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長年断捨離をやっている人は、わかるでしょうが、いったん不用品を大量に捨てても、以前と同じような暮らし方をしていたら、そのうちまた物がたまりますよね?
そうならないために、物がたまらない仕組み(システム)を作ることをおすすめします。
いったん、システムを作ってしまうと、あとは、その手順どおりに生活するだけで、物がたまらない人生になります。
片付けだけでなく、日常、繰り返しやっていることは、システムを作っておくと、時間の余裕ができますよ。
仕組みって何?
仕組みとは、簡単に言うと、「何かをやるときに使う、特定のやり方やプロセス」です。
ある問題を解決したり、あるゴールを達成するために使うと効果的な、特定のやり方、ツール、戦略ともいえます。
ビジネスの世界では、「誰がいつやっても、そのとおりにやれば、同じ結果が出せるもの」と言われたりします。
なぜ、企業がシステムを作るのかというと、従業員各自がてんでんばらばらに動くと、ひじょうに効率が悪く、わけがわからなくなって、仕事にならないからです。
時間や費用のロスもたくさんでます。
ですが、自分1人でやることでも、システムを作っておくといいことがあります。
それは、何かをやるとき、いちいち考えなくてすむこと。
毎回、一から考えなくてすむので頭が疲れません。しかも、たいてい効率があがります。記憶力や意志のちからに頼らなくてもよくなるのもシステム化のメリットです。
例:紙ゴミがたまらないシステム
システムの作り方を知るために、書類をためないシステムを作る簡単な方法を見ていきましょう。
◯解決したい問題/達成したいゴール:ダイニングテーブルや床の上に、紙の山を作らないこと。
1)現状チェック
まず、現在起きていることと、その原因を調べます。
今、床やテーブルの上にどんなふうに紙ゴミがたまっているか。
そこにあるのは、どんな紙か?
どこからやってくるのか? なぜいつもここにあるのか?
紙は勝手に家の中に入らないので、誰かが、持ち込んでいるはずです。
北米の新聞配達員の多くは、新聞を玄関先にぼーんと投げますが、これにしても、新聞を購読するから投げ込まれるのです。
つまり、自分(家族)が、何らかのアクションをしたから、家に紙が入り、それがテーブルや床の上でたまります。
誰が、どんな理由で持ち込むのか、どのぐらいの頻度で持ち込むか、どうしてテーブルの上に置くのか?
こんなことを考えてください。
頭の中だけで考えているとこんがらがるので、紙に書くか、デジタルツールで書き出しましょう。
2)どうしたらそうならないか? を考える
問題が生じる理由が見つかったら、それを防ぐ方法を考えます。
ダイニングテーブルに紙ゴミがたまる理由が以下だったとします。
1.私が、郵便物をテーブルにちょい置きするくせがあるから。
2.子供が3人いて、それぞれが、学校からのお知らせの紙を持って帰り、テーブルに置くから。
3.夫が新聞を3紙購読しており、読んだ後、片付けない(片付ける場所もなければ、そうする習慣もない)
3つある理由のうち、真っ先に解決できるのは1番です。自分がやっていることですからね。
どうしたら、ちょい置きせずにすむか?
たとえば、こんなことをすればちょい置きしないでしょう。
・郵便物を持って家に入ったら、玄関先で、ざっと見て、いらないDMは即捨て。重要な手紙は、置き場所(テーブルの上以外)を作ってそこに置く
・今郵便で受け取っているものを可能なかぎりデジタル化する
・不用なカタログはすべて止める⇒カタログを止めることから始めるシンプルライフ。
・いったんテーブルの上から不用なものをすべて取り去り、何もないテーブルにする(何も置いてないと、変なものをそこに置きたくなくなります。逆に中途半端に物を置いていると、ほかのガラクタっぽいものがどんどん周囲に置かれて、ガラクタ置き場化します)。
テーブルをきれいにするには?⇒今さら人に聞けない机の上の正しい片付け方:「きれい」のキープは難しくない
3)仕組みを決めて実践
この4つをやるだけで、かなり紙の山が減ると思います。
それぞれを実践に移すために、新たな仕組みが必要なものもあるので、解決法も、紙に書き出してください。
たとえば、大事な手紙をどこに置くか、置き場所やファイリング方法を考えるのも仕組みづくりの1つです。
受け取っている手紙やカタログを止めるのも、量が多いと一度にはできません。
そこで、1日15分、朝6時から6時15分を、手紙のデジタル化と送付配信停止の手続きに使う、と決めて実践するわけですが、これも仕組みの1つです。
仕組みづくりのコツ
効果的な仕組みづくりをするために、以下の2つは必ずやってください。
1)書き出す
自分が解決したい問題やゴール、現状、取り入れたい仕組み、すべて書き出しながら作業を進めてください。
頭の中だけで考えていると、何を考えていたかわからなくなるし、どこまで考えたか忘れるし、いいアイデアもでてきません。
「いつまでたっても汚部屋です」、「私、片付けができません」、「すぐに気が散ります、わけがわからなくなるんです」という人は、自分が考えたことを書き出さないから、そうなるのです。
私、よくブログに、「頭の中にあることを書き出せ」と書いていますが、みんななかなかやりません。
やっていたら、こんなに何通も悩み相談が届くはずありません。
たぶん、書き出すことは、あまりに簡単で、シンプルで、あたりまえのことだから、誰かにすすめられても、御利益(ごりやく)やパワーを感じらず、やってみる気になれないのだと思います。
みんな、もっとすごい裏技みたいなことを教えてほしいと思っているのです。
しかし、一番威力を発揮するのは、ごくふつうのことを、あたりまえにやることです。
せっかく、何年も学校に通って、読み書きを習ったのだから、このスキルをもっと活用すべきではないでしょうか?
2)ときどき振り返って調整する
いったんシステムを作ると、あとはそれに従って行動するだけなので、まずいシステムを作ってしまうと、到達したいゴールから次第にそれていったり、問題が悪化したりします。
そこで、システムを採用して、しばらくしたら、思ったとおりにシステムが機能しているか、チェックしてください。
3ヶ月から半年ぐらいやってみて、思ったような結果が出ているか調べ、あまり効果が出ていないようなら、作ったシステムを調節して、新たなシステムを作り、またやってみます。
人も生活環境も、日々変わっっているので、システムが古くなってしまうことはよくあります。
昔からのやり方を変えず、新しい意見を排斥する旧態依然とした会社がありますが、こうした会社はだんだん後退・衰退します。
自分たちは、現状維持をしているつもりでも、まわりは、進んでいくので、実際は、確実に後退するのです。
古い物が家にどんどんたまってしまうのも、システムを変えないからです。
昔は、毎日のように会社に出勤していたから、ハンカチやパンスト、化粧品のストックがたくさん必要だった。でも、今は、在宅ワークが増えたから、こうしたストック品の在庫の減りが悪い。
こんなことは、ふつうにあるでしょう。それに気づいたら、たくさんのストックを持つのをやめるべきなのです。
システムを作ってみるといいジャンル
どんなことにもシステムを作る必要はありませんが、毎日、繰り返しやっていることは、システムを作ると、自分が楽になることが多いです。
以下のようなジャンルではシステム化の恩恵を得られるでしょう。
・お金の管理
・自分がする家事⇒忙しいからこそ家事のルーティンが必要。汚部屋掃除の手順はこうして身に付ける
・家族がする家事⇒家族が家事を手伝わない5つの理由。原因をクリアして解決に導く。
・健康管理
・日々のルーティン(時間割)
・毎年必ずやること(衣替え、梅干しやらっきょうを漬ける、ガーデニングなど)
・部屋の片付け
・特定の目標の達成(資格試験に合格する、転職する、海外移住する、など)
関連記事もどうぞ⇒ルーティン:習慣、練習、儀式の思いがけないパワー(TED)
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楽に身軽に暮らすために、仕組みを作ることをおすすめしました。
仕組みやシステムというと、何かおおげさなことに聞こえますが、まあ、段取りみたいなものです。
主婦なら、ごく自然に段取りをつけながら、炊事したり掃除したりしているでしょう。
ただ、段取りをつけながら、何かをやっていて、うまくできないとき、「私の要領が悪いんだ」と思いがちですよね?
実際は、要領が悪いんじゃなくて、仕組みが悪いんです。
「忙しすぎて、余裕がないわ」「毎日片付けてるのに、何も片付かないわ」なんて、思ったら、どんな仕組みを使っているのか、はたまた、全く使っていないのか、一度考えてみてください。