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日常生活で消費を抑える簡単な方法を5つ書きます。
いま、大勢の人の家に物があふれているのは、消費主義・消費文化のせいです。
消費のスピードを少しおとせば、物が少ないスッキリとした部屋になります。
断捨離するのもいいのですが、行き過ぎた消費をやめない限り、買う⇒捨てる⇒買う⇒捨てる、の繰り返しです。
1.消費主義の問題点を考える
消費主義とは、簡単に書くと、できるだけたくさんの製品やサービスを消費することをよいことだと考え、どんどん作って、どんどん売って、どんどん買う(消費する)ライフスタイルを奨励することです。
消費を拡大すると、どんな問題が起きるのか、自分なりに考えて、消費を抑える心のよりどころとします。
個人的なレベルでもいいし、社会的なレベルでもいいです。それぞれ5つずつ例をあげます。
個人的なレベル
いらない物やすぐにゴミになる物ばかり買って部屋が散らかる
残業が多すぎて体調が悪い(よりたくさんのものを消費したいから、よりたくさん働きます)
たくさん買っているのに、さして幸せではない、むしろストレスが多い
人の持っているものが次々と欲しくなるが、そんなに買えないので悲しい、不満
いつも忙しくて心の余裕がない
社会的なレベル
貴重な地球のリソースが無駄に使われる
肥満や生活習慣病の蔓延(ジャンクフードや、早く、大量に用意するために、不自然な方法で作ったものを食べるから)
ゴミが増える問題
公害(大気汚染、海洋汚染、土壌汚染)
経済格差(消費主義のベースは資本主義なので)
2.消費をあおるものを見すぎない
次にすることは、買いたい気にさせるものを見ないことです。特に、他人が買ったものを見せるコンテンツはあまり見ないほうがいいです。
人が何か素敵な物を持っているのを見ると欲しくなりますし、人が物をたくさん買っている姿を見ると、自分も買いたくなります。
私も、いつも行くオーガニック食品のスーパーのデリ(お惣菜)のコーナーで、ほかの人が何かをじっと見ていたり、つかんで買い物かごに入れたりするのを見て、買ってしまったことがあります。
日本にはないかもしれませんが、北米では、YouTube で、haul(ホールとハウルの中間の発音)video というコンテンツが人気です。
haul は自分が買ったものを、1つずつ見せるビデオです(衣料品や化粧品が多い)。たいてい若い女性がやっていますが、中年の主婦でも、男性でもhaul videoをアップします。
最近買ったもの、セールでの戦利品、特定の店で大量買いしたもの、クリスマスだから買ったもの、誕生日だから買ったもの、何かの記念日だから買ったもの、旅先で買ったもの、新規開店した店で買ったもの、理由なんてないけど買ったもの。枚挙にいとまがありません。
買ったものを1つか2つだけ見せるのは、haul ではありません。5つや6つぐらいだと、見せている人は、「きょうは mini haul でごめんね」なんてあやまります。
haulを見ると、「うらやましい」「私もほしい」「あの人、お金があっていいな」「あんなふうになりたい」「あの人は私より幸せなんだ」と感じてしまい、結局、同じ物が欲しくなり、買ってしまいます。
福袋のネタバレに準ずるものも、ぼーっと見ないほうがいいです。
インターネットでもリアル(テレビなど)でも、ふだん自分がどんなコンテンツを見ているか振り返り、よけいな消費を促しているコンテンツからは距離を置くといいでしょう。
3.借金しない、あるなら返す
借金といってもいろいろあって、事業資金用の借り入れ、住宅ローン、車のローンなんかは、健全なローンと言えるでしょう。
ここで問題にしているのは、さして必要ではない物を買うためにしている借金、つまりクレジットカードやカードローンの借金です。
クレジットカードを使っても借金している感覚はないと思いますが、考えるまでもなく、明らかに借金です。
キャッシングして物を買ったり、リボルビング払いにしたり、カードがなかったら消費しなかったのに、カードがあるから消費してしまったものがあるんじゃないでしょうか?
カードの支払いが遅れ気味で、余分な利息を払っていたりなんてこともあります。
クレジットカードは消費文化の担い手なので、できるだけ使わないほうが無駄な消費が減ります。
借金があるなら、物を買うことはちょっと休んで、借金をきっちり返し、今後は借金をしないようにします。
何かほしいものがあるときは、その額まで貯めてから買うようにし、クレジットカードを使うときは、買う前にじっくり考えるようにします。
以前も書きましたが、各種通販サイトにカードの情報を残さないと、ポチっとワンクリックで買うことがなくなるので、ひじょうにおすすめです。
4.買わなくていい物は買わない
無意識に物を買うのではなく、よく考えてから買い物をします。
特に注意すべきものを3つだけ紹介します。
・セール品
セールだと買いすぎるので、「定価でもほしい、定価でも買う」商品を買ってください。
セールについて⇒安売り好きに伝えたい、セールで物を買うとお金が貯まらない4つの理由。
私は、欲しいものを定価で買うことにしていますが、セール品を探し求める時間や労力から開放されたので、こちらのほうがいいと感じています。
インターネットがあるため、何かを探しだしたらきりがありません。
・期間限定品、数量限定品
「これは限定品で、この機会を逃すと買えません」と言われると、さしてほしくもないのに、「買いそこなって2度と手に入れることができない恐怖」が生まれ、その恐怖感がそれを買わせてしまいます。
セール品と同じで、「限定品でなくても買うのか?」と自問してください。
・セットもの、おそろい
化粧品のライン買いや、同一シリーズの食器など、「セットだから」という理由で買うのをやめます。
セットものが魅力的なのは、セットだからです。1つひとつの物に魅力や需要があるものを買ってください。全部そろえる必要なんてありません。
「セットで持っていたほうが、あとで高く売れる」と考える人は、使うことではなく、売ることにフォーカスしています。
5.娯楽としての買い物をしない
いまやショッピングは一大エンターテイメントで、楽しみや気晴らしとして買い物する人がたくさんいます。
こうした行動が、過剰な消費につながります。退屈だからコスメを買う、ひまだから通販サイトを見る、さみしいからフリマアプリを立ち上げる、なんてことが起きるのです。
レクリエーションとしての買い物を減らすために、買い物以外の何かを楽しむようにしてください。
たとえば
・読書
・人と話す
・散歩
・庭仕事
・運動する
・イラストや絵を描く
・楽器の演奏
・なにかの勉強
・ブログを書く
いくらでもやることはあります。
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消費を拡大するのではなく、縮小する方法を5つ紹介しました。
消費主義が問題なのは、人の欲望にはリミットがないところです。
どれだけ買っても、次々と新しいもの、欲しいものが出てきて、きりがありません。特定の物を持っている人がうらやましく感じられ、自分が不幸なのはそれを持っていないからだ、と考えてしまいます。
こうした負のサイクルから抜け出すためにも、過剰な消費をやめてみてください。
無意識に買っているものや、買うのがあたりまえだと思っていたものの消費をやめると、収入は同じでもお金が残ります。
時間や気持ちの余裕も生まれるので、「買い物大好き、消費文化ばんざい!」と思う人も、一度は試してほしいと思います。まあ、そのような方は、こんな記事は読んでいないでしょうが。