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節約系主婦が、いかにエシカルファッションを追求したらいいのか、私がとっている方法をお伝えします。
使い捨てファッションをやめる時が来た
ここ数年、ファストファッションに対抗して、エシカルファッションというものが徐々に人気を集めていますね。
エシカルファッションの直訳は「道義にかなったファッション」「道徳的なファッション」。つまり良識にかなったファッションです。その服を生産した人も、着ている人もそれなりにハッピーになれるもの、と言えばいいでしょうか。
ファストファッションは、おもに、それを作っているメーカーと、消費者の利益を追求したもので、生産しているサードワールドの労働者や、環境に多大な犠牲を強いています。
「これはよくないのではないか」ということで、ファストファッションに対してエシカルファッションというムーブメントが生まれました。
まだまだ定着してはいませんが、いろいろな人が、エシカルな方向に向かっています。ただ、ことはそんなに簡単ではありません。
エシカルファッションは道義的に正しいファッションであるはずなので、それを追求したほうがいいのですが、なかなかできません。
一番の理由は、ファストファッションのほうがずっと値段が安いからだと思います。消費者は安いものが好きです。
ですが、私のような節約系主婦がエシカルファッションを取り入れる方法はあります。完璧ではなくても、エシカルな方向に向かう方法が。
それは使い捨てファッションをやめて、1着をじっくり長く着るというやり方です。シンプルすぎる答えですみません。しかし、実際にこれをやってみると、いろいろ見えてくるものがあります。
エシカルファッションとは何か?
エシカルは英語のethical で、「倫理の、道徳上の」という意味です。小学生の時「道徳」という時間がありましたが、今もあるのでしょうか?
道徳は、「人々が善悪をわきまえて正しい行為をなすために、守り従わねばならない規範の総体」とデジタル大辞泉に書いてあります。
ただ、この「道徳」というもの、時、場所、立場、文化などによっていろいろ変わります。何がいいか、悪いかくっきり線をひけません。
エシカルファッションの場合はこんな要素があります。
1.生産による環境への負荷ができるだけ少ない服
服を工場で作ると、どうしても環境汚染をしてしまいます。染料を川に流したり、繊維の原料(綿花など)に殺虫剤や化学肥料をかけたり、輸送するトラックから排気ガスが出たりします。
詳しくはこちら⇒『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』11月日本で公開。服を買い過ぎる人は必見です
こういう環境汚染をできるだけしないで作った服がエシカルと考えられています。ファストファッションの場合、大量の服を一気に作ることを何回も繰り返すので、環境によけいな負荷がかかってしまいます。
よく考えると、別に私たちはシーズンごとに新しい服を買う必要なんてないですよね?
30年以上前、私がOLのとき、先輩の服が素敵だったので、「素敵ですね」とほめたことがあります。すると先輩は、「ありがとう。でも、これ去年買ったのよ」と言いました。
いや、「去年の服でも服は服でしょう?」と思ったものです。それが最近の服の流行のサイクルは1年ではなく、数ヶ月みたいですね。ですが、こんなのは勝手にメーカーが作ったファッション暦です。
それに合わせる必要なんて何もないのです。
2.労働者の基本的人権を尊重してできた服
ファストファッションの値段が安い理由はいろいろありますが、一番の理由はそれを作っている人の人件費が安いからです。
1960年代~70年代ぐらいは、先進国は自分の国の中にある工場で服を作っていました。その後、どんどんアウトソーシングがすすみました。
安い服は、賃金の安い発展途上国(バングラデシュ、中国、ビルマなど)の労働者が作っています。コストを安くあげるため、工場の施設は劣悪で、労働時間も長いです。子供も労働力として導入されています。
あまりにこれが極端なので、バングラデシュの工場で大きな事故が起き、それが社会問題になりました。詳しくはこちら⇒「真の代償」The True Costはファストファッションの真実を暴く映画 ~これでもあなたは安い服を買い続けますか?
工場で働いている労働者がよくクローズアップされますが、ファストファッションというものは1つの場所で作っているわけではありません。
デザイン、綿花の栽培、縫製、広告、小売りなど、たぶん全部違う国でやっています。とにかく、コストをできるだけおさえるために、いろいろなところにアウトソーシングしているのです。
ファストファッションは、名前の通り「速さ」が命なので、仕事は、できるだけ速くすることが求められているはずです。
効率もとことん追求されているでしょう。しかし、効率を追い求めすぎると、多くのものが犠牲になります。非人間的な、ストレスの多い仕事をしている人は、ミシンに向かっている工場の労働者だけではないでしょうね。
人にも環境にも極端な負担をかけず、服を作っている人も、販売している人も、消費している人、みんなに公平な満足感が提供されるもの、またそういうものをめざすのがエシカルファッションだと、私は解釈しています。
似たような言葉にスローファッション、エコファッションがありますが、エシカルファッションと言うと、より社会貢献的な要素のあるムーブメントだと思います。
エシカルファッションを取り入れる方法
いくらおしゃれをしたくても、環境や貧しい国の人をないがしろにはしたくないですよね?この世界はつながっているので、自分の利益ばかり追求していると必ずしっぺ返しをくらいます。
まあ、もう、しっぺ返しが来ているから、みんながエシカルファッションをしようよ、と言っているのですが。
では、エシカルファッションを追求するにはどうしたらいいのでしょうか?
考えられることを書いてみます。
1.まずはエシカルファッションというものについて意識的になる
自分の服がどんなふうに作られているのか少し考えてみることです。最近は、雑誌や新聞でもエシカルファッションに関する情報を伝えている記事が多いので、ちょっと読んでみるといいでしょう。
2.本当に必要な服しか買わない
安い服をシーズンごとに買って、使い捨てるのではなく、少ない服を知恵と工夫で着こなします。
断言しますが、多くの人は、実際に必要な服の何倍もの服を持っています。
本当に必要な服を見極めるためには、まずは不用な服を捨てることから始めるのがいいと思います。ゴミ箱に捨てるのではありません。寄付してください。
ただし、ファストファッションが人気になってから、寄付される服も先進国内ではだぶつき気味ではあります。できればサードワールドに寄付するのがいいかもしれません。
一度、服を断捨離したら、その後は、買い物に慎重になってください。まあ、ふつうの人は慎重になると思いますが。
3.生産者がわかっている服を買う
ピープル・ツリーなどフェアトレード(公正貿易)をしているブランドは、生産者の情報を明らかにしていますので、こういうブランドの服を買うといいと思います。
探せば、地元のメーカーの服も見つかるでしょう。数は少ないと思いますが。
4.衝動買いをしない
もう衝動買いをしている場合ではないですね。何か欲しい服や靴があったら、まっさきにすべきはリサーチです。
●デザインがいい
●着心地がいい
●道義的に公正に作られている
●環境にあまり負荷をかけず作られている
●比較的買いやすい値段
最低でもこのぐらいの条件を念頭におき、探さなければなりません。
リサーチの結果、そういう物が見つからなかったとしても、次善の策として、できるだけ質のいい長持ちしそうな服を買うのがいいでしょう。
5.古着屋で購入
1着を長く着る、という意味では、古着を買うのもおすすめです。
エシカルファッションを追求するためには、今までより手間とお金がかかります。しかし、これまで、この手間とお金をずっと他人に負わせていたのです。
私のエシカルファッションの取り組み
私は、フェアトレードの服をぽんと買う余裕はありません。服にそんなにお金を使いたくないし、持てるお金のすべては歯の治療と娘の学費と食費に注がれつつあります。
そこで、本当に必要な服しか買わないことにしています。
2014年の夏、ユニクロでパーカを買って以来、20ヶ月服を買っていませんでしたが、3月の始めに、Land’s End というアメリカの大手通販会社から、レギンス2本、パーカ、トップスを買いました。
この会社、完全にエシカルとは思いませんが、一応ホームページには、環境への取り組みとか、ゴミゼロ運動とか、サステナビリティに関して実践していることの情報があったので、ここにしました。
Land’s Endの服は、それまで使っていたユニクロのパーカやセシールのスパッツより、地が厚くて、品質的には満足できるものです。長持ちしそうな予感がします。値段も少しだけ高いです。
今後は、このメーカーと地元のスリフトショップの組み合わせでいこうかと思っています。スリフトショップについては今朝の記事に書きましたが⇒捨てた物は家族に見せず、自分で最後まで断捨離を完了すべき理由、要するに古着屋さんということです。
さらに、持っている服をフル回転させるべきだとも感じています。服を減らすのはいいアイデアですが、毎日同じ服の着たきりだと、消耗が早いのは事実。
私、パンツをいくつか持っていますが、ずっとトラックパンツばかりはいていたのです。
これから夏に向かいますが、カーキの綿パン、10部丈レギンス、カプリ丈レギンスの3種類を着まわしていこうと思っています。
私はこんな感じでエシカルファッションをしようと考えていますが、あなたはどうでしょうか?いいアイデアなどあったら、教えてください。