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お金の使い方に関するお便りをいただきました。
返信を希望されているので、この記事で返信しますね。
まず、メールをシェアします。差出人はもち子さんです。
あればあるだけ使う癖
件名:初めてのお便りになります。
「1週間で8割捨てる技術」をきっかけに筆子さんのブログに辿り着きました。バックナンバーも含め楽しく読ませていただいています。
筆子さんをはじめミニマリスト本を読みまくったおかげでモノ的な消費はだいぶコントロールできるようになったのですが、「プチ贅沢欲」が抑えられず、お金をあるだけ使ってしまう癖がなかなか治らないのです。
給料が入ったら生活資金と投資用の口座にそれぞれ移し、残りを自由に使うようにして生活には困らないようにしています。
この「自由に使えるお金」が給料日前になっても残っていたら、普段はスーパーで買っている紅茶を専門店のものにしてみたり、整体に行ったりして消耗品やサービスをランクアップして使い切ろうとしてしまいます。
生活に困ってないならそこまで気にする必要はないとも思うのですが、お金がないときは安い大容量の紅茶でも多少肩が凝っていても不満がなかったはずなのに、あると思ってしまうともっと美味しい紅茶が飲みたい、リラックスしたいとプチ贅沢欲が出てきてしまいます。
恐らく、これは自由に使えるお金なんだしいいでしょ、と理性が緩みやすくなっているのだと思うのですが、ここをもう少しコントロールできるようになりたいなあと感じています……
長々と失礼いたしました。
今後も更新を楽しみにしています!
もち子さん、はじめまして。お便りありがとうございます。
著書を読んでいただき、ありがとうございます。更新を楽しみにしてくださっていてとてもうれしいです。
さて、手元にあるお金を全部使い切ってしまう癖を直すのは、そんなに難しくありません。
お金があるから使ってしまうのですから、ちょっとやそっとでは引き出せない場所に余っているお金を移動させればいいのです。
お金も時間も、なければないなりになんとかするのに(物理的限界はありますが)、あればあるだけ使ってしまうのは、人の常です。
詳しくはこちらをどうぞ⇒さっさと断捨離を終わらせるコツ:パーキンソンの法則から学ぶ
まとめ買いをすると、ものの使い方が荒くなるのと一緒です⇒まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。
私も、ナッツなどのおやつが手元にあれば、気が大きくなってどんどん食べてしまいます。
もち子さんは、生活に困っているわけではないし、借金があるわけでもない。
ただ単に、生活と貯金に使って余った分を、全部使い切ってしまっているだけ。
「自由に使えるお金」って、要するに小遣いですよね?
小遣いが多すぎるだけですから、小遣いの一部を貯金するなり寄付するなりすればいいのではないですか?
贅沢をするのは、理性がゆるむとかそういう話ではありません。
最初から、自分で、「これは自由に使っていいお金」というカテゴリーに入れているので、予定どおりに、自由に使っているだけです。
もし、本当に、小遣いを使い切るのをやめたいなら、予算を組み直してください。
具体的には以下のことをするといいでしょう。
1.自分の気持ちの見極め
まず、お金の使い方に関して、本当に改善したいのか、考えてください。
「もう少しコントロールできるようになりたいなあと感じています」
この表現、まったく切実さがありません。
そうなったらうれしいけど、べつにそうならなくてもいいのよね、だって私投資しているし、生活もちゃんとできているし、お金には困ってないのよね的な雰囲気があります。
本当に、お金の使い方を変えたいのか、小遣いの使い方をコントロールしたいのか、自分に正直になって考えてください。
実はもち子さんには、そんな気はさらさらない可能性もあります。
本人が、「こうしたい!」と思っていなかったら、望む方向に舵を取ることはまずないので、何も変わりません。
2.プチ贅沢のどこが問題なのか?
もち子さんにとって問題なのは、以下の2つのうちのどちらですか?
・自由に使えるお金を使い切ってしまうこと
・贅沢だと思うものにお金を使ってしまうこと
この記事では、お金を使い切ってしまう問題の解決策を提案しますが、もし贅沢品にお金を使うことが問題なら、つまり贅沢品にお金を使うことをやめたいなら、「贅沢」ということについて、考える必要があります。
ふだん安い紅茶を飲んでいて、お金の余裕があるときに、ちょっといい紅茶を飲むことは、特に問題はないと私は思います。
整体に行くことも体にいいことですよね?
なぜ、これらの行動を問題と感じるのか、その点について考えてください。
ともに、「たまの贅沢」で、自分の暮らしに潤いをもたらし、人生を豊かにしてくれているなら、やめる必要はないですよね?
3.お金の使い方の見直し
すでに行っているかもしれませんが、収入と支出の記録をとって、お金をどんなふうに使っているのか調べてください。
半年ぐらいやるといいでしょう。
1円単位で調べる必要はなく、1000円か5000円で切り捨ててざっくり数字を出してください。
参考になりそうな記事⇒経済観念のない人がお金を貯められる人になる8つのステップ
このムックも参考になるでしょう⇒ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。
記録をつけると、「なんと私は、収入のうち70%も、服を買うのに使っている」とか、「収入の50%も、ローンの支払い(住宅ローンや学生ローン)に使っている」とか、「すぐに使わないストック品に毎月収入の5%も使っている」などとわかります。
もち子さんのいう、「プチ贅沢品」にお金を使いすぎているのかいないのかも、記録をつければ一目瞭然です。
そして、現在のお金の使い方に満足しているか、どこか変えたい部分があるのか考えてください。
4.予算を組み直す
現在のお金の使い方を変えたいなら、そうなるように予算を組んでください。
たぶん、小遣いが多すぎるので、先にも書いたように、一部は別の枠に入れてはどうでしょうか?
もっと貯金したいなら貯金すればいいでしょう。
このとき、なんのために貯金をするのか考えると、うまく貯金できます。
来年、海外旅行に行く時の資金、車を買い替えるお金、老後資金など。
貯金の目的は、長期的なものと短期的なものとで分けて考えるといいでしょう。
あとはできるだけ予算にそってお金をつかっていきます。
予算は状況に合わせて、調節してください。
まとめると、
・どんなふうにお金を使いたいか考える(理想またはゴール)
・現在どんなふうに使っているか調べる(現状)
・ゴールに近づくためには、今日、どんなふうにお金を使うべきか(アクションプラン)考える
・アクションプランにそってお金を使う
・3ヶ月ごとぐらいに、アクションプランがうまく機能しているか見直す、必要ならゴール、アクションプラン、両方を手直しする
・以上を繰り返す
こんなことを続ければ、自分が思った線でお金を使えると思います。
ただし、あくまで、自分がそうしたいと思っているなら、です。
自分がこうありたい、こうしたいと思っていないことは、実現しません。
私たちは、「こうしたい、必ずするぞ!」と思っていることもなかなかできませんよね?
ではもち子さん、これからもお元気でお過ごしください。
お金の使い方のコントロール・関連記事もどうぞ
自分を不幸にするお金の使い方~無意識でやっているので時々チェックしよう。
自分の行動をコントロールできるという幻想:人の行動とドーナツ(TED)
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読者のお便りに返信しました。
今回のもち子さんのメールに対して、「コントロールできるようになったらいいですね(^^)」と返信することもできます。
ですが、「できるようになったらいいなあ」と思っていてもそうならないことを私はよく知っているし、目標に向かって少しずつ取り組む方が、日々が楽しくなります。
「うざいアドバイスはいらない」と思うときは、「要返信」にしないほうがいいですよ。
では、あなたも、感想や質問がありましたら、お気軽にメールください。
お待ちしています。