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夫に対する怒りのコントロールができない、という読者から質問が届きました。
他にも、ちょっとしたことでイライラする毎日を送っているそうです。
こんなとき、どうしたらいいのでしょうか?
この記事で回答しますね。まずメールをシェアします。パンタレイさんの質問です。
夫に怒りをぶつける自分に嫌気がさします
件名:感情のコントロールについて
わたしは筆子さんのブログを読みはじめてかれこれ3年ほどになります。20代後半の女です。
あんなに荒れていた汚部屋が物を処分してすっきりし、今では周りの人に羨まれるほど綺麗な部屋をキープできています。
また、心に余裕ができたので、かねてよりつきたかった職種への転職もし、それに伴う引っ越しも2度しました。その際も荷物が少なくてとても楽で、気持ちも晴れやかでした。
最近は結婚し、夫と暮らすようになったのですが、最近夫に対する怒りのコントロールが全くできないのです。
もともとカッとなってしまうと周りが見えなくなるタイプではあったのですが、夫に対してはそれよりもひどく、なんとかして傷つけようと酷い言葉ばかりを浴びせてしまいます。
これが度々続き、このままでは離婚になりかねませんし、こんな自分に嫌気がさしています。
自分では心に余裕があり、成長した気持ちであったために驚いています。感情のコントロール、特に怒りのコントロールが本当にできないのです。
私は他人への興味がありすぎるのか、すぐに他人へもイライラしてしまいます。
電車で迷惑な行為をする人にも、スーパーでトロトロしている店員さん、歩きタバコのおじさん、わたしに直接害がない人でさえも気になり常にイライラして歩いています。
どうしたらこういったことへの興味がなくなるのでしょうか。
考えては悔いるのですが、その瞬間になると全て忘れてしまいます。筆子さんは何かにイライラした時はどうしていらっしゃるのでしょうか。
いつもブログ楽しく拝見させていただいております。これからも楽しみにしています。
パンタレイさん、はじめまして。
メールありがとうございます。ずいぶん昔から、ブログを読んでくださっているのですね。重ねてお礼申し上げます。
まずイライラ解消法、および、ご主人に怒りをぶつけない方法を書きますね。
イライラしたとき私はどうしているか?
実は、私、めったにイライラしないので、特に、これをしている、ということはありません。
何かに対して、ものすごく頭に来る、ということもここ数年はないですね。
子供が小さいとき、子供に対して、声を荒げることがなかったとは言いません。あの頃の私は、今とは考え方がずいぶん違い、全体的に余裕がなかった、と思っています。
じゃあ、今の私は毎日とても幸せなのかというとそういうわけでもなく、それなりに、いやなできごとも起きていますが、そういう時は、どちらかというと、怒るより、悲しい気持ちになるほうです。
何か、感情が大きくゆれるようなできごとがあったら、紙に気持ちを書き出しています。
モーニングページもずっと続けています⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
パンタレイさん、モーニングページや日記に類するもの書いていますか?
毎日、書く必要はないですが、感情が大きく揺れ動くできごとがあったときは、紙に自分の気持ちを書くといいですよ。
このこと、もう何度ブログに書いたかわからず、「紙に書いてください~」というのを見ると、長年の読者の中には、「筆子は壊れたレコードか?!」とそれこそ、イライラする方もいるかもしれません。
ちなみに、壊れたレコードとは、アナログのレコードのことです。
溝に傷がついていると、そこに針がひっかかって、同じところを何度も何度も再生するので、同じことを繰り返し言う人のことを、「壊れたレコード」と表現します。
イライラの元を探し歩かない
街で会った、見ず知らずの他人の行動によくイライラするそうですが、イライラの種(たね)を探しながら歩いているということはないでしょうか?
「他人はみんな無礼だ、無能だ、マナーに反することしかしない、私の邪魔しかしない、いい人なんて誰一人いない」と心の奥底で思い込んでいると、そういう事例ばかり見つけると思います。
過去記事にも、人は探しているものを見つけると書いています⇒無礼な人や気が利かない人にいちいちイライラしない3つの方法。
自分の信念を変える
「自分はほかの人より、立派な人間なんだ、間違ったことなんて何1つしないし、ミスもしない」という思い込みがあると、他人のよくないところが目につきます。
「私は他の人より上だから、他の人は、私の都合のいいように行動すべきである、この世は私中心に回っているのだから」という信念があっても、他人のミスにいらいらするでしょう。
無意識にそんなふうに思っていないか、考えてみて、もしそうなら、信念を変えてください。
要は、謙虚になれ、ということです。
相手の立場に立つ
相手がミスをしたとき、「でも、何か事情があるのかもしれない」と思えるようになると、人のミスにもっと寛容になれます。
完璧な人などこの世にはおらず、皆、毎日、いろいろなミスや失敗をしています。
スーパーの定員さんが、とろとろしている状況が、よくわからないのですが、レジを打つのが遅いのでしょうか?
日本の定員さんは、皆、充分仕事が早いと思いますけど。
イライラする前に、「どうしてなんだろう?」と考えてはどうでしょうか?
もしかしたら、その人は、新人なのかもしれないし、ふだんは別の支店で働いているけれど、急きょ、その店の応援に来ていて、勝手がわからないのかもしれません。
軽減税率で、レジスターが変わって、操作に慣れないのかもしれません。体調が悪いのかもしれないし、家庭で心配事があり、仕事に集中できないのかもしれません。
表面に出ているのは1つの事象だけですが、その裏には、いろいろな事情がひそんでいるものです。
私、よく歯医者に行くので、型を取るのが下手なアシスタントに当たることもあります。
何度もやり直しさせられると、とほほ、とは思いますが、「まあ、こういう人もいるよね。いかにもカナダよね。命に別状ないし、べつにいいか、この人、おしゃべりだけど、感じはいいしさ、型とってくれてありがとう」と思うほうです。
そう思っておいたほうが自分の精神衛生のためです。
日常のささいなイライラを解消する方法は過去記事に書いていますので、読んでください。
すでに読んだ記事ばかりかもしれませんが、もう1度、自分ごととして読んで、1つずつ実践してください。
すぐにイライラしたり、細かいことが気になる性格を直す7つの方法。
日常生活の小さなイライラから解放されストレスを感じない5つの方法。
次に夫婦喧嘩に関していくつかアドバイスします。
自分の怒りの理由を突き止める
何が原因で言い争っているのか、その理由を見つけて、根本的な問題を解決していく、という方法をとってはどうでしょうか?
ご主人の言うことや、やることが気に入らないのか?
存在そのものが許せないのか?
それとも、ご主人の言うことは、単なるきっかけにすぎず、べつのところで大きな不満があり、ストレスがたまっていて、それが爆発してしまうのか?
夫婦げんかの原因や、自分の怒りの理由も、紙に書きだしてください。
ご主人の行動で気に入らないところがあるなら、改善してくれるよう、交渉すればいいですね。
交渉の仕方の参考にどうぞ⇒人を説得する方法はあるか?断捨離を邪魔する家族との対話の進め方。
自分の本当の気持ちや要望を相手に言わないで、相手が自分の思ったとおりに動いてくれない、と怒る人がいますが、この場合、言わない自分のほうに問題があります。
相手を傷つけたいと思う理由を考える
なんとかしてご主人を傷つけようと、ひどい言葉を投げてしまうそうですが、いったい、なぜ傷つけたいんですか?
好きで結婚した人ですよね?
普通は、傷つけるのではなく、大事にしようと思うんじゃないでしょうか?
相手を傷つけることによって、自分は何を得ようとしているのか、そこを考えてください。
何としてでも、けんかに勝ちたいのか(負けず嫌いですか?)、
相手をぼろぼろにして溜飲を下げたいのか(スカっとしたとしても、その一瞬だけなので、何の解決にもなりません)、
自分の正しさを証明したいのか?(ものごとにはすべて2つの面があるので、何が正しくて、何が間違っているかは、そう簡単には決められません) ⇒なんでも白黒つける考え方をやめるススメ。思い込みを手放して可能性を広げるには?
何か、復讐したいことがあるのか?
他人を傷つけることに、自分の時間やお金、その他のエネルギーを大量に使う人がいますが、そういう人たちは、そうする心理的な理由があります。
相手を傷つけて、自分の存在価値を確認する、というような。
怒りを受け入れる
怒りを感じるのは人間として、ごくふつうのことなので、無理に押さえつけたり、消そうとしたりしないほうがいいです。
怒りを感じたら、その気持ちを観察してください。
以前、紹介したTEDの講演で、不愉快な感情は、波のようにやってきて、また去っていく、という説明がありました。
その時間は長くて90秒です。
この記事⇒いやな気分こそ大事にして、自分の感情とうまくつきあう(TED)
90秒の波に乗ったつもりで、自分の感情を観察するといいそうです。
今度、ご主人とけんかしそうになったら、腹の立つきっかけ(ご主人の言い方や行動)ではなく、自分の感情のほうに意識を向けてはどうでしょうか?
こちらのTEDも参考になります。
自分の気持ちをそのまま受け入れる勇気のパワーとその素晴らしさ(TED)
よくある怒らない方法
よく言われる「怒らない方法」も試してください。
・けんかしそうになったら、隣の部屋へ行き、頭を冷やす
・深呼吸をする
・言葉を口に出す前に頭の中で10数える
・窓を開けて新鮮な空気を吸う
こうしたことをすれば、回避できるかもしれません。
その後、上に書いたように、自分の怒りの正体の分析をしてください。
ご主人にひどい言葉をぶつけるのは、「何を言っても許してくれるはず」という甘えがあるせいかもしれません。
これからも、人間的に成長できるよう、努力を積み重ねられるといいですね。
関連記事もどうぞ
感情のコントロールに関しては過去記事にたくさん書いています。7つだけ紹介しておきますね。
怒るのは悪いことではない。怒りを生産的なことに向けよう(TED)
怒りっぽい人は要注意。怒りの感情のせいで失ってしまう3つの大切なもの。
もういい加減にやめませんか? イライラと怒りにまみれて暮らすのは。
すぐに人を批判するクセを手放す7つの方法。イライラの原因はこれで解消。
話の途中に割り込まれてイライラする。こんな時の対処法10個。
イライラには理由がある。ストレスをおこす7つのものを知り、自分で取り除こう。
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怒りを抑制するのは、前頭葉なので、すぐに切れる人は、前頭葉の機能が低下している可能性があります。
こちらの記事に書いた⇒心のガラクタを捨てる3つの方法。解決策はすぐそばにある。 脳の健康を保つ方法を試してください。
身体に悪いもの(砂糖やジャンクフード)を摂るのを控えると、脳の機能があがって、ひどく怒ることはなくなるかもしれません。
自分の身体の中を汚すものを取り込まないと意識するのも効果があるでしょう。