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「趣味の物」が捨てられないと嘆く人に、捨てられる考え方をお伝えします。
断捨離を始めたのに「趣味の物が捨てられない状況」で立ち往生してしまう人がたくさんいます。
編み物や手芸、スクラップブッキングのやりかけの作品や、これから作りたい作品の材料を持っている女性はたくさんいることでしょう。布やビーズ、ボタンなんか売るほど持っていませんか?
手芸の本や、料理本、雑誌から切り取ってスクラップしている編み図や、作品のアイデアのファイルがたくさんたまっている人もいると思います。
ですが、こういう物、本当に「趣味の物」なのでしょうか?
趣味は人生の喜びを運んできてくれる
誤解しないでほしいのですが、趣味を持つことはいいことです。自分が好きなことを楽しむと、暮らしの質があがります。
同じ趣味を持つ人と友だちになるチャンスがあるので、豊かな人間関係をはぐくむこともできます。
何より、好きなことをやっているとリラックスできるし、ストレス解消になります。趣味を通して、新しい挑戦をしたり、充実感を感じることができるので、意欲的に生きられるようにります。
意欲的に生きるのは、何よりの老化防止です⇒小さな工夫が違いを生みます。長生きできる15の生活習慣 7番の「意欲的に生きる」を読んでください。
ただし、これらの趣味のメリットを享受するためには1つ条件があります。「実際に今、その趣味を楽しんでいる」ということです。
今楽しんでいない趣味は、ガラクタかもしれない
もう何年も編みかけで放置しているセーターや帽子、いつか作ろうと思っているレシピの切り抜き、いつか作るときのためにとってある、スクラップブッキング用のシール、レースペーパー、メタルパーツ。
はたして、こういう物は、趣味がもたらしてくれるはずの喜びを今のあなたに与えてくれているのでしょうか?
いつか勉強しようと思って買った英会話の教材も同様です。いつか読もうと積ん読してあるビジネス書や、自己啓発書もこの仲間に入ります。
こうした物は、あなたに意欲的に生きるきっかけをくれているというより、罪の意識を感じさせるものになっている可能性があります。
私もかつて、長々と中国語の教材を持っていたのでわかります。いつかやろうと思っていたけれど、机の奥のほうにあるそれを見るたびに、心の奥底で、「中国語を勉強したいと思っているのに実践できない自分」にはがゆい気持ちを持っていました。
中国語の教材の話⇒中国語の教材と本を断捨離するのに12年かかった私がとうとうたどりついた真実とは?~ミニマリストへの道(18)
いろいろ手を広げすぎるとすべてが中途半端になります。作りたい何か、勉強したい何かがあるのに、寝転がってテレビを見る方を選ぶのは、いろいろ手出しししすぎて、忙しく、疲れているからではないですか?
趣味は本来、自分が好きなこと。時間があろうとなかろうとやってしまうのではないでしょうか?
かつては楽しんだ何かでも、後回し、後回しになっているのなら、それはもう今の自分には必要のないアクティビティになっているのかもしれませんよ。
「大事な趣味の材料」だと思っている物たちは、あなたが知らないうちにガラクタになってしまったのかもしれません。「野望ガラクタ」という名のガラクタに⇒なかなか捨てられない「なりたい自分になるために買った物」を断捨離する方法
趣味を手放したらより楽しくなった私の体験
このブログをよく読んでくださっている人はご存知だと思いますが、かつて、私はお菓子作りを趣味としていました。
お菓子作りが趣味だった話⇒道具が少ないほうがお菓子やパン作りは楽しめる
一時期は、毎日のようにお菓子を作っていました。ですが、こんな理由からお菓子を作らなくなりました。
●娘が大きくなり、前のように喜んで私が作ったお菓子を食べなくなった(ポテトチップスなどが食べたい年頃)。
●白砂糖を台所から断捨離した。
砂糖は健康によくないからです。その理由はこちら⇒砂糖の害について書いた記事のまとめ
●ブログを書くのに忙しく、お菓子を作っている時間がない。
以前はお菓子作りが1番の趣味でしたが、最近の私の1番の趣味はブログ書きとなったのです。
私は以前から一点集中型で英語を勉強している時は、毎日そればかり。お菓子を焼いているときは来る日も来る日もそればかり。断捨離しているときは、ひまがあれば物を捨てている。そして今は、かなり長い時間をブログを書くのにさいています。
砂糖をやめたとき、「自分はやめても家族は甘いものを食べるのだから、たまには作ろう」と思っていました。しかし、この家に引っ越してきてから、お菓子を作ったのはほんの数えるほど。
中途半端に、「お菓子作り」という趣味に執着していたので、たくさんあるお菓子やクッキーの型がガラクタになってしまいました。
ある時、この「お菓子作り」という趣味をスパっと手放して、ブログを書くことに集中することにしました。
道具がたくさんいる趣味は、ミニマルライフと相性がよくないと思いました。それに、私が目指している健康生活と矛盾しています。
昔の私に喜びや充実をもたらしてくれたものが、そのまま今の自分に同じものを運ぶんでくれるとは限らないのです。
☆道具があまりいらない趣味はこちら⇒ミニマリストに最適な趣味とは?物をたくさん持たなくても人生は充分楽しい
その趣味との関係はもう終わっているのかもしれない
昔はさまざまなことをやっているマルチなタイプの人がうらやましいと思ったときもありました。趣味の数だけ喜びがあり、人生が充実しているような気がしていたものです。
ですが、私はもともと、いろいろなことを同時にやることが苦手なシングルタスクタイプ。それにもうすぐ60歳だし、あれこれ手を広げず、自分の好きなこと1つだけをとことんやってみることにしました。
すると、別にお菓子を作らなくても、大丈夫なのです。大量のクッキー型を捨ててさっぱりしたら、思考がクリアになり、ブログでいろいろやってみたいことを思いつくようになりました。
どんなこともやってみれば楽しいと思います。しかし時間は有限です。あれこれ手を広げすぎて、そのうちのどの1つにも集中することができないのなら、趣味を整理することをおすすめします。
中途半端にしがみついている趣味を断捨離して、思い切ってどれか1つに集中してみるのです。
もちろん、複数の趣味を持っていて、それぞれから違う喜びを得ている、というのならいいと思います。
ですが、趣味だと思っていたものの道具や材料が、部屋にあふれて、ストレスになっているのなら、その趣味との関係を見直すときがきているのではないでしょうか?
その趣味を楽しんでいたとしても、一度に作れる物の数には限界があります。
今SNSがあるので、次々と作りたいものが浮かんできてしまうようになっています。ピンタレストとか、インスタグラムで素敵な作品の写真を見るたびに、やってみたくなるのも無理はないでしょう。
しかし、繰り返しますが時間は有限なのです。
手作り系の趣味を持っている人は、1つ1つのものをじっくり作っていくほうが深い喜びを得られるのではないでしょうか?
趣味は喜びをもたらしてくれるものであり、罪の意識を感じさせたり、自分をやたらと忙しくさせるものではないと思うのです。