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断捨離がうまく行かない典型的な理由を5つお伝えします。
「今年こそ、断捨離」。そんなふうにお正月に決めて、本を買ってやり始めたけれど、途中で失速。やってるつもりだけれど、なぜか片付かない。そんなあなたは、もしかしたら、基本的なことを間違えているのかもしれません。
2015年が終わるまでまだ2ヶ月あります。失敗ポイントを確認して、再チャレンジしてください。そうすれば、暮れの大掃除が格段に楽になります。
1.片付ける前にゴールについて考える時間をとらなかった
ゴールとは、断捨離をした結果得られる理想の状態です。ゴールを決めておくと少なくとも以下の3つの効果があります。
1.) ゴールがあれば道筋がわかる
「こんな部屋にしたい」「こんな生活をしたい」と考えて目標をイメージしておくと、その目標に到達するまでに、どんなことをしたらいいのか作戦をたてやすくなります。
たとえば、「畳の上に寝転がって本を読みながらおせんべいを食べることができるようになりたい」というゴールがあれば、「まずは床に転がっているものを拾おう」となるわけです。
2.)ゴールがあれば捨てる判断基準が明確になる
「ただ捨てればいいのだ」と思って始めると、最初はいいのですが、途中で手が止まります。一通り、ゴミに近いガラクタを捨てたあと、「もう捨てるものがない」と思ってしまうのです。
しかし、真の断捨離はここから始まるのだと思います。もし自分の理想の暮しが具体的にわかっていれば、捨てるか捨てないかの判断基準が明確になります。
自分の理想の暮しの実現に邪魔になるなら、それは捨てるべきものです。まあ、こうは言ってもなかなか思い切って捨てられないかもしれません。
そういうのは「捨てるべきだが捨てられないもの箱」でも作って、中に入れておき、半年か1年たってから捨てればいいでしょう。
3.)モチベーションを保ちやすい
理想の状態を考えておくと、断捨離が継続しやすいです。
ゴールを想定しておけば、自分が少しずつそのゴールに近づいていることがわかり、やる気になるものです。「終わり」を決めておかないと、いつまでたっても終わらないので、不安になったり、自信をなくしがちです。
私がゴールを決めておかなかかったために、ずいぶん回り道をしたのは、紙ゴミの断捨離です。その話はこちら⇒書類を捨てるために必要なたった1つのこととは?~情報デブはもう卒業
2.片付けをしながら収納グッズを買っている
ひじょうによくある失敗です。収納グッズがあると、きれいに片付くと思うかもしれませんが、物が増えるだけです。
繰り返します。物が増えるだけです。
「入れ物」があると、人は中身を入れたくなるのです。家の中の断捨離が終わってから、どうしても必要なら収納アイテムを買ってください。
今は100均、無印良品、ニトリをはじめ、いろいろなお店にそこそこの値段で、魅力的な収納グッズがたくさんあります。
ステンレスのワイヤーバスケット、ポリプロピレンのケース。箱に合わせたおしゃれなラベル。誘惑に負けるのも無理ないかもしれません。ですが、断言しますが、中途半端にこういうものを買うと、片付いた状態からどんどん遠ざかります。
インテリア雑誌や主婦向けの生活誌には、収納アイテムを使ってきれいに片付いた夢のような写真がたくさんのっています。あれは作り物の世界かせいぜい片付け上手の読者の家です。人の家だということを忘れるべきではありません。
サイズの合わない洋服は結局捨てることになるように、自分の家の実情にあった収納グッズでないと邪魔になるだけです。
私も、数年前に楽天市場でラウンドバスケットという入れ物を3つ買いましたが、結局断捨離しました。
こんまり先生も、「わざわざ収納グッズを買う必要はない」と言っています。こんまりはありとあらゆる収納グッズを使ったそうですから、この言葉には重みがあります。
3.一気に捨てようとする
週末2日間かけて一気に家の中を片付けようとする人がいます。8時間の片付けに集中できる気力や体力を持っている人はそうそういません。集中が途切れ、片付けてる本や雑誌を読み始め、最初の目的をすっかり忘れてしまうでしょう。
あるいは、やっているうちにだんだん疲れてきて、イライラし、自暴自棄になり判断力を失います。
捨てて後悔するのはこのタイプ。一時の勢いで捨てるから、大事なものもうっかりごみ箱に入れたりします。本当は必要なものを捨ててしまい、あとで「捨てるんじゃなかった」と後悔してしまうのです。
仮に怒涛の断捨離をなしとげて、きれいになったとしてもすぐにリバウンドします。ガラクタがたまるのは、そういう生活習慣があるから。毎日考えながら少しずつ捨てれば、自分の生活習慣にも気づき、改善することができます。
長時間断捨離に耐えられる人は、せいぜい1回3時間ぐらいまでにすることをおすすめします。
4.完璧主義に足をとられる
どこまで物を減らすか、どんなふうに片付けるかは一人ずつ違います。収納は、必要なときに出しやすく、使ったあと、しまいやすい状態であればそれで充分。
自分にとって暮らしやすく使いやすいスペースになればそれでいいのです。
家具の置き方や物のしまい方に完璧を求めると、断捨離に失敗します。
雑誌のように片付けることなど、一般人にはできないのです。2番にも書きましたが、あれは架空の世界の話ですから。
あのような部屋にしようと、並べ方、たたみ方、しまい方にこだわっていると、片付けが進みません。
こんまりのTシャツのたたみ方や、衣類を立ててしまう方法にしても、私はあまり現実的でないと思います。特に色でグラデーションをつけるところは。
こんまりのTシャツのたたみ方は、娘のTシャツをたたむのに応用しています。Tシャツのボリュームがまちまちなので、そんなにきれいに並べることはできません。確かに立てるとすべて目視できますが、娘の、半分こわれかけたたんすの引き出しを、全部引っ張りだそうとすると、底板がはずれます。
このように、片付けている人には、それぞれの事情があるのです。
ブティックには衣類がきれいにたたんで並べてありますが、あれはちょっとでもくしゃくしゃになったら、店員さんが必死にたたみ直しているからです。
完璧主義が災いするのは、収納方法だけではありません。物の捨て方もこだわりすぎると、先に進みません。「これは高かったから、元値より高く売ろう」とか、「きれいな服だから、それにふさわしい人に使ってもらいたい」とか。
ここでの断捨離の目的は不用品を処分すること。ほかの目的に気を取られると失敗します。
※断捨離が停滞する理由はこちらにも書いています⇒要注意!断捨離中にやってはいけない7つのこと
5.ひとつひとつのことを最後まで終わらせない
捨てるものを決めたら、それを捨てるところまでやって断捨離が終了します。
これまでずっと家で眠っていたガラクタたちは、断捨離中に新たな運命が決まります。行き先は3つだけ。
1.) そのまま家にいる
2.) ゴミとして、ゴミ収集所へ
3.) 誰かの元へ行く
ここで問題になるのは2番と3番。ゴミにするなら、捨てるところまでやって終わり。寄付したり、誰かにあげたり、オークションやフリマで売るなら、できるだけ早くそうします。
ゴミにするものは、家のゴミ箱に入れておくだけでは不十分です。というのも、中には、いったんごみ箱に入れたものを、また、拾い上げる人がいるからです。
自分で拾い上げなくても家族がそうする恐れがあります。ゴミ収集場所まで持って行って完了です。
人にあげるなら、すぐにあげることができるように、相手に連絡を取ったり、車で移動している人なら、車に入れておくなりします。
寄付品もできるだけ早く持っていったほうがいいです。私が寄付品を箱詰めして、物置に入れておいたら、夫がいろいろ引っ張りだして、また家に入れる、ということが何度もありました。
そのたびに捨て直しです。
何事も中途半端はよくありません。1つ1つの片付けをきっちり完了させないと、「片付けた」とは言えないのです。
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以上、5つの失敗ポイントに気をつけつつ、マイペースで断捨離をしてください。
断捨離に焦りは禁物。不用品はこれまで何年もかかってたまってしまったのです。片付けにもそれなりの時間がかかることを覚悟すべきでしょう。
「ローマは一日にして成らず」です。