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視覚的ノイズを紹介するシリーズ。6回目は、心の平安を乱すものは、微妙に気分を害する物を集めてみました。
見た目はそこまでごちゃごちゃしていなくても、それを見ると、イライラや嫌な気分を引き起こすものは、視覚的ノイズだと私は思います。
取り去ってしまったほうが、スッキリ環境に近づきます。
お正月は、掃除をしたきれいな部屋で、すがすがしい気持ちで、穏やかな時間を過ごした人が多いと思います。
きょう紹介するノイズは、そのような、「穏やかで落ち着ける空間」を妨げるものだと思ってください。
1.やりかけのもの
家事や仕事、趣味、その他、自分でやろうと思って始めて、途中で止まっているものが部屋にあると視覚的ノイズになりやすいです。
たとえば、取り込んだまま山になっている洗濯もの、作りかけのプラモデル、修理するつもりで道具と一緒に置いてあるおもちゃ、片付けるつもりで書棚から引っ張り出してそのままになっている本の山、年末年始にやるつもりで広げたままのジグソーパズル、読むつもりで山にしている新聞紙など。
この手の視覚的ノイズは常駐しているわけではなく、たまに出現するだけだから、ノイズだとは気づかないかもしれません。
でも、やりかけのまま中途半端に放置するくせがある人は、同じことを、何度も繰り返すので、ノイズの出現率は高いはずです。
中途半端に放置しているものがあるなら、さっさと終えてしまうか、完了するのをあきらめるかして、片付けてください。
やりかけのものがあると、「早く、やらなくちゃ」「まだ終わっていないよ」と、何かに追い立てられる気分になるので、やれそうにないならあきらめたほうがいいと、私は思います。
2.つけっぱなしのテレビ
テレビは見るときだけつけてください。
まあ、普通はそうですよね?
ところが、そこまでしっかり見ていなくても、習慣で、テレビをずっとつけっぱなすことがあります。BGM代わりにしている人もいますね。
テレビをつけたまま寝る人もいるようです。
ずっとテレビをつけている人は、「テレビがついていると落ち着く」と言いますが、テレビは強烈な光を放つ物体なので、知らず知らずのうちに脳を疲れさせています。
私はもうずいぶん前にテレビを見なくなりましたが、見なくなってから、いかにテレビが、目や耳にうるさいか気づきました。
テレビが大好きで、家族と暮らしている人は、えんえんと映像を映し出すその行為が、ほかの家族をいらだたせている可能性も考えてください。
まずは、1日何時間テレビをつけているか調べて、現状に満足できるかどうか、今年も去年と同じくらいの時間、テレビをつけておきたいのか、考えてみるといいでしょう。
視聴時間を減らしたいときは、最初は20~25%ぐらい減らしてみて、様子を見てください。落ち着いた気分でいられる時間が増えるはずです。
3.窓から見える不快なもの
視覚的ノイズは、部屋にある物だけとは限りません。窓から見える光景にも注意を払ってください。
自分でも気づかないうちに、うるさく感じているものがあるかもしれません。
そのノイズが不動産で、移動させることができないなら仕方ありませんが、撤去できるものなら、取り除いたほうがいいですよ。
私は、一軒家(フォープレックス)の半地下に住んでいて、自室の窓から、庭にある木や、積もった雪、フェンス、その向こうの道や向かいの家、空などが見えます。
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これは、いつもの光景ですが、上に住んでいる人が、雪かきをするたびに、シャベルを窓の前(右端のほう)に立てかけるので、ものすごく目障りです。
もともとこのシャベルは、以前の住人が、忘れていったもので、ふだんは私の窓の右側の壁(大きな木の後ろにあるスペースで、外部からは見えにくい場所)に立てかけてあり、私からは見えないようになっています。
ところが、木の裏手の壁面まで、多少距離があるせいか(といっても、たいした距離ではない)、雪が積もっていて歩きにくいせいか、メインフロアに住む人は、毎回私の窓の右端のほうにシャベルを立てかけるのです。
そのたびに、私はシャベルを定位置に戻しています。
上に住む人が、このシャベルを使う頻度はさして多くないので(舗道の雪かきは業者が行う)、自分でシャベルを戻すのはさして苦になりませんが、「人の家の窓の前に物を置くって、いったいどういう了見なのだ?」と思っています。
窓そのものが汚れていたり、蜘蛛の巣がはったりしていても、ノイズになるので、窓ガラスとその周囲はきれいに掃除しておくといいでしょう。
4.スペースを埋め尽くしている物
きちんと整理して、きれいに並べていても、物でスペースを埋め尽くしていると、視覚的ノイズになるので、床や壁はできるだけ見せることをおすすめします。
シンプルに暮らすために余白を取ることを意識したい7つのもの。
ただ、前回の記事でも書いたように、毎日そこに住んでいると、余白がなくなっていることに気づかないので、写真に撮って、視点を変えて見るといいでしょう。
写真に撮って、少し時間を置いてから見ると、より客観的に見ることができます。
写真は、片付けを始める前、途中、片付け終わったあとのいつ撮っても、片付けの参考になります。
私は年末からずっとデジタル写真の整理をしていますが、8年前、この家に引っ越して、まだあまり物のなかったクローゼットの写真を見て、今のクローゼットとの違いに気づきました。
主に塗り絵グッズが増えたせいで、物が増え、クローゼットが混み合っています。そこで、今年になってからこ毎日1つは、このクローゼットから、不用品を捨てるチャレンジをしています。
このように場所を決めて、不用品を少しずつ間引くのは、捨てるのが苦手な人にもハードルが低いやり方なので、よかったら試してください。
5.嫌な気分にさせる物
見ると嫌な気分になる物もノイズですから、捨てたほうがいいでしょう。
たとえ、美しく整えて置いていたとしても。
自分で選んで家に入れたのではなく、義理で仕方なくずっと持っている物は、心の奥底で重荷になっています。
日本は贈答品やおまけをもらうことが多いので、「せっかくもらったし」という気持ちから飾ってしまったり、そのへんに置いたりしてしまいがちです。
贈り物には、勝手にいろいろな思いを込めてしまいがちです。
先日も、人からもらった物を償う意味で持っているというお便りをいただきました。
その物にからみついた感情について考えてみると、手放しやすいかもしれません。
飾り物でなくても、自分の気持ちが反映された物を置いたほうが、気分のいい部屋になります。
視覚的ノイズ・過去記事
視覚的ノイズ(見た目のごちゃつき)を極力なくすコツ(その1)~飾り物を減らす。
郵便物の山を絶対作らない:視覚的ノイズをなくすコツ(その2)
文字が集まっている場所の見直し:視覚的ノイズを減らす(その4)
いつもの光景の一部になっている物の見直し:視覚的ノイズを減らす(その5)
私が見つけた視覚的ノイズ~取り外してみたらほこりだらけだった。
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1つひとつは「無害な物」でも、数が多いと視覚的ノイズを作ってしまうので、特に理由もなく部屋にある物は、できるだけ取り除きましょう。
目の前にある物について、「それがどこから来たか?」「自分の意図が反映されている物か?」という視点で見てみると、そこにある意味のない物を発見することができます。
嫌いな物はもちろんのこと、どんなに好きな物、きれいな物、かわいい物でも、ノイズを作る可能性があることを忘れないでください。