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家の中の汚れた空気のせいで、アレルギーになったり、体調が悪くなります。今回は、部屋の空気をきれいにするためにできることを3つお伝えします。
基本は3つだけ。だけどできることはたくさんある
外で大気汚染がすすんでいるから、今さら何をしても無駄と思ってしまうかもしれませんが、室内の空気をきれいにする方法は、思ったよりたくさんあります。
1.換気
2.汚れの元を絶つ
3.掃除する
この3つをやれば、驚くほど改善されます。詳しく説明しますね。
1.換気する
効率のよい換気のやり方
換気とは、汚れた空気を出して、外の新鮮な空気と入れ替えることです。空気の浄化の基本です。
換気するときは、窓を2箇所(できれば対角線の位置にある窓)を開けると、空気の通り道ができるので効率がいいです。
もし、家具や物が多すぎて、窓を開けられなかったり、少ししか開けることができないなら、断捨離してください(3番で説明します)。
窓は単なる飾りではありません。建築家は、ちゃんと人間の健康を考えて、窓の場所を考えているはずです。もし、ガラクタで窓をふさいでいたら、それは自分や家族の健康にとっても悪いことをしているのです。
汚部屋解消法はこちら⇒ものすごく散らかった部屋を1日で片付ける方法(汚部屋改善)
換気扇やエアコンも適宜使う
換気扇があったら、まめに稼働させましょう。夏場、節電のために、エアコンをつけるのを極限までがまんしている人がいます。
「空気の清浄」という観点から見ると、エアコンをつけたほうがいいです。空気の汚れの元の多くは、水に溶けているので、室内の湿度を下げたほうが、空気はきれいになります。
エアコンを稼働させると、電気を使つから、地球温暖化になってしまうと思うかもしれませんが、トレードオフは必要です。
「なぜ、突然、地球温暖化?」と思った人は、読み進めていけばその理由がわかります。
空気清浄機の利用
高性能の空気清浄機を導入するのも効果があります。HEPA(ヘパ)フィルターという、ものすごく目の細かいフィルターがついている空気清浄機です。
HEPAとはhigh-efficiency particulate airのことです。小さな小さな汚れの元をろ過できるとても目が細かいフィルターです。
ただし、目が細かいと、空気そのものも通りにくくなるので、HEPAフィルターがついてればそれでいいのか、というとそういうわけでもありません。
あまりにうるさかったら、今度は音でストレスを感じてしまいます。
空気のきれいな場所に住む
外の空気があまりきれいでないと、換気しても意味がないので、できるだけ空気のきれいなところに住んでください。
断捨離をして、今の大きな家から、もっと環境のいいところにある小さなスペースにダウンサイジングする選択肢もあります。
大気汚染全般を防止する
これ以上大気汚染が進まないように、自分でできることはふだんからやっておいたほうがいいでしょう。
石油、石炭、ガスの燃焼を減らせば、大気の汚れがすすみません。具体的には、地球温暖化防止のために、私が心がけていることをすればいいと思います⇒地球温暖化防止のために日常生活で私がやっていること
これは長期的な試みです。地味な行動だし、たぶん今の生活が不便になります。
ですが、これをやっておかないと、何十年のち、部屋の空気が汚いから、換気しようと思って窓をあけても、全く換気できなくなります。
幸い、今はまだ、窓を開ければ、外からきれいな空気が入ってきます。
2.汚れの元を絶つ
室内空気汚染の元になるものを、最初から持ち込まなければ、高い空気清浄機を買ったり、しゃかりきなって掃除しなくても、原理的には、比較的空気はきれいに保たれます。
断捨離の「断」の部分です。これは、とても大切なのです。
空気の汚れの元はこちらに書いています⇒部屋の汚れた空気が人を病気にする。室内空気汚染の8つの原因。
代表的な汚れの元を持ちこない方法をリストアップします。
室内で喫煙しない
たばこの煙を家の中に持ち込まないのは簡単です。喫煙しなければいいのです。家の中は全面禁煙にしましょう。
たとえお客さんでも、家の外で喫煙してもらってください。これは別にお客さんに失礼とかそういう問題ではないと思います。
たばこの煙の場合、匂いも相当きついです。
車のアイドリングをしない
エンジンをかけっぱなしにすると排ガスが出るので、ガレージや家の真ん前で車のアイドリングをするのはやめます。
換気しようとして窓を開けると、排ガスが入ってきます。汚れの粒子は目に見えないから気づかないし、匂いもさほどしないかもしれません。
でも確実に入ってきます。
ペットを寝室に入れない
アレルギーがひどい人は、ペットは寝室に入れないほうがいいでしょう。
ペットで問題になるのは毛だけではありません。唾液や尿に含まれているタンパク質などが乾燥し、それが空気中に漂うと、アレルゲン(アレルギーを引き起こす元になるもの)になります。
このアレルゲンは、ハウスダストより細かい(10分の1ぐらい)ので、かなり広範囲に飛んでいます。しかも小さいゆえに、何年も部屋に留まる可能性があります。
猫のいない家でも、隣の猫からアレルゲンが飛んでくる可能性は充分あります。
アレルギーの人は、自分の本来のアレルゲンだけでない、ほかのアレルゲンに接触しても、アレルギー症状がひどくなります。
この点については花粉症の記事を読んでください⇒意外と知らない花粉症やアレルギーを悪化させる7つの生活習慣
花粉症の人は、ペットを飼うとき、気をつけたほうがいいです。尚、HEPAフィルターならペットのアレルゲンをろ過することができます。
VOCガスを出さない塗料を使う
DIYが趣味で、自宅でクラフトをする人は、なるべくVOCガスを出さない塗料や接着剤を使ってください。
VOCとは、Volatile Organic Compoundsのことで、日本語にすると「揮発性有機化合物」です。これは水に溶けない物質を溶かすために用いられる有機溶媒である、トルエン、ベンゼン、アセトン、ホルムアルデヒドなどです。有毒ガスで、光化学スモッグの原因にもなっています。
塗料、接着剤、洗浄剤、ガソリン、シンナーなどに含まれています。いい匂いではないので、使えばわかると思います。
最近は、VOCガスのでない水性塗料も出回っているので、そういう製品を選んだり、できるだけ低VOC製品を使うと、室内の空気、ひいては大気が汚染されません。
スプレー用品より、ポンプ式や霧吹きになっているもののほうが低VOCです。同じガスでも、窒素ガスや炭酸ガスなら低VOCです。容器にそう書いてあるはずです。
VOCが出るもののほうが、シューッと勢いよく出ます。VOCが多いということは、可燃性のガスなので、低VOCを選べば安全性も高まります。
ケミカルな洗浄剤をなるべく使わない
化学物質を配合した住宅用洗剤は、使い方を間違えると、VOC以外にも、危険なガスが出ます。できるだけエコ家事(ナチュラルクリーニング)に切り替えたほうがいいです。
たとえば、トイレ用の洗剤は酸性でたいてい塩酸が使われています。この洗剤に、塩素系の洗剤(漂白剤とかカビ取り剤など)を混ぜると有毒な塩素ガスが出ます。
「混ぜるな危険」と書いてあるはずです。
わざわざ混ぜる人はいないと思いますが、トイレとお風呂の掃除をしていて、洗剤が残留しているところに、ちょっぴりスプレーして、少しガスが出る、なんてことはありそうです。
すると、空気が有毒ガスで汚れるのです。
酸性とアルカリ性の話はこちら⇒ナチュラルクリーニングの基本、酸性とアルカリ性の違いとは?
ほかにも、人工香料が使われている製品は、空気を汚します。
匂い製品の害について⇒私が香水やオーデコロンを使うのをやめた理由。その香料は本当に安全か?
家族にアレルギーの人がいたら、化学的なものはできるだけ家の中から排除したほうがいいのではないでしょうか。一つひとつの空気の汚れはたいしたことがないでしょう。
ですが、私たちは、ほかにも有毒なものを、食品、環境から取り入れています。アレルギーを持っている人は、できるところから、化学物質を減らしていくと、絶対体調がよくなると思います。
3.掃除する(断捨離する)
最後は汚れを除去する掃除です。掃除すると、汚れの元を断つ助けにもなるので、2番と3番は部分的に内容がかぶっています。
換気のところでも書きましたが、汚部屋の人は、徹底的に断捨離してください。断捨離イコール、掃除になります。
不用品を捨てると、空気の通り道ができるだけでなく、床掃除が格段にやりやすくなります。
すると、空気の汚れのもとである、カビやほこりの量を減らすことができます。ほこりを取り去れば、室内の空気はきれいになります。
ほこりの減らし方はこちら⇒部屋のほこりを簡単に減らす9つの方法。まずほこりの元を断て。
もう使っていない物は捨てて、不用なカーペットや敷物も捨て、出しっぱなしの衣類をしまい、床に掃除機をかけてください。
寝具も週に1度は洗濯します。室内を清潔に保つことで、空気の汚れも防止できます。
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ガラクタでいっぱいの部屋は、よどんでネガティブな空気が流れているとカレン・キングストンは本に書いています
カレン・キングストンの話⇒『ガラクタ捨てれば自分が見える』で衝撃のスペースクリアリングに出会う~ミニマリストへの道(20)
カレンが、スペースクリアリングという術で浄化している空気は、風水的な、メンタルに影響を与える空気です。
ですが、汚部屋の空気は、物理的にもしっかり汚れている、ということは、これまで私が書いたことからわかっていただけたと思います。
汚部屋に長年住んでいると、体調が悪くなります。
「いや、私は元気です」と言う人もいるかもしれませんが、ベストの状態ではないはずです。本来は、もっと元気なのに、物をためこんで、自らの精神的、肉体的パフォーマンスを低下させています。
心身の健康はつながっているので、部屋をきれいに整え、空気が汚れないようにしておくのはとても大切なことだと思います。