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歯の治療ですっかり気持ちが落ち込んでいる読者の方から、「どうしたら前向きになれるのか?」という相談メールをいただきました。
今回はこの質問に応えて強い自分になる考え方をお伝えします。
質問を下さった方はたまたま歯のトラブルですが、人生におけるほかのこと、自分にとってのピンチ、困難なことにも対応できるやり方です。
ではまずメールをシェアします。白うさぎさんよりいただきました。
入れ歯にしたあとのことが心配でよく眠れません
件名:インプラント
私は、筆子さんと同じ年です。
今年初めに右上奥歯を2本抜歯しました。上顎のインプラントは、日本では成功率も低いので、入れ歯にします。
それで、気持ちが落ち込んでしまって、食欲もなく、よく眠れず、体重は減るばかり…入れ歯にしたら、よい歯もどんどん減っていくことばかり考えてしまいます。
自分でも、まだ、なってもいないことをクヨクヨ考えてどうするの。。と、思うのですが、日本には、歯科医院が乱立しています。しかも、何台も受診台をならべ流れ作業のように治療をしていきます。
自分が信頼できる歯科医に会うのは稀で奇跡としか言いようがないのが、日本の歯科医事情です。
だから、筆子さんが羨ましいです。
専門分野に長けた医師から安心して治療を受けられるから。
日本に帰って受けるなんて、ナンセンスですよ。根管治療が成功する確率だって、日本では低い。何を書きたいのかわからなくなってきましたが、どう考えてら、前向きになれるのか……まあ、慰めてほしいだけ…です。
白うさぎさん、メールありがとうございました。
抜歯は終わって、これから入れ歯を入れるところでしょうか。入れ歯にもいろいろありますが、高性能な入れ歯をつければ、大丈夫じゃないでしょうか?
両隣の歯にバネをかけて入れ歯を支えるので、その歯に負担はかかるかもしれませんが、入れ歯を入れる段階で、ほかの歯や歯茎の状況、アゴをチェックすると思うので心配ないのでは?
とはいえ、歯の治療はストレスですね。
以前も、歯の記事を読んでいたら泣いてしまった、というメールをいただいたことがあります。こちらで紹介⇒捨てる捨てないでさんざん迷って捨てたあとの心境がこれ。 4つめのお便りです。
抜歯をしてショックを受けた、というメールももらっています⇒見たくなかったものに向き合って片付けをしたら、断捨離で心が整うことを実感。 2つめのお便りです。
また、こういう治療をしたほうがいい、というご意見もたくさんいただきます。ある読者から、日本で治療したほうがいい、とアドバイスされたので、こちらに追記しました⇒歯に関する記事のまとめ:歯肉炎、根管治療、そしてインプラント体験。
歯の治療で気分が落ち込む人は多いようです。こんなふうに考えると前向きでいられると思います。
1.客観的に状況を検証する
今は当事者意識にどっぷり浸かり、いろいろの先のことが心配で、どーんと気分が落ち込んでいるかもしれません。ショックを受けたり、うつうつとするのは当然のことです。
とりあえず、ガーンと来て、ひとしきり泣いたり、布団をかぶって寝たりしたあとは、一歩下がって、状況を客観的に見るようにしてください。
はたしてそれはこの世の終わりなのでしょうか?
必要以上に事実を大げさにとらえていたりはしないでしょうか?
物ごとをすごく大げさに、悪いほうへ、悪いほうへ考える人がいますが、これは不幸への直行便です。無理に明るくなる必要もありませんが、もう少しニュートラルに受け取るようにしてください。
関連記事もどうぞ⇒あなたの毎日が暗い理由はこれだ。不幸な人の10の特徴。
2.今を生きる
白うさぎさんは、たぶん歯の記事しか読んでおられないと思いますが、私はよく、「今、この瞬間」とか「今日のいろいろ」に意識を向けることをおすすめしています。
今日という日は今日が終わると、もうやり直しはできません。人生や人の命は、時間で構成されています。つまり、時間こそが命である、と言えます。
そう考えると、時間はとても大切なものですよね?
その大切な時間を、これから起きるかどうかわからないことを取り越し苦労したり、もう過ぎてしまったことを悔やんで暗い気持ちで過ごすのは、とてももったいないことです。
できれば、今、この瞬間を楽しんだほうが、命が輝きます。
よって、こちらの記事をお読みになり、今にフォーカスするようにしてください⇒マインドフルネスで実現する。今この瞬間を生きて幸せになる4つの方法。
3.自分のコントロールできることに意識を向ける
先のことを思いやってうじうじ考えるより、今、自分ができることをやってください。
入れ歯治療が心配なら、こんなことをするといいでしょう。
・自費で高性能の入れ歯を入れてくれる歯科医院を探す
・入れ歯の前後の歯を守るために、自分でできることについてリサーチする
・これから受ける治療の結果を最善なものにするために、自分は何をしたらいいのか調べる
つまりただ闇雲に心配するのではなく、事態を好転させるために、自分でできることを自分で行う態度を持つのです。
「筆子さんが羨ましいです」と思っていても、何の解決にもなりません。
確かに、日本には歯科医院が乱立しているらしいです。一説によると、歯医者はコンビニよりも多いそうですが、そのおかげで、治療を待たされるということはないですよね?
また、国民皆保険制度があるから、虫歯になっても歯周病になってもとても安いお金で治療できます。
いいところもあるわけです。
断捨離に関しても、「筆子さんは捨てやすい状況にいるから羨ましい」というメールをもらいます。
この点についてはこちらの記事のおしまいの方に書きました⇒ダンボール47箱の不用品を寄付した話:ミニマリストへの道(82)
人を羨ましがっている時点で不幸から遠ざかります。
憧れたり目標にするのはいいと思いますが、本当に羨ましいなら、そうなれるように、自分の力の及ぶ範囲で努力してください。
嫉妬の解消法⇒妬みやひがみ、嫉妬の気持ちを解消する現実的な7つの方法
日本の歯科治療が不満なら、カナダに移住するという手だってあります。実際、東日本大震災がきっかけでカナダに移住した人は1人や2人ではありません。
移住する気持ちがないなら、今自分ができることをがんばり、さらに4番の方法を試してください。
4.自分が持っているものにフォーカス
ピンチに陥って最悪な事態になり、どんどん気分が落ち込むときは、自分がすでに持っているものに焦点をあててください。
悪いところばかり見るのではなく、良いことに意識を向けるのです。感謝する、とも言えます。
生きているといろいろ大変なことがあります。
子供関係の悩みはつきないものです。子供がいじめられる、逆に、いじめに加担している、登校拒否だ。どれも大変な問題ですが、子供がいるからこそ生じる問題です。
子供がいて、中学生になるまで成長してくれてすごくありがたいですよね。
こんなふうに考えてください。
白うさぎさんは、2本抜歯しましたが、まだ歯でよかったじゃないですか。これが目を2つ失っていたら、どんなことになっていたでしょうか?
歯は大事ですが、歯の施術に失敗しても命には関わりません。人間には、脳、心臓、肝臓、肺といったもっと大事な臓器があります。
悪くなったのが歯でよかったですよ。
感謝するといいことがいっぱいある⇒幸せになる最強の方法、感謝する気持ちがうむ7つの効果。
5.ピンチはチャンス
ピンチはチャンス、とよく言いますが、悪いことは、自分がさらに成長できたり、事態を改善できるチャンスでもあります。
たとえば、地震ですべてを失ってしまったら、人生をリセットするチャンスです。
私は歯を3本インプラントすることになり、心身はもちろん、経済的にもダメージを受けました。ですが、以前より口腔内の健康に気を配るようになり、歯がもっとひどくなるのを防ぐ生活習慣を身につけました。
今でも治療待ちの歯はあり、詰め物がいっぱいなので一生メンテナンスが続くと思います。
そんな私ですから、インプラントがきっかけで、歯の健康について考えたり、歯周病について調べたりすることができてよかったと考えています。
物ごとは何にでも両面があります。
プラスがあればマイナスがある。
何かを手に入れたら、その裏で必ず何かを失っています。
最悪なことは大きなマイナスですから、その裏にすごく大きなプラスがあるはずなのです。
これをチャンスだと思ってください。
6.心配ごとの8割は起こらない
2本抜歯したぐらいで、夜も眠れず、体重が減ってしまう白うさぎさんは、どちらかというと心配性なほうだと思います。
これまでも、いろいろ先回りして心配してきたことがあったのではないですか?
そして、その心配ごと、実際に起きましたか?どのぐらいの確率で起きましたか?
心配性の人はああでもないこうでもない、とたくさんのことを心配しますが、その8割は起こらない、と言えます。
これはアメリカのミシガン大学がやった調査からわかった数字です。
似たような研究はたくさんあって、心配ごとの85%~90%は起きない、と言う専門家もいます。
アール・ナイチンゲール(Earl Nightingale 1921-1989)というアメリカの実業家で自己啓発の専門家によれば、自分が心配していることの中で、起こる可能性があるのは8%だけだそうです。
彼によれば、自分が今いろいろ心配していることが100%だとすると、内訳はこうなります。
40%:絶対起きない将来のこと
30%:もう取り返しのつかない過去のこと
12%:考えてもしかたがない健康に関する心配
10%:小さなどうでもいい心配
8%:起こりそうな、正当な心配
どうやってこの数字を出したか知りませんが、私(心配性です)の過去の「心配歴」を考えてみても、心配していたことがまともに起きたことって1つもありません。
むしろ、実際に起きた悲惨なことは、自分では特に心配した自覚のないことばかりです。
心配のほとんどは実現しなかったのです。
心配の10~20%は心配に足る心配と言えそうですが、それならば、事前にある程度手を打てばいいのです。
7.最悪の事態を想定しておく
心配ごとのほとんどは起こらない、という現実がありますが、その一方で人生にはいろいろ困難なことがあるのも事実です。
ピンチは、全く心配していなかったところからヒョイと足元をすくうのです。
本当に心配したほうがいい心配は、人はあまりしないのかもしれません。
地震にしても、日本に住んでいる限り、大きな地震が来ることは、地震学者の研究でしっかりわかっています。それなのに、家の中に物を溜め込んでいる人はたくさんいるし、政府は原発事業を進めてきました。
そこで、真に心配性な人は、先に最悪のシナリオを考えておくと心の準備ができていいと思います。これをプレモータム (pre-mortem 事前検死、死亡前死亡分析)といいます。
白うさぎさんも、入れ歯をしたせいで、両隣の歯の抜歯が起き、その両隣の歯も抜くことになり、上の歯は全部なくなる状態を考えてみてください。
そうなったとき、いったい何が起こるでしょうか?
上だけ総入れ歯をすることになるでしょう。でも、命は取られません。
最悪のシナリオを考えておくやり方はこの動画を参考にしてください⇒ストレスでいっぱいのとき、冷静でいる方法(TED)
心を強くするためにこんな記事も書いています。
ポジティブな人になる秘訣⇒ネガティブ思考を克服し、前向きな人になる5つの簡単な方法。
どんなつらいことにも負けない人になる方法⇒強い心を持つ3つの方法。考え方の悪習慣を手放せばメンタルを強くできる(TED)
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50歳過ぎて、身体のあちこちにガタが来ると、ショックを受ける人は多いですね。
気持ち的にはまだ30歳~40歳のころと何も変わっていないので心の準備ができていないのです。
しかし、細胞は毎日少しずつ衰えていくので、歯の1本や2本、抜くのは仕方がないかもしれません。それはそれとして、潔く現実を受け止め、前向きに生きる選択をすることをおすすめします。
今日はあなたの一番若い日です。