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よく断捨離をすると節約できるといいます。「不用品をメルカリやフリマで売るからだよね?」と多くの人は考えるでしょう。
実はそんなことをしなくても、長い目で見ると、もっとお金がたまるライフスタイルに変わるのです。
なぜお金が残るのか、60歳直前のミニマリスト主婦、筆子の場合を紹介します。
1.ガラクタの中からお金が見つかる
目の前にある、そのくしゃくしゃの山から現金が出てきます。
「そんな馬鹿な!」と思うかもしれませんが、その可能性はひじょうに高いです。
実際、部屋を片付けたら万単位のお金が出てきたと教えてくれた読者は少なくありません。現金だけでなく、商品券や図書券のこともあります。
ついこの間、私の身にも起きました。
私はいま、以前娘が使っていた部屋を寝室としており、その部屋のクローゼットに自分の服と塗り絵グッズなどを収納しています。
クローゼットのすみに、昔娘が使っていた小さな本箱があり、いまだに彼女の子供時代の本が入っています。私はその本箱の空きスペースも使っています。
先日、里帰り中、ダイソーで買ってきたパレットや、画材店で買ってきた絵の具を本箱の棚に並べていたとき、必要があって娘の本を1冊抜き出しました。
すると、ぱさっと2つ折りになったお札が落ちてきたのです。20ドル札が2枚です。日本円になおせば4000円+アルファです。
「4000円なんてたいしたことない」と思うかもしれませんが、私には大金です。そのお札はちょっと前のタイプのもので、2010年代によく見かける札とは違います。
数年前、娘が本にはさんだものと思われます。娘のお金なので、本人に渡す予定です。私のようなミニマリストが住んでいる家でも、お金が眠っていたのです。
ミニマルライフを送っていない、ごくふつうの人が寄り集まって暮している家の中なら、もっとお金が出てくる可能性がありますよ。
長いあいだ、ガラクタをつめこみ、開かずの間になっている場所があったら、きょうから少しずつ片付けてください。大金が出てくるかもしれません。
2.同じものを買わずにすむ
物があふれた部屋に住んでいる人は、自分が何をどこに置いたのかほとんど把握できていいません。よって、同じ物を何度も買うことになります。
必要なときに、必要なものをさっと取り出せないから、買ってきて間に合わせるのです。
私の母もその傾向があります。
母はすごくたくさんはさみを持っています。先日、私が見かけただけでも7つありました。
本人は、裁縫用とその他用とで使い分けているようです(植木用もありますが、この7つにはいっていません)。けれども、まともに切れるはさみが、裁縫用のしかないため、結局、どんなときにも、大きなラシャバサミ(裁ちばさみ)1本を使うことになります。
つまりこれ1本で生活しているようなものです。
残りのはさみが、仮にすべて100円だったとしても600円の損です。
ガラクタの中に大事な請求書が混ざり込むこともあります。日本では、光熱費は、たいてい口座から自動的に引き落とされるので、請求書をなくしてもたいしたことないかもしれません(そもそも、請求書なんて来ないのでしょうか?)。
カナダでは、その都度支払う請求が多いため、請求書を見て期日まで支払わないと、延滞金を課せられます。
重要なお知らせが物の山に混ざり込んで、期日までに手続きが取れない、なんてときも、あとで余計な仕事が発生します。こういう仕事をカリスマ主婦の村川協子さんは、「マイナス仕事」と呼んでいます⇒村川協子の「アイデア家事の本」で学んだ家事の効率化の3つの柱~ミニマリストへの道(24)
片付けや掃除を外部サービスに頼んだら、その費用も発生します。不用品を集めすぎてしまうと、こんなふうに、有形、無形の損害が生じるのです。
もちろん、同じ道具を複数持ったほうが生活がしやすい時もあるでしょう。
しかし、ある程度意図を持って増やすべきです。家にあるすべての物は、そこに存在する意義を要しているべきはないでしょうか?
なんとなく物を集めてしまうと、目当てのものにさっとアクセスできないので、結局、不便をこうむります。
3.収納グッズを買わずにすむ
物がたくさんあればあるほど、収納するグッズが必要になります。
こうしたものは無料ではありません。
それは、ごく小さなポーチやケース、箱かもしれません。100均で調達すればそんなにコストはかからないでしょう。
もしかしたら、もう少し値段のはるおしゃれな籐製のかごや、ワイヤーのかごかもしれません。国土のせまい日本では、ありとあらゆる収納グッズが商品化されています。
収納ケースを並べるシェルフをわざわざ買う人もいるかもしれません。増えすぎた本のために、大きな本箱を買う人もいるでしょう。
もっと収納スペースのある大きな家に引っ越す人もいるだろうし、ふだんは使わないオフシーズンのものを、はやりのトランクルームに預ける人もいます。
すべてにそれなりのコストがかかります。
ですが、「物をしまうためだけの物」は、その中身がなければ、必要ではないのです。
一度、自分の家に、「物を入れるためだけの物」がどれぐらいあるのか調べてください。想像以上にたくさんあるものです⇒家中の収納スペースをリストアップしてみる:ミニマリストへの道(110)
おしゃれな収納をめざすその前に、中身をなくしてしまえば、収納グッズやスペース、収納法について、何1つ考える必要はない、ということに気づいてください。
物を片付けるのに収納は必要ですが、収納に頼りすぎると、不便な生活からなかなか抜け出せません⇒片付かない理由は、収納という名の「決断の先延ばし」をするから
4.不用な外出が減る
「汚部屋のなかでまったりするのが好き」という人はそんなにいないものです。
物だらけの部屋の中にいるとストレスがたまるため、知らず知らずのうちに外出が増えます。するとよけいな出費がかさみます。
あたりを散歩するだけですむならコストはかかりません。けれども、日本では、そこら中にコンビニがあるため、ふらっと入ってうっかりおやつや雑誌を買ってしまうかもしれません。
そもそも、この人は、ストレスがたまっているのです。しかも、そのストレスの原因が、部屋の状態にあると気づいていません。よって、ストレス解消のために、また買い物をしてしまうでしょう。
冷蔵庫やパントリーの中に眠っている食材をつかって、料理を作ればいいのに、台所は物が多すぎて使いにくいため、コンビニでお弁当を買ったり、ファーストフードで食事をすませたりします。
家の中の物が増えすぎた結果、家を便利に使いこなせず、外出先で、用をすませてしまうのです。
せっかく自分の家があるのに、その家は、なかば物たちに明け渡してしまったから起きることです。
5.お金の使い方を見直せる
不用品を断捨離していると、自分の過去の失敗に直面せざるを得ません。
どうして、すぐにゴミになるものを買ってしまったのか?
どうして、買ったのに使いこなせていないのか?
どうして、同じような物がゴロゴロ出てくるのか?
どうして、好きでもないのに買ってしまったのか?
そもそも、どうしてこんなに物が多いのか?
「すべては自分の選択の結果だった」と気づくでしょう。反省して失敗から学び、今後はもっと違う選択をしよう、と考えるはずです。
かくして、その人は、片付けを開始したその日から、買い物の仕方が変わります。
日頃から、「もっと節約したい」と思っているのなら、なおさら、自分がいかにゴミになるものにお金を使ってきたか思い知ります。
その人は、今後は以下のことをするでしょう。
●予算をたてて、必要なものだけを買う努力をする
●買い物リストを書いて、買いすぎないようにする
●ストックをためこむのをやめる
●なるべく衝動買いを控える
実際、私はこうなりました。おまけにこんなブログまで書いています。
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今回は、片付けをするとなぜお金がたまるのか、5つの理由を書きました。
もちろん、時間や労力、精神力をやりくりできるのなら、不用品を売れば、すぐにまとまったお金を手に入れることができるでしょう。
読者の中にも、不用品をメルカリで売ったら、何十万円にもなった、という人がいます。ただ、そのお金を今後、どんなふうに使うかが問題ですよね?
これまで、お金の使い方に少しばかり難があったから、不用品が増えてしまったのですから。少なくとも私はそうです。
片付けをすることで、お金の使い方を見直せたら、それは大きな財産になると信じています。