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家事の合間にゲームをしていたけれど、いつのまにかゲーム中心の生活になっている。どうしたら、ゲームをやめられるでしょうか?
こんな質問をいただきました。
ゲームを控えるためにおすすめなのは、まず現状を客観的に把握すること、次に、自分がゲームに求めているものを洗い出し、ゲーム以外の方法でそれらを手に入れる生活にシフトすることです。
この記事では、人がゲームに夢中になる理由を7つあげて解説し、ゲームの代替案を紹介します。
1.ストレス解消
スマホでするゲームは手軽にストレスを解消する手段として人気です。
ゲーム中に楽しめる軽快な音楽やポップな効果音、美しいグラフィック、かわいいキャラクターといった心地よい刺激の中で、単純なゲームでもプレイすれば癒やしになるでしょう。
ですが、ゲームをしすぎると、逆にストレスが増えます。実際、ゲームに依存気味の人は、ゲーム中は楽しくても、終わったあとに後悔や罪悪感、むなしさを抱いて、ますますストレスが増えるのではないでしょうか?
その点では、買い物でストレス解消をするのと同じです。
息抜きや気分転換としてゲームを軽く楽しむのはいいですが、ストレスマネジメントの柱としてスマホでゲームをすることはおすすめできません。
もう少し健全なストレスマネジメントをしてください。たとえば
・ストレスの原因そのものを解消する
・体にいいストレス解消をする(運動やストレッチ)
ゲームをするとき、たいてい座りっぱなしで動かないですよね? 座りっぱなしは体によくないので、どうしてもゲームをしたいなら、体を動かすゲーム(スマホゲームでそんなものがあるのかどうかわかりませんが)をしましょう。
・アナログの趣味をする
好きな音楽を聞く、楽器を奏でる、温かいお茶を飲んでリラックス、読書するなど。
私がやっている塗り絵もおすすめです。
2.退屈しのぎ
「時間を持て余していて退屈だ、手持ち無沙汰だ」そんなとき手軽に楽しめるスマホゲームは魅力的です。
しかし、退屈しのぎとしてゲームをしていると、ほかのもっと有意義なことをする時間を失う結果になります。
ゲームは、ジャンクフードを食べ続けてしまうのと同じで、プレイヤーがえんえんとプレイしてしまう工夫が施されているので、やめるタイミングを逃し、長時間してしまいます。
「退屈だ」と思ってもその退屈を何かで埋める必要はないと私は考えています。
「退屈」という思考の空白が、創造的なアイデアをもたらすことはよく知られています。
いかに退屈が、すばらしいアイデアをもたらしてくれるか?(TED)
「空白」の時間こそが、内省や新しい発想を生むための貴重なチャンスだと考えてください。
ただぼんやりと過ごしてリラックスしたり、自分と向き合って本音を調べたりするほうが、えんえんとゲームをするより自分のためになります。
どうしても退屈で耐えられないなら1番で紹介した、アナログの趣味か、語学などちょっとした学びを生活に取り入れましょう。
3.達成感
ゲームでレベルアップしたりスコアやポイントが増えたりすると達成感があります。
達成感を感じるとドーパミンが放出されるので、それは心地よい感覚です。
ただ、その達成感の獲得は日常生活で役立っていますか?
たとえば、断捨離の一環として「1000個捨て」にチャレンジすると達成感が得られるし、部屋もきれいになるし、「私でもできる」という自信が生まれます。
ゲームで達成感を得ると、同じように、生き抜く助けになる自信や、自己効力感、自己肯定感が向上しますか?
自己効力感とは?⇒なぜセルフ・エフィカシー(自己効力感)が重要なのか?(TED)
私はゲームをしないのでわかりませんが、ゲームでどれほど達成感を感じてもさほど自己成長にはつながらないのではないでしょうか?
ゲームをしなくても、達成感を得られることはたくさんあります。
日々の家事や仕事で小さな目標を設定し、その目標を達成することを目指してみるのはどうでしょう?
To-doリストを作って、タスクを終えるごとにチェックを入れると達成感があるし、チェックが入ったリストがたまっていくと、自分のがんばりや成長を確認できます。
日常の一部を、「挑戦」として楽しむことを心がけると、ゲーム内での達成にそこまでこだわらなくなるでしょう。
4. 他の人とのつながり(コミュニケーション)
スマホゲームには他のプレイヤーと協力して進め、対戦しながらレベルアップを図るものがあります。
オンラインで社会的なつながりができるわけです。
私も、昔、アメブロでピグというアバターを使って、ほかの人と交流する機会があったし(実際は、ピグは着たきりで、ろくに動かしていなかったけれど)、コミュニティ機能のある英語を学ぶサイトを使っていたこともあるので、オンラインと言えども、人と交流するのは楽しいというのはよくわかります。
しかし、バーチャルでなくても、人とつながることはできます。
むしろ、スマホをやりすぎると、リアルで交流をする時間とエネルギーがなくなります。
友人や家族、近所に住んでいる生身の人間と対面で交流したほうが、ゲームよりも深い喜びや充実感があると思います。
リアルで会えないなら、オンラインでやり取りをしてもいいでしょう。
5.現実逃避、没入感
ゲームをすると、現実世界から一時的に離れ、別の世界に浸ることができるため、気持ちが休まります
ただ、どんなに現実逃避を試みようとも、私たちが生きている世界のベースはリアルの世界であるという現実を変えることはできません。
現実逃避をしすぎると、日々の課題や問題からずっと逃げることになりかねません。
現実の問題から逃げていても、何ひとつ解決できず、むしろ問題が積み重なり、現実に戻るのが難しくなります。
今の現実がつらすぎる人におすすめなのは、自分で自分を癒やすこと(セルフケア)です。
中でも一番手軽な深呼吸や瞑想を生活に取り入れてください。
景色のいいところを散歩して、自然や植物の力で癒やしてもらうのもおすすめです。
歩き回ると疲れるので、夜しっかり眠れます。
そういう生活をしばらく続けリフレッシュできたら、自分の抱える一番大きな問題を見つけて、今できる解決法をひとつずつやっていってください。
現実の問題を整理し、冷静に向き合ったほうが、逃げ続けるよりストレスがありません。
6.競争に勝つこと
競争心や勝利への渇望がゲームを続けるモチベーションになることがあります。
実際、ランキングやスコア争い、コンペティションなどがあると、ゲームの楽しさが倍増しますが、ここでの勝敗に一喜一憂したところで、自分の生活が何か変わるでしょうか?
ゲームはものすごくうまく作られたデジタルデータにすぎず、現実世界のような物理的な制約はありません。現実世界は物理法則に支配されており、触覚や嗅覚など、今のところ、ゲームでは感じられない五感を介して体験する世界です。
制約がある世界のほうが幸福度が増します⇒私たちが幸せを感じる理由~制限がある方が幸せ?ダン・ギルバート(TED)
私は他人と競争することは好きではありませんが、競争したいなら、現実の世界でもいくらでも機会があるし、勝ち負けの結果は、ゲームよりももっとダイレクトに身にしみます。
競争しないといられないなら、現実世界で競争してください。できれば、健全で自分のためになる競争を選びましょう。
7.新しいものの発見
ゲームでは、新しいアイテムやキャラクター、場所を発見できるので、これが楽しみのひとつという方もいるでしょう。
いろいろ見つけて、収集もすれば、コレクション欲も満たされます。
しかし、現実にも「未知の何か」は山のようにあります。ただ、ゲームのようにわかりやすい形で探す場所や探し方を提示されていないだけです。
ゲーム内での発見に代わる現実のアクティビティとしては、はじめての場所へ小旅行したり、普段は歩かない場所を散歩するのがいいでしょう。
いつも歩いている道でも逆方向から歩くだけで、「おや?」と思いますし、いつも行くカフェでも、ふだんは頼まないものをオーダーすると、新しい何かに出会います。
私たちの脳は、多くの行動を習慣化していて、毎日ほぼ決まったパターンで、「いつもの生活」をするように動いています。
だから、ほんのちょっと違ったことをするだけで、ものすごく新鮮に感じます。
いつもの生活圏であっても、やり方を変えるだけでいくらでも新鮮な驚きを感じることができますよ。
新しいものを発見したいなら、コンフォートゾーンから出てみることを意識しましょう。
コンフォートゾーンから抜け出すのが怖い人へ~まずは自信をもつこと。
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人がゲームに求めていそうなものを7つ紹介しました。
スマホゲームに夢中になる理由はさまざまですが、その欲求を現実で満たす工夫を取り入れると、ゲームに依存しなくても充実した生活をできると思います。
ゲームをしすぎないほうが、ゲームから純粋な楽しみを得られるでしょう。
しばらく、ゲームを制限して、自分が何を渇望するか、ご自身で調べてください。