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部屋をきれいに片付けることができる人と片付けられない人は何が違うのでしょうか?
主婦ミニマリストである自分の生活と、汚部屋傾向のある大学生の娘の生活を比較して違いを探りました。
その結果、ちょっとしたことが大きな違いを生んでいることがわかりました。今回の私の発見は7つです。
1.優先順位
片付いた部屋に住んでいる人は、そのような部屋に住むことを大事だと思っており、そういう現実を手に入れるために、時間とエネルギーを注いでいます。
大事に思っている、とは「人生における優先順位が高い」ということです。
優先順位が高いので、時々、そのへんに出ているものを拾って、所定の位置にしまいます。たまにはほこりをはらったり、掃除機をかけたりもします。
とはいえ、こうした行動は長年の習慣になっているので、本人はそこまでしゃかりきになって、「きれいにしなくちゃ!」とがんばっているわけではありません。
散らかっている部屋を好む人は、部屋の片付けをするより、もっとやりたいことや大事なことがたくさんあり、そちらをやることを優先しています。よって、部屋は散らかったまま放置されます。
2.持ち物の量
たとえ、片付けの優先順位が高い人でも、所持品の数が多ければ、片付けや整理整頓に時間がかかるため、片付かない状態のまま、何年も過ごす、なんてことが起きます。
片付けに費やす時間も体力も有限だからです。
物が多ければ、それだけ収納スペースが必要になりますが、スペースも有限なので、物があふれて散らかります。
私は、娘に比べてずっと持ち物の数が少ないです。
娘はこの世にまだ18年ちょっとしか生きていないのに、ものすごい勢いで(私の目から見ると)、物を所有しています。現在の私の衣料品の数は14着ですが、娘は軽くその20倍は持っていそうです。
先ほど娘のクローゼットにぶらさがっている服(ジャケット類、ワンピース、パーカー、トレーナー、その他のトップス、Tシャツは除く)の数を数えたら、なんと65着もありました。
私も、もし65着も服を持っていたら、もっと部屋が散らかるでしょう。
趣味や興味が多すぎて、物を持ちすぎると、片付けが困難になります。
3.掃除のやり方
きれいな部屋に住んでいる人にとって、掃除とは、床やテーブルの上で散らかっているものを元の場所に戻してから掃除機をかけたり、拭いたりすることです。
一方、散らかった部屋に住んでいる人は、物を所定の位置に戻さず、ベッドの下に押し込んだり、とりあえず部屋のコーナーに積み上げたりします。
目の前から、物がなくなって、比較的目立たない場所に移動すればよい、という考え方です。
しかし、片付けとは、出ているものを元の場所に戻すことなので、これは根本的にやり方が間違っています。間違ったやり方で、何年も過ごしているので、部屋はいつまでたってもきれいになりません。
連休や長期の休みに、大がかりな掃除や断捨離をすることになります。
4.物をしまうかしまわないか
きれいな環境に住んでいる人は、物を出したら、比較的早く元の場所にしまいます。ところが、ぐしゃぐしゃの部屋に住んでいる人は、「出したらしまう」という発想がまるでありません。
部屋がきれいな人が、必ずしもミニマリストとは限りません。物をいっぱい持っていても、一見部屋がきれいな人はたくさんいます。
こういう人たちは、物を出して使ったら、その都度しまっているのです。だから散らかりません。
私も出したらすぐにしまうほうなので、しまわない人の気持ちがよくわかりません。
これは性格というよりも、習慣の問題だと思います。
というのも、私も高校生のときは、わりとぐしゃぐしゃな部屋に住んでいた気がするからです。
まあ、子供なら散らかすのもわかります。
子供はおもちゃを散らかしつつ、いろいろなことを学んでいます。これは成人になるために通らなければならない発達段階の1つでしょう。
しかし、大人はもう発達しきっているわけですから、散らかす理由はありません。
習慣を変えれば、片付けられるようになります。
出したらしまう人になる方法⇒なぜ物を出しっぱなしにするのか?その5つの理由と対策法。
5.不用品を捨てるか、捨てないか
汚部屋には、明らかにもう不用なもの、つまりゴミがたくさんあります。
ゴミはゴミ箱に捨てて処理すべきなのに、なぜか汚部屋の住人はゴミ箱に捨てません。その理由は不明です。単にズボラなのかもしれません。
娘のチェストには飲み終わったペットボトルや食べ終わったお菓子の袋がのっています。一歩踏み出せば、ゴミ箱があるというのに。
歩くのが嫌なら、ゴミ箱に向かってゴミをほうり投げればいいだけです。
「どうしてゴミをゴミ箱に捨てないの?」と聞いても、明確な答えは返ってきません。答えが返ってこないどころか、「自分の部屋を自分の好きなように使って、何が悪いのか?」という挑戦を受けます。
ゴミをちゃんと捨てていても、不用になったものを捨てずにいつまでも取っておくと、ガラクタが溜まり、部屋はなかなかきれいになりません。
ガラクタとはたとえばこういう物です⇒あなたが捨てるべき4つのガラクタとは?~カレン・キングストンに学ぶ
ちょっと気づきにくいガラクタもあります⇒隠されたガラクタを発見する3つのコツ。もう物をためこんでいる時代ではない。
6.心理状態
汚部屋に寝起きしている人の心理状態はたぶん混乱しています。対して、きれいな部屋に住んでいる人は、比較的穏やかな心理状態です。
「いらない物を捨てたら、イライラがなくなった」というメールを読者の方からたくさんいただいています。
娘の心模様がどんなふうなのかわかりませんが、「混乱しているのかもしれない」と思わされることがありました。
先日、「今年はあまり勉強に集中できなかったけど、2年生になったら本気だしてがんばる」と娘が言いました。
カナダの大学は9月に始まり、4月の始め頃、1年目の授業が終わり、現在は期末試験の最中です。また9月になると2年目が始まります。
「どうして勉強に集中できなかったの?アルバイトやジムで忙しすぎるのかもね」と聞いたら、「いろいろと考えることが多すぎて」という返事が返ってきました。
娘はお金の心配はしなくてもいいはずだし、家事もしなくていいし、子供の世話もありません。いったい何を考えなければならないのかよくわかりませんが、18歳なので、それなりにいろいろ考えてしまうことがあるのでしょう。将来のこととか。
このように、心配ごとがあったり、考えごとがたくさんあると脳内がぐしゃぐしゃになります。汚部屋はそのぐしゃぐしゃの反映である、と専門家も言っています。
対してきれいな部屋に住んでいると人は、たとえ心配ごとがあったとしても、そこまで脳内がぐしゃぐしゃではなく、それなりに落ち着いて暮らしていると思われます。
私もあまり心配ごとはなく、夜もぐっすり寝ています。
汚部屋で寝起きしていると、部屋の中の物理的なぐしゃぐしゃがストレスになるため、ますます心がかき乱されるという恐ろしい負の連鎖にはまります。
ガラクタがストレスの元になる話はこちらに詳しく書いています⇒集中できないのはぐしゃぐしゃの部屋にいるから。ガラクタは脳にも悪影響を与えています
7.問題を保留するか、すぐに解決するか
乱雑な部屋に甘んじている人は、「出したらしまう」とか「汚れたらきれいにする」という作業を後回しにしています。つまり、汚部屋という問題を保留にしています。
保留すればするほど、問題は大きくなります。
6に書いたように、グシャグシャの部屋に住んでいると、ストレスが増えて、よく眠れなくなるので、ますますQOL(quality of life クオリティ・オブ・ライフ 生活の質)が落ちます。
問題を先送りするのではなく、その都度解決していけば、部屋はそこまで汚くなりません。
人生には部屋の片付けなんかよりもっと重要なことがあるから、という前向きな理由で保留しているのならともかく、片付けるのが面倒だから、という消極的な理由で先送りしていると、あとで大きなしっぺ返しがあります。
部屋の片付けにかぎらず、何でも先送りする傾向がある人は、こちらの記事をごらんください⇒なぜ人は嫌なことを後回しにしてしまうのか?(TED)
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今回は、片付けられる人と片付けられない人の違いを紹介しました。
片付けられない理由はほかにもいろいろあるでしょう。意識的に片付けないようにしている人もいると思います。
断捨離やミニマリストが大きな話題になり「部屋をきれいにすることはいいことだ」という風潮が高まったため、今は「あまりきれいにしすぎるのはよくない」という意見がたくさん出ています。
代表的なのは、きれいな部屋だとクリエイティブになれない、アインシュタインやエジソンの机の上はぐしゃぐしゃだった、というものです。
もしあなたが天才なら、無理に片付けなくてもいいと思います。ですが、天才は、こんなブログなど読んでおらず、自分のやりたいことに邁進しているはずです。