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日本のことは、よくわかりませんが、新型コロナウイルスの感染が欧米に広がってから、ニュース番組で扱うトピックは、ほぼこればかりです。
自分の身やコミュニティにかかわることなので、チェックしないわけにはいきません。
そこで、連日、ニュースを、見たり、聞いたり、読んだりしていますが、こうしたニュースを消費しすぎると気持ちが落ち着きません。
このようなときに、心の平安を保つために私が心がけていることを7つ紹介します。
心が乱れやすい方は参考にしてください。
1.ニュースを見すぎない
いま、ニュースはケーブルテレビやYouTubeで、24時間、発信されています。
SNSもそうですね。
ニュースを見ようと思えば、1日中見られるのですが、節度を持ってニュースというコンテンツを消費するよう心がけています。
特に、映像はインパクトが強いし、ある1点を強調した映像が使われていることもあるので、注意したほうがいいです。
私は、ふだん、ニュースはポッドキャストで聞いていて、時間があったら、インターネットで新聞のサイトを見たり、YouTubeを見たりしています。
しかし、新型コロナウイルスが話題になるようになってから、YouTubeでニュースを見ることが増えました。
最近は、「こんなん、見てると切りがないし、仕事をする時間がなくなる」と、ニュースを見すぎないようにしていますが、最初のうちはどんどん見てしまう状況に陥っていました。
私の印象では、聞いたり、読んだりして情報を得るより、映像を見ているだけのほうが、ずっと簡単で、何も考えず(批判的な思考をせず)、どんどん見てしまいます。
映像は刺激が強いので、「楽ちんだ…」と思いつつ、たくさん見ると、脳が疲れます。目や耳は完全に疲れていますね。
映像だとわかりやすいし、YouTubeにはためになるコンテンツも多いですが、映像の消費はさらに気をつけたほうがいいでしょう。
2.消費するコンテンツを厳選する
新型コロナウイルスに関するニュースはいろいろな媒体が伝えていますが、信頼できる媒体を少数、選んで、最低限の情報を入手し、あれこれ見ないほうがいいと思います。
現在私は、カナダ政府のサイト、自分が住んでいる州のサイト、地元の新聞のサイト、YouTubeで見られる国内ニュース(22分)、日本の総領事館から来るメールを中心に見ていて、基本的な事実や数字だけをチェックするようにしています。
地元の新聞のサイトは、無料ユーザーは月に9本しか記事を読めませんが、COVID-19に関する情報をどんどんアップデートする記事があり、これしか読んでいないので、ふつうにチェックできています。
この記事をブックマークバーに入れ、毎朝アクセスすると、いちばん最初に最新の情報が9つぐらい箇条書きされているので、それを読んでいます。
日本のニュースは、「NHK ニュース・防災」というアプリで、たまに見ています。このアプリのニュースは、必要最低限しか書いてないので、いいと思います。
SNSは、もともとほとんど使っていないので、何も見ていませんが、それがかえってよかった、と感じています。
YouTubeもそうですが、ニュースサイトでも、コメントが出ているところは、コメントを読んで、時間を無駄にするので、そのような媒体は避けています。コメントは読んでるとおもしろいですが。
3.事実と憶測をごっちゃにしない
ニュースでは、まだそうだと証明されていない事柄について、「◯◯かもしれない」と伝えるものがあります。
この薬がきくかもしれない、こういう人は感染しない、など、真偽が定かでないニュースもたくさんあります。
このようなニュースは、「ほ~、そうなんだ」と思うぐらいにして、あまり真剣に受け止めないようにしています。
トイレットペーパーの買い占めが起きたのは、「トイレットペーパーがなくなるかもしれない」という憶測がベースの情報に、大勢の人が反応したからです。
なぜ、韓国は封じ込めに成功したのか、なぜ、ドイツは死者が少ないのか、なぜ、イタリア、スペイン、ニューヨークはあんなに感染が広がったのか、など、さまざまなニュースがありますが、このウイルスは、いま、まさに、世界で感染がひろがっている最中だから、まだ、そういう分析はできないと思います。
話のネタとしてはおもしろいかもしれませんが、仮に、韓国が封じ込めに成功した理由がわかったとしても、いますぐ、他の国がその真似をすることはできません。
憶測記事にふりまわされると消耗します。事実にフォーカスしたほうがいいと思います。
まあ、事実といっても、その背後にいろいろな事情が隠されていますが、憶測にふりまわされるよりはましです。
冷静に考えるには?⇒論理的かつ批判的に考える7つの方法。ロジカルシンキングはライフスキル。
4.日々のルーティンを継続する
外出や移動の制限があり、できないことがあっても、できることに意識を向け、日々のルーティンを継続するようにしています。
私は、ふだん家で仕事をしているから、外出や移動を制限されても、たいしてショックはありません。
街中の店に買い物に行く回数は減りました(最後に行ったのは3月11日)。オンラインで食品を注文するタイミング(2~3週間に1回)は変わっていませんが、気持ち多めに買っています。
ふだん1回、75ドルぐらい買うところ、前回は、100ドルちょっと買いました。
通常は、前日の夜の8時までにオーダーすると、翌日の夕方に届けてくれますが、いまは、注文が殺到しているため、ちょっと余裕を見て注文する必要があります。
そうした変化があるぐらいで、あとは、わりと通常運転です。
いきなり失業した、テレワークになった、子どもがずっと家にいるようになった、という人は大きな変化があるかもしれません。私の娘(大学4年)は、オンライン授業になり、成績の評価法も変わったので、とまどうことが多いようです。
そういう人は、状況に合わせて、新たにルーティンを作り、それにそって生活したほうが疲れません。
新しいルーティンの中に、以前からやっていた「いつもやっていること」を混ぜるといいと思います。
以前、こちらの記事で、歌手のリンダ・ロンシュタットのエピソードを紹介したことがあります⇒新生活が怖いあなたへ。環境の変化にうまく対応する12の方法。
同じことを、また書くと、リンダは、ツアー先に、ふだん家で使っているコスメや飾り物を持参し、ホテルに置いて、自分の家にいるような気分になっていました。
そうやって、自分らしさを失わないようにしていたのです。
リンダは全盛期はものすごい売れっ子であり、また恋多き女性と言われていましたが、大きなスキャンダルはないし、薬物やアルコールにかかわる問題も起こしたことがありません。
自分の軸みたいなものを大事にしたからではなかろうか、と私は考えています。
自分の生活の軸は、ルーティンにあると私は考えており、ルーティンを大事にすることはとても重要だと思います。
ルーティンのメリット⇒ルーティン:習慣、練習、儀式の思いがけないパワー(TED)
5.決まった時間に睡眠をしっかりとる
夜寝る時間と朝起きる時間を決めて、しっかり睡眠をとるようにしています。
免疫をあげたかったら寝るのが一番なので、この時期、しっかり寝ることは、理にかなっています。
免疫をアップしたいなら⇒免疫力をあげる4つのシンプルな生活習慣。サプリより食べ物がいい。
寝る時間や起きる時間を決めると、生活が大きく乱れないので、いきなり家にいることが多くなった人は、時間を決めて睡眠をとるといいでしょう。
自宅待機になると、夜遅く寝て、朝遅く起きる、1日中、パジャマ、1日中、スマホやYouTube、1日中、テレビ、1日中ゲーム、みたいになる人がいます。
子どもは大丈夫だと思います。学校の先生が課題を出しますから。
ところが、大学生や大人は、「もう子どもじゃない。自主的に自分を律することができるはずだ」と思われていて、誰も管理してくれないので、生活が大きく乱れることがあります。
夜、寝る時間を決めてしまうと、ダラダラとテレビを見ることを防げます。
6.欲張らない
YouTubeやSNSで、ニュースや最新情報をたくさんチェックしてしまうのは、欲張る現象だと思います。
1つ見てやめておけばいいのに、もっといろいろ知りたい、とどんどん見てしまうのです。
ですが、そんなに欲張らなくてもいい、と私は思っています(というか、自戒しています)。
3週間ぐらい、毎日、国内ニュースを見ていますが、基本的に、言っていることは同じです。
(確認できた)感染者が増えた
死者が増えた
老人ホームで感染が広がっている
家にいてください(ステイホーム!)
必要不可欠じゃない外出はしないでください
やむおえず、外に出るなら、人とのあいだを2メートルあけてください
国外から帰ってきたら2週間自己隔離してください、守らないと罰金です、逮捕です
政府はこれだけ経済的援助をします
現場では防護具が足りません
どことどこで、ワクチンや薬の開発を急いでいます
世界のあそことここで、壊滅的な状況です
株価がこれだけ下がりました
国民は、これだけ失業しました
今後、経済は悪化の一途です
こんな感じです。
ちょっと前までは、「店にお客さんが来なくて、売上がありません」といった話もありましたが、今や、生きるのにどうしても必要ではない店や施設はみな閉まっているので、最近はあまりでてきません。
感染して治った人へのインタビューもありますが、人が変わってもだいたい同じことを言っています。
「2度とかかりたくない、2週間高熱が続いた、咳が続いた、息苦しかった、一人ぼっちで寂しかった、私はふつうに健康だった、これが軽症とは思わない」などなど。
亡くなった方についての報道もだいたい同じで、家族の、「突然、死んで悲しい、去年のあの時は、あんなに元気だったのに、病院に行くこともできなかった、ショックだ、葬式はオンラインだし、しっかり見送ってあげることもできない」、こんな言葉が続きます。
もちろん、1人1人にかけがえのない人生があって、それがCOVID-19によって絶たれてしまったのはとても残念なことだし、悲しいことです。
しかし、そうした事象の報道を、だらだら見ていると、肝心の自分の人生を生きるのに使うリソースがなくなります。
そこで、私は、最低限必要な情報だけをチェックするよう、心がけています。
7.マインドフルネス
最後は、マインドフルネスです。
マインドフルネスは、いま、自分がやっていることに意識を向けることです。
すぎてしまったことをくやんだり、これから起こるかどうかわからないことを心配しすぎず、いま、この時、きょう1日を充実させるよう心がけています。
いまの充実を心がけると、不安や心配にふりまわされることがありません。
マインドフルネスについては、過去記事にたくさん書いています。
マインドフルネスで実現する。今この瞬間を生きて幸せになる4つの方法。
落ち着いて、注意を向けて、ありがとうと言う、その方法(TED)
マインドフルネスのパワー:いつもやっていることが育つ(TED)
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世の中が騒然としているときに、心の平安を保つ工夫を紹介しました。
特に、ニュースは消費しすぎないほうがいいと思います。
人間は人の行動に影響を受けます。
ミラーニューロン(他人の行動を見ているとき、それを自分がやっているかのように感じる神経細胞、人の経験をあたかも自分の経験のように思う)があるせいか、誰かが不安だと、それが周囲の人に伝染して、みなが不安になります。
そういう不安の連鎖にはまらないようにすれば、もっと落ち着いた気分で暮らせるでしょう。
気分が落ち着けば、より適正な行動をとれるのではないでしょうか?