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最終更新日: 2017.09.12

クレジットカードを使うとお金を使いすぎてしまう5つの理由

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クレジットカード、別名クレカはとても便利なツール。ですが、節約したい人、お金をためたい人はできるだけカードの使用を避け、現金で支払ったほうがいいです。

その理由をお伝えします。



現金払いにしたら無駄遣いが減った話

私は、2014年までは、買い物はほとんどクレジットカードを使っていました。去年、2015年に、どんぶり勘定人生をやめることを決め、日常の買い物は現金を使うように。

その理由はこちら⇒『フランス人は10着しか服を持たない』から学んだ節約術

すると、以前よりお金に対して、意識が向き、無駄遣いも減ってきました(とは言えまだまだ修行中)。現金を使ったほうが、お金を使い過ぎない、という事実を身をもって知ったのです。

これは私だけではありません。実際にさまざまな実験により、人は現金で買い物をするときより、クレジットカードを使ったほうが、よりお金を使う、ということがわかっています。

確かに、クレジットカードを使うとポイントやマイレージがたまり、キャッシュバックもできます。

現金は、使ったらそこで終わり。何も返ってきません。

節約系ブロガーの中にも、できるだけクレジットカードで支払い、ポイントをためたほうが、お得だ、という人も多いです。

しかし、私はこんな理由から現金を使ったほうがお得だと言いたいのです。

1.現金なら物理的限界がある

クレジットカードのメリットの1つは、今、持ちあわせがなくても、支払いできることです。

給料日前で、家計がピンチのときなど、助かるシステムです。

しかし、この点が、クレジットカード決済をすると、お金を使いすぎてしまう、一番大きな理由です。

当たり前といえば当たり前です。

財布に1万円入っていたら、1万円分しか買い物できません。たとえば、恋人とレストランに食事に行ったら、それぞれが、5千円のフルコースを頼んだら、それでおしまいです。

ところが、クレジットカードを持っていると、女性が、「デザートにもう1つケーキを食べたい」と言ったら、追加することができます。

レストランのあと、カフェに行くこともできます。

どんどん、予定外のお金を使い続けることができるのです。つまり浪費です。

特に衝動買いが多い人はクレジットカードを持って買い物に行くのは危険です。必ず売り場で、お買い得品を見つけ、予定外のものまで買ってしまいます。

クレジットカードには、払うお金の限界がない(限度額はありますが)ので、使いすぎてしまうのです。

2.カードで支払うと痛みをあまり感じない

人が現金で支払いをするとき、脳の痛みを感じる部分が活性化されます。もちろん、何を買っているのか、どんなシチュエーションで買っているのか状況により、程度の差はあります。

人は、物を失うのがとても嫌いな動物。いつも「損をしたくない」と思っています。基本的にお金を払うのは嫌なのです。そもそも、いらない物を捨てることすら、「もったいない」と思ってできないのですから。

物を失うとき、痛みを感じる話はこちら⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる「損失回避とは?」をお読みください。

現金で支払うとき、痛みを感じるので、その行動はある程度抑制されます。

一方で、クレジットカードで支払いをするとき、現金ほど痛みを感じないというリサーチ結果があります。

お金をさわって、レジの人に渡す時は、脳の痛みを感じる中枢部分がビビビっと活性化されるのに、クレジットカードを、機械(クレジットカードの端末機)に入れてスワイプしたり、刺し込んだりするのはさほどでもないのです。

たぶん、クレジットカードはお金ではないからでしょう。ただのカードですから。

お金を払えば、財布から出ていきますが、クレジットカードは財布から出して機械に差し込んだ後、また財布に戻ってきます。

クレジットカードは出費がかさんでも、痛みを感じさせない麻酔のようなもの。お金を使う神経を麻痺させます。

クレカの支払いも、実際にはお金を払っているのと同じですが、脳は、そんなふうに理性的に判断できません。

脳は感情優位で機能しています⇒失敗しない断捨離に必要なのは、ときめきや直感より理性を信じること 「不用品を捨てるとき、人は実際に痛みを感じている」の部分をお読みください。

3.クレジットカードは欲望をかきたてる

消費者が、買い物や、寄付として、どれだけお金を使おうか考えているとき、クレジットカードのロゴを見せると、より多くお金を払うというアメリカでの、実験結果があります。

カードのロゴが見えないと、支払おうとする金額が下がるそうです。

これは何を意味するのか?

アメリカはクレジットカードを使うのがあたりまえの社会なので、そのロゴを見るだけで、人はお金を払う気になるのです。

これは、甘いもの好きな人が、べつにおなかがすいてなくても、チョコレートを見ると食べたくなってしまうのと同じです。

過去にチョコレートを食べておいしかったことを脳は覚えています。だから、チョコレートを見るとほしくなります。

クレジットカードも同じで、過去にこのロゴをついたカードを使って買い物した記憶があるので、ロゴを見ると自動的に、購買活動を連想してしまうのです。

現金を見ても、こんな気持にはならないですよね?

おまけに、カード会社は、消費者ができるだけカードで買い物してくれるように、常にさまざまなキャンペーンを打っています。





4.カード払いでは、残高の把握がしにくい

「節約したいなら現金払いがいい」と言われる理由の1つは、実際に財布の中のお金が減っていき、残高がわかるから。

1週間の予算を決めて、その分だけ財布に入れ、お金の減るペースが早ければ調節する(お金を使わないようにする)節約方法を提案している人は多いです。

ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんの著書『年収200万円からの貯金生活宣言』にもこの方法が書かれていました。

現金であれば、このように、残りのお金を把握しやすいのです。

ところがカードはそういうわけにはいきません。

カードで何度支払いをしても、カードの見かけは全く変わりません。「今月カードで支払っていいお金は3万円」と決めていたとしても、いったいあとどれぐらい残っているのか、どこまで使っていいのか、買い物している最中にはわかりません。

スマホなどで、いちいち残高を確認すればいいのですが、そんな面倒なことをする人はあまりいません。それにリアルタイムに記帳されるわけでもありません。

クレジットカードを使っている時、多くの人は、自分の手持ちのお金の残高ではなく、そのカードの利用限度額を思いうかべるそうです。

限度額が70万円だとすると、5万円の買い物をしたあと、まだ65万円ある、と思ってしまうのです。しかし、当然のことながら、この65万円は自分のお金ではありません。

このように、クレジットカードは自分の手持ちのお金と、他人の(カード会社の)お金が、無意識のうちに混同されてしまう、という面があります。

だから、多くの人は、自分の決済能力を超えて、使いすぎてしまうのです。

5.クレジットカードは家計を複雑にする

クレジットカードで払うことは、つけで買い物をすることです。つまり、今買い物をしても、手持ちのお金は減りません。

半月とか1ヶ月後になってから減ります。

これが、家計管理を難しくする、と横山さんは書いています。

クレジットカードを使ったら、その日の支出として計上して、すぐに、引き落とし銀行にお金を入れてしまえばいいのです。が、そうすると、振り込み手数料とか、ATMを使う手数料を取られて損することも。

多くの人は、カード会社が請求額を確定したときに、まとめて入金しているはずです。それまで、クレジットカード使用分支払い用の、お金をどこかにプールしておかなければなりません。

カード使用分が引き落とされる口座が、給与が振り込まれる口座と一緒になっていると、どこからどこまでがクレジットカードの支払い用なのか、わかりにくくなります。

このように、クレジットカードを計画的に使うためには、いろいろと考えることや手順が増えてしまいます。

私のように、お金の管理が苦手な人は、システムが複雑になればなるほど、わけがわからなくなり、予算内で、生活することができなくなってしまいます。
* * * * *
小売店が、カード会社に高い手数料を払うことになっても、クレジットカード決済を導入しているのは、実際にそのほうが儲かるからです。

やはり、人は、カードを持っていると余計な買い物をしてしまうのです。

もちろん、クレジットカードのメリットはたくさんあります。1枚は持っていたほうがいいと思います。

クレジットカードを時々使っておかないと、クレジットスコアがつかず、いろいろ損をする国もあります。

クレジットスコアについて⇒経済的に豊かになる5つのシンプルなお金の原則(TED)

オンラインショップでもクレジットカード決済をするほうが現実的です。

カードには、いろいろなサービスも付帯しているし、海外では身分証明書代わりにもなります。

ですが、日々の買い物は現金にしておいたほうが、よりお金は残ると言えます。。

デビットカードを使えば、現金は即自分の口座から引き落とされるので、クレジットカードよりは支出の管理がしやすくなります。

しかし、デビットカードもプラスチックのカード。お金を使う痛みが麻痺してしまうのは、クレジットカードと同じです。





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