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やってはいけない爪の手入れを10個紹介します。ネイルサロンに行く人が増えていますが、健康な爪を保つケアは意外と知られていません。
爪は皮膚の一部です。爪の健康が気になるときは、皮膚科に行くべきです。ネイリストは医者ではないので、言われたことをそのまま信用しないほうがいいでしょう。
そのネイリストが何を使命と感じて仕事をしているのか、人によって違います。ただ、多くのネイリストは、「人々の爪をできるだけ健康にしよう」と日夜努力しているわけではありません。
健康な爪を保つケアは意外とシンプルです。よけいなケアを断捨離するだけで、健康で美しい爪になります。
それでは、やめたほうがいい爪のケアを紹介します。
1.甘皮(あまがわ)を切ったり、押しこむ
甘皮は爪の根本にある薄い皮です。これが伸びていると、マニキュアをきれいに塗るのに邪魔になる、と言って、押しこんだり切ったりする人がいます。ですが、これはやめたほうがいいです。
甘皮は新しい爪が出てくる部分の上にかぶさっていて、細菌や菌類が侵入しないようバリヤの役割をしています。
甘皮をかまうと、このバリヤの威力が失われます。
無理にキューティクルを押し込もうとすると、赤くなったり腫れたり、ほつれたようになるし、痛みもあると思います。
「痛い」ということは、体に何らかの異変があるということ。そこまでやる必要もないでしょう。
甘皮を切ると、最悪の場合、菌類が侵入して、爪の病気になってしまいます。
2.アセトンの入った除光液(リムーバー)を使っている
アセトンベースのリムーバーは人体に有害、ということはわりと有名なので、気をつけている人も多いと思います。
アセトンは、溶剤によく使われている化合物。溶剤とは、本来混ざらないものを混ぜあわせるために使うものです。アセトンは特有の匂いがある無色透明の液体。とても揮発性と引火性が高いです。
実はアセトンは代謝プロセスの生成物として人の体内でも少しできています。昔は、デンプンを発酵させて作っていました。しかし、今は、プロピレンとベンゼンから作っています。
アセトンを吸ったら、すぐに倒れるということはあまりありません。ですが、先日紹介した合成香料と同じで、目や中枢神経系に影響があり、刺激を受けたり、頭痛がしたりといったことも起こりえます。
合成香料の危険性⇒私が香水やオーデコロンを使うのをやめた理由。その香料は本当に安全か?
アセトンの毒性は、ホルムアルデヒドなどに比べれば低いのですが、やはり爪にはよくありません。爪や爪の周囲の皮膚の油分を奪い去り、爪が乾燥してしまいます。
アセトンが入っている除光液のほうが、ネイルカラーを落とす力は強いです。それは化学薬品の力です。
除光液は、壁にはったシールをはがすなど、掃除に使っている人もいますね。
汚れの取れがよかったり、効果がはっきりしている、即効性のある物は、その強力な効果の裏で、体や自然に負担をかけている、と考えてさしつかえないと思います。
合成の白髪染めなら、すぐにさーっと染まるのに、ヘナを使うと1時間かかるのと同じです。ヘナの話⇒ヘナ歴15年の私が、白髪染めにヘナを使うメリット、デメリットを徹底解説
100均などで「安いから」とマニキュアやリムーバーを買っていませんか?成分をしっかりチェックすることをおすすめします。
日本では、「アセトン配合」「ノンアセトン」という表示があります。
3.ネイルサロンに頻繁に行っている
皮肉なことに、日常的にネイルサロンに行き、プロにいろいろなネイルカラーやネイルジェル、ネイルアート、つけ爪などを施してもらっている人ほど爪が弱っています。
それはなぜか?
マニキュアやネイルアートをするとき、必ず、化学的に合成された薬品を爪に塗っているからです。爪に強いライトを当てることもあります。
特にジェルネイルとつけ爪はよくありません。ジェルネイルは爪を削るし、つけ爪は爪の自然な水分の蒸発をさまたげるからです。
爪に何もつけず、横から指先を見て、爪の根本をチェックしてください。根本が赤く腫れていたら、何らかの炎症が起きています。
サロンで使っている道具のせいで、爪が痛むことがあります。
店側が1つのツールでいろいろなお客さんの爪をケアしていれば、バクテリアをもらってしまう可能性もあります。私はネイルサロンに行ったことがないのでどんな道具を使っているのかよくわからないのですが。
自分のツールを持って行くと、人の爪から菌をもらうリスクが減ります。
高いお金を出して、美しいネイルアートをする。それも1つの生き方です。しかし、爪の健康を代償にしていることは忘れないないほうがいいでしょう。
☆爪でわかるあなたの健康状態⇒爪の縦すじは老化の印。爪でわかる健康状態と元気なネイルを取り戻す方法
4.粗い爪やすりを使っている
爪やすりとは、爪をこするもの。エメリーボードやファイルとも呼ばれます。
あまりに粗い爪やすりをかけると、爪に亀裂が入って裂けたり割れやすくなります。つまり爪が痛む、ということです。
目の粗すぎない爪やすりを用い、一定の方向にやすりをかけるほうが爪の負担になりません。消しゴムを使うようなやすりのかけ方は爪を痛めます。
5.何かというと手を洗っている
手を洗えば洗うほど、爪が乾燥するので、洗いすぎないほうがいいです。あまりに刺激の強い石けんは使わないでください。
職業がら、頻繁に手を洗う人は、甘皮のまわりに、オイルなどを塗って乾燥しないようにお手入れをしてください。
食器用洗剤も、刺激の少ない、手にやさしい物を使いましょう。
6.爪によくないシャンプーを使っている
洗髪するシャンプーのせいで、爪が痛むことがあります。
特にオイリーヘア改善のためのシャンプーは油分を取る成分が含まれているので、爪や指先の油分を取り過ぎてしまいます。
シャンプーにもさまざまな薬品が入っています。髪を洗い過ぎないことも、爪の健康にメリットがあります。
湯シャンなど試してみてはどうでしょうか?⇒湯シャンのやり方や効果を書いた記事のまとめ
7.取れかけたマニキュアをペリペリとはがす
ネイルカラーをして数日たつと、上のほうからはがれてきます。これを指ではがしたり、片方の爪で、こすりとるのはよくありません。
除光液を使ってください。
ただ、2番に書いたアセトンや、ホルムアルデヒドの入っているリムーバーは避けてください。
ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因にもなっている加工物です。接着剤、塗料、防腐剤などによく使われています。
かなり毒性が強いです。
8.汚い道具でネイルケアをしている
汚れた爪切り、汚れたエメリーボードを使うべきではありません。ときどき洗いましょう。
化粧でも、ファンデーションをぬるスポンジ、おしろいのパフ、アイシャドウをあてがうチップ、その他のブラシを全然洗わず、汚いまま使っている人がいます。
見た目はきれいになったと思っているかもしれませんが、肌の細胞レベルでは逆のことが起きています。
9.ネールハードナーをよく使う
ネールハードナー(nail hardener)はその名の通り、爪を丈夫にしてくれるとされている製品です。見た目は透明なマニキュアみたいです。
2枚爪や割れやすい爪はこれを塗ると丈夫になる、と言われています。ただ、こういう製品の中に、科学的な裏付けがあるものは少ないです。
今、手元にネールハードナーがないので、成分がわからないのですが、まあ、何らかの化学物質ですよね。
このような製品で、爪を丈夫にしようとはせずに、爪までちゃんとタンパク質が行き渡るような、健康的な生活をしたほうがいいです。
間違ったお手入れをやめて、マニキュアを控えれば、ネイルハードナーは必要なくなります。
10.爪をかむ
お手入れとして爪をかんでいる人は少ないと思いますが、一応書いておきます。
爪をかむことは歯にも爪にもよくありません。唾液には、爪を弱くしてしまう酵素が含まれています。爪をかまないとしても、指先を口の中に入れないほうがいいです。
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爪もお肌同様、ある特定の手入れや行動をマイナスすることでより健康になります。そのほうが節約になるのは言うまでもありません。