イヤリングをつけている女性

ミニマルな日常

買ったことを忘れてしまう~家の中にうんざりするほど物がある理由(その4)

家の中に物がたくさんたまってしまう理由を検証しています。

これまで

1.買いすぎ
2.使い終わったものをタイムリーに処分しない
3.手に入れた物を使わない(いつまでもしまっておく)

以上、3つの問題をチェックしました。

今回は、買ったことを忘れてしまう問題について考えてみましょう。

存在を忘れているために、同じ物や似た物をまた買ってしまって、物の数が増えるのです。

しかも、忘れていると、それをちゃんと使うこともできません。

「忘れたりしないよ」とあなたは思うかもしれませんが、私たちは、数日前に買った物でも、使わずにどこかに放置していると、けっこう忘れてしまいます。

私は、そんなに所持品が多いほうではないですが、こまごまとした物を入れている箱の中をたまに見ると、「あれ、こんなの、持ってた」と思うことがよくあります。

忘れないことを意識すると、せっかく買った物をもっと使うことができるのではないでしょうか?

忘れないための工夫を5つ紹介しますね。



1.手に入れたあとに意識を向ける

何かを買う前や、買っている最中はうれしいので、人は物を買う前は、その物に意識を向けています。

しかし、買ったとたん、買った物に対する興味が薄れてしまうことがよくあります。

必要な物は買ったあとにすぐに使うでしょう。

ですが、べつに必要じゃないけど、ただ所有したい、買い物したい、安くなっているのを買って「得をした!」と思いたいがために買った物は、買ったところで目的が達成されるので、その時点でゲームが終わります。

この時、買い物好きの人は、買った物ではなく、「次にほしい物」や、新しい物を手に入れることに意識が向きます。

「買ったあとこそ重要なのだ」ということを思い出してください。

決して買いっぱなしにしないように。

そのために、物を次々と買うのはやめたほうがいいです。

どんなに少額の物でも、1つ買ったら、次の買い物まで1ヶ月は間をあける、というルールを作るといいかもしれません。

「大事なのは買ったあと」という言葉をふせんに書いて、目につくところに貼っておくのもいいでしょう。





2.買った物を記録する

買ったまま、忘れてしまわないように、何かを買ったら記録を取って、1週間に1回/月に1回など、定期的に見直してください。

私はGoogle Sheetsに買った物を記録しており、このシートをたまに見ています。

今年のシートだけでなく、去年や一昨年のシートを見ることもあります。見ているだけで、「あ、あれ買ったけど、結局捨てたじゃん」などと、いろいろ思い出し、気づきがあります。

Googleのスプレッドシートに買い物ログをつけている話⇒買い物を管理するために私が書いてみたもの

書いたり入力したりするのが面倒な人は、写真に撮っておくといいでしょう。

記録の取り方をいろいろ紹介しています⇒徹底的に在庫を調べる:本気で服の買いすぎをやめたいあなたへ(その2)。

3.奥のほうにしまい込まない

押入れや棚の奥のほうにしまわないようにします。

かつて私は、本箱を使うとき、奥に本を並べ、手前にも並べていました。

そういう使う方ができるように、奥行きが深い本箱だったのです。

こちらにその本箱の一部を写した写真あり⇒実家の自分の部屋の断捨離。いつ、どんな物を捨てたか?

たとえそういう書棚を持っていたとしても、できるだけ一列に並べることをおすすめします。

食品、衣類、雑貨などの収納も同じです。

雑誌で紹介されている収納術は、「狭い場所にいかにたくさんの物を収納するか」が、最優先事項になっていると思いますが、そうではなく、「いかに中身を忘れないように収納するか」を心がけてください。

収納の階層を増やしすぎないようにしましょう。

最初からそういう収納をすれば、しまう物を厳選する必要が出てくるので、それだけで、持っている物を使う頻度があがると思います。

4.所有している物を把握する

自分が何を持っているか、ある程度、把握できていると、持っていることを忘れにくくなります。

すべてを頭の中で覚えておく必要はありません(そんなことはできません)。

このノートを見ればわかる、このドキュメントを見ればわかる、この扉を開ければわかる、というように、わかりたいときにさっとわかる仕組みを作ってください。

服の買い過ぎ防止に効果がある「洋服ノート」の作り方。

ただ、現段階で物がたくさんあると、内容を把握するのは大変かもしれません。

そんなときは、食品だけ、洋服だけ、おもちゃだけ、本だけ、というように、特に、しっかり使っていきたい物を、把握することから始めるといいでしょう。

5.定期的に実物を見る

「ノートに書いてあるからちゃんと把握できている」と思うものでも、半年に一回ぐらいは、実物を見てください。

洋服ノートみたいなものを書いていても、時々、記録が抜けていたり、いい加減につけていたりします。

実物を目視すると、「あれ? こんなのあったっけ?」というものに遭遇します。

・・・以上の5つをやれば、買ったまま忘れることはないでしょう。

忘れなければ、その品物はあなたの心の中で生き続けます。 前回紹介した方法を利用して、どんどん使っていってください。

考え方:大事なのは買ったあと

忘れないための心がけとして一番重要なのは、物を買ったあと起きることに意識を向けることです。

買い物で大事なのは、買うことではなく、買ったあと、いかにそれを活用していくかです。

あたりまえのことですが、ファッション誌も生活雑誌も、おもに新しい物を買うことにフォーカスしていますよね?

物を収納することや、捨てることに関する記事もありますが。

今日買ったものをいかに使っていくか、なんてことは、あまり記事になりません。

メディアは、「あなたは、それが必要だから買ったんだし、だまっていても、ちゃんと使うでしょ」と思っているのかもしれません。

しかし、現実には、買った物をちゃんと使うことができないから、死蔵品がたまって捨てるしかなくなるのです。

外側から、「買った物をちゃんと使いましょう」という刺激は入ってこないので、自分で、「買ったあとが大事だ。ちゃんと使おう」と意識しなければなりません。

そのために、この記事や、類似の記事⇒死蔵品を作らないために、すでに家にある物を使う4つの戦略。を何度も読んだり、

物を買ったあとの理想の形を考えたり、今持っている物をいかにして使っていくかを考えることにもっと時間と意識を使ってください。

人がたくさん物を買ってしまうのは、買い物が楽しいとか、何か問題が起きると物を買って解決するルートが世の中にできている、日々の買い物がすっかり習慣になっている、という理由ももちろんあります。

しかし、一番買い物を増やす要因は、コンスタントに、「この新製品いいですよ」「これがあるともっといい人生になりますよ」「今買うとお得ですよ」といった、「買いなさい」というメッセージが受け取ることだと思います。

資本主義社会の中で生きているのでは、これは避けられません。

この点をふまえて、「ちょっとやりすぎかな?」と思うぐらい、買ったあとにその品物を使うことに意識を向けてください。

半年から1年ぐらい心がけていると、物を買ったら、それをしっかり使うのがあたりまえになります。

うっかり、無駄な買い物をしてしまっても、スルーせずに、「あ、ちょっと失敗した」という気持ち悪さを感じます。そしてその次の買い物ではもっと気をつけるようになります。

そうなれば、持っている物をそこそこちゃんと使う生活になりますから、物もそんなにたまりません。

■この続きはこちら⇒集めすぎてしまった(コレクター気質):家の中にうんざりするほど物がある理由(その5)

■このシリーズの記事を最初から読む⇒なぜ家の中にうんざりするほど物があるのか?(その1)~買い物のしすぎ。

*****

家に物をためこまないために、買った物の存在を忘れないことをおすすめしました。

物との付き合いだけでなく、運動やダイエット、勉強なども、「こうしよう!」と思ったのに、できなくて途中でフェードアウトすることがよくあります。

その理由の1つは、「こうしよう」と思った内容を忘れてしまうからだと思います。

完全に忘れてはいないでしょうが、他のことに意識を取られて優先順位がさがってしまうのです。

だから、大事なことは、毎日思い出さなければなりません。

思い出して、意識を向けることができたら、継続できます。

忘れないことは、とても重要なことなのです。





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