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自信がなくて、新しいことに挑戦できない。
そんな人におすすめのTEDトークを紹介します。
タイトルは A 3-Step Guide to Believing in Yourself(自分を信じるための3つのステップ)。
語るのは、アメリカの女優、シェリル・リー・ラルフ(Sheryl Lee Ralph)です。
何十年もの下積みを経てエミー賞を手にした彼女が、自分の経験から導き出した自分を信じる方法を熱く語ります。
40年間の「ノー」を乗り越えてエミー賞へ
収録は2023年4月。動画の長さは15分32秒。日本語の字幕もあります。
■TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に
シェリルがエミー賞を受賞したのは、2022年9月のこと。
エンターテインメント業界で40年以上働き続けて、待ちに待った瞬間でした。
19歳でシドニー・ポワチエ監督の映画でデビューした後、次の映画の役が来るまで、10年間断られ続けます。
その間はテレビの仕事で食いつなぎ、やがてブロードウェイミュージカル「ドリームガールズ」で大きな成功をつかみました。
それでもハリウッドの世界はきびしく、自分を否定するような言葉を何度も言われてきました。
そんなシェリルが、つらい経験のなかで確信したのが、自分を信じる大切さです。
舞台女優であり歌手でもある彼女の、非常に引き込まれるステージです。
自分を信じる3つのステップ
このトークで紹介されるのは、むずかしい理論ではありません。
自分を見る。自分について考える。そして、自分を信じている人のように行動する。
この3つです。
ただし、ここでいう自信は、何の根拠もなく自分を大きく見せることではありません。人から傷つく言葉を投げられたときも、自分の価値を相手に決めさせない力です。
1.自分を本当に見る
最初のステップは、人の評価ではなく、自分の目で自分を見ることです。
シェリルは子どものころ、学校で人種差別的な言葉を浴びせられ、泣いて家に帰ったことがありました。
そのとき母親は、彼女を鏡の前に座らせます。そして、相手の言葉どおりの人間がそこに映っているのか、自分の目で確かめさせました。
母親がこう言いました。
“You are rubber and they are glue.”
(あなたはゴムで、相手はのり。ひどい言葉はあなたにはね返り、相手に貼りつく)
人が何を言っても、それがそのまま自分の正体になるわけではありません。
鏡に映る自分を見て、私は皆が言う言葉とは違う人間だと知る。これが、自分を信じる出発点になります。
2.自分について考える
2つ目のステップは、人から言われたことをそのまま受け取らず、自分の頭で考え直すことです。
シェリルは、舞台で実績を積んだあと、ハリウッドで映画の仕事を得ようとしました。
ところが、ハリウッドの大手スタジオのキャスティング担当者と面会したとき、こんなことを言われます。
きみが美しくて才能のある黒人女性なのはみんな知っている。でも、そういう人をどう扱えばいい? きみがトム・クルーズとキスする映画なんて、誰が見にいくのか?
とても失礼で、可能性を閉ざすような言葉でした。
その場では深く傷つき、もう仕事をやめようかと思うほど落ち込みます。
けれども後になって、彼女はその言葉を捉え直しました。
相手はとても無神経でした。しかし同時に、彼女が美しく、才能があることは認めていたのです。問題なのは相手の想像力の欠如であって、自分の価値ではないと気づきました。
ならば、自分には映画に出る力がある。人気俳優と並んで画面に立つ資格もある。
シェリルは、人の言葉に押しつぶされる代わりに、その中から自分を支える材料を見つけました。
3.信じている人として行動する
3つ目のステップは、自信がつくのを待たず、自分を信じている人のように行動することです。
シェリルはあるパーティで、人気テレビドラマのプロデューサーを見かけました。
普通なら、遠くから見て終わりにする場面かもしれません。
しかし彼女は自分から彼に近づき、そのドラマに黒人女性の役が必要ではないかと、はっきり伝えました。
これは、すでに自分を信じている人の行動です。
その場で仕事が決まったわけではありませんが、この行動がきっかけで、彼女はその番組に出演することになりました。
自信があるから行動できるのではなく、行動することで、自分を信じる感覚が育っていきます。
自分との関係が、一番長い人間関係
最後に、自分自身との関係を大事にしてほしい話があります。
私たちは、人からの評価や過去の失敗には敏感です。
しかし、一番長くつきあう相手は自分自身。
自分をすぐに好きになれなくても、せめて責めすぎないこと。尊重できない日があっても、見捨てないこと。
自分を信じるとは、いつも堂々としていることではありません。
傷ついた日も、迷った日も、それでも自分の味方でいることです。
「私があなたを信じているように、自分のことを信じて」という歌声でトークは終わります。
自信をつけたいときにおすすめのTEDトーク
自信を持つことに関する、過去に紹介したトークをリンクします。合わせてお読みください。
ほめられても不安が消えないのはなぜ? 本当の自信の育て方(TED)
内なる自信を解き放つ方法~困難を成長に変えるには?(TED)
自信を失わせる3つの習慣とその落とし穴にはまらない方法(TED)
3つのステップを毎日の暮らしに応用してみる
3つのステップは、自分を否定しがちな人にとても効きます。
ハリウッドの大舞台だけではなく、片づけ、家事、買い物、人間関係といった日々のなかでも応用できると思います。
たとえば、こんなふうに使えるのではないでしょうか。
1.ジャッジしないで自分を見る
本当の自分を見るために、自分や生活を客観的に見てください。
持ちものを一つひとつ手に取り、自分の選び方のクセを観察する(衝動買いが多い、似たものを何度も買っている、など)
鏡の前の自分にダメ出しをするのではなく、いまの自分はこういう状態なんだなと淡々と見る
散らかった部屋をだらしないと決めつけず、疲れているから片づける気力がないのだ、と事実で見る
ポイントは、他人の評価を思い煩う時間より、自己観察の時間を増やすことです。
ダメ出しやジャッジは、観察ではないので、いったん横に置いてください。
2.セルフトークを書き換える
次に、ふだん考えていることを考え直します。
頭の中で繰り返している言葉も、別の観点から見ると、自分を支える言葉になります。
こんなふうにやってみてください。
いつも自分に言っている言葉を、紙に書き出す(例:どうせ続かない、私は整理が苦手、もう若くないから無理)
それを少しだけポジティブな言葉に置き換える(例:完璧じゃないけれど、昨日より少し進んだ/私はゆっくり学ぶタイプ/年齢に合うやり方を試してみよう)
すると、ネガティブな言葉を事実だと思い込まずに済みます。
3.自分を信じている人として、一歩だけ動く
最後に、自分を信じている人として行動します。
片づけなら、自分は片づけられる人だと信じて、引き出しを1つだけ開けて整理する
買い物なら、自分の暮らしを大切にしている人として、衝動買いをする前に考える
人間関係なら、自分を尊重している人として、思い切って断ってみる
実際に、ものを1つ捨てた。買わずに帰った。ちょっぴり自己主張できた。そういう小さな行動を続けると、自分への信頼が育まれます。
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トークの最後の言葉が、印象に残りました。
自分を愛せなくても、尊重できなくても、励ませなくても、せめてやさしくする。
今日鏡の前に立ったら、自分にやさしい言葉をかけてください。
そこから自分を信じる練習が始まります。














































