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野望ガラクタだから捨てたほうがいいものなのか、ただ捨てたい欲望を満たすために捨てたいと思っているものなのか、区別する方法を教えてください。
この質問に回答します。
まず、お便りをシェアします。ててさんからいただきました。
捨てたい欲
件名:野望ガラクタについて質問
いつもためになる記事をありがとうございます。
野望ガラクタについて筆子さまに聞きたいことがありご連絡しました。
断捨離に絶賛はまっている友人が、筆子さまの言う野望ガラクタを捨てに捨て、かなりすっきりしたお家になっていました。
私も断捨離が好きなのでその事について話していた際に、
「かなり家はすっきりしたけど、新しい趣味ができても、上達しないとかちょっと上手くいかなくなると、その趣味の道具が視覚ノイズになって瞬間的に猛烈に捨ててしまう。ただ、それは断捨離の快感を得たいだけの程のいい文句で上達するまで忍耐がない自分への逃げではないかと悩む時がある」
というような事を話していました。
自分も過去に、これを捨てれば上達とか努力とかもう考えなくてすむんだ! と捨てたい一心の物がありました。
捨てて心の荷物はおりましたが、あの時は私も捨て依存がかなり強かったので、正直捨てる快感が欲しかったのが大きかった気がします。
自分にもまた趣味なり野望なりができた時に、同じことを繰り返したくないなと友人の話を聞いて思いました。
うまい答えが2人で出なかったので、何かお言葉いただけないでしょうか?
なるべく完結な質問内容としては、捨てたくなった物が出た時に、それは野望ガラクタで捨てた方が良いものなのか、ただ捨てたい欲だけで捨てたいものなのか判断できるようになりたいです。
よろしくお願いします。
ててさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
まず、野望ガラクタを知らない読者に説明しておくと、「こうなりたい!」という気持ちから買ったけれど、実際は使わず放置しているものを私は「野望ガラクタ」と呼んでいます。
なかなか捨てられない「なりたい自分になるために買った物」を断捨離する方法
ガラクタだから捨てたほうがいいものなのか、捨てたい欲を満たすためだけに捨てたいものなのか判断するのに、リトマス試験紙のように、はっきりわかる指針はありません。
近藤麻理恵さんの言う、「ときめく・ときめかない」も違うと思います。
ただ、判断するとは、意識的な決定をくだすことです。感情的に決めるのではなく、客観的にロジカルに考えたうえで、捨てたほうがいいと思えるなら、それは「野望ガラクタだから捨てたほうがいいもの」です。
捨てる快感を感じたくて、何かを捨てるのは、捨てるための「捨て」であり、断捨離の究極の目的やゴールを手に入れるための「捨て」ではないので、その違いは自分でわかると思います。
よくわからないときは、ふつうのガラクタを捨てるときと同じように、捨てるかキープするか考えてください。
繰り返しますが、ポイントは、事前にちょっと考えることです。
以下に、野望ガラクタを捨てるかどうか決めるときに考慮するポイントを4つ紹介します。
1.今後の人生にとって重要か?
野望ガラクタにはいろいろな種類がありますが、ててさんとご友人が問題にしているのは、その趣味を続けることでスキルアップを期待できるものですよね?
たとえば編み物、ダンス、スポーツ用品など。
その趣味を続け、スキルを向上させることが、自分のこれからの人生に必要だし、意味があると思うならば、捨てないほうがいいかもしれません。
ただ、スキル習得系の趣味をするとき、必ずしも道具や材料がたくさんいるわけではありません。むしろ、初心者のうちは、限られた道具と素材を使ったほうが効果的です。
詳しくはこの記事を読んでください⇒道具が少ないほうがお菓子やパン作りは楽しめる
つまり、その趣味を続けるにしても、今もっているほど道具や素材が必要ではないことはよくあるので、当面必要なものだけを残して、そうでないものは手放せばいいでしょう。
2.望みの暮らしをするのに役立っているか?
断捨離をして叶えたいものや暮らしを考えてください。
誰でも、「こんなふうに暮らしていきたい」という望みがあります。
いま、野望ガラクタのように見えるものたちが、実は自分がしたい生活をするのを助けてくれている、役立っている、これがあると自分らしくいられる。
そんなふうに思えるなら、捨てないほうがいいし、そう思えないなら、野望ガラクタと考えていいでしょう。
私は、上達や努力を考えることから逃れたくて捨てたいと思った野望ガラクタはありませんでした。
私の場合、いつまでもそのアイテムを使うことができない罪悪感やストレスを捨てたいと思ったのです。
ですが、上達しなければ、努力しなければ、というストレスを捨てたくて、趣味の道具を捨てても、べつに問題ありません。
それは、捨てたい欲を満たすためではなく、望む暮らしを実現させたいという気持ちがさせることです。
大きなストレスがあると、毎日を楽しめません。余計なストレスの元は手放したほうがいいと私は考えています。
3.もう賞味期限を過ぎているか?
その趣味を始めたときは、楽しかったし、やる気まんまんだったけど、今は違う。
自分にとって、それを使うタイミングは過ぎてしまった。
そう思うなら、それは野望ガラクタの可能性が高いです。
食べ物だけでなく、すべてのものに賞味期限や使うタイミングがあります。
くさらない物も賞味期限を過ぎればガラクタ~もったいなくてシールが捨てられなかった愚か者の独白
いざ捨てようとすると、もったいなく感じるため、「いつか使うかも」とか、「ひまになったら、やるかも」と思うかもしれません。しかし、先日も書きましたが、「いつか」と思うものは、もうタイミングを逃しています。
いつか必要になったらどうするの? と思ったらすぐに自分に問うべきべつの質問。
4.自分が好きで手に入れたか?
自分が本当に好きで買ったものか考えてください。
流行に文字通り流されて手に入れた、セールで安かった、ギフトだった、誰か別の人の期待に応えるために入手した・・・こうしたアイテムは野望ガラクタになりがちです。
好きで手に入れるんだ思っているものでも、その場の雰囲気や他人の影響で買ってしまうものがたくさんあります。
趣味にも、流行りすたりがあります。
私が20代のとき(1970年代)ジグソーパズルがすごく流行っていました。2020年、ステイホームが推奨されていたとき、再び流行したそうです。
こういう流行に押されて手に入れたものの中には、実は本当の自分が欲していたものではなかったものがたくさんあります。
ちまたで流行っているから手に入れるのは悪いことではありません。
きっかけがそれでも、自分の生活にフィットして楽しめる商品やサービスはふつうにあります。
しかし、流行や周囲の人の言動に影響を受けて、何かを始めたり、手に入れたりすることが多い人、または、自分ではなく他人に決めてもらうことが好きな人は、いつもこのパターンで行動します。
そして、家の中に、本来の自分なら選ばなかったものがたくさんたまっています。
・・・このように、野望ガラクタと向き合いながら、自分の人生にプラスになっているかどうか考えてください。
ててさんの疑問にうまく回答できたでしょうか?
まとめると、冷静に客観的な判断をすれば、捨てたい欲望を満たしたいためだけの「捨て」を防止することができるので、考えながら捨ててください。
野望ガラクタに関する過去記事もどうぞ
すぐに捨てることができる野望ガラクタ~コツは現実を受け入れること。
半期に1度の野望ガラクタ捨て祭りのススメ。今日こそ現実と折り合いをつけよう。
野望ガラクタを手放すために物じゃない何かに希望を見つける方法。
ビーズや刺繍糸という野望ガラクタを捨てたいのですが、捨てられません。
趣味の道具を見直してみたら、たくさん野望ガラクタが出てきた。
手放して前に進む:野望ガラクタを手放したら、生活がいい方に変わった。
野望ガラクタを捨てるコツ:ガラクタのタイプ別、捨てられるようになる考え方(4)
すごく高かったけど野望ガラクタをさっぱり捨てて次へ行きます!
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読者の質問に回答しました。
なかなか上達しない焦りを手放す方法は過去記事にちょっと書いています。
大事なことなら、焦らずに取り組んでください。そすれば、それは、野望ガラクタにはなりません。