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雑貨をたくさん持っていて生活しにくい。でも、全部、すごくかわいくて、お気に入りだから、捨てられません。どうやって減らしたらいいでしょうか?
この質問に回答します。
まずメールを紹介しますね。
お便りが長いので最初と最後の部分だけ引用し、中盤は私が箇条書きします。
以前もメールをいただいたことがある、えむこさんからです。
全部かわいくて捨てられません
件名:以前はありがとうございました。無事引越しました!
先に買っていた家具や物だらけで生活がしにくいと相談した者です。
アドバイスいただいた
1.引越しまで我慢
2.捨てる
3.倉庫をさらに借りる
その後全て試しました。
最終的には減らしても生活しやすくなる程は減らせず、とにかく気分悪い中、耐えました。
そして引越したら全て片付くと思っていたのですが、実際は、1人暮らしなのに4LDKの全てのクローゼットが自分のもので埋まりました。
落ちつくまで4ヶ月以上かかり、半分位処分しました。
見える範囲はわりとスッキリ出来てますが、どこのクローゼットもパンパン。前後でしまってしまうと後ろの物がなんだか記憶出来ず。
物を半分減らしても未だにあれどこにいった? どこに置き場所決めたんだっけ? と分からなくなり探してるうちに部屋は散乱。
あるいは、見える範囲は片付いているのに、携帯どこいった?と家の中で携帯をよく見失います。
今も変わらず、失くし物しない様になる事が理想です。
買い物に関して
//// ここから内容を箇条書きします ////
.インテリアが好きなので、買い物はとても楽しいが、厳選して買っている。
・あるとき、1日100個ほど買ってしまい、2ヶ月の捨て活が相殺された。
・これ以後、買い物は控えているが、今月は置物を6個買い、服を12着購入した。
・昔に比べたら、買い物は7割ぐらい減った。
・今の生活を続けるとお金が足りなくなるので、もっと買わない生活にしたい。そうしないと貯金が尽きる。
・親には頼りたくないので、どうにか変わりたい。
洋服に関して
・クローゼットにきれいに収まる量にしたいが、全部かわいいため減らせない。
・週に1度、手持ちの服を全部着て、ときめくかチェックしているが、すべてときめくし、すべて、とてもかわいい。
・着ていると、人からほめられたり、「私もほしい、どこで買ったの?」と聞かれる。他人にどう見られるかは、気にしていないが、「他の人が真似したいほど、この服はかわいいんだ」、と再確認する
捨てること(捨て活)について
・仕事をしていないので、引越し後も、毎日、毎日減らせそうな物を探して処分した。月に、50個ぐらい減らせたとおもう。
・いまも、毎日、捨て活をしていて、何度もはじからはじまで物をチェックしているが、半分ぐらい減らしたあたりから、捨てる物がなくなった
・全部すごくかわいいし、気分があがるお気に入り。そんな時はどう減らせばよいか?
捨てる理由がほしい
///ここからはお便りの最後の部分です////
可愛いフクロウを沢山持ってますが、自分の中では三体位飾ってるのが可愛く見えるのですが、実際は選べなくて30体位います。
コレクターとは違うので可愛くないなと思えば要らないし、猫の可愛いオシャレな置物見つけた時も購入してしまい、フクロウが好きだけど、ほかにめちゃくちゃ可愛い物見つけたら、考えたり間は置きますが、たいてい購入して、その中で順位がつけられた場合は最下位を処分します。
ですが、今あるものは選び抜いた物たちなので、これ以上減らせません。
全て素敵でお気に入りで順位もつけられない場合どうやって減らしていけば良いでしょうか?
素敵なデザインなものは全てワクワクしますし、ランダムに選んで処分するとしたら、それは納得出来ない手放し方なので、ちゃんと、これはこうだから手放すと理由が欲しいんです。
じゃないと選べないし捨てられません。
クリスマスツリーも大好きで、色んな種類、大きめのが6体あります。
それぞれ素材や色が全然違っていてそれぞれ雰囲気があり選べず減らせません。
家電やキッチン用品は割と用途かぶるものはないのですが、小物等も同じ用途や、色違いどっちも可愛くて選べないという感じです。
えむこさん、お便りありがとうございます。
無事に引っ越しが終わってよかったです。がんばって、かなりたくさん捨てたようですね。
もうあと一息でスッキリ生活になると思います。
以下のことを試してください。
優先順位の見直し
前回いただいたお便りに、えむこさんはこう書いていました。
私は一番の夢が、大好きなインテリアに囲まれて暮らしたい。2番目に子供が欲しい。3番目に旦那が欲しい。な位、何よりインテリアが一番幸せを感じることなので、インテリアには妥協せずに生きたいのです。
前回のお便り⇒インテリアが趣味で、部屋も倉庫も物だらけで困っています。
これ、今も変わっていませんよね?
すでにえむこさんの家にはお気に入りの物たちがたくさんあります。
ただ、数が多すぎて、ゆったり暮らすにはほど遠い。
今の状態から理想に近づくには、数を減らすしかありません。
つまり、処分するしかないのですから、このさい、お気に入りだ、かわいい、ときめくなんてことはどうでもいい、と私は思います。
かわいかろうが、かわいくなかろうが、引っ越ししてから、使っていないものを、順番に捨てれば、片付きます。
どうしても残したいものだけ残す
えむこさんは、すべての物にときめくのですから、「ときめくか、ときめかないか?」で捨てる物を選ぶのではなく、「使っていない物は捨てる」というルールを適用してはどうでしょうか?
それが、できないならどうしても残したいもの、必要なもの1つだけを選んで残りを捨ててください。
置物が30個あったら、そのうちの1つだけベストワンとして選び取り、残り29個を処分します。
洋服も同じです。
着用回数の多いもの、1番好きなアイテムをいくつか残し、あとは捨てます。
手放す理由が欲しいそうですが、すでにあります。
「今のままだと物が多すぎて生活しにくいから」
という理由が。
だから、それぞれの物について、「ときめき度」や「かわいさ加減」の順位なんてつける必要はありません。
なくてはならない物だけ選び取って、残りを捨てるだけです。
買い物はしない
物を減らしている最中に、新たに買い物をして物を増やすのはやめてください。
それは
ブレーキを踏みながらアクセルを踏む、
栓をしていないバスタブにお湯を入れる、
火に油を注ぐ、
こんな行為です。
つまり状況が悪化し、自分が苦しい思いをするだけです。
買い物を最低限にしたら、お金だって残ります。
小学生だってわかるロジックです。
いま、私の住む州では、「不要不急の外出は避けて、家にいろ」、という指示が出ています。
食品や日用品を扱う店は開いていますが、そうでない店は、次々と閉まっています。
北米に何店もチェーン店があるような大企業の小売店はすでに先週のはじめに閉まりました。
そうではない店や小さなモールも、ソーシャルメディアで、「必需品を売っているわけではないのに、どうして、いつまでも開けているのだ?」と攻撃されるので閉めざるを得ない状況です。
残念なことではありますが、買い物習慣を見直すにはよい機会です。
えむこさんも、これを機会に、「不要不急の買い物はやめる」、というチャレンジをしてはどうでしょうか?
買い物習慣を変えるには? ⇒買い物をしすぎないための7つの具体的な工夫(前編)。地味だけど効果あり。
物にフォーカスしすぎない
えむこさんは、自分の持ち時間の大半を、物を買うことや、管理することに使っているようです。
物に意識を向けすぎて、苦しくなっているように思われます。
そこで、フォーカス先を変えるために、物について考えること以外のことをやってみてください。
なぜ、仕事をしていないのかわかりませんが、働ける状態にあるなら、職探しをしてもいいでしょう。
外に出るのが嫌なら、私のように、自宅で働く方法もあります。
仕事を始めたらお金だって入ってきます。
趣味でもいいです。
料理、楽器の練習、読書、語学、小説を書く、何かの勉強や研究、何かを作るなど、やることはいくらでもあります。
きのう、「コンテクスト(背景)を逆にする、と視点が変わる」、という動画を紹介しました⇒脳について知るべき、1つのこと。それは、あなたの人生を変えます(TED)
物集めに関係のないことをやってみると、「家具、雑貨、服についてばかり考えている文脈」から抜け出すことができます。
すると、物との付き合い方も変わり、もっと簡単に減らせるようになるかもしれません。
「どうしても、物について考えたい」と思うなら、手持ちの家具や雑貨の目録を作ってみるのもいいでしょう。
前回のお便りの回答でも書きましたが、頭の中を整理するために、いろいろ書き出してみるのもおすすめです
最近、書くことがテーマの本を出しました⇒筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。
かわいい物をすべて持つ必要はない
いくらかわいいからといって、かわいいと思った物をすべて持つ必要はありません。
4年前に紹介したTEDの講演で、こんな言葉が紹介されていました。
I have the world’s largest collection of seashells. I keep it scattered on the beaches around the world, perhaps you’ve seen it. 僕は世界で一番たくさん貝殻を集めてるんだ。で、世界中の海岸に置いてる。たぶん、きみも見たことあると思うけど。
アメリカの俳優、スティーヴン・ライト(Steven Wright)の言葉です。
この言葉が出てくるTED⇒物を捨てるとやりたいことができる人生になる(TED)
そんなにかわいくて素敵な物なら、独り占めせず(クローゼットの中にしまいこまず)、ほかの人に、シェアしたいと思いませんか?
かわいい商品が自分にくれる喜びを他の人にも感じてほしいとは思いませんか?
手放せば、ほかの人に喜びを分けてあげることができます。
えむこさんの問題は、以前、「ペットの物がたくさんあるから家が片付かない」と質問してきた方の問題と似ています。
「あれもこれも、すべてかわいい、すべて大事、だから捨てられない」という人には、本当は大事な物などないのです。
本当に大事な物なら、クローゼットにしまいっぱんしにせず、ちゃんと日々の生活で使うはずです。
家具や雑貨は、使うから価値が生まれますよね?
飾り物も、飾って楽しんでこそ、です。
いろいろ書きましたが、えむこさん、一度、ご自身と物との関係を見直してください。
物は自分の生活を助けて、豊かにするためにあります。
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「すべてがかわいいから捨てられない」という相談に回答しました。
どんなにかわいい服や雑貨でも、数がたまるとガラクタとなり、自分の足をひっぱる厄介者となります。
物が大好きな人こそ、物に対して、そんな仕打ちをしたくはないでしょう。
好きな物をたった1つだけ持つほうが満足度もあがります。たくさん数がないとまずい理由がありますか?