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子供の写真を整理するためにフォトブックを作っていますが、どの写真もよくて、採用する写真を選ぶのに苦労して疲れています。アドバイスください。
このメールに返信します。
フォトブックは、デジタル写真で作る写真集で、データはデジタルですが、できあがるのはアナログのアルバム/本です。
まずメールをシェアしますね。銀時計さんからいただきました。
写真を選ぶのに苦労しています
件名:フォトブックを作っています
ブログで年末に向けて、という記事を読んで、私もやり残しをしてしまおう! と一念発起したことがあります。
それは、ここ10年、取りかかっては挫折して・・・を繰り返しているアルバム作りです。
紙だとかさばるので全捨てして、不要なデータも消して・・・
フォトブックにすることに決めて、取りかかったのですが、既に苦戦しています。
レイアウトは自分で決めていく仕様です。
自分で判断基準を決めたのですが、あれもこれも大切な写真に思えて取捨選択できません。
基準はこんな感じです。
1.心からかわいいと思えるものだけ
(記念ものでも、ときめかなければ入れない。かわいくても、暗い写真や、嫌なことを思い出させるのは入れない)
2.迷ったらシンプルなレイアウトにする
3.同じような写真は入れない
4.見開きで主役の写真をもってきて、脇役の写真を入れる。
5.こつこつ細分化して、できた自分をほめる。
凝り性なのも高じて、写真を加工して失敗したり、元データを失って焦ったり、構図に悩んだり・・・としているうちに、削れる写真なんてないんじゃないかと思ったり。
丸1日費やしても一向に進まず、途方に暮れています。
ドライアイも辛いです。
ゴールは、私個人が楽しめるものです。
(息子たちに将来贈る予定はなく、今は下の子が興味をもってくれている、という程度です。夫はそもそもいる? という感じです。)
膨大なデータなので、コンパクトにまとめるには3割以下(もっとかも?)にはしたいです。
自分の子供時代の写真は数枚でも十分ですが、我が子となると思いきれず・・・
アドバイスをいただけると幸いです。
よろしくお願い致します。
補足:私の部屋はとてもすっきりしていて、断捨離は得意です。記念品の所持も最小限です。
写真データも減らしに減らしましたが、更に選ぶとなると難しいです。
銀時計さん、こんにちは。お便りありがとうございます。
年内に、やりかけの仕事を完了させる。いいことですね。
データが膨大にあるそうですが、補足のメールには、写真データを減らしに減らしたとありますね。
どっちなんですかね~。
私はフォトブックは作ったことがないし、どんなフォトブックを作っているのかもわからないので、一般的なアドバイスをします。
1.先にデータを減らし、それからフォトブックを作る
先に、ある程度、データを減らして、それから、フォトブック作りをしてはどうでしょうか?
以前、掃除と片付け(不用品を捨てること)を分けることをお伝えしましたが⇒きれいな部屋にするために、不用品を捨てる作業と掃除をしっかり分けるススメ。
一見似ているけれど、本質的には異なる作業を同時進行させると、効率がよくないし疲れます。
迷うということはまだまだデータが多すぎるのではないですか?
洋服でも食器でもメニューでも、数が多すぎると迷います。
Netflixだって、いろいろなドラマや映画がたくさんあるから、方針がないと、どれを見ようか、迷ってしまいますよね。
選択肢が多すぎると決められない話⇒バリー・シュワルツに学ぶ『選択のパラドックス』(TED)~所持品をミニマムにすると生きやすくなる理由とは?
レイアウトやら何やら考える前に、手持ちのデータの8割を捨ててみてはどうでしょう?
80対20の原則⇒これで簡単に捨てられる、洋服を捨てる7つのルール~あなたの服の8割はいらない服です
といっても、80%のデータを全捨てする必要はないですよ。フォトブックには入れないデータとして、別のところに置いておけばいいでしょう。
フォトブックに入れる写真は、残りの2割から選びます。
2.仕様が決まっているフォトブックサービスを利用する
銀時計さんのように、やたらと迷う人は、ある程度、仕様が決まっていて、あまり迷う余地のないフォトブックを作ってはどうでしょうか?
たとえば、3つぐらいあるレイアウトから1つ選び、入れる写真の枚数もしっかり制限があるもの。
今、写真を選ぶのにすごく迷っているわけですよね?
その上レイアウトまで決めなきゃならないとなったら、さらに決めごとが増えます。
「迷ったらシンプルなレイアウトにする」と書いてありますが、最初からシンプルなレイアウトしかないサービスを利用すれば、考えることが1つ減りますよ。
3.写真なんてどれを入れても同じ、と考える
どの写真も大切に思えるということは、どの写真も特に大切ではありません。
どの写真を入れても出来上がりに大差はないので、適当に選んでください。
だって、そうですよね? どの写真も同じくらい大切なのだから、どれを入れても同じぐらいの大切さが詰まったアルバムになるはずです。
写真データを画像表示ではなく、ファイル名で表示して、上から1、5、10、15個目にある写真を使う。こんなルールにしたら、簡単に決めることができます。
ちまたでは、「世界で1冊だけのオリジナルなフォトブックを作ろう」「あなただけのかわいいフォトアルバムを作りましょう」なんてキャッチコピーがありますが、自分の子どもの写真がのったアルバムなんて、自分しか作らないので、どんな作り方をしても、「あなただけのオリジナルなアルバム」となります。
銀時計さんのお子さんが、将来、モデルや芸能人になれば、お子さんの登場するべつのアルバムが出版される可能性はありますが。
4.完璧主義は捨てる
これまで、何度か銀時計さんの質問に回答していますが、銀時計さんは、完璧主義ではないでしょうか?
以前、過去の原稿を捨てられないという相談がありましたが、今回の質問と似ていると思います。
昔の原稿を捨てたいけど、思いきれない。そんな時はこう考えよう。
今、何時間も使って、完璧なフォトアルバムを作ろうとしておられますが、この世に完璧なものなんてないこと、ご存知ですよね?
フォトブック作りに失敗したって、お子さんがそこにいるなら、たいした問題はありません。
迷いに迷い、選びに選んで、ときめく写真・かわいい写真を、フォトブックに入れても、何年かたって、その本を開く時、いやな気分になる可能性はあります。
お子さんが小さいときは円満に暮らしていても、思春期や大人になって心理的な距離ができ、親子関係が変化することはありますから。
そうなると、もうフォトブックは見たくないものになります。
逆に、写りのよくない、変てこな写真を入れたフォトブックであっても、あとになって見れば、親ならば、「ははは、変なかお~。あ~あの頃は可愛かったなあ」とほんわかした気分になります。
フォトブックは、あとで見て楽しむものではありますが、作成しているときも、楽しむものではないでしょうか。
少なくても、苦しみながら作るものではありません。
銀時計さんのメールに、「作業を細分化して、できた自分をほめる」とありますが、フォトブック作りは義務や仕事ではありません。
好きで作るのですから、自分をほめ、モチベーションをあげないと作れないぐらいなら、作る必要ないですよ。
思い出の品を残すのは大事なことかもしれませんが、一番大事なのは、今です。今を楽しむことにフォーカスしてください。
完璧主義を捨てるには?⇒完璧主義を克服する7つの具体的な方法。
5.長々と作業しない
丸一日かかっても、ちっとも進まず、ドライアイなってつらいとのこと。
フォトブック作りや写真の整理に関することは1日15分、長くても30分ぐらいにしておいたほうがいいですよ。
それ以上やるならば、しっかり休憩を取りながら行ってください。
私が、以前、写真を整理したときは、毎日15分だけやっていました。
その頃の話⇒子どもの写真の断捨離と整理の方法~ミニマリストへの道(17)
なぜ、1日15分~30分をおすすめするかというと、長々とやっていると、脳が疲れて、決められなくなるからです。
これを決断疲れといいます⇒決断疲れを回避する方法。ミニマリストになるのが1番です
6.アナログのアルバムを作る
デジタルのフォトブック作りで疲れるなら、アナログのアルバムに切り替えてはどうでしょうか?
デジタルデータは、場所を取りませんが、場所を取らない分、どこまでも数が増えます。
写真の加工に失敗したり、あやまってデータを削除したり(ゴミ箱にあるから、取り戻せますが)ということも起きます。
アナログのアルバムを作るなら、過去の写真が増殖することはないし、目の前に写真があるから、加工に失敗するとか、変なフォルダーに入れてしまうということもありません。
写真を厳選して、アルバムに貼っても、自分だけのフォトブックになります。
私自身は、アルバムやスクラップブックは作りません。
ですが、人が作っているのを見て、「こういうのもいいわね」と思ったことはあります。この話、以前も書いています。
カナダに来てすぐのこと。50歳前後のご婦人が、お子さんの小さい頃の写真を切り抜いて、スクラップブックというか、ちょっと、こったアルバムを作っていました。
昔、外国に住んでいたそうで、当時の思い出をアルバムにまとめておられました。
切り抜いた写真を貼ったり、イラストや文章を書き添えたり、毎日少しずつ、楽しみながら作っているとおっしゃっていましたよ。
もう1つ、いいなと思ったアルバムは、上でリンクした、「ミニマリストへの道(17)」の記事に書いていますが、石黒智子さんのアルバムです。
アルバムを1冊だけ用意し、手持ちの写真から残したいところを貼って作ります。
デジタルのほうが、便利だし、いろいろなことができると思うかもしれませんが、自由度があがれば、その分、考えることも増えます。
デジタルの作業が好きならかまいませんが、パソコンに向かっていて疲れるなら、アナログに切り替えるのも1つの方法です。
写真に関する過去記事もどうぞ
古い写真を整理するとき、残す写真を選ぶ基準。箱にまとめて入れてます。
撮る必要のない写真まで撮っていませんか? 写真を撮りすぎる問題について。
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今回は書きませんでしたが、思い出は心の中にあることについて、再度考えてください。
こんな記事を読みながら⇒大事だと思っているだけで実は違う。思い出の品に執着しない方法。
私は娘の写真はそんなに持っていませんが、たとえ、写真が全部なくなっても、娘のことは決して忘れません。記憶喪失や認知症にならない限り。
さらに、こちらの記事に書いた、小説『二十四の瞳』に出てくる写真の話も読んでください⇒古い手紙を捨てる決心をしたら、今の生活に意識が向いた。
たくさん写真を残せばいいというわけでもないことに、気づくかもしれません。