座りすぎのリスクとそれを回避する方法。
それまでも、キッチンのカウンターにノートパソコンを置いて、立って仕事をすることがあったのですが、シンクのすぐとなりなので、夫がシンクで何かやっていると水が飛んでくるし、床が冷たくて足元から冷えてくるので、不都合が多かったのです。
現在の私のデスクまわり
アマゾンに見た目がそっくりの商品があります。
このデスクは高さを調節できますが、いちいち高さを変えるのが面倒なので、「パソコンをやるときは、立つ」と決めています。
というわけで、私の収入は、寝たまま仕事をしたいという点子さんの参考にはなりません。
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今回は、生理痛がひどい人の働き方に関する質問に答えました。
いまインターネットがあるので、多様な働き方ができるようになりました。ハンディがある人も、工夫しだいで在宅勤務でじゅうぶん生活していけると思います。
いつも書いていますがマイナス要素が強い人ほど、それを反転するとすごいパワーが出るのです。「できない、だめだ」と思わず、できることに目を向けて、キャリア作りをするといいのではないでしょうか。