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もう使わないけど、行き先のない物(特にハンカチ)を捨てられずにいます。どうしたら、勇気を出して捨てられますか?
この質問に回答します。
不用品を捨てるのに、そこまで勇気は必要ないと思いますが、慣れないことをするときは、誰でも恐怖を感じますね。
まず、メールをシェアします。うらんさんからです。
ハンカチの行き先がありません
件名:手放すものの行き先
いつも色々参考にさせていただいております。
おかげさまでやっと抵抗なく処分できるようになってきました。
ですが、昭和一桁の親に育てられ、なかなかほしいものが手に入らない時代を生きてきたので、もはや必要ないと思ってもなかなか捨てることには勇気がいります。
この頃やっと私の住む地域も洋服を資源ごみとして回収してくれるようになったので、罪悪感なく処分できるようになったのですが、今困っているものがハンカチです。
ハンカチが山のようにあります。
未使用のものはフリマとかに出せますが、ほとんどが一度は使ったものなので、人にあげるわけにもいかず、資源ごみにもならず、他の使い道もなく(掃除に使って捨てるというのもいやなのです)どうしたらいいかわからない山が…。
他にもいろいろ、もう処分しようと思っても行先がないもの、捨てれずにいます。
勇気を出して手放せる方法を教えてください。
うらんさん、こんにちは。メールありがとうございます。
うらんさんは、2年前に、「昔、ミスタードーナツで弁当箱を集めていた」というメールをくださった方ですね。
そのメールでは、断捨離歴10年の還暦パートタイマー主婦と自己紹介されていました。
弁当箱の話⇒私、今度こそ、本当に家の中を片付けます!(読者の断捨離決意表明)私、今度こそ、本当に家の中を片付けます!(読者の断捨離決意表明)
不用品をだんだん捨てられるようになってよかったです。
今回は、「行き先がないと思っているだけで実はある」ということと、勇気を出すコツを4つお伝えします。
行き先がない、は単なる思い込み
きのうも書いたのですが、物の処分方法は4つしかありません。
自分で使う、ゆずる、売る、捨てる、この4つです。4つのうちのどれもやらない物は死蔵品になります。
きのうの記事⇒海外旅行で余った外国のお金の使いみち、6つの方法。海外旅行で余った外国のお金の使いみち、6つの方法。
こちらもお読みください⇒断捨離初心者のための上手な不用品の処分の方法、モノの捨て方
ハンカチの山をなくすために、できそうなことはないか、方法(行き先)を考えて紙に書き出してください。紙を4つに折って、それぞれの方法について、書き出すと思います。
書き出せたら、できそうなことを実行に移せば、ハンカチの山はなくなります。
このとき、自分の思い込みにはまらないように気をつけてください。
うらんさんは、掃除に使って捨てるのはいやだし、手放すときに、罪悪感を感じるのもいやだ、とメールに書かれています。
つまり、ご自身で捨てるハードルをあげています。
「掃除に使ってもいいし、罪悪感を感じてもべつにいい」と思えば、処分する選択肢が増えます。
掃除に使って捨てることに何の問題があるでしょうか?
そりゃあ、ハンカチはハンカチとして使ったほうがいいとは思いますが、今は、ハンカチとしては活躍しておらず、ガラクタの山となっているのです。
ガラクタの山となって何年たっているか知りませんが、死蔵品にしているぐらいなら、掃除に使ったほうがましだと私は思います。
ですが、うらんさんは、筆子ではないため、私が、こう書いても、「掃除に使うのはいやだし、手放すとき罪悪感を感じるのもいやだ」という気持ちは変えないでしょう。
すると、売るかゆずるかになりますが、ここでも、うらんさんは、「新品じゃないから、フリマなどでは売れない」という思い込みによって、捨てるハードルをあげています。
べつに新品じゃなくても、フリマで売れますし、寄付することもできます。
つまり、「行き先がない」というのは、うらんさんが、自分でそう思っているだけであり、できないことにばかり意識を向けるのをやめれば、処分する方法はたくさんあるのです。
ハンカチなんて、ただの布切れですから、リメイクするのが簡単です。今なら、マスクを作って、自治体に寄付すると喜ばれると思います。
次に、勇気を出す方法を書きます。
居心地悪さを受け入れる
勇気とは、困難や危険を恐れない心、と辞書にあります。
捨てるのが怖い、捨てるとき罪悪感を感じたくない、不安になりたくない、後悔したくない、自分の失敗を認めたくない、居心地悪い気持ちになりたくない。めんどくさいことや嫌なことはやりたくない、私は、楽しく、ハッピーに捨てたいの。
こう思っていると、捨てられません。
「多少の居心地悪さは受け入れよう」と思えば捨てられます。
うらんさんのブログの記事をいくつか拝見したところ、「きょうはこんなことして、あんなものを食べて、楽しかった。毎日こうだといいな~」という記事が多いと感じました。
ハッピーなのはいいことですが、喜びや楽しさは、苦しみや悲しさがあるからこそ生まれる、とお伝えしたいです。
人間は病気になったり、いつか死んだりするから、それも理不尽に死ぬから、一生が、大事なものに思えるわけです。
何のつらさも苦しみもなく、毎日楽なことばかりで、年もとらないし、いつまでも死なない。そんな人生は、楽しくもないし、大事でもありません。
死があるから命が輝き、闇があるから、光輝く時があります。つまり、相反するものが2つセットになっています。
人生の質をあげるために、居心地悪さを疎外するのではなく、受け入れることが必要だと思います。
あえて居心地悪い気持ちになろうとすると、そこまで捨てるのが怖くなくなるでしょう。
居心地悪さについて⇒不安な心(ヴァルネラビリティ)に秘められたパワー:ブレネー・ブラウン(TED)
恐怖と向き合う
なぜ、私はハンカチや靴下を捨てるのに、勇気が必要だと思っているのか?
私は何を恐れているのか?
自分が感じている恐怖を明らかにして、本当に恐れるべきことなのか、恐れるに足ることなのか考えてください。
うらんさん、もしハンカチを捨てないといったいどんな恐ろしいことが起きるんですか?
タオルが捨てられない、という人と同じ心境でしょうか? ⇒ 私がタオルをためこむ理由(前編)私がタオルをためこむ理由(前編)
「ある日、大量にハンカチが必要なときが来るから、今捨てるとまずい」とは思ってはいないでしょう。ハンカチを補充するのは簡単ですから。店になくても、古布を裂けばハンカチになります。
では、ハンカチを買うのに使ったお金がもったいなくて捨てられないのでしょうか?
それについては、埋没費用は回収できない、と納得することで、前に進めます。⇒ 高かったから断捨離できない? 埋没費用はどのみち回収できません高かったから断捨離できない? 埋没費用はどのみち回収できません
なぜ、ハンカチその他が捨てられないのか、本当の理由を見つけてください。
自分が感じている恐怖は、自分の思い込みのせいで生まれているだけだ、と気づくかもしれません。
今すぐ捨てたい根拠のない思い込み:10の認知のゆがみ、その1
とにかく捨ててみる
恐ろしいと思っていることをやるとき、人は、恐ろしいけど、とにかく前に踏み出して、それでもまだ怖いけど、また一歩進む、という行動をしていると思います。
つまり、恐れながらも、前に進んでいるのです。
まず、勇気を出そうとして、ちゃんと勇気が出たから、行動する、というわけではありません。行動しながらも、勇気をだしている、または、行動するから、少しずつ勇気もでる、そんな感じではないでしょうか?
ベテランの役者さんでも、舞台に立つ前は毎回怖いと言いますよね? 怖いけど、それでも、舞台に立つ。その繰り返しです。そうやって繰り返していくうちに、芸が磨かれていきます。
えいやっとハンカチを1枚捨てて、次のハンカチを捨てるときも、また怖くて、またえいやっと勇気を出す必要があるかもしれません。
しかし、そうやって捨てているうちに、だんだん捨てるのがうまくなるし、恐怖に打ち震えなくても(つまり、さほど勇気を出さなくても)捨てられるようになっていくと思います。
「勇気が出たら捨てよう」と考えるのではなく、勇気が出ようが出まいが、とにかく捨てることを私はおすすめします。
悲しみながらも前に進む話⇒危機を乗り越える人(レジリアントな人)の3つの秘密(TED)
マインドフルネスを心がける
最後に、いまの暮らしを大切にするマインドフルネスをおすすめします。
マインドフルネスとは?⇒マインドフルネスで実現する。今この瞬間を生きて幸せになる4つの方法。
すでに起きてしまった、もう変えることができない過去の買い物にこだわり、「ハンカチに払ったお金がもったいないから、捨てられないのよね」と思うのではなく、
「これを捨てちゃうと、この先、必要になるかもしれないのよね」と先のことを心配するのではなく、
いまの自分の気持ちが充実する道を選んでください。
ガラクタがいっぱいあると、あまり毎日が楽しくありません。
お金を出して買ったのに使うことができていない、掃除しなきゃならない、まだまだたくさんある、捨てても捨てても終わらない、邪魔だ、うんざりだ。
そんな気持ちになっているのですから。
いま、スッキリするためには、ガラクタを捨てなければならないのです。
具体的な物の捨て方は本にも書いていますし、過去記事にもたくさんあります⇒まとめのまとめ:捨てるコツをぎゅっと詰め込みました。
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行き先のないものを勇気を出して捨てる方法をお伝えしました。
結局のところ、自分の考え方(マインドセット)次第です。
どんなにきれいでかわいいハンカチでも、使っていなかったら、持っていないのと同じこと。
このさい自分がどう感じるか(罪悪感を感じたくない、捨てて満足感や達成感を感じたい、とか)はおいといて、ちゃんと使ってくれる人に手渡そう。資源を有効活用する道を選ぼう。
こう考えれば、捨てることができると思います。