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身の丈に合った暮らしとは、無理をせず、分相応に暮らすこと。
それは、なんだか、消極的な生き方のように思えるかもしれません。
けれども、分相応に暮らすためには、自分という人間を深く知り、受け入れ、大事にする必要があります。
流されて生きているだけでは、身の丈に合った暮らしはできません。身の丈に合った暮らしとは、意外に積極的で果敢な生き方なのです。
きょうは、私の思う身の丈の合った暮らしする方法を3つお伝えします。
1.自分らしさを大事にする
身の丈にあった生活は、自分らしさを大事にする生き方です。
自分の身の丈に合った暮らしをするのですから、「他人の身の丈なんて関係ない、私はこれでいくんだ、だって、私は私じゃん?」という態度が望まれます。
大事なのは、自分がどう思うか、であり、他人がどう思うか、ではありません。
「#身の丈にあった暮らし」からの脱却
インスタグラムでは、「身の丈に合った暮らし」というハッシュタグ(投稿をカテゴライズするときにつけるキーワード)のもと、いろいろな写真がのっています。
部屋の様子はなんとなく北欧風でシンプル。小物もそんな感じです。
1日、1個ぐらい物を捨てていたり、小銭を貯金したりして、ゆるめの断捨離や節約をやっています(物はそれなりにある)。突っ張り棒や100均雑貨を利用した収納アイデアも見られます。
おいしそうな手作り料理が並ぶけど、あくまで家事はがんばりすぎず、楽しくやりたい、といった雰囲気がかもしだされています。
私も子供が赤ん坊だった頃、こういう「丁寧な生活」っていいかも、真似しようと思っていた時期がありました。
栗原はるみの「すてきレシピ」や「天然生活」という雑誌をじーっと見ていました。
その頃の話⇒『天然生活』にあこがれながらも、捨てる道を選んだ理由とは?ミニマリストへの道(11)
昔はSNSがなかったから、雑誌を真似て、インスタがなかったから、ブログに作ったお菓子の写真などをのせていました。
けれどもやっているうちに、「確かに私は家にいるのが好きだが、ちまちま家事を楽しむほど家事は好きじゃない。料理だって大嫌いだ。
収納の工夫するぐらいならみんな捨てたい。私は、やりたいことはとことんやりたいが、やりたくないことは全くやりたくない」と気づきました。
その後、不用品をたくさん捨てて、最低限の家事でまわるように、自分なりに工夫しました。いまも、だいたいその線で生きています。
「丁寧な暮らし」が本当に自分の求めているものならやればいいのですが、外にがんがん出る暮らしや、大雑把な暮らしのほうが好きなら、そちらを追求するべきです。
身の丈に合った暮らしとは、自分に正直な暮らし、自分の価値観を大事にする暮らしではないでしょうか?
自分の価値観に合う生活をする方法⇒自分の価値観に沿った暮らしをするには?:心を満たす方法(その2)
2.収入の範囲内で暮らす
身の丈に合った生活とは、ふつう、自分の収入の範囲内で暮らすことをいいます。
いまは、クレジットカードがあり、昔に比べて借金が簡単なのもあり、収入を越えて生活する人が増えてきました。まあ、「収入以内で暮らすんだよ」なんて学校では教えませんし、政府はもちろん、メディアでも、この点はあまり強調されません。
少しでもたくさん買ってもらったほうが好都合だ、と考えている人が多いからです。
家庭でしっかり金銭教育を受けていないと、大学生ぐらいから、むちゃなお金の使い方をするようになります。
それも、自分がこれを欲しいから、必要だから、というより、友人が持っていたから、これを持っていると、素敵だと思われるから、仲間だと思われるから、という、他人目線な理由による買い物をします。
必要なかった物をたくさん買ってしまうと、部屋には不用品があふれます。
これは、他人の丈に合わせた生活です。
身の丈に合わせるためには、まず自分の身の丈を知る必要があります。
収入がいくらぐらいあり、生活にいくらぐらい必要か、という数字が身の丈です。
「分相応に暮らしたい」と言いながら、この数字を全く把握していない人がたくさんいます。私もそうでした。
「節約して、小さく暮らしたほうがいいよね、そのうち何かいいことがあって、お金が増えるといいな」とぼんやり思うだけで、ずっとどんぶり勘定でした。
数字を調べるのは、めんどくさいし、貯金がない現実に直面するのも恐ろしい、数字調べたって、増えないし、と思っていたからです。
けれども、実際は、現状をしっかり知ったほうが不安がなくなります。
人は、わからないものに対して、不安をいだきますから。
お金の流れを調べたとき、「やはり、私は、これからもどんどん暮らしを小さくしていこう。夫は頼りにならないから、自分でお金を作る方法も考えなくちゃ」と思いました。
現状を知ってはじめて、改善点や工夫すべきところが見つかります。
身の丈にあった暮らしは、自分の収入、支出、手残りを把握することから始まります。
どんぶり勘定の人におすすめするオーソドックスな身の丈把握法⇒お金を貯めるのが苦手な人が、今度こそ貯金できる人になる5つのステップ。
お金の問題に向き合ったことがない人はこちらもどうぞ⇒経済的に豊かになる5つのシンプルなお金の原則(TED)
3.目的意識を持つ
目的がなくても生きていけますが、身の丈に合った生活をするためには、大なり小なり目的やゴールがあったほうが都合がいいです。
目的がないと方針が決まりません。方針が決まらないと、何をしていいのかわからなくなります。
いま、価値観が多様化しているため、行動の選択肢が多いし、さまざまなサービスや商品が大量に販売されているから、消費するものを決めるのも一苦労です。
何をしていいのかわからない人は、とりあえず、隣の人や友人の真似をしたり、流行にのってみたりします。
すると、1番の自分らしい生活からも、2番の収入の範囲内で暮らす生活からも、遠ざかるのです。
最悪の場合、見栄をはりすぎて、他人のふりをして暮らすことになるかもしれません⇒貯金できないのは見栄を張るから。よく見せようとすることの恐ろしさとは?
目的や到達したいところがあって、そちらに向かって少しずつ進んでいるという自覚があれば、外野の声にまどわされることも少ないでしょう。
マーク・ザッカーバーグの「世界中をつなげたい」みたいな、大きな目的(ミッション)でもいいですし、自分のスキルを活かせる仕事をする、という小規模な目的でもいいです。
私の、「今年は買わない年にする」みたいに、生活上の目的を作ってもいいです。
目的がピンと来ない人は、自分の人生のテーマを考えるといいんじゃないでしょうか?
私のテーマは、自分のニーズのシンプル化(欲張らないこと)です。
「目的や目標を考えなさい」と言われると、「どうせ、そんなの考えたって、実現しないから、考えるだけ無駄」という人がいます。
ですが、目的は達成することよりも、そこへ行くまでプロセスを踏んでいく、ということに意味があると思います。
目的がないと、漠然とした不安にかられ、「モア・イズ・ベター(物はあればあるほど幸せになる)」という、すっかり身についた考え方をもとに、行動してしまいます。
すると、「とりあえず、もらえる物はなんでももらっておこう」「買えるだけ買っておこう」「どんどん拡大していこう」と身の丈からはずれる生活に向かってしまうのです。
ちょっとした目的を考えるクセをつけるために、30日間チャレンジを始めてみてはどうでしょうか⇒人生を変えたいあなたに。30日間チャレンジのアイデア88選。
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今回は、私の思う、身の丈に合った暮らしをする方法をお伝えしました。
自分らしい暮らしを追求し、その良さがわかると、他人の自分らしさ(つまり、自分と違うところ)も尊重できるようになります。
すると異質なものに対して、もっと寛容になれます。
「自分とは違うけど、こういう生き方もありだな」と思えるようになるのです。
嫌悪感を感じたり、攻撃的な気持ちになることが減るので、ストレスも軽減します。