ブタの貯金箱と小銭

お金を貯める

お金の管理が苦手な人におすすめする月に一度のざっくり把握。

お金のことを考えたくないあなたに、月に1度やったほうがいいお金の管理法を紹介します。

お金を管理しつつ、ある程度、自分の価値観にそった使い方ができると、ガラクタがあふれる家にはなりません。

「片付かない」「部屋が散らかってたまらん」と思うなら、片付けと平行して、月に1度だけでいいので、いくら持っているか調べてください。

なお、この記事は、「私はお金が大好き」「お金の管理が得意だ」という人は対象にしていません。

現在、全くお金の管理をしていない人や、お金の管理ができないと悩んでいる人、私のように、お金について考えるのが苦手な人向けです。



1.月に1度全財産を記録する

毎日とか毎週、家計簿をつけたり、収支の記録を取りたくない人でも、月に1度は、その時点でいくらお金を持っているか(全財産)書き出してください。

すると、お金が減っているのか増えているのかわかります。

ノートかルーズリーフに線をひっぱって、左側の項目のところに、〇〇口座、財布、たんすの中、貯金箱、みたいに、お金のあり場所を書いていき、横に、その場所にある金額を書きます。

借金があるときは、残高から引いて、それを全財産としてください。

たとえば、こんな感じ(わかりやすいように項目をシンプルにしてサンプルを作りました)

残高を書いた紙

この表はべつに珍しいものでもなんでもありません。

もしかしたら、すでにあなたは、エクセルでこうした表を作っているかもしれませんね。そういう人は、お金の管理が好きな人です。この先を読んでもあまり参考にならないかもしれません

ついでに、この表に収入も書いておくと、支出もわかります。

前月の残高プラス今月の収入マイナス今月の残高イコール支出です。





2.記録を取り振り返る

1ヶ月分、全財産を書いただけでは、前月比も支出も出せないため、たいしたパワーを発揮しません。

しかし、何ヶ月間か継続すると、興味深いデータを取ることができます。

半年ぐらいすれば、毎月自分がどのぐらいお金を使っているかわかります。

月末の残高が大きく増えたり減ったりしたら、その理由を考えてください。

あ、ボーナスが出てからだ、宝くじにあたったからだ、メルカリで不用品を売ったら、20万円入ったからだ、などと思い当たるでしょう。

減っているときは、何か大きな支出があったのですから、ここ1ヶ月自分が買ったものを考えてみます。

このとき、日々の買い物を記録したものがあれば、それを参照すれば、すぐに思い出せます。

私は家にものが入ったら、スマホで写真を撮っていますが、その写真を見ても、お金の行き先がわかります。

クレジットカードでの買い物が多いなら、明細を見れば、だいたい検討がつきますね。

特定のネットショップで買うことが多いなら、ショップの購入履歴を見てもわかります。

何か買ったら、部屋に物が増えているはずなので、身の回りをざった見ても、わかるかもしれません。

何の記録もなかったとしても、過去1ヶ月のことなので、思い出せるのではないでしょうか?

何も思い出せない月が何ヶ月も続くなら、「手帳やカレンダーに、大きな買い物(3万円以上とか)をしたときだけは、つける」と決めて、つけてみるといいかもしれません。

レシートに赤丸をつけて、ためておくのもひとつの方法です。ただ、買い物が多い人は、レシートもそれだけたまるので、チェックが面倒になって振り返りができない恐れがあります。

3.気づき・感想を書いておく

毎月、全財産の数字や前月比、収入、支出を見ていると、何か思うことがあるでしょう。

そのような感想を余白に書きます。

私は、残高の下の余白に書いていますが、書ききれないときは、ほかのページに書いたりもします。

感想の例:

・貯金がほとんど増えていない

・全然借金が減っていない

・収入のほとんどを使ってしまっている

・去年と収入がほとんど変わっていない

・月によって変動が大きい(フリーランスだとそうなるでしょう)

・着実に資産が増えている

こんな大まかな気づきから、

・塗り絵グッズを買いすぎている

・化粧品を買いすぎてしまった

・外食が多すぎるから、貯金が増えないのかも?

・衣類にお金を使いすぎているかも?

こんな問題点に気づくこともあります。

やはり、ふだん、大きな収入や支出だけでも、記録しておいたほうが、こうした問題点に気づきやすいもの。

月々の財産調べと記録(これは最低限の作業)に慣れたら、大きな買い物をしたときだけ、ノートに記録しておくのもいいでしょう。

毎日家計簿をつけるよりは、ずっと簡単ですよ。

4.具体的な問題を見つける

感想を書きながら、問題点を見つけ、それを改善するにはどうしたらいいのか考えます。

「今月貯金できなかったから、来月は引き締めよう」。

これでも一応、問題を自覚し、改善案を考えてはいます。

ただ、この把握はあまり具体的ではありません。

いつも書いていますが、きちんと問題点を見極め、その問題を解決するための具体的なアクションプランを考えて実践しないと、状況は変わりません。

かつて私は、どんぶり勘定で、お金の管理といえば、なんとなく頭の中でするだけでした。

そのときも一応、「貯金しなければ」と思っていましたよ。

ですが、できませんでした。

50代貯金なし。私がお金をためられない5つの理由

「手元に現金がないから貯金できないのだ」と思っていましたが、そのわりには、部屋の中にガラクタがたくさんありました。

家の中に死蔵品や、ろくに使わず、そこらに散らばっているものが、なぜあるのか?

なぜ、断捨離するほどあるのか?

お金を出して買ったからです。

活用できない品物を買うのに使ったお金を貯金にまわしていれば、もっと貯金できていたわけです。

本当に問題を解決したいのなら、書き出して問題を洗い出し、具体的な改善策を考えなければなりません。

5.問題の発見と改善案

毎月、収入のほとんどすべてを使っていることに気づき、この問題を改善したいと思ったとします。

どうやったら改善できるか?

私なら、得たお金を何に使っているか調べるところから始めます。

そうです。

ここで、月々の残高確認以外に、もう1つ、記録をとったほうがいいものが見つかるのです。

ためしに、数ヶ月、何にお金を使っているのか、お小遣い帳をつけてください。

お小遣い帳は、小学生でもつけることができるシンプルなもの。

あなたにもできます。

いま、お小遣い帳のアプリもありますね。

お小遣い帳をつけて、支出が多いものを上から7つぐらい把握するといいでしょう。

お金の行き先の代表は、食費、住宅費、税金、子供の学費、医療費、光熱費あたりでしょうか?

どうしても、お金を使わなければならないものの下にランクされる行き先は、ウォンツのことが多いので、このあたりを改善すると、もっと貯金ができます。

ニーズとウォンツについて⇒ミニマリスト的節約術の極意は、「必要なもの」と「欲しいもの」をしっかり分けること

記録を取らなくても、自分はやたらと服を買っている、書籍を買っている、外食が多い、毎晩飲み歩いている、恋人に貢いでいる、などお金の行き先がわかっているときは、ターゲットを決めて記録してもいいです。

ただ、そうしたカテゴリーに、収入の何%ぐらいをつぎ込んでいるのか知っていたほうがいいので、全体像を把握するためにも、数ヶ月お小遣い帳をつけることをおすすめします。

6.むずかしいことを一度にたくさんやらない

もし、いま、全くお金の管理をしていないのなら、1番に書いた財産の把握だけを何ヶ月かしてください。

家計簿をつけようとしても挫折続き。本やネットで見たお金の管理法(封筒を使うとか)を試しても続かず、いろいろなやり方をやっては、うやむや、またやっては、うやむや。

こんなことを繰り返し、貯金が増えない人は、むずかしいことを、一度にたくさんやろうとしています。

ちょっと意識すればできる、ハードルの低い管理の仕方から入り、その作業にすっかり慣れて、さらなる管理の必要を感じたら、また別のことに着手すればいいのです。

私がお金の管理を始めたのは、10年ぐらい前で、最初は、「何かを買ったたらGoogleのスプレッドシートに記入する」という作業だけを、えんえんとやっていました。

財産表を書き始めたのはわりと最近です。

「こういうふうにしていきたいな」という気持ちがあれば、すご~く簡単なことをやっているうちに、「あ、これもやってみるといいかもしれない」「ここも、もうちょっと調べたいな」と思いつきます。

多大なエネルギーが必要な管理法は続かないし、するべきでもありません。

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*****

めんどくさいと思っても、月に1度財産調べをやっておくと、「お金がない」「老後大丈夫かしら」といった、お金に関するぼんやりした気がかりを減らすことができます。

人は実態がわからないものに対して、不安をいただきます。

しっかり現実に向き合ったほうが、よけいな不安から解放されますよ。





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