クローゼット

ファッションをミニマルに

捨てない言い訳を客観的に見てみると、問題解決に近づく。

たくさんの洋服が、床の上に山となっているメールをいただきました。

洋服を捨てられない(捨てない)理由が書かれており、ひじょうに興味深いです。

この方(Yさん)の問題を解決する方法をいくつか提案します。

服を減らしたい」と思っているのに、捨てない人は、このように、捨てない言い訳を作りあげています。しかも、そうしていることに自分で気づいていません。

自分が作っている言い訳を、客観的に見てみると、自分の問題は、実は服のことじゃない、と気づくものです。

服で悩む本当の理由はもっと別のところにあるのです。



洋服を減らしたいけど、捨てられない理由があります

件名: 初めてメールさせていただきます

筆子さま

初めまして。本を読んで以来、ブログにもお邪魔させていただいてます。

1971年生まれ、47才になるものです。

フライレディのレッスンを実践したいと思ううちにケガをしてしまい(外出先で。家が汚いからではなかったのですが)、1週間入院。

退院後は家の汚さに本当に不便を感じています。

整った家だったらどれだけ楽か、と身にしみました。

今度こそ言い訳せずに片付けようと動ける範囲で物を捨てています。

今はまだ毎日本当にちょっとずつですが…。

洋服も思いきって減らそうと思っているのですが、自分が小学生だったころ、洋服の少ないことでいじめられたことがあり、色々思い出してしまって。

まだバブル前、高学年になっても母親に毎日同じセーターを着せられていて、恥ずかしかったけど、親にはどうしても言い出せなかった苦い思い出です。

大人になってお金を稼いで洋服を沢山買えるようになるのが夢でした。

それで今でも着きれない洋服で身動きがとれない、床にも山のように積んであります。

着たいものがすぐには見つからない、服の山からぐしゃぐしゃの服を拾って着ていく日々。

もうそんな生活は変えたい、洋服を減らしたい!楽になりたい!と思い立ったのですが、去年の冬ママ友から「今日は何かが違うと思ったら、いつもとコートが違うんだ~?」
と言われて、胸が苦しくなった事がありました。

その人にとっては本当に何気ない一言だったと思います。

私は正直、人の洋服はあまり覚えていないので、人の洋服を結構記憶している人っているんだな、と思いました。

アウター類は管理も大変なので、沢山持たずに気に入った物を長く着たいと思っていたのですが、冬は毎日着るので、下に着ている服は山ほど持っているのに、アウターでいつも同じ服の印象だったんですね(-_-;)

すみません。誰にも言えず、誰かに話したくてメールしてしまいました。

筆子さんなら、「同じ服だね!」と言われても全然気にならないでしょうか。(ミニマリストで本まで出されている方に今さらですが…。)

返信は一応「希望」にしていますが、なしでも大丈夫です。

長文失礼いたしました。これからもブログを楽しみにしています。

Yさん、はじまして。お便りありがとうございます。

いつも、本とブログを読んでいただき、大変うれしいです。

けがはもう大丈夫でしょうか。お大事にしてください。

さて、メールを拝見して、いくつか思ったことがあったので、この記事に、お返事として書かせていただきます。





言い訳とゴールは両立しない

「今度こそ、言い訳せずに片付けよう」というYさんの思いとはうらはらに、メールには服を捨てない言い訳が書かれています。

言い訳をしている限り、絶対、服は減らない、ということをお伝えします。

言い訳をしながら、自分の望む状況(ゴール)を手にすることはできません。言い訳とゴールは両立しないのです。

服を減らしたいのか、持ち続けたいのか、どちらかに決める

服を減らしたいのか、いつまでも持ち続けたいのか、どちらかに決めると、もっと断捨離が進みます。

Yさんは、決められないタイプではないでしょうか?

このメールにしたって、返信希望としておきながら、「でも、返信なしでもいいです」と書かれています。

このように、「返信希望だけど、お忙しいならけっこうです」とか、「返信不要にしましたが、返信いただければうれしいです」と、自分では決めず、私に決めさせようとするメール、わりとよくいただきます。

このような文面を見るたびに、私は、「返信がいるのか、いらないのか、いったいどっちなんじゃ? こんな簡単なことも決められんの?」と思います。

本人に言わせれば、「いや、筆子さんは、お忙しいでしょうから、それを気遣って、書いているんです」ということになるでしょう。

ですが、本当に、「忙しい相手の時間を奪ってはいけない」と思っているのなら、そもそもメールを出さないんじゃないですか?

Yさんは、余計な気を回して、ばしっと決めない傾向があるようです。

「決める」とは、AとBのうち、どちらかを選ぶこと。Aを選んだら、Bは捨てることになります。

Aを選びつつ、Bも持っていたい、と思うから、うだうだ悩むことになるのです。

他人の目を気にするのをやめる

『筆子さんは、人に「同じ服だね!」と言われても気になりませんか?』という質問に答えます。

べつに気になりません。実際、毎日のように、同じ服を着ているのですから。

それに、人に「毎日同じ服ですね」なんて言われたことは、ただの一度もありませんよ。

まあ、私は会社や学校に行ってないから、何を着ていても、あまり目立たない、というのはあるかもしれません。

ですが、私に言わせれば、Yさんは自意識過剰気味です。

誰もYさんの着ている服なんて気にしていないのに、自分で勝手に、「人に見られている」「観察されている」「いつも違う服を着ていないとだめなんだ」と思い込んでいるだけです。

ママ友に、「いつもとコートが違うね」と言われたそうですが、どうしてそんなことで、胸が苦しくなるのですか?

単に事実を指摘されただけでしょ? 

その人は、べつに、Yさんの服のローテーションを注意深く観察し、ノートに記録をとっているとか、毎日同じアウターを着ている人は、人間として評価しないでおこう、と思っているわけではありません。

単に、いつものと雰囲気が違うから、「違うね」と言ったまでのこと。

日常生活ではよくあることです。

こんなささいなこと、しかも半年以上も前のことに、なぜ自分はこだわっているのか、その理由を考えてみてください。

Yさん自身が、他人を外見で判断する傾向があるか、「他人はみな、私の敵。私のことをジャッジする」と思っているのかもしれません。

自分がジャッジするから、ジャッジされていると感じる話⇒人の批判に対処する7つの現実的な方法。

何ごとも自分の解釈で変わる

小さいとき、毎日同じセーターを着ていたから、いじめられたという件も、私に言わせれば、「考えすぎじゃないの?」となります。

本当にしっかりいじめられたのですか?

毎日同じセーターを着ているせいで、くすくす笑われたり、悪口を言われたり、仲間はずれにされたり、口を聞いてもらえなかったり、上履きを隠されたりしたことが。

私も、小学校の卒業式で来たスーツ(上着とスカートがおそろいの服)が、母の手作りで、とても野暮ったい気がし、恥ずかしいと思ったことがあります。

仲のよかった子は、おしゃれな既製服(ワンピース)を着ていたし、もう1人の友達も、手作りでしたが、私の服より格段に洗練された服に見えました。

ですが、いまは、「特別に作ってくれただけありがたかったなあ」と思っています。私自身は、裁縫はさっぱりで、娘の服に関しては、ボタン付けと穴をつくろうことぐらいしかしてきませんでしたから。

「なんでも器用に作ってたお母さんってすごいなあ。おかずも毎日、違ってたし、お弁当もずっと作ってくれたし」と思っています。

結局のところ、どんなことも、本人の受け取り方次第なのです。

この記事を読んでください⇒いやな気分よ、さようなら(認知行動療法入門)

過去のできごとのせいで、いまを台無しにしない

仮に本当に、子供のころ、毎日同じセーターを着ていたから、すごくいじめられて悲しかったことがあったとしても、それって、もう40年近い前のことじゃないですか?

そんな昔のできごとに、いつまでもこだわっていてもしょうがないです。

自分も相手も子供だったのですから。

Yさん、子供のとき、服が少なくて、不幸だったから、その埋め合わせとして、大人になってから、服をたくさん買ったのですよね?

その結果、いまは幸福度があがりましたか?

メールを拝見する限り、そうではないようです。

床に山となるほど、服をたくさん買ったのに、Yさんは相変わらず、人の目を気にして、苦しんでいます。

ということは、服をたくさん買って所有することは、Yさんの問題の解決策ではないのです。

なぜ、自分は、昔、同じセーターを着ていて恥ずかしかったことに今もこだわっているのか、なぜ、いまは、こんなに服があるのに、相変わらず、苦しいのか?

この点をご自身で考えてみてはどうでしょうか?

Yさんの問題は、服とは関係ないことがわかると思います。





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