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断捨離したおかげで私が得られたことのなかから、あまり話題にのぼらない、やってみた人にしかわからないメリットについてお伝えします。
不用品の片付けに行き詰まっている方は、ぜひこの記事を読み、「ああ、こんないいことがあるんだ」と未来にある可能性を見てください。
そうすれば、「捨てるなんてもったいないよ~~」という気持ちに負けず、ばさっと捨てることができるでしょう。
よい変化は必ずある
多くの人は何らかの目的があって、不用品を捨て始めますよね。
私は、部屋がぐしゃぐしゃすぎてあまりに不快だったので、その「不快さ」を取り除くために、いらない物を捨て始めました。
物理的に切羽詰まっていなくても、ちまたの片付け本を読み、「物を捨てれば人生が変わるかも?」とか、「不用品を一掃すれば、幸運が舞い込むかも?」と、なんとなくラッキーなことが起こるのを期待して断捨離を始める人も多いでしょう。
かく言う私も、お金がなかったとき、「玄関をきれいにしておくと、お金が入ってくるかもね」と思いながら玄関を掃除したことがあります。
私は家事があまり好きではないので、玄関掃除は、1日、2日で終わりました。
物を捨てても、いきなり人生は変わらないし、幸運が舞い込んだとも思いませんが、目に見えないよい変化は厳然としてありました。
まず、片付け本によくのっているメリットを確認することから始めましょう。
わりと普通のわかりやすいメリット
どんな人でも必ず実感する恩恵は以下です。
部屋がきれいになる
視覚的ノイズが減る、つまり、ぐしゃぐしゃ、ごちゃごちゃが解消され、比較的スッキリした部屋になります。
あまりに物が多いと、スッキリ空間になるまでに時間がかかるかもしれませんが、続けていけばいつかはそうなります。
そんな日が来るのが想像できないほど散らかっているときは、「筆子、本当なの?」と思うかもしれません。
そんなときは、どこか一箇所だけ(こたつテーブルの上とか)をいつもきれいに保ってください。少なくとも、そこを見れば、スッキリ気分が味わえます。
片付けやメンテナンスの負担が減り、暮らしやすくなる
物が少ないと管理の手間が減るので、全般的に暮らしやすくなります。
私のリビングルームには、折りたたみの机、折りたたみの座椅子、空き箱にのせたライト、細かい物を入れているイケアで買った黒い箱が置いてあります。
色は違いますが、同じ箱がアマゾンにありました。
ふだんはスッキリしていますが、机の上にノートパソコンやタブレットを置いて、仕事や勉強をしていると、机のまわりに物が散らばっていきます。
こたつのまわりにみかんや雑誌などが散らばっていくのと同じプロセスをたどるわけです。
しかし、1日の終わりに、部屋を片付けるのはとても簡単です。仕事・勉強道具をまとめて入れているトートバッグにみんな突っ込んで、そのバッグをクローゼットの中に入れるだけですから。
部屋が散らかっていく人は、この種のリセットが困難でできないから、昨日より今日、今日より明日と汚部屋度があがっていきます。
物が少なければ、リセットはとても簡単になりますよ。
気分がよくなりストレスが減る
部屋がきれいになり暮らしやすくなれば、当然、気分はよくなります。
以前、視覚的ノイズについていくつか記事を書きました。
視覚的ノイズ(見た目のごちゃつき)を極力なくすコツ(その1)~飾り物を減らす。
ノイズがいっぱいあっても、人は物だらけの部屋に慣れます。
きっと、脳が情報をフィルタリングして、ノイズを取り除いてくれるのでしょう。
しかし、取り除いてくれるといっても、ノイズそのものはそこにあるので、脳は毎日刺激を受けていて、余分な仕事をするのに疲れているはずです。
不用品を捨ててしまうと、こうしたノイズがなくなるので、とてもスッキリします。
スッキリすれば気分はよくなります。
スペース、時間、お金などのリソースが浮く
これまで不用品の管理に使っていたすべてのリソースが浮き、余裕が生まれます。
リソースとは、したいことを実現させるのに使える資源です。
詳しくはこちら⇒物だらけの部屋で暮らしていると、生活の質が落ちる理由(その1)~リソース編
スペースや時間が浮くのは想像できるでしょう。
お金に関しては、「せっかく買ったものを捨てるなんて、かえって損なのでは?」と思うかもしれません。しかし、実際は違います。
詳しくはこちら⇒なぜ不用品を捨てるとお金が貯まるのか? その理由を7つ紹介します。
以上4つの恩恵だけでも、とてもありがたいことで、おおいにエネルギーがチャージされますが、私の場合、他にもこんなメリットがありました。
ここまで長い前置きを書きましたが、ようやくここから棚卸しの話に入ります。
人生の見直しができる
カレン・キングストンの本に、「ガラクタ捨てれば自分が見える」というのがありますが、とてもうまいタイトルです。
『ガラクタ捨てれば自分が見える』で衝撃のスペースクリアリングに出会う~ミニマリストへの道(20)
不用品を捨てることは、自分のこれまでの生き方、これまで考えていたこと、今、どんな状態になっているのか、今後はどうしたいのか、みたいなことを考えるきっかけになります。
というのも、今の部屋は、自分がこれまでにした決断の結果だからです。
そこにあるのは、自ら選んで買って、手に入れたもの。
なかには、親など家族が選んだものも混じっているかもしれませんが、そこにそれを置き、どんなふうに使うか決めて、実際に使っているのは自分自身です。
私は、特にお金の使い方に関する決断について考えることがよくありました。
きのうの記事にも関連していますが⇒ミニマリストになってやめたこと(買い物編)
以下の行動に気づきました。
・セール品をたくさん買う
・おまけや付録目当てでいらないものをたくさん買う
・すでに似たものが家にあるのに、また新しいものを買う(特に本や文具)
「お金がない」「節約しなきゃ」と思ったり、口に出したりしていたはずなのに、実際していた行動はその状態を悪化させていました。
考えていたことと行動が真逆だったのは、その場の欲望(買い物欲)にいとも簡単に負けていたからです。
片付けをしている最中に、「バカじゃないの私? 正真正銘のバカかも」と何度思ったことでしょうか。
不用品と向き合うと、こんなふうに誰でも、自分の行動を振り返ることができます。
変わることができる
おのれの生活を振り返って現状に気づく。
これは、変わるための第一歩です。
つまり、私は、断捨離をしたから、過去の生活を振り返り、自分を変えることができたと考えています。
そしてその変化は、よい変化でした。
前より、自分軸が定まって、大事なことをちゃんと大事にする人になっていきました。
現状を変えなければならないと思い、変わるための努力をしていたら、だんだんそういう人になっていったのです。
いらない物を買い続ける生活をしていても、別のできごとが起きて変わることができたかもしれません。
でも、それはきっと、外的な何かに迫られた変化だったでしょう。
クレジットカードの借金が増えすぎて、カード破産するとか、そのへんに積みあげた本がガラガラくずれてきて、手足をすりむくとか、物だらけの部屋でうつうつとして、すっかり落ち込むといったような。
外からの圧力で突然起きた変化を糧とし、前向きに生きていく力(レジリエンスみたいなもの)の話は、TEDトークによく登場しますが、こういう力がもともと備わっている人は、わりと少ないと思います。
断捨離をしていなかったら、私は人生の突然の変化に振り回されて、自分を可哀想に思いながら暮らしたかもしれません。
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物を捨てると、それだけで気分がよくなりますが、人生の棚卸しまでできてしまいます。
棚卸しは在庫を把握し、適正な管理をするために行うもの。
棚卸しをすれば、コストを削減できるし、過剰在庫にも気づくし、盗難など、何か間違って起きたことを発見し、これから起きる事故を予防することもできます。
でも、棚卸しってめんどくさいですよね?
特に人生の棚卸しは、本当は向き合いたくないことにも向き合わうことになります。
だから、なかなかできないのですが、不用品を捨てれば、少しずつ棚卸しができるのです。
これは、捨てることのとても大きなメリットです。