岐路に立つ

ミニマルな日常

最終更新日: 2021.07.28

2つのうち、どちらがいいのかわからない? 迷わず選ぶ方法を教えます。

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選択肢が2つあり、どちらも同じくらい良さそうに見えて、なかなか選べないときがあります。

だけど、どちらか1つを選ばなければならない。

こんなとき、確信をもってバシっと選ぶ簡単な方法をお伝えします。

これは、読者の質問に回答するものです。

質問者さんは、歯科の2つの治療プランで迷っておられます。

けれどもこれから私が書くのは、歯科に限らず、捨てる・捨てないで迷ったときも、レストランで注文するものに迷ったときも、進路や結婚相手に迷ったときにも使える考え方です。

まずメールを紹介します。ちかこさんからいただきました。

歯の治療について、詳しく書いてありますが、興味のある人はしっかり読んでいただき、あまり興味のない方は、「とにかく2つの治療法で迷っているんだ」という点を読み取ってください。



優柔不断なので選べません

件名:歯の治療方針で迷っています

筆子さんはじめまして。

東京都に住む48歳の主婦です。こちらのブログの始まりのころはお片付けの記事を中心に拝読していましたが、歯に関して私と少し似たような経験をされていると思って興味深く読んでいます。

私の歯の悩みは。 二十歳ころの時に左右の上部の奥歯それぞれ1本ずつ抜歯され、左右それぞれブリッジにしていました。

2年ほど前に右のブリッジが崩れ(取れてしまい)歯抜け状態。歯科を受診したところ左側もブリッジの中の歯が虫歯でなくなっている状態ということで左側のブリッジも外されて、治療しました。

ですので、今は左右の上奥はそれぞれ1本ずつ歯抜け状態で、仮の部分入れ歯を左右につけている状態です。(長々とわかりにくい説明で申し訳ありません)

近医の医師から提案された今後の治療状況は、下の糸切り歯(とがっている前歯)のかみ合わせが、本来は上の歯の下内側に来なければいけないところが外側に出ているので、今後、入れ歯やインプラントにしても、それが原因で何度もトラブルを起こすので、上下とも矯正をしてからでないと、難しいと言われました。

矯正をするにあたっては下の歯を2本抜歯する必要があるとのことです。この件でセカンドオピニオンを受けたところ、ほぼ同じ診断でした。

矯正をしたいと思う反面、抜歯に抵抗があったので、また別の歯科医にアドヴァイスをもらったところ、矯正に関しては同じ見解でしたが、どうしても矯正を避けたいのであれば、左側だけ1本インプラントにして、右は部分入れ歯で過ごすということもできなくはないとのことでした。

治療方針は2種類提示されている状態です。

矯正をしてから今後の治療(欠損部分を入れ歯にするかインプラントにする)をするか、片側のみインプラントにして、もう片側を部分入れ歯にするかの2つのうちのどちらかを選択しなければなりません。

あと1週間以内にどちらかを選ばなければいけない状況です。とても悩んでいます。それぞれのリスクや金銭面も含めてです。(また長文でわかりにくくて申し訳ありません)決断がつかないので、ふと、筆子さんならどういう判断をされるのかと思っています。

矯正は最低2年はかかり、通院回数も多い、金額が高いのが短所、一度並び方をきれいにしたら、その後はトラブルが少なくて済みそうと言うのが長所だと理解しています。

左奥1本インプラント、右奥部分入れ歯の長所は、治療日数が少ない、金額が矯正よりは安め、短所は部分入れ歯が頻繁に不具合が生じる等だと思います。

お恥ずかしいくらい優柔不断なので、聞いていただくてメールをさせていただきました。お忙しいところ読んでいただいてありがとうございます。

ブログ毎日楽しみにしております。

ちかこさん、メールありがとうございます。

歯の治療、大変ですね。その苦しみはよくわかります。

私は2つの治療オプションがあったとき、あまり迷わないほうです。

インプラントをするときも、他のオプション(入れ歯やブリッジ)についてはほとんど考えず、ほぼその場で即決しました。

私がインプラントにした理由⇒根管治療をあきらめインプラントを決意した理由とは?~根管治療(8)

実はちかこさんには、すでにメールで、こんなふうに返事をしています。

====
私は歯医者ではないので、どちらの治療をしたほうがよい、などとは言えません。

抜歯がいやだから、別のオプションを探したわけですよね?

矯正しない(抜歯しない)選択肢を選ばない理由は何でしょうか?

その点についてご自身で考えてみると、選ぶことができると思います。
======

冷たい返事かもしれません。しかし、自分で選ぶしかないわけです。

ちかこさんのようなタイプは、どちらかに決めたとしても、治療が終わったあと、「やっぱりあっちにしとけばよかったな」と後悔するのではないでしょうか?

物の見方が悲観的だから選べないのです。





どちらも間違った選択に思える

優柔不断な人は、どちらを選んでも後悔するんのではなかろうか、と怖れています。

ちかこさんは

プランA:抜歯を伴う矯正⇒金額が高い、時間がかかる、だから嫌。

プランB:抜歯しない治療⇒あとで入れ歯に不具合が起こりそう、だから嫌。

こう考えているようです。

メールには、なぜ抜歯が嫌なのか、書いてなかったのですが、もともと、抜歯したくないから、抜歯しなくてもいい方法はないかな、と別の医者にあたったのだと思います。

抜歯による不具合も心配しているはずです。

プランAを選択すると、抜歯して腫れそう、血が止まらないかもしれない、そもそも健康な歯を抜いてしまっていいのか?なんて心配があるのかもしれません。

矯正だってやってみなければ、うまくいくかどうかわかりません。歯医者は歯を抜くことはできますが、歯を支えている骨の部分はどうすることもできません。

では、Bならいいのか?

プランBは、抜歯はしないけど、かみ合わせはそのままだから、根本的な問題は解決しないままの施術とも言えます。

入れ歯がポロポロ落ちたり、ほかの歯も虫歯や歯周病になったり、変なかみ方をするから、頭痛が起きるかもしれない、なんて心配があります。

入れ歯がうまくいかなくて、結局、矯正になるかもしれません。かみ合わせが悪いままインプラントをやると失敗する確率があがります。

ちかこさんにとって、プランAもBも、あまりよくない選択なので、どちらも選べないのです。

実はどちらも正解の選択だとしたら?

2つのうち、どちらか1つを選べないのは、ともに間違った選択に思えるからです。

しかし、これは裏を返せば、両方とも正しい選択なのです。

プランAを選べば、矯正をするので歯並びがよくなり、今後のトラブルは少なくなります。かみ合わせが悪いと頭痛、肩こりなど全身に症状が出ますが、それがかなり軽減されますから。

プランBを選べば、抜歯しないから痛くないし、自分の歯を温存できます。

だからどちらを選んでもいいのです。

どちらを選んでも正解なのです。

あとは、それぞれの治療のメリット、デメリットをリストアップして、自分の優先順位と照らし合わせながら、よりよい方を選ぶだけです。

どちらを選んでもいいので、「選択の失敗」はありえません。

失敗はないので、治療が終わったあとも、「こっちを選んでよかった」と思えるのです。

自分のゴールは何か?

このように前向きに考えて、あとは、自分の今のゴールを決めてください。

●できるだけお金をかけない治療

●できるだけ痛みが少ないこと

●できるだけ早く終わること

●長い目で見て、口腔内の健康が保てること

●見た目の美しさ

などなど、いろいろなゴールがあると思います。

その中で一番大事なゴールを1つだけ選びます。そして、そのゴールを達成できそうな選択肢を選べばいいのです。

ポイントはゴールを1つに絞ることです。

いろんなゴールがあると、混乱します。

結果がよい、悪いを決めるのは自分

2つのうちどちらかを選んだあと、後悔するか、しないかも本人次第です。

歯科の治療は確かにものすごくストレスですが、命にはかかわりません。

プランAを選んで、抜歯して、矯正もうまくいかなかったとしても(これは最悪のケースですが)、歯のありがたみに気がつき、今後は大事にしようという気持ちになります。

実際、私は以前より、歯のケアに気をつけるようになったし、健康に関してもよく考えるようになりました。

プランBにして、インプラントと部分入れ歯が3年もたたないうちに変になったとしても、やはり歯のありがたみや、歯医者さんのありがたみに気持ちが向きます。

これからは歯を大事にしようと思い、長期的に見れば、歯の健康を長く保てるかもしれません。

治療できるだけありがたいじゃないですか。

どんな結果になっても、前向きに生きるほうを選択してください。

意思決定する技術に関する過去記事

物ごとの決め方について書いた記事です。必要に応じて参考にしてください。

進路を決めるとき⇒決断に悩むときこそ大きなチャンス。重要な選択をする方法(TED)

選択に関する誤解⇒よりよい決断をするには?シーナ・アイエンガーの選択術(TED)

物が捨てられない時⇒優柔不断な人に贈る、捨てることが加速する7つの質問リスト。

優先順位の決め方⇒仕事や家事の優先順位を決める6つのポイント。やりたいことをやれる人生に。

****

今回は2つの選択肢から1つを選ぶ方法をお伝えしました。

完璧な人生や完璧な選択はありません。どんなふうに、選んだあとの展開とつきあっていくかが大事だと思います。

歯の悪い皆さん、お大事に。





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