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ミニマム思考

最終更新日: 2017.09.1

今の自分を変えたい。3Rで新しい習慣を身につける方法

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新しい習慣を身につける効果的な方法「習慣の3R」をお伝えします。新しく始めて続ける習慣にもやめる習慣にも使える方法です。



習慣の大切さ

毎日の習慣はとても重要です。

部屋が汚いのも、おなかに鏡餅のような脂肪がついてしまうのも、習慣の積み重ねの結果です。

日々の小さな習慣の集積が、「今日の暮し」という現実を作っています。

いつも考えていることややっていることが、今のあなたという人物を作っているのです。

今が楽しいか楽しくないかも、習慣の結果。生活習慣病があるように、日々の暮し方のせいで病気になったり、健康になったりします。

ですから、今の自分や生活を変えたいなら、まずは小さな習慣を変えればいいわけです。個人的には新しいことをやるより、現状の悪い習慣を改める、つまりマイナスする方がインパクトがあるような気がします。

たとえば、甘いおやつをやめる、間食をやめる、楽天マラソンでやたらと物を買うのをやめる、100均での無駄遣いをやめる、うわさ話をするのをやめる、など、何かをやめることは人生に大きな影響を与えます。

ただ、習慣を変えるのはそんなに簡単ではありません。一大決心して何かをやめようとしても、最初のうちこそ、調子よく行くのに、そのうちどうでもよくなって前の暮しに戻ります。

新年の誓いや抱負をその年の大晦日まで全うできる人はなかなかいません。

「三日坊主」という言葉があるぐらいです。

行動を変えるためには思考を変える必要がありますが、思考も習慣化しているのです。

ですが必ず習慣は変えることができます。習慣を変えるために、行動心理学でよく取り上げられる、人の習慣が身につくサイクルを表した3Rを知っておきましょう。

これを意識するだけで、習慣づけがしやすくなります。

習慣の3つのR、3R

3Rは1つの習慣を身につけるステップを3段階にわけたものです。

その3つとは

1.Reminder リマインダー 思い出させるもの、きっかけ
2.Routine ルーティン その行動
3.Reward リウォード 報酬

1つずつ説明します。

1.Reminder リマインダー

リマインダーは、トリガー(trigger)のことです。
トリガーはもともと「銃の引き金」です。

日本語でも、「それが引き金になって、またおまんじゅうを食べてしまった」などと使うように、何かがおきるきっかけをトリガーといいます。キュー(cue きっかけ)という言葉を使う場合もあります。

すべての習慣はまずきっかけがあり、それによって次の行動が起きるのです。

たとえば、多くの人の習慣になっているだろう歯磨き。これは「朝起きてトイレに行く」ということがリマインダーになっています。

お昼、歯磨きをする人は「ランチを食べる」ことがトリガーでしょう。

2.Routine ルーティン その行動

ルーティンは行動そのもの。きっかけがあってやることです。

新しく習慣を身につけたいときは、その行動がルーティンです。

たとえば、毎朝ジョギングをする、という目標を立てたら、ジョギングをすることがルーティンになります。

routineの意味は「いつも決まってすること、日課、いつもの手順」。

日本語でもルーティンワークというように使いますね。この言葉の語源はroute(ルート)という古いフランス語です。

ルートは「道」という意味。特に旅慣れた道のことです。歩き慣れた道、やり慣れたことがルーティンなのです。





3.Reward リウォード

リウォードは報酬やごほうび。その行動(ルーティン)をとることで得られるものです。

3Rの実例

ふだん私たちが何気なくやっている行動はあまりにも自動化されているので、だれもトリガーや報酬など意識していません。

たとえば「電話にでる」という行動の3Rはこうです。

電話のベルがなる(リマインダー)。電話を取る(ルーティン)。すると、誰からの電話なのかわかる(リウォード)。

朝ご飯を食べるという行動は、朝になる(リマインダー)、ご飯を食べる(ルーティン)、おなかがいっぱいになる(リウォード)。

人によっては、奥さんがテーブルに食事を並べるのがリマインダーになっているかもしれません。

すべての行動はこの3ステップを取る、というのが多くの行動心理学者が考えていることです。

このステップを意識して新しい習慣付けをすればいいのです。

トイレ

トイレのフタをしめる習慣をつける

こんなふうにやります。

☆習慣の3つのループを説明している動画はこちら⇒習慣のループを知れば、どんな習慣も変えることができる(TED)

3Rを意識した新しい行動の身につけ方

ステップ1:自分が身につけたい新しい習慣のリマインダーを作る

自分がすでに自動的にやっている行動をリマインダーにします。

たとえば私は初めて30日間スクワットチャレンジをした時、朝一番にやっていました。つまり、朝起きて、トイレに行って、ふとんをしまって、身支度したら、すぐに居間でやっていたのです。

スクワットはこんなふうにやり始めました⇒30日スクワットチャレンジを50代主婦が実践中~効果のほどは?

「朝起きる」という、病気でもない限り毎日必ずやっていたことをリマインダーにしたのです。

現在もスクワットを続けていますが、かなり習慣になったので、朝一ではなく、日々のタスクの節目節目で時間が取れるときに気分転換にやっています。

このようにすでに自動的に毎日やっていることにひもづけると新しい習慣が身につきやすいです。

歯を磨いたら、その場で腕立て伏せするとか、NHKの朝のテレビ小説を見たら、ウォーキングに出かける、とか。

そういう意味で、毎日だいたい同じ時間にやるのがいいと思います。

行動をリマインダーにするほかに、視覚的なリマインダーを作るのも効果があります。

たとえばすでに毎日パソコンに向かうのが習慣になっている人は、付箋に「スクワット」と書いて、モニターに貼っておく、とか。

ジョギングを習慣にしたい人は、枕元に、ジョギングシューズを置いておくのもいいです。

枕もとに靴を置いておくのは防災にもなります。地震で家が半分倒壊して、足元に割れた茶碗や窓ガラスがころがっていても、靴をはけば、外に出られますから。

「甘いおやつを食べない」とか「ナッツを食べ過ぎない」などやめる習慣のリマインダーは、「おやつを食べる」「ナッツを食べる」という行動のトリガーを取り去ります。

つまり台所に甘いお菓子やナッツを置かなければいいのです。

何をリマインダーにしていいのかわからなかったら、紙に毎日自分が自動的にやっていることや、日常生活の中で必ず起きていることをリストアップするといいでしょう。

毎朝必ずコーヒーを飲む習慣があるならば、そのあと、「2分間瞑想する」ことにしようとか。コーヒーを飲んだあとは、頭が活性化されるので、瞑想するのは、真逆の行動ですが。

たとえば、夫婦関係を修復するために奥さんに感謝することを習慣にしたいと思った場合、毎朝奥さんの顔を見たらすぐに「おはよう。きょうもきれいだね」と言うようにします。

朝食を見たら「おいしそうだね。ありがとう」と必ず言うのもいいです。

「きょうから妻に感謝することにしよう」と漠然と思うだけではだめで、「奥さんの顔が目に入る」とか「朝ご飯を見る」という具体的な行動をトリガーにすべきなのです。

ステップ2:すごく簡単な小さな行動を選ぶ

たとえば、汚部屋改善のために断捨離習慣を身につけたいとしています。

この場合いきなりコンマリメソッドで全出しをするのはハードルが高すぎます。

というのも汚部屋の場合、まずどこに何があるのかわかりません。コンマリメソッドで1番最初に捨てるべきものは「ときめかない服」なのですが、それを発見するためには、服を家中からかき集める必要があります。

汚部屋には、いろいろなものが無秩序に部屋の中に堆積していますので、服をさっと取り出すことができません。

あっちの山の下のほうに服らしきもの見えるので引っ張りだそうとすると、その山がくずれ、その隣の山もくずれ、せっかくほんの少し見えていた床が完全に埋まってしまいます。

すると、服を全出しするスペースがなくなります。ここであなたは挫折します。

新しい習慣を身につけるときは、できるだけ小さなことで、今の自分にすぐにやれそうなことを選ぶのがコツです。

健康になるために朝活をしたいなら、まずは5~10分ほど近所を散歩することから始めます。いきなりフルマラソンをしてはだめです。

フルマラソンに出るのは最終的な目標にして、そのためにできることで、もっとも小さなことを選びます。

身につけたい習慣があるのに、ハードルが高そうなときは、それを簡単にできるようになるためにできることで最も簡単なことは何だろう、と考えてみることをオススメします。

断捨離習慣を身につけるのは最終目標で、それ以外のもっとハードルの低い習慣を身につけるのです。

たとえば部屋の片付けに着手する前に、毎晩流しだけは磨くとか。流しを磨くのが難しいなら、毎晩必ず、台所のゴミを捨てるとか。

何かものすごく簡単で、できないわけがないのに、これまでやっていなかったことを毎日やるようにしてみます。

そうすれば、少なくとも「私は新しい習慣を身につけることができる人だ」と考える習慣が手に入るのです。

ステップ3:リウォードを設定する

自分が決めたことを一回でもできたらお祝いします。それをやっただけでうれしい場合は、それが心理的なりウォードになりますが、そうじゃない場合も多いでしょう。

たとえば30日間スクワットをやる場合、初日のルーティンができたら、「わーい」とか「やった、すごいね私。やればできるじゃん」とか「今日もいい日だ」などと口に出します。

ポイントは口に出すこと。ガッツポーズを作ったり、小躍りするのもオススメ。そこまでうれしくなくても、笑ったり、うれしがると、脳は「ああ、これやると幸せなんだ。またやろう」と思います。

もちろんもっと本格的なごほうびを設定してもかまいません。30日間スクワットが続いたら、前から見たかったあの映画を見に行こう、といったイベントを計画します。

しかし、このようにちゃんとしたごほうびでなくても「1回1回のアクションに大げさに喜ぶ」というのは意外と効果があるものです。

*******

以上のやり方、新しい行動を身につける時、とても効果があります。

ただ、悪い習慣を手放すためにはちょっと戦略をねる必要あり。

それでも、ただ単に「今日から無駄遣いをやめよう」と思うより、ふだんの無駄遣いのリマインダーとリウォード、やめることのリマインダーとリウォードを考えてみると、ずっと効果的です。





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