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洋服の買い物に関する質問をいただいたので、この記事で回答します。
すでに服は十分持っているが、着たい服が変わるので、新しい服がほしい、しかし、こんな買い方をするのはよくないと思う。どうしたらいいか?
この質問に回答しますね。
では、まずメールをシェアします。なずなさんからいただきました。
服が買いたくなり困っています
件名:着たい服が変わるから新しい服がほしい
なずなと名乗っております。50才、ずぼらな専業主婦です。
いきさつは忘れてしまいましたが、昨年の秋に「筆子ジャーナル」を知り、それからすっかり筆子さんのファンになりまして、ほぼ毎日ブログを拝読しております。ご著書も3冊ほど読ませていただきました。
その結果、長いこと物置になっていた和室を片づけることができました。今年のお正月には、夫婦両方の両親を呼んで、その和室で食事会をすることができました。お店のようだと言ってもらい、部屋も本来の機能を果たすことができ、とてもうれしかったです。ありがとうございました。
ところで今日は相談があります。洋服のことです。
私も、ずいぶん買い物が好きで、セールの安いものを必要もないのによく買っていました。
反省し、今年は服を買わないチャレンジを始めたのですが、すでに息子の入学式に履いていくための靴を1足と、かっぽう着1枚を買って、なしくずしになりそうなところです。
つまり、また服が買いたくなって困っているのです。
なぜ、新しい服がほしいのかというと、去年と気分が変わってしまっているから。
今、着たい色の服がありません。あと、今ある洋服より、見つけた新しい服のほうが、着心地がよく体温調節もうまくできそうに思えるから。
しかし、そんな理由でまた洋服を買って、いらないのは捨てて、なんてことをしてたら、地球環境によくないし、経済活動にも、よからぬ影響を与えるのではないかと、おおげさながら、考えます。
わたしは今50歳で、今ある服だけでも、けっこう数はあるから、ただ着るだけなら、10年くらいもつかもしれません。
なので、できるだけがまんして、もう着る服がないところまでいったら買うべきでしょうか。でもがまんできないかもしれません。
服の制服化を、よく考えて購入するときもあるのですが、「この服はいいと思ったけどここがだめ」と、いちいち、服に完全を求めてしまいます。
実は双極性障害という精神障害がありまして、躁状態になると買い物が増え、お医者さんの診断書に「浪費」と書かれたことがあります。
それでも、カードの支払いができないほど使ったりしたことはなく、ほんとに困ったことはないのですが。
安いものの衝動買いが激しくなってあとで後悔したことはありますが、今はそういうことではないと思っています。
なずなさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
和室をきれいにすることができてよかったですね。
なずなさんが、私に聞きたいことは、
服を買わないチャレンジを始めたけれど、服を買いたくなった、どうしたらいいか?
これでしょうか?
4つアドバイスします。
買いたければ買えばよい
新しい服がほしいなら、がまんせず、買えばいいと思います。
そのままどんどん買ってしまう恐れがあるなら、買わないチャレンジのルールを考えておくといいでしょう。
原則として服は買わないが、買い替えなら買ってもいい、とか、家にあるもので間に合わない場合は買うことにする、という具合です。
今、新しい服が欲しいそうですが、その服はすでに具体的に決まっていますか?
その場合は、こちらの記事の⇒買わないチャレンジ中に、ほしいものが出てきたらどうするか?、「ほしいものが出てきたら自問したいこと」を読んで、自問してください。
もしかしたら、思いとどまれるかもしれません。
がまんしたいのであれば、ですが。
メールには、「なしくずしになりそう」とか、「がまんできないかもしれない」と書いてありますが、なずなさんは、そもそも、服を買わないことをがまんする気なんてないのではないか、という印象を持ちました。
本人にやる気がなければ、何事もうまくいきません。人は、あくまで自分がしたいことをしますから。
買わない挑戦を始めた理由は何?
「着る服がなくなるまで、買い物をがまんすべきか?」という質問の答えは、なずなさんの中にあります。
なずなさんが、服を買わないことにした一番の理由は、何でしょうか?
服を使い捨てていると環境によくないと思うからですか?
確かに、そんな生活は、環境によくありませんが、私たちがしていることで、環境に悪いことは他にもたくさんあります。
本当にエコな生活をしたいと思うならば、見直しポイントは他にいくらでもあるでしょう。
それとも、セールで不用な物をたくさん買う生活をやめたいと思ったからですか?
だとしたら、どうして、その生活をやめたいと思ったのでしょう?
不用品をたくさん買う生活のどこが、まずいのでしょう?
ここがわかっていないと、「買わないチャレンジをするぞ!」と始めて、しばらくは、買い物をがまんできても、チャレンジする新鮮さが薄れたときに、また前のように買い物をしてしまいます。
無駄遣いをやめることが自分にとって、本当に重要なことなのか考えてください。
大事なことだ、優先したいことだ、と思うのであれば、「今の気分に合わないから」というあいまいな理由で、新しい服を買うことはしないと思います。
着たい服が変わる問題について
去年と今年とでは、気分が変わるため、手持ちの服は役不足である。だから、新しい服が必要だ。
これは、単なる買い物の言い訳です。
そもそも、気分は1年ごとに変わったりしません。
今の気分は、数分後に、何かがきっかけで簡単に変わります。
朝、ゆううつな気分で起きたとしても、会社に行く道で、お日様にあたったり、桜の花なんか見たりすれば(もう散っているかもしれませんが)、楽しい気分になります。
自然の中を歩くと、快を感じる神経伝達物質が出ますから。
それに、気分は自分で変えることができます。
「きょうは仕事をする気分になれないな~」と思っていても、通勤のとき、自分より困難な状況にある人が、がんばって仕事と家事を両立させ、すばらしいプロジェクトを成功させた話を聞いたり、読んだりすれば、「ああ、私は何を甘えたことを考えていたのか」と思って、やる気になります。
できごとに対する本能的な反応は変えられませんが、その解釈は自分で変えることができます。
気分を変える方法⇒自分ひとりでできる簡単な気分転換の方法、10選。買い物する代わりにどうぞ。
エッセオンラインにも、なりたい気分べつに、気分を変える方法を書いています⇒60代、不安や心配事を手放す。前向きになるためのコツ5つ | ESSEonline(エッセ オンライン)
なずなさんの言う、「着たい色じゃない」という気持ちは、本能的な反応ですか? 近藤麻理恵さんのいう、「ときめき」がない感じでしょうか?
たくさん持っているすべての服を全部見て、そう感じているのでしょうか?
今、持っている服も、すべて自分が好きで買ったんですよね?
服は実用品ですから、たとえ、ときめきが得られなくても、役目は果たせます。
というか、いちいち服でときめく必要なんてありません。
手持ちの服を、そんなにあっさり、「着たい色じゃない」と、退けないほうがいいですよ。
「今いちだな」と思ったとしても、着てみると意外と着心地がよかったり、合わせやすいことがわかったりして、お気に入りの1着になるかもしれません。
たくさん服を持っている人は、1つひとつの服とじっくり付き合うことをしていません。
実用品は、使ってみないとその良さがわかりません。服も実際にいろいろな場面で着てみて、付き合いを深めてください。
致命的な難(小さすぎて、入らないとか)があるならば、手放したほうがいいですが、工夫してカバーできる弱点は、付き合い方によっては、強みになります。
服は服にすぎない
なずなさんは、服に完全を求める傾向があるそうですが、完璧な服などこの世にありません。
一番のお気に入りを見つけよう、一番ぴったりあった服を見つけよう、という完璧主義は、無意味な買い物を増やしてしまうので考え方を改めてください。
妥協買いと完璧主義:~同じもの、似たようなものがどんどん増えてしまう理由(その2)
そもそも、なぜそんなに衣類にこだわるのでしょうか?
なずなさん以外にも、ものすごく服にこだわって、買ったり、捨てたり、買い直したりしている人が少なからずいらっしゃいます。
デザインがどうだとか、着心地がどうだとか。
しかし、相手は単なる服です。
普通に着ることができれば、それで十分ではないですか?
体温調節なんて、健康なら、体が勝手にします。
人は快適さを求めて、室内の温度を一定にできる空調設備を手に入れましたが、いつも、そんな環境の中にいると、体温調節をする機能が衰えます。
洋服にしても、100%の快適さを求めて、常にそれを維持しようとするのは、かえって体のためによくありません。
大事なのは服ではなく、それを着ている人です。
便利さや快適さを求めて、物に頼りすぎると、せっかくある自分の能力が衰えてしまうので、完璧を求めず、少し不便だな、ぐらいのところでとどめておいたほうがいいと思います。
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服が欲しくなる人の質問に答えました。
特に理由もなく、新しい服が欲しくなるときは、自分の買い物習慣について、もっと深く考えてください。
このシリーズ、全部おすすめです⇒本気で服の買いすぎをやめたいあなたがすべきこと(その1:傾向調べ)。
それでは、あなたも質問や感想がありましたら、お気軽にお寄せください。お待ちしています。